【仏花の選び方ガイド】
お供え・お悔やみ花は
どれを贈るのがよい?
(シーン・場所・関係別の
早見表あり)
お供え・お悔やみのシーンでは、哀悼の意を込めたフラワーギフトが亡くなった方への想いを伝えます。故人を偲ぶ気持ちを込めて花贈りをする際は、いくつか選び方のマナーがあります。
今回は、「シーン」「お贈りする場所」「故人との関係別」で、お供え・お悔やみの場にふさわしい献花をご紹介します。
目次
- 仏花の基本的な選び方ガイド
- 【1】シーンで選ぶ(色)
- 【2】贈る場所で選ぶ(スタイル)
- 【3】故人との関係で選ぶ(スタイルと予算)
-
お供え・お悔やみの仏花 よくある質問
- Q.通夜や葬儀の会場に花を贈りたい場合は、どこに連絡すればいいですか?
- Q.お名札は必要ですか?
- Q.宗派や地域でお供えの花に違いはありますか?
- Q.葬儀に直接お供えの花を持ち込めますか?
- Q.季節の花をお供えすることは重要ですか?
- Q.お供えのお花を贈るとき、いつ届くようにしたらいいですか?
- Q.喪中はがきを受け取ったらどうしたらいいですか?
- Q.お供えの花で避けたほうがいい花はありますか?
- Q.故人が好きだった花をお供えしてもいいですか?
- Q.菊以外によく贈られているお供えの花の種類は?
- Q.訃報を知った際に家族葬といわれたら?
- Q.お供え花に洋花を贈ってもいいですか?
- Q.自宅葬に供花は贈ってよいですか?
仏花の基本的な選び方ガイド
親族代表・会社や 団体・友人一同 |
友人・知人 |
---|---|
枕花、お通夜、ご葬儀、初七日、 新盆(初盆)、四十九日法要 |
|
一回忌、三回忌、命日 | |
年数がたった命日、お盆、お彼岸 | |
お墓参り | |
ペットのお供え花 | |
※葬儀場以外に贈る際はスタンド花は避けましょう。
※連名で贈る際は、お名札のスペースを配慮し名前を記載する場合は3名程度で。それ以上になる場合は、一同などでまとめましょう。
上記は一例です。ここからは、シーン・お贈りする場所・故人との関係別での選び方を詳しくご紹介します。
【1】シーンで選ぶ(色)
お通夜、ご葬儀、初七日、 枕花、四十九日法要 |
---|
新盆(初盆) |
一回忌法要、三回忌法要 |
|
命日・月命日 |
(初めての月命日) |
お彼岸、お墓参り・お盆 |
ペットのお供え花・お悔やみ花 |
(※白が入らなくても可) |
●仏花の花の色の知識
- 【お通夜・ご葬儀・新盆(初盆)】
- お通夜やご葬儀など故人が亡くなってから日が浅いシーンでは、白を基調とした「白上がり(※1)」の花を贈るのがよいでしょう。故人が亡くなってすぐに近親者などが遺族のご自宅へ贈る「枕花(※2)」や、四十九日の忌明け後に故人が初めて迎える新盆(初盆)も、白上がりの花が一般的です。
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- 【四十九日以降】
- 四十九日を過ぎると、白を基調に淡い色合いを加えた花が多くなります。命日では、亡くなってから年数が経っていたら、色の入った花を贈っても問題ありません。
お花の色は、白+1色・白+2色以上のように紹介しましたが、こちらも絶対的なルールではありません。お彼岸に白+1色をお供えしても問題ありません。
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- 【お彼岸やお墓参り】
- お彼岸やお墓参りでお供えするのであれば、ピンクや紫などカラフルな色の花を使っても良いとされています。故人の好きな花や、季節感のある花をお供えするのもいいでしょう。
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- 【ペットのお供え・お悔やみ花】
- ペットのお供え・お悔やみ花については「白上がり」のようなルールやマナーはないので、ペットの性格やイメージにあった花を贈りましょう。オーナーさん(飼い主さん)を元気づけるために贈るという意味もあります。もちろん、白上がりのお花を贈るのもNGではありません。
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ペットのお供えの花についてもっと知りたい
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- ※1「白上がり」の花とは?
-
故人が亡くなってから四十九日より前にお供え花を贈る際、白系でまとめるのが一般的です。この白を基調としたフラワーギフトは「白上がり」と呼ばれています。
- ※2「枕花(まくらばな)」とは?
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故人を偲び、枕元に飾る花のこと。すぐに訃報が届く親族や、故人と特に親しかった方が遺族のご自宅へ贈ることが一般的です。ご遺族の手間にならぬよう、受け取ってそのまま飾ることができるアレンジメントなどの花が望ましいでしょう。
●シーン別:おすすめの献花
- ・お通夜、ご葬儀、四十九日にふさわしい「白上がり」の献花
-
白ユリの凛としたアレンジメント。贈る方の哀惜の気持ちを表現します。
掲載写真の商品はこちら※お通夜・ご葬儀では、関係性に応じてスタンド花※3を贈ることもあります
- ※3「スタンド花」とは?
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花器の中へ入れた吸水性スポンジにお花をアレンジし、専用のスタンドに乗せた大型のアレンジメントです。
通夜・葬儀に贈る献花 ランキング
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▼
- ・一回忌法要、三回忌法要、ご命日にふさわしい「白+1色(淡い色)」の献花
-
白いユリに淡いブルーの小花をあわせた、お供えのアレンジメントです。優しい色合いの花々が、故人とご家族への想いをまっすぐに届けます。
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- ・お彼岸・お盆・ご命日に贈る「白+2色以上」の献花
-
柔らかく優しい色合いのトルコキキョウで、故人への深い愛情と感謝を表現したお供えのアレンジメントです。
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四十九日法要以降に贈る
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【2】贈る場所で選ぶ(スタイル)
葬儀場 |
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葬儀場(持参する場合) |
故人のご自宅(四十九日法要以前) |
|
故人のご自宅(四十九日法要以降) |
仏壇・お墓 |
※色はお供えする時期・宗派により異なります |
●贈る場所とスタイル・サイズの知識
- 【葬儀場に贈る場合】
- お通夜・ご葬儀が葬儀場で執り行われる場合は、白上がりのスタンド花が良いでしょう。
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- 【葬儀場に持参する場合】
- 白上がりのお花が好ましいので、持ち運びできるサイズの「白上がりのアレンジメント」が良いでしょう。
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- 【ご自宅に贈る場合】
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- ●お通夜・ご葬儀の前
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訃報を聞いた親族やごく親しい方が自宅へ駆けつけ、葬儀場へ運ばれる前の故人の枕元にお供えいただく「枕花」は、お贈りしてそのまま飾ることができる白上がりのアレンジメントタイプが一般的です。
※お通夜・ご葬儀の会場へ花を贈る場合は、枕花の準備は不要です
- ●お通夜・ご葬儀
-
あまり多いケースではないのですが、お通夜・ご葬儀がご自宅で執り行われる(自宅葬)場合は、スペースの関係上、白上がりのアレンジメントまたは胡蝶蘭をお贈りしたり、お持ちしたりするのが好ましいでしょう。
- ●お通夜・ご葬儀以降
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忌中とされる四十九日法要までは白上がりのアレンジメント、それ以降は白+2色以上の淡い色が入ったアレンジメントが一般的です。
- 【初七日や四十九日法要に贈る場合】
- 法要の会場へお供え花を贈ったりご持参する場合、受け取られる方が多忙の可能性もあるため、すぐに飾れる白上がりのアレンジメントが好ましいでしょう。自宅で法要を執り行う場合は、仏前に長く飾ることができる鉢植えの胡蝶蘭もおすすめです。
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- 【仏壇】
- お仏壇には、すぐに飾ることができる花束や、生花へ保存加工を施したプリザーブドフラワーがよいでしょう。近年ではプリザーブドフラワーをあしらったフォトフレームなどもあり、花と一緒に故人の写真を飾ることもできます。ただし、生花でないプリザーブドフラワーを好ましく思わない方もいらっしゃいますので、購入前にご遺族へ確認するのがおすすめです。
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- 【お墓参り】
- お墓にお供えする花は、基本的には故人の好きな花や季節の花を使った花束でOKです。ただし、四十九日までは「白上がり」の花を良しとする宗派もあるため、ご家族等に確認するのが確実です。四十九日以降も、お供えにふさわしくない花や贈る方の宗派でNGとされている花は避けましょう。
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知恩院僧侶・大津憲優さん監修記事を
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●贈る場所別:おすすめの献花
- ・葬儀場にふさわしい「スタンド花」
-
追悼の気持ちを表現したお供えのスタンド花です。白い花を使用して仕上げた、通夜・葬儀などにふさわしい白上がりのデザインです。
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- ・故人の自宅にふさわしい「白上がりのアレンジメント」
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凛とした白ユリに哀悼の意を込めました。定番の花々で仕上げた、存在感のあるアレンジメントです。
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通夜・葬儀に贈る
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▼
- ・故人の自宅にふさわしい「白+2色以上」のアレンジメント
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ご遺族の心にそっと寄り添う、柔らかく優しい色合いのアレンジメント。
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四十九日法要以降に贈る
アレンジメント ランキング
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▼
- ・故人の自宅、法要の会場で飾るのにふさわしい「胡蝶蘭」
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仏前に長く飾ることができる胡蝶蘭はお供えにも選ばれています。凛とした白い花姿が故人を偲び、哀悼の意を表します。
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花鉢(お供え胡蝶蘭) ランキング
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▼
- ・仏壇やお墓へ飾るのにふさわしい「花束」
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白ユリにピンクと紫の花々を添えて、豪華で明るい印象に仕上げたお供えの花束です。左右対称なデザインの花束を2つ合わせているため、お墓や仏壇にお供えしやすい仕様となっています。
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- 【豆知識】お供えの花束は必ず一対がよい?
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仏壇やお墓へ供える花は、必ず1対(左右対象)であるべきといった仏教上のルールはありません。それよりも、花が真っ直ぐ立つよう綺麗に整えて飾ることが大切です。
ただし、仏壇やお花のお供え花は対のデザインが好まれることが多く、生花店などでは1対で売られていることが一般的です。どんな花を選べばよいか不安な方は、対となった花束を選ぶと安心です。
【3】故人との関係で選ぶ(スタイルと予算)
親族代表・会社や団体・友人一同 |
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友人・知人 |
特別な関係(連名、個人どちらでも) |
※色の選び方については【1】シーンで選ぶ(色)をご確認ください
●故人との関係と予算について
献花のスタイルやサイズは、予算から決まることが多くなります。故人との関係に合わせて予算を設定し、献花を選びましょう。併せて、ご遺族が受け取りやすいサイズやスタイルの献花を贈ることも大切なマナーのひとつです。
●予算相場(葬儀の場合)について
お悔やみシーンで贈るスタンド花や胡蝶蘭の相場は、2~3万円台が中心です。よって連名で贈ったり、お世話になった取引先へ贈ったりする際や、個人でも2万円以上の予算を準備する場合は、スタンド花や胡蝶蘭を選ぶとよいでしょう。
- 予算の相場
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- 遺族、親族:15,000円以上
- 故人と縁のある会社:8,000円以上
- 故人の友人、知人:3,000円以上
※紹介した予算は一般的に多く用いられる金額です。
故人のお友達の場合、3,000円の飾りやすいサイズのアレンジメントを持っていくのはなく、他のご友人に連絡して予算を合わせて、友人一同としてスタンド花を贈るのもいいでしょう。
お供え・お悔やみの仏花 よくある質問
Q.通夜や葬儀の会場に花を贈りたい場合は、どこに連絡すればいいですか?
A.まずは葬儀場や葬儀会社に連絡を取りましょう。
ご自分もしくは花屋さん経由で、葬儀場や葬儀会社に連絡を取りましょう。そこで会場の広さや献花の状況を確認し、お供えする花のスタイルやサイズ・予算を決めるとよいでしょう。または、ご遺族の方にお花を贈りたいことを伝え、どこで手配したらいいかを確認するのも一般的です。遺族から「供花は辞退したい」といわれることもあります。
Q.お名札は必要ですか?
A.キリスト教のご葬儀でない場合は、付けることが一般的です。
花キューピットでは、5,000円以上のお花へお名札をお付けできます。お届け先近くの花屋さんが、それぞれの地域の慣習に合わせた形でお名札を用意いたします。
キリスト教のお葬式のルールって?
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- お名札の書き方マナー
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個人 フルネームで記載します。 夫婦 夫の名前だけ記載します。連名は別居か離婚を意味してしまうことがあります。 友人 友人一同でまとめます。連名で贈るときはお名札のスペースを配慮して、多くて3名までがよいでしょう。 家族 「〇〇家一同」などまとめて記載します。 故人の会社 会社名・役職名・フルネームの順で記載します。〇〇部一同でまとめてもよいでしょう。
Q.宗派や地域でお供えの花に違いはありますか?
A.宗派によってお供えの花に大きな違いはないといわれています。
例えばキリスト教の葬儀慣習において、仏教のイメージがある菊を選んでも大丈夫です。
ただしご年配の方が宗派を気にされたり、「地域ごとの仏花マナー」は少し複雑だったりしますので、遺族がお住まいの地域で営まれているお花屋さんで注文するのがよいでしょう。またお供えのお花を贈るご遺族に、供花について聞くのも良さそうです。
地域の慣習に合わせた仏花をご用意します
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仏花はコミュニケーションツール。
故人に愛を届ける実感を。
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実は日本式!? キリスト教式葬儀の意外な事実
【専門家インタビュー】
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Q.葬儀に直接お供えの花を持ち込めますか?
A.仏教はOKですが、キリスト教はNGです。
Q.季節の花をお供えすることは重要ですか?
A.四十九日までは「白上がり」の花が望ましいですが、四十九日を過ぎてからは、季節の花や故人が好きだった花をお供えするとよいとされています。
お盆やお彼岸では、季節感のあるデザインの仏花を選ぶのもおすすめです。
春のお彼岸 | スイートピー、ストックなど |
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夏のお盆 | ひまわり、トルコキキョウなど |
秋のお彼岸 | リンドウ、ワレモコウ、菊(マム)など |
Q.お供えのお花を贈るとき、いつ届くようにしたらいいですか?
A.以下を参考にしてください。
お通夜、ご葬儀、初七日 | 式が執り行われる前日、または当日の式が執り行われる前 |
---|---|
枕花 | 訃報を聞いたらできるだけ早く |
四十九日、一回忌、三回忌 | 法要の前日まで |
新盆・初盆・お盆、お彼岸 | お盆やお彼岸の期間に入る前日が良いとされている |
ペットのお供え花 | お相手の状況や心境を察した上で判断 |
Q.喪中はがきを受け取ったらどうしたらいいですか?
A.喪中見舞い※としてお供え花を贈りましょう。花のスタイルはご遺族の手間がかからないアレンジメントがおすすめです。
花の色は、故人が亡くなってから四十九日以内であれば白上がりの花を、四十九日以降であれば白+淡い色を加えた花を贈りましょう。
※喪中見舞い:喪中はがきを受け取った方が、年明けの「寒中見舞い」はがきの送付を待たずに、ご遺族へお悔やみの気持ちを届けること
Q.お供えの花で避けたほうがいい花はありますか?
A.以下の花は避けましょう。
- 香りが強い花:カサブランカ、クチナシなど
- トゲのある花:カラタチ、ボケなど
- 毒のある花:すずらん、レンゲツツジなど
- 名前や意味のよくない花:死人花(シビトバナ)=彼岸花、一日花=槿(むくげ)など
最近では、トゲを処理した白バラや香りの強いカサブランカ(白ユリ)を選ぶケースが増えています。これらは必ずしもマナー違反とされているわけではありません。
また彼岸花は毒の観点では問題なく、仏教的にも縁起の良い花なので、秋のお彼岸などのお供えとしては飾っても良いでしょう。
知恩院の所属寺院に従事する
大津憲優さん監修
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Q.故人が好きだった花をお供えしてもいいですか?
A.故人が亡くなって日が浅い四十九日までは「白上がり」でまとめるのが一般的です。ただし、遺族側に要望がある場合などは、白をベースにグリーン(葉物)を多めに加えたり、淡い色(ピンク・イエロー・ブルー・パープルなど)の花を入れたりすると良いでしょう。
忌明け=四十九日を過ぎてからは、白+淡い色の花や、故人が好きだった花などある程度柔軟性を持って選んでも問題はありません。
Q.菊以外によく贈られているお供えの花の種類は?
A.スプレーマム(西洋菊)、ユリ、カーネーション、トルコキキョウ、デルフィニウム、デンファレなどが贈られています。
Q.訃報を知った際に家族葬といわれたら?
A.まずは、供物を辞退されているのかどうかをご遺族へ確認しましょう。
供物辞退の場合には、何も贈らないのがマナーです。花で哀悼の意を伝えたい場合は、後日ご自宅にお花をお贈りしてよいかを確認した後、お供えの花をお届けするとよいでしょう。
Q.お供え花に洋花を贈ってもいいですか?
A.洋花を贈ってOKです。
ちなみに、お供え花で選ばれることの多いカーネーションも洋花です。
Q.自宅葬に供花は贈ってよいですか?
A.自宅葬においては、香典、弔問、供花を辞退されるケースが多く見られます。
ご遺族の意志として供花は受け取らないと示されている場合、供花を贈ることは控えましょう。