義父・義母への花や
贈り物のタブーって?
○○を渡すのはNG!?
【マナー特集】
義理の両親への贈り物は、マナーやタブーなど何かと気を遣ってしまうもの。フラワーギフトにおいては、花言葉や花の色、スタイルをどうするのが正解なのか迷ってしまいますよね。
「日頃の感謝の気持ちを伝えたいけれど、私が贈った花を見てマナー知らずと思われたらどうしよう……」と不安になるかもしれません。では、どんなポイントに気をつけて花を選べば良いのでしょうか。
今回はマナー・コミュニケーション領域の専門家である松原奈緒美さんに、義父・義母への花の贈り方マナーについて詳しく教えていただきました。
今回お話してくださった先生
松原奈緒美 さん
マナー・コミュニケーション領域の専門家として、企業・学校、各種イベント、講演などで講師として活動。講演・研修の年間登壇本数約150本、これまでの受講者延べ人数は35,000名を超える。著書に「新しい生活様式・働き方対応ビジネスマナー100(新日本法規出版)」がある。株式会社EXSIA代表取締役。NPO法人日本サービスマナー協会ゼネラルマネージャー講師。
目次
義理の両親世代は花好きが多い!?
――義父や義母へ贈り物をしたいとき、一般的にギフト(品物)よりも花の方が喜ばれやすいのでしょうか?
そうですね、義理の両親世代(40代~60代)は花をお好きな方が多い印象があります。
また、品物を贈るよりも失敗が少なくて安心という一面もあるかと思います。ギフトというとお菓子やお酒などの「消えもの」を選ぶ方が多いですよね。しかし、義理の両親世代はご病気や健康状態によっては食べられないものがあり、チョイスが難しいケースもあります。そういった場合にも、花は選択しやすいのではないでしょうか。
加えて、花は生活に彩りを添えてくれますし、場がパッと華やぐのもフラワーギフトならではの魅力ですね。
――義父・義母へ花を贈るのに適したシーンとして、どんな日が挙げられますか?
誕生日はもちろん、還暦や米寿などの長寿祝い、定年退職、結婚記念日、父の日・母の日、転居祝い、お見舞いなどですね。ご本人の誕生日ではなく、大切に育ててくださったことへの感謝の気持ちを伝えたいと、息子・娘の誕生日に花を贈る方もいらっしゃいます。
あとは、習い事の発表会や仕事の講演会など、晴れの舞台で花を贈ると喜ばれると思います。このほか、特別な祝い事ではなくても、日常のちょっとしたお礼に花を差し上げるのも素敵ですね。
【マナー講師監修】シーンごとの
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「手首が痛い」「花瓶が無い」…義父・義母に合わせて花を選ぼう
――義理の両親へ花を贈るとき、どんなポイントに配慮して選べばいいでしょうか?
まずは花を贈る相手のライフスタイルを考慮することが大切です。ご高齢になると特に「花は好きだけれど、手首が痛く重いものが持てないので、花瓶に花を生け水換えをするのが難しい」という方がいらっしゃいます。一人暮らしのお義父さまの場合、花瓶を持っていないこともあるでしょう。
そういった場合は、フラワーギフトからラッピングを外し、そのまま置くだけで飾れて水やりが簡単なアレンジメント、または水やりの必要がないプリザーブドフラワーなどを選ぶのも良いですね。
部屋に花を飾ることが好きで、水換えなどの世話をいとわない方でしたら、季節の花や好みの色などで花束を作るのがおすすめです。花を生ける楽しみも一緒に贈ることができますね。
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――母の日・父の日や誕生日などで毎年花を贈る場合、マンネリ化が悩みという声も聞きました
毎年贈るフラワーギフトは、ちょっとした変化を付けたいところですよね。特に母の日は定番のカーネーションを選ばれる方が多いかもしれません。
そこで、花の種類はイベントや季節に合わせて、年ごとでスタイルや花を変えてはいかがでしょうか?「去年の母の日はカゴのアレンジメントだったから、今年はカーネーションのブーケにしよう!」「来年は5月が旬のシャクヤクにしよう」など、少し変化を加えるだけで違う印象を演出できますよ。
イベント別:義理の両親へ贈るのに
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義父・義母への贈り物は、タブー行為をより避けて!
――義父・義母へ花を選ぶ際に、気をつけたいタブー事項はありますか?
お祝い事には控えるべき、一般的にNGとされている花は避けた方が良いと思います。
例えば、葬儀や弔事を連想させる菊は、お祝いには適しません。カラフルで丸く小さなポンポン菊(マム)の場合、ワンポイント程度なら入っていても気にしない方が多いかもしれません。しかし、ご年配の方やマナーに厳格な方は快く思わないこともあります。
また、縁起が悪い名を持つ花も避けましょう。上の写真でご紹介しているシクラメンは、名前から「死」と「苦」を連想させてしまいます。ただシクラメンは冬の季語にもなっており、お歳暮として選ばれることもあります。義父・義母から「シクラメンが欲しい」といわれた場合や「シクラメンが好き」と言われた場合は贈っても問題ないでしょう。
また、お見舞では「根付く」すなわち「寝付く」という言葉を連想させる鉢植え花や観葉植物はNGです。
義父・義母への贈り物だからこそ、一般的にタブーとされていることは、しっかり避けたいところですね。
義理の両親へ贈る際にNGな花は
こちらで詳しく解説しています!
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意外?花を運んできた使用済み袋は持ち帰るのがマナー
――では、義父・義母の家で花を渡す際のマナーについて教えてください。
ご自宅に花を持参するときは、基本的には袋に入れて持っていきましょう。渡す際は袋から出して渡し、入れてきた袋は持ち帰ってください。袋に入れたまま渡したり、使用済みの袋をお相手に渡したりするのはNGです。理由は、使用済みの袋はあくまで運搬用だからです。
――レストランなどの出先でお渡しする場合は、何に気をつければいいですか?
お渡しする瞬間に初めて花が目に入るようにしたいので、袋に入れてお店に持参する、もしくはお店へ直接配送することをおすすめします。
出先で渡すときは、花を持ち帰るための新しい袋を別途用意してください。花屋さんで袋をもらうか、100円ショップなどで購入した紙袋でも大丈夫です。ご自宅のときと同様、花を運んできた使用済みの袋は持ち帰りましょう。
- 【MEMO】
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花キューピットでは、紙袋・バッグを220円(税込)でお付けすることも可能です。
※一部、対象外のフラワーギフトもございます。
――花を配送しても失礼にはあたらないものでしょうか?
基本的に、贈り物は手渡しするのが丁寧でおすすめです。しかし、配送の方が良いケースはありますね。花のサイズが大きく重いフラワーギフトを贈りたいときや、お祝い前後に直接会えないときは、配送サービスを利用しましょう。
その場合も、花を手配する前に電話やメールなどで一言伝えておくのが大事です。受け取り可能な日時を確認する意味もありますが、「おめでとうございます」の気持ちをまず先に届けておきたいからです。お祝いの言葉は、早い方が「ちゃんと覚えていてくれて、気持ちを届けようとしてくれている」と感じられるものです。
――配送する場合は、どんなタイミングで着くようにするのが良いのでしょう?
花は時間が経つと傷んでしまうので、ご両親が確実に受け取れる日時に届くよう、予定は確認しておきたいですね。サプライズを演出したい場合も、さりげなく都合を聞いておきましょう。
パーティーなどを開催される場合は、スタート前に届くよう時間を指定しましょう。お昼のイベントであれば当日の朝に、夜であれば花が萎れないよう夕方にするなど、皆が集まるときに花が一番美しい状態となるよう、タイミングを考えて手配しましょう。
――メッセージカードは付けたほうがよいでしょうか?
カードにメッセージを書くことで、より贈り手の気持ちが伝わりやすくなります。手渡しではなく郵送する場合は特に、メッセージカードを付けることをおすすめします。
メッセージの内容は、贈る趣旨に合わせて「祝福の言葉+エピソード+未来に向けた言葉」などが入ると良いでしょう。当たり障りのない内容にしないこと、義理の両親に宛てたオリジナルの内容にすることが大切です。
- 【MEMO】
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花キューピットでは無料でメッセージをお付けすることができます(30文字以内)
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トラブルの元は「相手のことをよく考えずに贈る」から
――義父・義母へ花を贈る場合に、配慮すべき事柄はありますか?
繰り返しになりますが、「相手のことを考えて贈る」ことが何よりも大切です。
トラブルの例としてよく聞くのは、「花瓶がないのに立派な花束が贈られ困ってしまった」「お手入れが大変だった」「猫を飼っているのに毒性のあるユリが贈られた」などといったもの。「花を贈っておけば間違いないから」とフラワーギフトを選ばれる方もいますが、一方でお相手を困らせてしまうこともあるんです。
これらは全て「贈る相手のことをよく考えずにやってしまったから起きた」こと。
贈り物の良し悪しは本当にケースバイケースなので、お相手のことをどれだけ知った上で配慮できるかが大切です。お義父さまやお義母さまのことを想像して、相手の目線に立って考えること。贈った瞬間の喜ぶお顔に加えて、お渡ししたその先の行動まで想像すると、贈った側も受け取った側も気持ちのいい贈り物ができるのではないでしょうか。
まとめ
義父・義母に贈る花を選ぶ際、大切なのは相手のことを想像し、その目線に立って選ぶこと。贈り物としての花は、贈る趣旨に合っているかだけでなく、贈る相手のライフスタイルなども考慮し、心から喜んでもらえるものを選ぶことが大切です。
このほか、義父・義母に贈るイベントごとのおすすめの花やNG花、メッセージカード例文などについては、こちらの記事でご紹介しています。ぜひあわせてお読みください。
義母・義父に贈るプレゼントについて
マナー・コミュニケーション領域の
専門家にインタビューしました。
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