推し活でスタンド
花が流行中!?
推しに花を
贈る魅力やマナーを
専門家が解説
開店・開業・公演などへの定番の贈り物・スタンド花。最近では「推し活」のひとつとして、応援しているアイドルのイベントにスタンド花を贈るケースも増えているのだとか!
しかし、いざ「スタンド花を贈りたい」というとき、どのようなお花を選べばいいのか・どうすれば喜ばれるのかなど、悩むことも多いのではないでしょうか?
そこで今回は、個人でスタンド花を贈る際のマナーや心得について、マナー講師の山木理代先生に教えていただきました。
今回お話してくださった先生
山木 理代 さん
都内企業数社にて秘書として勤務した後、2008年よりマナー講師としての活動を開始し、2013年より「サロン・ド・エサンシエル」を主宰。暮らしを豊かに彩るマナー講座と良好な人間関係を築くビジネスマナー講座を開催。企業の新入社員研修、ビジネスマナー研修、接遇マナー研修、大学での講義や雑誌のマナー監修・執筆など活動の場を広げている。
- ● スタンド花とは?
-
スタンド花とは、専用のスタンドに花器をのせ、そこにお花をアレンジする大型アレンジメントのこと。フラワースタンドを省略してフラスタと呼ばれることもあります。開店祝いや開業祝い、コンサートやリサイタル・舞台などの公演祝い、個展祝いといったお祝いの場や、通夜や葬儀・告別式などのお悔やみの場などでも主に飾られます。
目次
スタンド花(フラスタ)は、圧倒的・華とエールを渡せる贈り物!
――まずは、スタンド花の魅力を教えてください。
華やかで目立つスタンド花(フラスタ)は、「エールをお送りしたい」「喜びを分かち合いたい」という気持ちをより表現しやすいのが魅力です。
また受け取られる側も、スタンド花の存在によって「こんなに応援してもらっているんだな」と、心強い気持ちになるのが素敵な点です。例えばリサイタルや発表会のような晴れの日を迎えられる際に、人目につきやすいスタンド花が飾られていると、演者さんは勇気をもらえたり「より良い演奏をしよう」と思えたりするものです。
さらにスタンド花は目の高さにお花が来るので目につきやすく、会場に華やぎを与えてくれます。来場者の目も楽しませることができるので、皆が幸せな気持ちになれますよね。
このようにスタンド花は、間接的に皆に福をプレゼントできる、幸せのサイクルが生まれる贈り物だと言えます。
スタンド花は「私」や「私達」が個人的に贈ってOK!
――スタンド花は企業からではなく、個人的に贈っても良いものですか?個人で贈る場合、どのような関係性であれば贈るにふさわしいのでしょうか?
何かおめでたいことがあったときに、素直に「祝ってあげたい」「エールを送りたい」と思えるお相手なら、お花を贈って差し上げて良いでしょう。そもそも、そう思えるお相手というのは、近しい間柄の方・良い関係性を築けている方かと思います。
また、事前に「今度お店をオープンします」「リサイタルをします」といった情報をもらったかというのも、一つの指標にできるかもしれませんね。
連絡はもらっていないけれど
SNSで情報を知ったときは贈っていい?
▼
「推し」にスタンド花を贈る、「フラスタ活動」が流行中!?
――最近、「推し活」の一環でファンがアイドルや声優さんの公演祝いや誕生日イベントにスタンド花を贈る「フラスタ(フラワースタンド)」という活動が盛んなようですね。
はい、聞いたことがあります。会場にたくさんのスタンド花があると、その場が華やかになりますし、贈られたご本人も「こんなに応援されているんだ」という実感や勇気に繋がりますよね。
お花を贈る側も応援したい方の活動を支えられて嬉しいですし、お互いにとって多くのメリットがあります。これは推し活に限らず、開店や開業祝いのお祝いに贈るスタンド花でも同じことが言えるでしょう。
【豆知識】初日と千秋楽はどっちがいい?
どちらにお贈りしても正解ですが、初日が一般的かと思います。初日はどのようなシーンにおいても大変気合が入る日で、緊張感と不安を胸に会場入りされるわけですよね。そんな日にたくさんのお花に出迎えてもらえると、アーティストの方も勇気づけられるのではないでしょうか。また、初日からの方が人の目に触れる時間も長いですし、多くの方々にお花を愛でていただけることで、会場全体が幸せな雰囲気に包まれるという相乗効果も生まれると思います。
愛を込めてマナーを守ろう
――推し活に限らず、大切な人にスタンド花を贈る場合、何に配慮すべきでしょうか?
第一に、そもそもお花を贈って良いのかどうか、配達可能な時間などを相手や運営会社や会場に確認しましょう。場所によっては搬入が難しい場合もありますし、「コンサート会場のロビーは一切お断りしていて楽屋だけOK」といった場合もあります。
――色などで配慮すべきことはありますか?
「雰囲気に統一感を持たせたいので、お花の色はイエロー系にして欲しい」などのガイドラインがあるケースも考えられます。そういった意味でも、贈り主がお相手や公演窓口・運営会社・会場などへ問い合わせておくことをおすすめします。
――応援している相手にとって迷惑にならないよう、ルールやマナーを守りたいものですね。
「祝ってあげたい」「応援したい」という気持ちが、贈り先とすれ違ってしまうことほど悲しいことはありません。「相手がどうしたらその日をより快適に・ベストに過ごせるか」といったように、お相手ありきで考えて差し上げることこそが大切だと思います。
スタンド花は「イメージに合うかどうか」で選ぼう!
――スタンド花を選ぶ際のポイントを教えてください。
一番大事なのは、「贈り先のイメージ(人柄・お店・空間)に沿うもの」を選ぶことですね。その人のキャラクターや会場の雰囲気にぴったりなスタンド花が並んでいると、お花を見た側も嬉しくなるものです。その時々の季節を彩る、旬のお花を取り入れるのもいいですね。
スタンド花を飾る期間を考慮して選ぶのもポイントです。お花には持ちがいい種類・萎れやすい種類があります。1日だけしか飾らないのか、しばらく飾り続けるのかによっておすすめのお花は変わりますので、注文時にお花屋さんへ希望を伝えてみてもよいかもしれません。
スタンド花でNGな色とは?
マナーを確認しておこう!
▼
スタンド花を贈る際は相手への心配りを忘れずに
――最後に、スタンド花を贈る際に配慮すべきポイントを教えてください。
「お花をお贈りしよう」と思う時点で、それはとても素晴らしいことです。だからこそ、「お贈りしたい」という気持ちを実際に行動しようとするときに、独りよがりにならないように気をつけましょう。
お互いが気持ちよくいられるように、贈り主が受け取る側の気持ちになってお花の手配やお渡しをすることで、今度もより良いお付き合いが続けられるのではないでしょうか。