干支の由来と意味・
正月に欠かせない
縁起物一覧・
縁起物に
込められた願いとは?
正月飾りや正月に食べるおせちなどには、縁起が良いものがたくさんあります。
新年のスタートになるお正月だからこそ、食べたり飾ったりするのがおすすめな特別な意味や願いが込められた縁起物をご紹介します。
目次
干支とは
干支(えと)は、十干十二支(じっかんじゅうにし)を略した言葉で、十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)の組み合わせから成り立つものです。
干支は、古代中国の陰陽五行説や易経から生まれたもので、暦注(れきちゅう)の代表的な1つとされています。
暦注とは、暦に記載されている吉凶などを表したり、日時や方角の運勢を表したりするもののことです。
● 十干とは・十干一覧
十干は、10日間を一区切りにして、1日ずつに名前を付けたものです。
甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)……と続きます。
漢字の読み方が特徴的なのは先にご紹介した、陰陽五行説が影響しているといわれています。
- 甲(きのえ)
- 乙(きのと)
- 丙(ひのえ)
- 丁(ひのと)
- 戊(つちのえ)
- 己(つちのと)
- 庚(かのえ)
- 辛(かのと)
- 壬(みずのえ)
- 癸(みずのと)
● 十二支とは・十二支一覧
十二支は、もともと12ヶ月の順番の呼び名でしたが、のちに12種類の動物を当てはめるようになりました。
皆さまにも馴染みのある子(ね)・丑(うし)・寅(とら)……と続くものです。
十二支の起源は、暦や時間などを表すものといわれています。
- 子(ね)
- 丑(うし)
- 寅(とら)
- 卯(う)
- 辰(たつ)
- 巳(み)
- 午(うま)
- 未(ひつじ)
- 申(さる)
- 酉(とり)
- 戌(いぬ)
- 亥(い)
● 干支一覧
干支は、先にご紹介したように十干と十二支の組み合わせで成り立っています。
1番目の甲子(きのえね)は、十干の「甲(きのえ)」と十二支の「子(ね)」を合わせたものです。
音読みでは「こうし」や「かっし」と読みます。
- 甲子(きのえね)
- 乙丑(きのとうし)
- 丙寅(ひのえとら)
- 丁卯(ひのとう)
- 戊辰(つちのえたつ)
- 己巳(つちのとみ)
- 庚午(かのえうま)
- 辛未(かのとひつじ)
- 壬申(みずのえさる)
- 癸酉(みずのととり)
- 甲戌(きのえいぬ)
- 乙亥(きのとい)
- 丙子(ひのえね)
- 丁丑(ひのとうし)
- 戊寅(つちのえとら)
- 己卯(つちのとう)
- 庚辰(かのえたつ)
- 辛巳(かのとみ)
- 壬午(みずのえうま)
- 癸未(みずのとひつじ)
- 甲申(きのえさる)
- 乙酉(きのととり)
- 丙戌(ひのえいぬ)
- 丁亥(ひのとい)
- 戊子(つちのえね)
- 己丑(つちのとうし)
- 庚寅(かのえとら)
- 辛卯(かのとう)
- 壬辰(みずのえたつ)
- 癸巳(みずのとみ)
- 甲午(きのえうま)
- 乙未(きのとひつじ)
- 丙申(ひのえさる)
- 丁酉(ひのととり)
- 戊戌(つちのえいぬ)
- 己亥(つちのとい)
- 庚子(かのえね)
- 辛丑(かのとうし)
- 壬寅(みずのえとら)
- 癸卯(みずのとう)
- 甲辰(きのえたつ)
- 乙巳(きのとみ)
- 丙午(ひのえうま)
- 丁未(ひのとひつじ)
- 戊申(つちのえさる)
- 己酉(つちのととり)
- 庚戌(かのえいぬ)
- 辛亥(かのとい)
- 壬子(みずのえね)
- 癸丑(みずのとうし)
- 甲寅(きのえとら)
- 乙卯(きのとう)
- 丙辰(ひのえたつ)
- 丁巳(ひのとみ)
- 戊午(つちのえうま)
- 己未(つちのとひつじ)
- 庚申(かのえさる)
- 辛酉(かのととり)
- 壬戌(みずのえいぬ)
- 癸亥(みずのとい)
ちなみに、干支は十干と十二支の組み合わせが60通りあるため、60年で一周します。
60歳を迎えたお祝いは還暦といいますが、この「還」という字には「かえる・戻る」という意味があり、干支が一周して元に戻るという意味があるのです。
● 2025年の干支は?
2025年の干支は、乙巳(きのとみ)です。
干支一覧でも分かるように42番目の年になります。
十二支は巳で、年賀状にもヘビの絵を描いている方も多いのではないでしょうか。
干支(十二支)を飾る意味
その年の干支(十二支)を飾るのは、福を招き、無病息災や厄除け祈願の意味があるとされています。
また、年神様をお迎えするという意味も込められているのだそう。
干支を飾ることで来年もいい年になることを願い、人にプレゼントすれば招福祈願を願う意味があるといわれています。
● 飾っている期間は?
しめ飾りなどは1月7日または1月15日まで飾り、そのあとは片付けることが一般的ですが、干支飾りや十二支の土鈴などは、いつまで飾るのものなのでしょうか。
実は、干支(十二支)の置物などは1年中飾っておいて問題ないようです。
その年が終われば、箱などに入れて保管して、また12年後に飾っていいのだそう。
繰り返し使うことで、再び運気を呼び込めるともいわれています。
1回飾って終わりはもったいないですが、また一巡した際に使えるのは運気的にも、お財布的にも嬉しいですね。
古くなってしまったものや壊れてしまったものは、神社のお祓いどころに持って行くか、家庭ごみに出してもいいといわれています。
● おすすめの飾る場所はどこ?
干支を飾るなら玄関や、家族が集まるリビングがいいとされています。
自宅に神棚がある方は、神棚に飾るのも良いのだそうです。
正月の縁起物一覧
ここからは、お正月には欠かせない縁起物をご紹介します。
お正月の準備をしている方は、チェックしてみてください。
また、習慣でお正月に縁起物を飾っている方は、どんな意味があるのかあらためて考えてみても面白そうです。
● しめ飾り
玄関や神棚などに飾る、しめ飾り。
しめ縄と同じく、結界の役割を果たしています。
しめ飾りには、神様がいらっしゃる神聖な場所と、それ以外の場所を区別する役割があるのです。
年神様を迎えるふさわしい場所であることを、しめ飾りを飾ることで示すことができます。
しめ飾りに使われている縁起の良い植物には、以下があります。
- 橙(ダイダイ)
完熟してからも実が枝から落ちにくく、新しくできた果実と前から実っていた果実が同じ木に実り続けるのが特徴です。その様子が家族が健康に繁栄していくように見えるといわれています。 - 裏白(ウラジロ)
葉の裏が白いことが特徴です。その見た目から心が潔白で、清々しいという意味が込められています。また2枚の葉の間から毎年新しい2枚の葉が生まれ、裏が白いことを白髪に見立て夫婦で長生きできるようにと願いが込められています。 - 譲り葉(ユズリハ)
若葉が生えそろってから古い葉が落ちるように成長していく様子が、世代交代を繰り返す「子孫繁栄」を連想させ、縁起の良い植物となりました。
正月飾りはいつからいつまで?
飾る時のルールと片付けるタイミングを
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● 門松
門松は、お正月に年神様を自宅にお迎えするための依り代・年神様が来れるように目印などといわれています。
立てた松を「依り代」または「目印」として、その年がまた良い年になるようにお祈りします。
名前の通り「門松」に「松」が使われている理由は、1年を通して緑色の常緑樹だからです。
長寿で葉を落とさずに成長していく松は、大切な年神様をお迎えするのにふさわしいと考えたのだとされています。
門松には、松以外にも縁起の良い植物が使われています。
- 松
寿命が千年といわれるほど長寿で、常緑樹であるため「不老長寿」の象徴とされています。 - 竹
成長が早いことと、真っすぐに伸びる様子から、「生命力」などの象徴となっています。さらに、強風が吹いた際などは折れることなく、幹をしならせることから「強い意志」などを表しているともいわれています。 - 梅
まだ花が少ない早春から梅は花を咲かせるため、「出世」や「開運」の願いが込められています。さらに、花の色が紅白でありめでたい雰囲気であることもお正月にぴったりです。
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● 鏡餅
鏡餅は年神様の依り代という意味があり、年神様が帰られた後は家族で食べることで年神様の力をいただき、無病息災を願います。
正月の間飾っていた鏡餅は固いことが多いですが、これは歯固めという意味もあり、何でも食べられる丈夫な歯で、健康で長生きできるようにという願いも込められているのだそう。
2つの餅が重なっていることから、円満に年を重ねるという意味や、幸運と財産が重なって縁起が良いといわれています。
※鏡餅が2つ重なっている理由は、さまざまな説があります。
鏡餅に使われている、縁起の良い植物は以下のようなものがあります。
- 橙(ダイダイ)
しめ飾りでも使われている橙。「橙(ダイダイ)」という名前は「代々」と当て字ができることから、「子孫繁栄」を連想させ、縁起が良いといわれています。 - 裏白(ウラジロ)
裏白もしめ飾りの項目でも紹介しました。裏白は昔、悪霊を払う力があると考えられていたとされています。そのため、兜のデザインに裏白が使われたこともあるのだそうです。
もっと鏡餅について知りたい方はこちら
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● 水引
正月の花束やアレンジメントの飾りやアクセサリー、ご祝儀袋などにもあしらわれている、水引。
水引は魔除けの意味や、紐を結んでいることから人と人とを結びつけるという意味があるとされています。
そして水引は、結び方によって意味を込めることができます。
何度繰り返してもおめでたい出来事のときは、何度も結びなおせる蝶結び(花結び)を、人生の中で一度限りが良いとされる出来事のときは、解けないあわじ結び・結び切りをします。
● 千両(センリョウ)・万両(マンリョウ)
千両(センリョウ)と万両(マンリョウ)は、赤い実を付ける植物です。
万両の花言葉は「財産」などで、千両は「裕福」などがあり、植物の名前と花言葉から金運の願掛けをすることもあります。
上の写真は、千両です。
赤い実を楽しめて、正月に飾られることの多い植物は他に、南天(ナンテン)・十両(ジュウリョウ)などもあります。
南天は、その名前から「難を転ずる」とされ、縁起が良い植物とされています。
そして南天の葉は、おせちに飾られていることも。
南天の葉には、抗菌や防腐の効果があるとされています。
十両(ジュウリョウ)別名ヤブコウジも、名前がお金の単位であるため、縁起が良いといわれています。
花言葉は「明日への幸福」です。
千両・万両・十両・南天の違いや見分け方
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● 扇・扇子
扇子や扇の広げた形が末広がりになることから、開運の吉兆や繁栄の意味があるとされています。
また扇は、神様に奉納する舞いにも使われるため、神聖なものの1つといわれています。
● 手毬
手毬の丸い形から「何事も丸く収まりますように」という願いが込められています。
また、長い糸を使って手毬が作られるため「良縁を結ぶ」といわれています。
● 獅子舞
獅子舞は、16世紀ごろに疫病などを払うために行われるようになったとされています。
現在でも、悪霊を払ってくれる・厄払いとして定着している獅子舞。
獅子舞は頭を噛みつかれるとその人の邪気を食べてくれると言い伝えがあり、特にお正月に嚙まれると、その1年は健康に元気で過ごせると考えられています。
初詣やお祭りなどで獅子舞が演舞をしているときに、頭を噛んでもらったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ちなみに、「噛みつく」=「神が付く」と連想されるため、縁起が良いともいわれています。
● 羽子板と羽根
童謡の「正月(もういくつねるとお正月)」でも登場する、羽根つき。
羽根つきをする他に羽子板は、魔除けや邪気払いの効果があると考えられています。
そのため羽子板をお守りとして飾るようになり、羽子板飾りなども誕生しました。
一方、羽根にも願いが込められています。
羽根の先端の黒い部分(羽子板でたたく部分)には、無患子(むくろじ)という木の種が使われており、子供が病気にならないようにと願いが込められ、羽子板は女の子の初正月に贈るものとしても定着しています。
● 米俵(福俵)
米俵は、五穀豊穣の縁起物とされています。
昔はお米が生きるために最も大切なものだったため、富と幸福の象徴ともいわれています。
七福神の1人である、大黒天は米俵の上に乗った姿で描かれることが多いようです。
初詣に関する縁起物一覧
続いて、初詣に関連する縁起物をご紹介します。
1年で初めに神社やお寺に参拝した際は、これからご紹介するものを見る機会も多いかと思います。
どんな意味があるかや、なぜ縁起物といわれているかチェックしておきましょう。
● おまもり(お守り・御守)
皆さまにもきっと馴染みのある、お守り。
ご存知の通り、おまもりは招福や厄除け、開運のための縁起物です。
「お守りの中身は見てはいけない」と、よく言いますがお守りの中には木や紙、布でできた御札、小さな神様の像が入っていることが多いのだそう。
これは、神様の力を宿した御神体。
おまもりの袋の口は神様の力が逃げないように、閉じられているともいわれています。
気になっても開けない方が良さそうです。
● 絵馬
絵馬は、神社で願い事を神様に伝えたり、願いごとが叶ったときお礼を書いて奉納したりするものです。
一般的には木製で五角形(上の部分が山形になっている)ですが、近年はさまざまな形のものがあります。
絵馬と呼ぶようになった由来は、馬は神様の乗り物で大事なものとして扱われていましたが、庶民には高価で奉納することができなかったため、代わりに絵を描いたのだそう。
特別な祈願の際は、生きた馬を奉納していたとされています。
ちなみに、馬の絵を描いて奉納する前は、馬の像などを作って奉納していたといわれています。
● 破魔矢
破魔矢は、自身の災いである魔を破り、幸せに暮らせるようにと願いが込められた縁起物です。
新しい1年のスタートになる正月に破魔矢を飾ることで、「矢が射る」=「良いことやチャンスを射止める」ご利益があるといわれています。
● だるま
だるまは倒れない(倒れてもすぐに起き上がる)ことから、縁起が良いとされています。
五穀豊穣や商売繁盛、家内安全、必勝などの願いが込められるようになりました。
だるまには目が描かれているものと、描かれていないものを見たことがあるのではないでしょうか。
目が描かれていないだるまには、願い事をするときに左目を入れ、願いが叶ったときに右目を入れるとされています。
一方、両目が描かれているだるまは、基本的に健康祈願・家内安全を願うものです。
ちなみに、だるまの由来になった達磨大師に関する言葉に「七転び八起き」があります。
七転び八起きは、何度失敗しても立ち上がり努力するという意味。
「七転び八起き」は達磨大使の「人生の中で辛いことがあり追い込まれたとしても、必ず克服してまた立ち上がる強さを持つ」という教えなのです。
● 熊手(縁起熊手)
福をかき集めることがイメージできるため、縁起物とされています。
熊手の形が鷲の爪のようにも見えることから「運を鷲掴む」という意味も込められているのだそう。
おせちに入っている縁起の良い料理・食材一覧
お正月には、家族でおせちを食べる方も多いはず。
おせちに使われている食材や、料理にも縁起の良いものが多いです。
子供と一緒におせちを作る際や食べる際に、どうしておせちに使われているのか考えてみるのもコミュニケーションの1つになりそうです。
● えび
えびの姿は、長いひげで腰が曲がっているように見えます。
漢字で書くと「海老」となり、ひげが生え腰が曲がるほど長生きできると「長寿の象徴」とされています。
また、えびは脱皮し成長を繰り返すため、発展や出世を願う食材の1つでもあります。
そして目が飛び出ているため「目だし=めでたし」と連想されて、お正月にぴったりです。
● 鯛(タイ)
「めでタイ」という語呂合わせでも知られている鯛は、他の魚に比べて栄養が豊富で、寿命が長いため縁起が良いといわれています。
鯛は、40年以上も生きるものもいるのだそう。
また、七福神の一人である恵比寿様が鯛を持った様子で描かれていることも多いです。
● 紅白かまぼこ(紅白蒲鉾)
おせちに入っているかまぼこは、ピンクと白の2色を使うことが多いです。
この紅白のかまぼこは「初日の出」などを表現していて、おせちには欠かせないものの1つとされています。
ピンク色(紅)に魔除け、白に清浄の意味が込められているのだそう。
ちなみに、かまぼこは昔から保存が効かなかった生魚の代わりとして親しまれてきました。
● 伊達巻
巻物のような形をしているため、書物が連想でき「知性」の象徴とされています。
盛り付けられていると、卵の黄色が華やかですよね。
● いくら
いくらは、子孫繁栄の縁起物。
子宝に恵まれるようにと、願いが込められています。
キラキラしていて、おせちに入れればより華やかになりそうです。
● 黒豆
「まめに働けるように」や「まめに暮らせるように」との願いが込められています。
豆の中で黒豆が使われるのは、黒い色が「魔除けの色」とされ、黒豆の色で今年1年の邪気を払おうとしているといわれています。
昔、黒豆は関西と関東で煮方が異なるのも特徴でした。
関東では「しわが出るまで長生きできるように」と願いを込めてあえてしわができるように煮ますが、関西ではしわができないように煮て不老長寿の願いを込めることが多かったのだそう。
近年は、全国的にしわがなくツヤツヤした黒豆が好まれることが多いようです。
● 昆布巻
「よろこぶ」の語呂合わせから、昆布は「喜ぶ」とされており、縁起が良いといわれています。
そして「養老昆布(よろこぶ)」とも連想できるため、長寿の願いが込められています。
昆布巻の「巻」は「結び」を意味し、幸せや縁を結ぶという意味があるのだそう。
また「子生(こぶ)」と当て字にでき、子孫繁栄の意味も込められているといわれています。
● 田作り
田作りは五穀豊穣や、豊年豊作を願って食べられています。
たくさんの魚(稚魚)を使っているため「子孫繁栄」や子宝の縁起も担いでいるのだそう。
● 数の子
数の子は、ニシンという魚の卵巣です。
ニシンは「二親」と当て字ができるため、「子孫繁栄」や子宝、二親健在を願う縁起物といわれています。
● 菊花かぶ
菊の花は邪気を払うと昔からいわれています。
その菊にカブを見立てた菊花かぶは、長寿や厄除けを願う意味があります。
菊は、日本の国花です。
おめでたいお正月に、菊花かぶはぴったりです。
● するめ
するめは、日持ちするため「幸せが続く」といわれています。
またイカは足が多いため「お足が多い」から「お金が多い」として「お金に困らない」とされ、縁起物にもなっています。
● 紅白なます
紅白なますはニンジンと大根を細切りにし、紅白の水引をかたどっているとされています。
紅白の組み合わせは、平和を願う思いが込められており、一家の平和を願う縁起物といわれています。
● お多福豆
お多福豆は、大きくふっくらとした形がお多福(おかめ)に似ていることが名前の由来です。
そんなお多福に似たお多福豆を食べることで、たくさんの福を運ぶと考えられています。
● ごぼう
ゴボウは、地中に長く細く、力強く根を張って成長します。
その様子から「延命長寿」の象徴と考えられています。
また「その地にしっかりと家業が根付きますように」や「家業が安定しますように」という願いが込められているのだそう。
● 栗きんとん
栗きんとんは、漢字で書くと「栗金団」。
漢字を見ただけでも縁起がよさそうと伝わるように、金運や勝負運を高めてくれると考えられています。
大晦日に関する縁起物一覧
1年のしめくくりである、大晦日。
お正月と同じく、大晦日にも縁起のいい食べ物やアイテムがあります。
● 年越しそば
大晦日に食べる物といえば、年越しそば。
年越しそばは江戸時代からある風習の1つで、食べる理由は以下の通りです。
- 細く長いそばにあやかって、長寿を祈願・長く健康でいられることを願う
- 他の麵よりも切れやすいことから、悪い縁を切る
- 金粉を集める際にそば粉を使っていたことから、金運を高める
(金箔を作る時にそば粉を使っていたことから、金運を高める)
※年越しそばを食べる理由は、諸説あります。
12月31日は年越しそばを食べて、来年がいい年になることを願いたいですね。
● 除夜の鐘
大晦日の夜から、年越しの際に鳴っている除夜の鐘。
ゴーン・ゴーンと鳴っている鐘の音を聴くと、新しい年になるのだと感じることができますよね。
そんな除夜の鐘は、毎年108回突かれています。
108という数は、人間の煩悩の数といわれています。
煩悩とは欲望や欲求、妄念などを表す仏教の言葉で、人が生きる時に感じる苦しみの原因になるものとされています。
そして仏教では、寺院などの釣鐘である梵鐘(ぼんしょう)の音そのものに、悩みや苦しみを断ち切る力があるとされています。
そのため、除夜の鐘を108回つくことで煩悩を消し去ることができる(抑える力が授かれる)と考えられています。
除夜の鐘を聴きながら、清らかな気持ちで新年を迎えるようにしましょう。
七福神一覧
七福神とは、福を授けてくれる7柱(7人)の神様の総称です。
帆に「宝」と書かれた、宝船という大きな船に乗っている神様たちのイラストなどを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
ちなみに、神様は何人と数えるのではなく、柱(はしら)と数えます。
● 大黒天(だいこくてん):五穀豊穣・商売繁盛・子孫繁栄
財宝を表す大きな福と小槌を持って頭巾をかぶり、米俵の上に乗っている姿で表されることの多い神様です。
大黒天の持つ小槌は、富が湧き上がるとされています。
特に大黒天は農業の神と呼ばれ、ご利益は五穀豊穣、家産増進、子孫繁栄、商売繁盛などのご利益があるといわれています。
ヒンドゥー教の神様として有名な創造と破壊を司るシヴァ神が、大黒天のモデル(由来)とされています。
● 毘沙門天(びしゃもんてん):勝負運(合格祈願)・金運・商売繁盛
宝塔と槍を持ち、甲冑を着ている姿で表現されることの多い神様です。
ご利益は勝負運、金運、商売繁盛、開運、疫病を払うことができ健康長寿などともいわれています。
大黒天と同じく、毘沙門天もヒンドゥー教の神様が由来になっています。
毘沙門天のモデルといわれているのが、クベーラという神様です。
クベーラは別名をヴァイシュラヴァナといい、漢字表記すると「毘舎羅門(びしゃらもん)」になり、さらにそれが変化して「毘沙門(びしゃもんてん)」となったとされています。
毘沙門天は、七福神の1柱とも知られていますが、四天王としても有名です。
● 恵比寿天(えびすてん):商売繁盛・大漁満足
左手に鯛を抱えて、右手には釣竿を持って、岩座の上で片足の膝上に片方の足を乗せている姿で表現されることの多い神様です。
「えびす顔」といわれるように、笑顔なことも特徴の1つ。
漁業の神と呼ばれることからご利益は、大漁をもたらすとされており、それが転じて商売繁盛といわれています。
また、航海安全などのご利益もあるといわれています。
ちなみに、恵比寿天は七福神の中で、唯一日本に由来する神様です。
● 寿老人(じゅろうじん):長寿
頭が長く、長い髭がある姿で表現されることの多い神様です。
手には巻物を括り付けた杖と、桃やうちわを持っていることが一般的。
ご利益は長寿で、寿老人は長寿を象徴する桃や鹿と一緒に描かれることも。
他にも知恵授けや、家庭円満などのご利益もあるといわれています。
寿老人の由来にはさまざまな説がありますが、宋(古来中国)の元祐年中にいたとされる仙人とされています。
このモデルとなった仙人は、1,000歳または1,500歳の長寿だったのだそう。
● 福禄寿(ふくろくじゅ):子孫繁栄・財運・長寿
巻物をくくりつけた杖と宝珠を持ち、頭が長く長い髭がある姿で表現されることの多い神様です。
先に紹介した寿老人と間違えやすい神様で、簡単に見分けられるポイントは持ち物の違い。
福禄寿が宝珠を持っているのに対し、寿老人は杖と桃やうちわを持っていることが多いです。
ご利益は子孫繁栄、財運、長寿など。
長寿を象徴する 鶴や亀と、一緒に描かれることも多いです。
福禄寿の由来(モデル)は、寿老人と同じで古来中国にいた仙人という説があります。
● 弁財天・弁才天(べんざいてん):財運・技芸上達・学業成就
七福神の中で唯一の女神であり、琵琶を弾く姿で表現されることが多い神様です。
ご利益は財運、技芸上達、学業成就、縁結び、恋愛成就など。
また、美人な神様で知られることから、美人祈願をすることもあるのだそう。
漢字表記には、才能と財産を司ることから「弁財天」と「弁才天」の2つがあります。
弁財天の由来は、インド神話の中で水と芸術・学問を司る女神とされる、サラスヴァティだといわれています。
● 布袋尊(ほていそん):富貴繁栄・夫婦円満・子宝
宝物がたくさん入った大きな袋を持った姿で表現されることも多い神様です。
ご利益は開運、富貴繁栄、夫婦円満、子宝、商売繁盛、財運など。
布袋尊の由来は、唐~後梁の時代に実在した中国のお坊さんといわれています。
そのお坊さんは、「契此(かいし)」といい、笑顔で人に接することから布袋尊も笑顔が特長になっているのだそう。
また、仏教の中の菩薩の中で最も上位の悟りを得たとされる弥勒菩薩(みろくぼさつ)が由来という説もあります。
縁起の良い花・植物
正月飾りや、玄関に正月にぴったりな花を飾りたいと思う方もいらっしゃるのでは。
お正月には、松や梅、南天などを飾ると縁起が良いといわれています。
縁起の良い理由や、もっと縁起の良い植物・花を知りたい方はこちらを合わせてご覧ください。
正月によくみる縁起の良い植物とは?
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新年は縁起物で開運しよう
今回は、干支とお正月や大晦日に関わる縁起物について紹介しました。
縁起の良いアイテムを取り入れて、新しい年をより良くしていきましょう。
今年がどんな年なのか気になる方は、九星気学をチェック。
自分の九星をチェックし、運気を取り入れよう。
運気をあげる「あなたのお花」と
「飾り方」【九星気学鑑定士監修】
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