正月の寄せ植えに使う花
~正月・冬らしさのある
鉢植え~
正月には、冬だからこそ楽しめる植物を使って鉢植えや花壇を飾って、自宅を彩りませんか?
「正月に花を飾る」と聞くと、花束やフラワーアレンジメントで使う切り花をイメージされる方が多いと思いますが、季節の植物を使った寄せ植えや鉢植えもおすすめです。
切り花よりも長く楽しめる寄せ植えや鉢植えは、自宅用だけでなくプレゼントとしても人気があります。
今回は、寄せ植えや花壇などに使う、主に鉢植えとして流通している正月にぴったりな花の種類をご紹介します。
自宅でガーデニングをしているという方も、ぜひチェックしてみてください。
葉牡丹
正月シーズンになると、花壇や寄せ植えによく植えられている葉牡丹。
門松に生けられているところを見たことがあるという方も、いらっしゃるかもしれません。
主にデパートや商店街の入り口などに飾られている、大きな門松には葉牡丹が生けられていることもあります。
大きな門松を見た際は、ぜひ葉牡丹があるかチェックしてみてください。
葉牡丹は寒くなってくると花が少なくなるため、この時期によく重宝される植物の1つ。
冬から春にかけての寒い時期は、花を咲かせる植物が少ないため花壇や寄せ植えに色が少なくなりがちです。
しかし、主に観賞時期が11月から3月頃までとされている葉牡丹を寄せ植えや花壇に加えれば、彩りを添えてくれるのです。
葉牡丹は大きな花のように見えますが、実はキャベツのような形になっていて、花ではなく葉が色づいたもの。
葉の色は緑や白、紫、赤、ピンク、黄などがあり、同じ株の中でグラデーションのように色が変わることもあります。
葉牡丹は葉を観賞する植物ですが、緑だけではなく様々な色を楽しませてくれるのですね。
そんな葉牡丹の名前の由来は、姿が花の牡丹に似ているからなのだそう。
牡丹の「丹」は不老・不死の仙薬という意味があることから、牡丹は不老不死、不老長寿という意味があり縁起の良い花だと言われています。
そんな牡丹とよく似た姿の葉牡丹は、牡丹よりも丈夫で育てやすく、比較的安価なため、葉牡丹の人気が高まり正月に葉牡丹を飾るようになったとされています。
葉牡丹の花言葉は「利益・祝福・慈愛・愛を包む・物事に動じない」など。
花言葉も新しい年に飾るのにぴったりですね。
ちなみに葉牡丹も花を咲かせるのですが、先にご紹介したように基本的には葉を観賞する植物です。
そのため、葉牡丹の花は自分で育てることがない限り、見る機会がほとんどありません。
春になると黄色い花を咲かせるので、自宅に葉牡丹を飾るという方はぜひ正月シーズンが過ぎても、育て続けて花が咲く様子も観賞してみてください。
胡蝶蘭
正月に限らず、開店祝いや昇進祝いなどで贈られることも多い胡蝶蘭。
胡蝶蘭はお祝いの場で目にすることが多いため、胡蝶蘭の花を見るだけでおめでたい気がしてきますよね。
そんな胡蝶蘭の花言葉は「幸運が飛んでくる」などです。
この「幸運が飛んでくる」花言葉は、蝶々のような形をしている胡蝶蘭の花の形から付けられました。
花言葉も良く高級感のある胡蝶蘭は、新しい1年の始まりである正月に最適ですね。
さらに胡蝶蘭が正月に最適な理由は、高級感とおめでたい花言葉だけではありません。
実は胡蝶蘭は、お手入れ・世話が簡単で手がほとんどかからないのです。
胡蝶蘭の正月シーズン・冬場の水やりは、2週間に1回くらいで十分。
正月は親戚で集まったり、初詣に行ったりと外出することも多く、思っている以上に忙しいということもあると思います。
そのため、花の手入れまで手が回らない……ということもしばしば。
そんな時、水やりができずに枯れてしまう心配がない、胡蝶蘭は正月に最適なのです。
加えて胡蝶蘭は花持ちが良く、花の観賞期間が他の花に比べて長いこともポイントです。
正月休みの期間にお客様を自宅に招くという際も、すぐに枯れることのない胡蝶蘭はおすすめです。
美しく凛とした花を保ち、部屋を華やかにしてくれます。
お客様が来るため、花を買いに行こうと思ったら、「お花屋さんが休みで花が用意できない……」ということもある正月シーズンには胡蝶蘭は重宝されています。
もちろん自宅だけでなく、胡蝶蘭は贈り物としても喜ばれる花です。
世話になっている方へ、正月に花を贈ろうと思っている方は、胡蝶蘭がおすすめです。
シクラメン
寄せ植えや鉢植え、庭で楽しまれている冬を彩る花、シクラメン。
シクラメンは寒さに強く、多少の雪にも耐えることができる花です。
新しい年を迎えるなら、きれいな花を飾りたいですよね。
シクラメンの花色は白や赤、ピンク、黄色、紫に加えて、1つの花びらの色が2色以上のものもあります。
白やピンクなどの定番の色に加えて、紫など花には比較的珍しい色の品種もあるので、自宅の雰囲気や一緒に植える花の色に合わせて品種を決めてみてくださいね。
シクラメンは品種改良が進んでおり、花の姿や株の大きさまでさまざまな種類があります。
花びらが丸くかわいらしいものから、フリルのように波打って華やかな印象の品種など、どこに植えるかやどんな印象にしたいかを色だけでなくサイズ感などでも選ぶことができるのは嬉しいですよね。
ちなみに、シクラメンの花言葉は「内気・はにかみ」などです。
この花言葉は、シクラメンが雨などから花粉を守るために、花を下向きに咲かせている様子が、恥ずかしがっているように見えることに由来します。
一方、シクラメンはクリスマスの時期も販売されていることも多い花です。
そのため、洋風なイメージを持っているという方も、いらっしゃるかもしれません。
また、シクラメンはクリスマスのイメージが強いという方もいらっしゃるのでは。
しかし、シクラメンは一緒に植える花や花器(鉢植え)のデザインによって、正月の雰囲気に変えることもできるのです。
クリスマスにシクラメンを購入したという方は正月風のピックや、鉢植えを変えて正月にも楽しんでみてくださいね。
十二の巻
正月には、多肉植物で寄せ植えを作るのはいかがでしょうか。
寒さが厳しい時期は花が少なくなることもあり、多肉植物の寄せ植えも人気があります。
中でも葉に白い模様が付き、しましまの柄が可愛らしい十二の巻は特におすすめです。
十二の巻のおすすめ理由は、可愛らしい見た目と世話がとても簡単なこと、そして可愛らしい花言葉です。
十二の巻は、ほとんどお手入れに手間がかかりません。
十二の巻は乾燥を好む多肉植物のため、正月シーズンなど冬場は水やりを控えて乾燥気味に育てることが良いとされています。
水やりの頻度は少なく、水やり以外の手入れは茶色く枯れてしまった葉の部分を見つけたら取り除くだけです。
頻繁に葉が枯れることはないので、植物の世話に時間が割けないという方でもおすすめです。
十二の巻の花言葉は「小さな愛」です。
この「小さな愛」という花言葉は、十二の巻が咲かせるとても小さな花の様子から付けられたと言われています。
十二の巻の花言葉は、縁起がとても良いわけではありません。
しかし、また新しい1年を過ごすスタートとなる正月に、大切にしたい思いやりの心を連想できそうだと思いませんか。
ここでは十二の巻の花言葉をご紹介しましたが、多肉植物は可愛らしい花言葉を持っている種類が多いです。
多肉植物で寄せ植えを作るという方は、見た目だけでなく花言葉も参考にしながら種類を選んでみても面白いと思いますよ。
水仙
水仙の開花時期は品種によってことなりますが、12月~3月で早春に花を咲かせる春を告げる花の1つです。
球根植物である水仙は厳しい冬の寒さに負けず、美しい花を咲かせます。
寒い中、懸命に花を咲かせる様子は、何か心を打つものを感じますよね。
水仙が縁起の良い花だと言われていることは、春を告げる花であると共に、雪の中でも花を咲かせるほど寒さに強く、丈夫だからだと言われています。
この雪の寒さに耐えて花を咲かせる様子から、水仙の別名は「雪中花」と付けられています。
ちなみに水仙という名前の由来は、中国の古典「天隐子神解章」に「仙人は、天にあるものは天仙、地にあるものは地仙、水にあるものは水仙だ」という意味の「在人谓之人仙,在天曰天仙,在地曰地仙,在水曰水仙,能通变化之曰神仙。故神仙之道有五,其渐学之门则一焉」という一説があったことからといわれています。
良い香りや美しい花姿を仙人に例えて名前が付けられました。
新年は、仙人に例えられて名前が付くほど美しい水仙を正月に飾って、良い1年になることを願いましょう。
シロタエギク(ダスティーミラー)
雪が積もったようなシルバー・白色が特徴的な、シロタエギク。
1年を通して流通していますが、正月シーズンをはじめ、冬の寄せ植えや花壇でよく活用されています。
シロタエギクは、寒さに強い植物で季節的にもぴったりなのです。
そんなシロタエギクは花壇などで主役になることは少ないですが、他に一緒に植える花を美しく引き立ててくれます。
花言葉は、「あなたを支えます・穏やか」など。
この「あなたを支えます」という花言葉は、まさに他の花を引き立てるカラーリーフとして活用されることが多いことから付けられたと言われています。
冬にぴったりな美しい色合いは、花壇や寄せ植えに季節感をプラスするだけでなく、デザインのアクセントになりますよ。
シロタエギクの英名は、ダスティーミラー(dusty miller)といいます。
ダスティーミラーとは、「埃っぽい製粉業者」という意味があり、白い姿が埃や粉がかかったように見えたことから付けられたようです。
ちなみにシロタエギクは色だけではなく、触り心地も一般的な他の植物とは異なり、フワフワしています。
シロタエギクを見かけたときは、優しく触ってみるのもおすすめです。
季節の花で自宅を彩ろう
今回は、正月の寄せ植えや正月シーズンの花壇を彩る、おすすめの花の種類についてご紹介しました。
まだまだ寒さの厳しい正月には、季節に合った寒さにも丈夫な植物を飾り、自宅を彩りましょう。
新しい1年のスタートとなる正月に、花の彩りを添えて次の1年も良い年になるように願いを込めても良いかもしれませんね。
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