お手入れ
花束のケイトウの長持ち方法。おすすめなお手入れとは?ドライフラワーにするコツも紹介
個性的な花姿が魅力的なケイトウ。
ケイトウは、夏から秋にかけてお花屋さんで多く流通している花です。
今回は花束などで使われている切り花のケイトウを、長持ちさせるお手入れのポイントと、ドライフラワーにするときのコツをご紹介します。
プレゼントでケイトウをもらったときや、自宅用として購入した際は、この記事をチェックしてみてください。
ケイトウの花はどんな花?基本情報
まずは、ケイトウがどんな花なのかをご紹介します。
他の花にはないような、個性的な花姿をしているケイトウ。
「ケイトウ」という名前を知らなかったとしても、お花屋さんで見かけたことや、もらった花束などで見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。
他の花とは違った花姿は、印象に残りやすいかと思います。
ケイトウがお花屋さんで多く販売されている時期は、8月~9月頃。
ケイトウは主に夏~秋にかけて流通しています。
そのため、夏や秋にある誕生日や結婚記念日のプレゼントとして贈られる花束や、フラワーアレンジメントに使われることも多いです。
加えて独特な花姿をしていることと、秋に多く流通していることからハロウィンをイメージしたデザインなどでは多く活用されているようです。
一方でケイトウはお祝いだけではなく、お供えの花としても選ばれています。
お盆や秋のお彼岸などでは、菊やトルコキキョウと合わせてお供えの花として贈られることもあるようです。
ケイトウの花言葉
ケイトウは、たくさんの花言葉を持っています。
- おしゃれ
- 個性
- 風変わり
- 気取り屋
ケイトウの名前の由来
ケイトウの名前の由来は、花姿からといわれています。
ケイトウは漢字で書くと「鶏頭」となります。
赤いケイトウの花を見た時に、鶏のトサカに似ているということで、名前が付いたとされています。
ちなみに、学名の「Celosia」もケイトウの花姿が由来になっています。
しかし、学名はトサカが由来ではありません。
気になった方は、こちらも併せてチェックしてみてください。
ケイトウの学名の由来を紹介しています。
ケイトウの学名の由来は? ケイトウの花が何に見えた?学名はケイトウの花姿から付けられました。 |
ケイトウは暑さに強い
ケイトウは、他の花よりも比較的暑さに強い花です。
そのため、先にご紹介したようにお盆の花としてもよく選ばれています。
ケイトウの花は残暑の時期である8月にも、プレゼントやお供えにおすすめです。
ケイトウは花びらがない。これが花持ちのいい理由?
ケイトウは、他の花に比べて比較的花持ちの良い花です。
花束でケイトウ以外の花がしおれてしまっても、ケイトウはまだきれいに咲いているということもあります。
ケイトウが花持ちの良い理由は、ケイトウの花のように見えるベロアのような素材のフサフサした部分は、実は茎が変形したものだからです。
花のように見える部分(鶏のトサカやサンゴ、炎のように見える部分)は「花序(かじょ)・花穂(かすい)」と呼ばれ、実際には花ではありません。
ケイトウの花は、サンゴのような部分の下にあります。
写真でわかるように、ケイトウの花には細かい毛のようなものが付いているだけで、花びらはありません。
花束などで使われている切り花は、花びらが傷んでしまうことが多いです。
そのため、花びらを持たないケイトウは比較的長持ちしやすいのです。
ケイトウの長持ち方法・おすすめのお手入れ
ここからは、ケイトウを長持ちさせる方法についてご紹介したいと思います。
自宅でケイトウを飾っているという方は、ぜひチェックしてみてください。
花瓶に飾る前に葉を取り除く
ケイトウの葉は傷みやすいため、花瓶に飾る前に取り除くことがおすすめです。
ケイトウの葉はお花屋さんで取り除かれていないと、意外とたくさん付いています。
特に葉がしんなりとして元気がなくなっているものは、飾る前に事前に取り除くと良さそうです。
またデザインなどに影響しないときは、茎に付いている葉を全て先に取ってしまいましょう。
飾る前に水揚げする
花束を花瓶に飾る前に、水の中でケイトウの茎をカットするのがおすすめです。
バケツや深い花瓶、洗面器などに溜めた水の中に、ケイトウの茎を入れて下から1~3センチくらいのところを、園芸ばさみやカッターでカットしましょう。
茎をカットする時は、斜めに刃を入れるようにできるとより良いです。
茎を斜めにカットすることで、水と触れる茎の断面が大きくなり水をより吸い上げることができます。
茎を水の中で切る理由は、茎の中に空気が入らないようにするため。
茎の中に空気が入ってしまうと、ケイトウの吸い上げる力が弱くなり、十分な水を花まで届けにくくなるのです。
ちなみに茎をカットする園芸ばさみやカッターは、切れ味が良いものを選んでください。
切れ味が悪いものを使うと、茎の中の水を運ぶ管が潰れて水を吸い上げにくくなってしまいます。
この水の中で茎をカットする方法は、ケイトウ以外にも使うことができます。
また、花瓶に飾る前だけではなく定期的にカットしたり、花の元気がなくなったときにカットしたりするのも効果的です。
Q1.お花を買った、いただいた。まず最初にすべきことは? A:水揚げして吸水力をアップさせよう。方法を解説! |
花瓶の水は浅くする
ケイトウを花瓶で飾るときは、水の量を少なくしてください。
浅水で飾るようにしましょう。
水に浸かっていると、茎が腐りやすくなります。
どの花でも水に浸かっていると、茎は腐りやすくなりますが、ケイトウは他の花に比べるとやや茎が腐りやすい傾向にあります。
茎が腐ると花まで水を吸い上げることが難しくなり、しおれる原因になることも。
花を花瓶に飾るときは水をたっぷり入れたくなりますが、切り花は少しの量でも水を吸い上げることができるので安心してください。
風通しの良い涼しいところで飾る
湿度が高い場所に置いておくと、ケイトウがカビてしまう可能性があります。
風通しがよく、涼しい場所に花瓶を置くようにしましょう。
比較的暑さに強いケイトウですが、涼しい場所の方がより長持ちします。
具体的には、玄関や冷房が効いているリビングなどがおすすめ。
ただしエアコンの風に直接当たる場所に置くと、花が乾燥しすぎてしまうため避けるようにしましょう。
また植物を育てるときは日の光が必要なため、窓際など直射日光が当たる場所に切り花を飾る方がいらっしゃいます。
しかし、切り花の場合は葉・花から水分が抜けてしまうことや、日の光で花瓶の水が温まってしまう可能性も。
花瓶を置くなら、直射日光の当たらない場所がおすすめです。
輪ゴムを取って花と花の間隔を空ける
花束はラッピングを取ると、輪ゴムや麻ひもなどでまとめられていることが多いかと思います。
自宅でケイトウを飾る際は、輪ゴムや麻ひもを取り除くのがおすすめです。
「きれいにデザインされている花束の輪ゴムを取りたくない」という方も、いらっしゃるかもしれません。
しかし輪ゴムをそのままにしておくと、輪ゴムで止まっている部分からケイトウの茎が腐ってしまうこともあります。
また輪ゴムを取り除くことで、花と花の間隔を広くすることができます。
花と花の間にスペースがあると風通しが良くなるため、より長持ちさせることができるのです。
花瓶の水は毎日取り換える
ケイトウの茎は、他の花に比べてやや腐りやすいため花瓶の水が汚れやすいことも。
そのため花瓶の水は、こまめに取り替えるようにしましょう。
特に夏など気温が高く暑い日は、毎日花瓶の水を取り替えられると良さそうです。
花瓶の水は、ケイトウなどの切り花が吸い上げる水。
水が汚れていると茎の中に汚れが詰まって、花まで十分に水が吸い上げられなくなることもあります。
花瓶の水を清潔に保つことによって、花持ちも変わってくるので、気が付いた時に水を交換するようにしましょう。
花瓶は洗剤で洗う
花瓶の水を取り替える時に、花瓶の中を洗剤で洗うようにするのがおすすめです。
水を取り替えても花瓶が汚れていると、すぐに水が汚れてしまいます。
洗わずに使い続けた花瓶の内側(水が入っていた側)を指で触ると、ヌルっとすることも……。
ぬめりをしっかりと取り除くように、洗剤を使って洗うのがおすすめです。
ブログ担当はケイトウを含めた切り花を花瓶で飾っていた際に、水を替えたり花瓶を洗ったりするのが面倒で、そのままにしていたことがありました。
8月初めのころでしたが、水を交換しないで3日が経ったとき(4日目)に水が濁っていることに気が付き、水を替える際に花瓶の内側を指で触ると、ぬめりを感じました……。
その後、食器用の洗剤を使って花瓶を洗い、花は水揚げをしました。個人的な体感ですが、他の花を飾っているときよりも水が汚れるのが早いように思いました。
※花瓶にはケイトウ以外も飾っていたため、すべてがケイトウの影響ではありません。水を交換したり花瓶を洗ったりするのは少し手間ですが、きれいな花を長持ちさせるためにお世話してあげてください。
毎回水を交換するのが難しいという方は、延命剤を水と一緒に入れるのもおすすめです。
延命剤の種類にもよりますが、水が濁ってきたと思うまで交換は不要です。
元気がないときは湯揚げする
花瓶で飾っている際にケイトウの元気がなくなった時は、熱湯を使って湯揚げするのがおすすめです。
湯揚げすることで、茎の中から空気を取り除き、細菌を少なくできます。
湯揚げの方法は、ケイトウの花まで覆うように新聞紙などで包み、茎の先端を1~3センチの深さがある80度以上のお湯に10秒~40秒ほど浸けます。
お湯に浸けていると、茎からブクブクと細かい泡が出てきます。
泡が止まるまでお湯に浸けておくようにするのが良いですが、浸けておく時間が長すぎると茎が傷んでしまうので注意してください。
湯揚げした後は、お湯に浸かっていた部分の茎をカットしてから、花瓶に戻すようにします。
ちなみに新聞紙で花を包むのは、湯気などで花を傷めないようにする効果があります。
ケイトウはドライフラワーにも向いている
ケイトウは生花として花瓶に飾るだけではなく、ドライフラワーにも向いている花の一つです。
ドライフラワーにするときのおすすめをまとめました。
- 色:濃い色(特に赤がおすすめ)
- 種類:久留米ケイトウ・トサカケイトウ
自宅でドライフラワー作りに挑戦したいという方は、比較的作りやすいケイトウやバラ、かすみ草、スターチスなどの花を選んでみてください。
ちなみにケイトウのドライフラワーを作りたいという方は、赤やピンク、オレンジなど濃い色を選ぶのがおすすめ。
理由はドライフラワーにする際に、水分と一緒に色が抜けてしまうことがあるため。
ケイトウらしいドライフラワーを作りたいときは、特にイメージの強い赤い色を選ぶとよさそうです。
またケイトウにはいくつかの種類がありますが、ドライフラワーにするなら久留米ケイトウやトサカケイトウが特におすすめです。
ケイトウの種類をもっと詳しく知りたいという方は、こちらを併せてご覧ください。
ケイトウの種類 トサカケイトウ・久留米ケイトウ・羽毛ケイトウ(フサゲイトウ)・ノゲイトウ(セロシア)についてご紹介します。 |
ドライフラワーにするときのポイント
ケイトウは花を下にした状態で吊るしておくだけで、ドライフラワーにすることができます。
簡単にドライフラワーにできますが、いくつかポイントがあるのでご紹介します。
ドライフラワーにする時は、すぐに吊るす
花瓶に飾り、元気がなくなってからドライフラワーにしようとする方がいらっしゃいます。
しかしドライフラワーは購入した時・もらった時すぐに乾燥を始める方が、きれいに仕上がります。
そのためドライフラワーを作りたいと思っている方は、自宅で花瓶に飾ってからではなく、すぐに乾燥させられるように吊るすのがおすすめです。
葉は先に取り除く
ドライフラワーでケイトウの葉を使わないとき(デザイン的に必要がないとき)は、先に取り除くことがおすすめです。
ドライフラワーにしている最中(乾燥させている間)に、葉がポロポロと落ちてしまうことがあります。
葉が落ちてしまうと、掃除をするのも大変なので事前に取っておくのが良いでしょう。
トサカ・サンゴのような下の部分(本当の花)は先に取り除く
先にご紹介したように、ケイトウの本当の花は、花のように見えている部分の下にあります。
細かな毛が生えている本当の花の部分は種がたくさんあり、乾燥させている間にポロポロと落ちてきてしまうことがあります。
そのため、先に取り除いておくことがおすすめです。
本当の花の部分を取り除いたとしても、ケイトウを象徴するようなサンゴ・トサカのような形(脳とも表現される)の部分は残るため、印象はそれほど変わりません。
茎に針で穴を開ける
やらなくてもいいのですが、何もしないよりも茎に針で穴を開ける方が、早く乾燥させることができます。
先にご紹介した通り早く乾燥させることによって、花が持っている色をより美しく保つことができます。
ケイトウの茎が太いときは、それだけ水分を多く含んでいます。
水を早く蒸発させられるように、茎に針で穴を開けるのも良いでしょう。
風通しが良いところに吊るす
できるだけ早く乾燥させた方が、きれいな色を残すことができます。
複数の本数を一気にドライフラワーにするときは、ケイトウの花と花が重ならないように吊るすことがおすすめです。
間隔をあけて乾燥させるのを、意識してください。
またケイトウの花を吊るす場所は、風通しがよい場所を選びましょう。
吊るす場所は、早く乾燥できる場所を意識するとよさそうです。
ちなみに湿度の低い秋~冬にかけては、ドライフラワーが作りやすい時期でもあります。
初めてドライフラワーに挑戦しようと思っている方は、湿度の低い時期に試してみてください。
直射日光が当たらないところに吊るす
直射日光に当たっていると、花の色が薄くなったり劣化が早くなってしまったりします。
太陽の光が当たる、窓際などで乾燥させるのは控えましょう。
吊るすときは床と垂直にする
ケイトウの花をどうやって吊るすのか、迷ってしまう方もいらっしゃるかと思います。
花の吊るし方は、いろいろあり、絶対的な正解はありません。
例えば、茎の先端を洗濯物を干す時に使っている、ピンチハンガーの洗濯バサミ部分で挟んでもOKです。
また茎の先端に麻紐を結び、そこにS字フックを取り付け、どこかに引っ掛けるようにしても問題ありません。
他には室内に紐をピンと張って、茎の先端と紐を洗濯バサミで固定するのもいいでしょう。
ブログ担当は、スズランテープでハンガーに茎の先端を括り付けていることもありました。
どんな吊るし方であっても、吊るすときのポイントは、茎を斜めに固定しないことです。
茎が斜めになっていると、ドライフラワーとして完成したときに茎が曲がっていることもあります。
茎が斜めになっていると花の重みで茎が曲がり、そのまま曲がった形で乾燥してしまうことがあるのです。
ドライフラワーになると、曲がった茎を直すことは難しいです。
花を吊るすときは、床と垂直になるように「まっすぐ」を意識して乾燥させてみてください。
鉢植えのケイトウの育て方
ここまで花束などで使われる切り花のケイトウについてご紹介してきましたが、ケイトウは鉢植えとしても流通しています。
寄せ植えになっていたり、花壇に植えるようにポットに植わっていたり、ケイトウはお花屋さんや園芸店、ホームセンターなどで購入できます。
ケイトウは比較的育てやすく、ガーデニング初心者の方でも安心して育てられる花です。
開花時期は7月~11月で、夏~秋にかけてケイトウの花を楽しむことができます。
鉢植えのケイトウを育てる時は、日当たりが良く風通しの良い場所で、たっぷりと水やりをするようにしましょう。
そして花が終われば種を取り、その種を使って来年もケイトウの花を楽しむこともできます。
もっとケイトウの育て方を知りたいという方は、こちらを併せてご覧ください。
ケイトウのかかりやすい病気や被害にあいやすい害虫について、さらに水やりの頻度なども掲載しています。
ケイトウの育て方 ケイトウの花は初心者の方でも育てやすく暑さに強い植物です。これからガーデニングを始めたいという方は、この記事をチェックしてみてください。 |
まとめ
今回は切り花のケイトウの長持ち方法と、ドライフラワーにするときのポイントをご紹介しました。
もともとケイトウは他の花に比べて、比較的長くきれいな姿を見せてくれる花ですが、お手入れをすることでより長く観賞することができます。
長持ちさせるときのポイント
- 飾る前に葉や輪ゴムは取り除く
- 花瓶の水は浅水で毎日取り替え、花瓶は洗剤で洗う
- 風通しがよく直射日光の当たらない場所に飾る
- 水揚げや湯揚げをして水を吸い上げやすくする
またケイトウはドライフラワーに向いている花で、初めてドライフラワーに挑戦する方にもおすすめです。
ドライフラワーにするときのポイント
- 新鮮な花をドライフラワーにする
- 葉や細かい毛が出ている部分(本当の花)は取り除く
- 風通しがよく直射日光の当たらない場所で作る
- 乾燥させるときに茎が曲がらないように注意する
ケイトウは個性的な花姿で、花束に使えばボリュームがあり、ゴージャスな雰囲気のデザインを作ることもできます。
炎を思わせるような形やサンゴのような形、もこもことした形など他の花にはない見た目が花束全体のアクセントになるでしょう。
そしてケイトウはひまわりのように、花の表と裏がはっきりわかる花ではありません。
そのためどこから見てもきれいな姿を楽しめ、テーブルの中心に飾るのもおすすめです。
ケイトウは、ブーケやオールラウンドのフラワーアレンジメントにもよく活用されています。
お花屋さんでケイトウの花を購入できるのは、夏~秋にかけてがメインです。
「季節の花を飾りたい」と思っている方は、ぜひケイトウの花を手に取ってみてください。
また夏生まれの方への誕生日プレゼントや、ハロウィンパーティーに持っていく手土産をお探しの方にもケイトウはおすすめ。
ビビッドなケイトウの色が夏にぴったりで、個性的な花姿と暖かそうなケイトウの質感がハロウィンの雰囲気にも合いそうです。
秋におすすめの花【ケイトウ】の花言葉・育て方・特徴を紹介。ガーデニングを楽しもう
花は春のイメージがある方も多いかと思いますが、実は秋が旬の花も多くあります。
そこで今回は秋におすすめの花、ケイトウについてご紹介します。
ハロウィンに向けてガーデニングをされる方や、秋らしい雰囲気のお庭を作りたい方は、ケイトウの特徴や育て方をチェックしてみてください。
ケイトウはどんな花?
まずはケイトウは、どんな花なのかをご紹介します。
「ケイトウ」という名前を知らない方も、花壇などで見たことがある花ではないかと思います。
他の花にはない特徴的な姿をしているため、見たことがあれば「あの花か!」と思い出すことができるはずです。
基本情報
ケイトウの基本情報はこちらになります。
- 学名:Celosia argentea・Celosia cristataなど
- 科・属:ヒユ科・ケイトウ属(セロシア属)
- 分類:一年草
- 開花時期:7月~11月
- 原産地:熱帯アジア・インド
- 花色:赤・黄色・オレンジ・ピンク・紫・グリーンなど
- ガーデニングのおすすめポイント:開花している期間が長い・初心者でも育てやすい
他の花にはないような、個性的な形が特徴的なケイトウ。
鮮やかな色合いと、その独特な形がケイトウの魅力で、夏から秋にかけて花壇や庭などを彩ってくれます。
お花屋さんだけではなく、公園や学校の花壇などでも見かけることも多いのでは。
ケイトウは比較的丈夫で、ガーデニング初心者の方でも気軽に育てることができます。
そのためケイトウは、これからガーデニングを始めたいと思っている方や、気軽に玄関や庭先に彩りを添えたいと思っている方にもおすすめです。
花束のケイトウの長持ち方法。おすすめなお手入れとは?ドライフラワーにするコツも紹介 花瓶でケイトウを飾るときの長持ち方法は?鉢植えではなく、ケイトウの花束を飾るときはこちらをチェック |
特徴・名前の由来
先に紹介した通り、ケイトウの特徴は独特な花姿です。
ケイトウの品種によって花姿は異なりますが、その形はろうそくの炎のようだと言われたりニワトリのトサカのようと言われたり、珊瑚のような形と言われたりしています。
よくイラストで描く花のようにパッと開花した、ガーベラのような花の形とは全く異なります。
ちなみにケイトウの触ってみたくなるような質感は、フェルトやベルベット、毛糸のような質感と例えられています。
ケイトウと他の花を合わせてガーデニングをするときは、その唯一無二なケイトウの姿が全体のデザインに良いアクセントをもたらしてくれるでしょう。
ケイトウという花の名前は、赤いケイトウの花の様子が鶏のトサカに似ていたからと、いわれています。
ケイトウの花は漢字で「鶏頭」と書きます。
また学名の「Celosia(ケロシア)」は、ギリシャ語の「keleos(燃やした・燃焼)」に由来しているとされています。
赤いケイトウの花が、炎のように見えたことから付けられたのだそう。
花言葉
ケイトウの花言葉は、おしゃれ・個性・風変わり・気取り屋などがあります。
「個性的」や「風変り」という花言葉も名前の由来と同じように、ケイトウの花の見た目から付けられたことがわかるかと思います。
ちなみに「気取り屋」という花言葉は、赤いケイトウの花が胸を張って歩くニワトリのように見えたことから付けられたのだそう。
どうして秋におすすめ?
花束やフラワーアレンジメントで使われる切り花のケイトウは6月~11月頃までお花屋さんで置いてあることが多く、8月~9月は最もケイトウの流通が多いといわれています。
ケイトウは夏の終わり頃から、お花屋さんで見ることが多くなっていく花なのです。
そのため、秋の始まりを感じさせる花としても知られており、旬も秋になります。
そして、公園の花壇や庭先などで育てる鉢植えのケイトウの開花時期は、7月~11月頃。
10月~11月頃もきれいな姿を見せてくれるため、秋のガーデニングなどにも、よく活用されています。
ケイトウは、秋になると見かけることの多い花の一つかもしれません。
またケイトウの花色は秋らしいくすみカラーや深い色合いも多く、秋の落ち着いたおしゃれなデザインを表現できるのです。
ケイトウを花瓶に飾ったり自宅の花壇に植えたりすれば、ワイン色や彩度の低いオレンジなど、秋を感じられる彩りを添えてくれます。
加えてふわふわ・もこもことした温かな質感の花姿は、だんだんと肌寒さを覚えてくる秋の季節にぴったりなのです。
実は夏にも活躍している!
ケイトウは、夏から秋にかけて活躍する花です。
そのため秋におすすめの花としてケイトウの花を紹介してきましたが、実は、ケイトウは夏に花をプレゼントするときにもよく活用されています。
ケイトウは、夏の暑さにも丈夫な花の1つ。
寒さは苦手ですが、暑さには強いため先に紹介したように夏にも人気のある花なのです。
花束やフラワーアレンジメントなどで使われる切り花では、夏の誕生日ギフトや結婚記念日のプレゼントとして贈られることがあります。
ケイトウと、夏の花の代表であるひまわりを組み合わせることも少なくありません。
目を引く鮮やかな色合いが楽しめる、パワフルなギフトにすることもできます。
さらにケイトウはお祝いだけではなく、お盆のお供え(秋にはお彼岸の花)としてお墓参り用の花束や、仏壇に供える花束として活用されることも。
お祝いからお供えまで、幅広く活用されている花なのです。
またケイトウは切り花だけでなく、夏のガーデニングにも人気があります。
夏の暑さが厳しい時にも元気に美しく咲いてくれるケイトウは、夏の庭も彩っています。
ケイトウを夏に植えて、そのまま秋の花壇も彩ることもあるのだそう。
ケイトウは鮮やかで元気な印象の花色が夏を彩り、ふわふわとした温かな質感が秋らしさを演出してくれるでしょう。
ケイトウをどう楽しむ?
先にご紹介した通り、ケイトウは花束やフラワーアレンジメントで使う切り花としてだけではなく、鉢植えやガーデニング用のポット、種などでも流通しています。
切り花のケイトウを自宅の花瓶に飾り秋らしさを感じることはもちろん、ケイトウを庭に植えて秋にぴったりな温かな雰囲気を演出することもできるのです。
ケイトウだけを植えて統一感を出したり、他の花と組み合わせてガーデニングの表現を広げたりすることもできるでしょう。
ケイトウには60以上もの品種があるといわれており、花色や咲き方にたくさんの種類があります。
ケイトウを使って、自分の好きな表現を探してみてください。
ちなみに切り花のケイトウはお花屋さん以外にも、スーパーの切り花コーナーなどでも販売されています。
日ごろ花を飾らない方の中には、季節の花を楽しむことに対してハードルが高いように感じる方もいらっしゃるのでは。
しかし、実は思っている以上にケイトウを含んだ季節の花は、気軽に購入することができます。
お花屋さんに入りづらい方は、スーパーやネット通販から気になったときに購入してみてください。
ちなみにお花屋さんでは、1輪から購入できるところがほとんどです。
店内で気になった花に出会ったときは、1輪から気軽に花を購入し自宅で飾ってみてください。
また鉢植えのケイトウは、お花屋さん以外にホームセンターや園芸店などでよく販売しています。
いくつかのケイトウが寄せ植えになっている大きな鉢のタイプや、小さなポットに植わっていて持ち帰りやすいサイズのタイプなども流通しています。
販売されている鉢植えの中には、丸い鉢植えにろうそくのようにケイトウが植えられ、まるでケーキに見えるデザインも。
ケイトウは色や植え方によって、個性的で面白い表現をすることもできるのです。
鉢植えも切り花のように自分の植えたい場所や、飾りたい場所にあったものを選べそうです。
ケイトウの育て方
ここからは、ケイトウの育て方についてご紹介します。
初めにご紹介した通り、ケイトウの花は初心者の方でも育てやすく暑さに強い植物です。
これからガーデニングを始めたいという方でも、安心して育てることができるでしょう。
置き場・育てる場所
ケイトウは、日光が好きな植物です。
日当たりの良く風通しの良い場所で、育てるのがおすすめ。
原産地からもわかるように、ケイトウは暑さに強い植物です。
たっぷり太陽の光に、当ててあげてください。
水やりの頻度
鉢植えでケイトウを育てる時は、乾燥させないように注意しましょう。
土が乾いたら、水やりをするのがおすすめです。
特に夏は水が足りなくなることが多いので、水をあげるときはたっぷり水やりをするようにしましょう。
具体的な水の量は、鉢の底に開いている穴から水が出てくるくらいがおすすめ。
水の量が少ないと土の表面だけが濡れた状態になり、根から水が吸い上げられないこともあります。
土の中まで水が浸透するように、水の量は「たっぷり」を意識してみてください。
また根も呼吸をしていますが、土の表面が濡れていると土の中に空気が入りにくくなり、呼吸できないことも。
水を与えるときと、与えないときのメリハリがポイントです。
ちなみに種まきをした時や、ポットからプランターなどに植え付けを行った後は、特に根の乾燥に注意が必要です。
水不足を起こさないように、特に土の乾き具合をチェックすることがおすすめです。
暑い日は、朝と夜に1回ずつ(1日計2回)水やりをしても良いでしょう。
水やりは、気温が低いタイミングでするようにしてください。
気温が高い昼間などに水やりをすると、水がお湯になり、ケイトウの根が茹だり枯れてしまうこともあります。
肥料
ケイトウは、肥料を与えすぎると葉が大きくなりすぎてしまうこともあるので、注意しましょう。
庭などに地植えした場合は、特に肥料は必要ないといわれています。
鉢植えの場合は、植え付けをする際に緩効性肥料(ゆっくりと効くタイプの肥料)を、土に混ぜ込んでおくことがおすすめ。
それ以降は本葉3~4枚が出始めたことから、つぼみが出てくるまで1週間に1回程度液体肥料を与えるとよさそうです。
増やし方
ケイトウは、一年草です。
一年草は、1年で枯れてしまう植物のことです。
そのためケイトウは毎年、種をまけば花を楽しむことができます。
育てていたケイトウから、新しく種を取るのもよさそうです。
ただしケイトウは、一度ケイトウを育てた土を使うと、連作障害が出ることがあります。
ケイトウを育てていた場所(同じ土)にまた来年もケイトウを育てると、育ちが悪くなったり育たなくなることも。
庭の同じ場所にケイトウを植えるのは、2~3年ほど空けるようにすると良いでしょう。
花が終わったら?
花が咲き終わったものは、気が付いた時に摘み取るようにしましょう。
咲き終わった花のことを「花がら」と呼びます。
花がらを残しておくと、これから咲くつぼみや芽に栄養が届きにくくなります。
次に咲く花や、これから芽を伸ばす部分に栄養を行き渡せるようにしましょう。
花がらを摘み取ることで、見た目も美しくなります。
種を採集する場合は、花がらを残して種を作るようにするといいでしょう。
花が茶色く乾燥してきたら、種を取ることができます。
害虫・病気
ケイトウが被害にあいやすい害虫や、かかりやすい病気をご紹介します。
先に被害にあいやすいものを知って、注意するようにしましょう。
アブラムシ
ケイトウの栄養を吸い取ったり、栄養を吸い取る際にウイルスを感染させたりすることがあります。
アブラムシは繁殖力が高く、すぐに数が多くなることも。
見つけた時に対処するのが大切です。
小さいですが目に見えるサイズなので、数が少ない時はゴム手袋などをして、手で潰してしまうのがいいでしょう。
大量に見つかった時は、殺虫剤を使うことがおすすめです。
ハダニ
ハダニは、ケイトウの栄養を吸い取ってしまいます。
ハダニが多くなると葉が変色し、植物全体の元気がなくなっていきます。
特に、乾燥した暑い季節に感染することが多いです。
ハダニは湿気を嫌うため、水やりの時に葉の全体にまんべんなく水をかけるようにすると対策になります。
立枯病
立枯病は、ケイトウの根や土に近い茎の部分から感染します。
土壌感染する病気のため初めに根が感染することが多いです。
感染すると根から栄養が吸収できなくなり、だんだんとケイトウ全体の元気がなくなり萎れていきます。
症状が進むと、下の方に付いている葉から枯れていき、茎も茶色っぽく変色してしまいます。
風通しを良くし多湿を避けることで、立枯病を予防できます。
植え付けを行うときに、清潔な土を使うことも大切です。
連作障害
連作障害は先ほどご紹介したように、もともとケイトウを育てていた土を使って、またケイトウを育てることが原因で起きます。
連作障害になると、大きく成長しなかったり、芽が出なかったりします。
ケイトウを前と同じ場所に植えたい時は、2~3年間を空けるようにしましょう。
ケイトウの種類
ここからは、ケイトウの種類についてご紹介します。
ケイトウは60種類以上の品種があるといわれており、品種によって花の色や花の形・咲き方などが異なるのです。
たくさんのユニークな種類があるケイトウですが、ここでは主な4つの種類をご紹介します。
トサカケイトウ
トサカケイトウは、小さな花が集まって鶏のトサカのような形をしています。
「トサカ」といわれるように比較的、花姿は平たい形。
「鶏のトサカ」と聞くと、赤のイメージが強いかと思いますが、赤色以外にはピンクやグリーンなどの花色も楽しめます。
トサカケイトウの中には、鉢植え以外に切り花でも流通しているものもあり、花束などで使われているところを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
切り花のケイトウを想像した時にイメージされる方が多いのが、トサカケイトウではないでしょうか。
トサカケイトウの品種は、デリーパール・ボンベイピーチフリル・ボンベイゴールド・ボンベイなどがあります。
久留米ケイトウ
久留米ケイトウは、トサカケイトウを切り花用に品種改良したものです。
丸みのある花姿が特徴。
先に紹介した、トサカ系統の花が球状になったようなイメージです。
その見た目は「サンゴのよう」といわれることも多い、久留米ケイトウ。
少しグロテスクに見えるという方は「脳のような花」と表現する方も。
こちらも切り花でよく流通しているため、ケイトウと聞いてイメージされる方が多い種類かもしれません。
花色は黄色や赤、オレンジなど鮮やかな色合いが多いようです。
久留米ケイトウの品種には、オレンジクイーン・ボルドークイーン・イエロークイーン・フィジーラブ・周防などがあります。
羽毛ケイトウ(フサゲイトウ)
羽毛ケイトウは、ふさふさとしたやわらかな花穂が特徴的です。
柔らかい花穂は円錐形をしていて「炎のような形」と、例えられることもあります。
鉢植えだけではなく、花束などで使われる切り花でも流通していて、フワフワしたボリュームがある品種が多いです。
羽毛ケイトウを見たら、つい触りたくなる方もいらっしゃるかもしれません。
羽毛ケイトウの品種は、クリスマスキャンドル・キモノ・キャッスルスカーレット・キャッスルオレンジなどがあります。
ノゲイトウ・セロシア
ノゲイトウ(別名:セロシア)は、植物全体に水分が少なく、ふわふわよりカサカサとした見た目をしている品種が多いです。
そのため、ドライフラワーに向いているともいわれています。
1つの茎から枝分かれして、複数の花穂を付けるのも特徴的です。
ノゲイトウは、アジアンガーデン・シャロン・ピア・キャンドルなどの品種があります。
江戸時代では、ケイトウを食べていた?
現代の日本では、ケイトウは観賞する花として知られていますが、江戸時代は野菜の1つとして栽培されていたようです。
ケイトウは古くから日本で育てられており、「韓藍(からあい)の花」という名前で「万葉集」にも登場しています。
日本には奈良時代に中国から伝わったとされており、食用・染料として活用されていたのだそう。
ちなみに、現在でも中国では花の部分を日干しにして、生薬として用いられているようです。
下血や下痢止めに効果があるとされています。
ケイトウの花で秋を楽しんで
今回は秋にぴったりなケイトウの花の特徴や育て方、種類についてご紹介しました。
冷暖房が管理された室内にいることが多くなると、季節を感じにくくなります。
1年を通して適温に設定されていると、外の気温の変化に気づくことが難しくなりますよね。
日本の素敵な四季を感じたいと思う方は、今回ご紹介したケイトウを自宅の花瓶に飾ったり、玄関先に鉢植えで飾ったりするのがおすすめです。
植物を見ることによって、季節の移ろいを感じてみてください。
もちろんケイトウは自宅用だけではなく、秋生まれの方の誕生日や秋にある結婚記念日の贈り物としてもおすすめ。
季節感のあるプレゼントを贈りたいと思う方は、花束やフラワーアレンジメントにケイトウを加えたり、鉢植えをプレゼントしたりしてみてください。
また、もっと秋におすすめの花が知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
秋の花束・ブーケに使う花といえば?秋に咲くおすすめの花を写真付きで紹介 ケイトウ以外にも秋を感じられる花を紹介しています。 |
秋の花をプレゼントしたいと思った方は、こちらのサイトをチェックしてみてください。
誕生日や結婚記念日、開店祝いなどに贈りたい秋らしいデザインの花を紹介しています。
ハロウィンにぴったりな花束やフラワーアレンジメントも掲載しているので、子供と一緒に季節のイベントを楽しみたい方にもおすすめです。
芍薬(シャクヤク)の育て方・芍薬と牡丹の違いや見分け方を簡単に解説!
5月~6月に、豪華で素敵な花を咲かせる芍薬。
芍薬は春の終わりから夏の始まりにかけて咲く、季節の花の1つとしても有名な花です。
流通している期間は短いものの、その華やかな見た目から「花の中で1番芍薬が好き」という方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
今回は芍薬の花の育て方や、よく似ているといわれる牡丹の花との違い・見分け方、漢方として使われるときの効能などをご紹介します。
また、芍薬をプレゼントするおすすめのイベント・記念日も掲載しています。
芍薬はどんな花?
芍薬(シャクヤク)は、主に5月~6月に花屋さんで購入することのできる花の一つです。
別名をピオニーともいい、お花屋さんでは「芍薬」という名前の他に「ピオニー」という表記で販売されていることもあります。
そんな芍薬は、たくさんの花びらをつけた大輪の花がとても魅力的。
花色はピンクや赤、白などが有名で、他にも黄色や紫などさまざまな色合いを楽しむことができます。
つぼみは丸いシンプルな見た目をしていますが、開花した姿は豪華で結婚式の装飾や、大きな花束などでも使用されることも多いです。
ゴージャスな花としても知られている芍薬ですが、芍薬は花の香りも特徴になっています。
芍薬は爽やかさと甘さを感じる香りとされ、バラと同じように良い香りの花として有名です。
その香りは世界中で多くの人々を魅了し、ハンドクリームや香水などにも使われています。
もっと芍薬の魅力や花言葉などを知りたいという方は、ぜひこちらも併せてご覧ください。
海外で芍薬がどう呼ばれているか、品種などについてもご紹介しています。
芍薬の花言葉・香り・つぼみの咲かせ方って?写真付きで芍薬の品種も紹介 今回は、芍薬について花言葉や香り、開花する時期、英語・フランス語でいうと何と呼ぶか、つぼみの咲かせ方など、気になることを幅広くまとめました。 さらに写真付きで、同じ芍薬でも見た目がそれぞれ異なる品種も掲載しています。 |
芍薬の育て方
芍薬を自宅で育てようと思っている方は、ぜひ参考にしてください。
どうやって(どんな状態で)・どこで売ってる?
「芍薬を育てたい」と思ったときに一番初めに考えるのは、どこで芍薬がどんな風に売っているのかではないでしょうか。
ポット(苗)から育てるのか、種から育てるのか気になる方もいらっしゃるかと思います。
芍薬は基本的に種ではなく、ポット苗から育てることが多いです。
芍薬の種は、あまり流通していません。
自宅で育てる用の芍薬は、秋頃(9月~11月)にポット苗で流通しています。
この時期のポット苗で販売されている時は、まだ葉などが付いていない状態が多いです。
ポットをよく見てみると、少し芽が出ていることが多いので観察してみてください。
春頃になるとつぼみをつけた状態や、花が咲き始めている状態の鉢植えも出回ることが多くなります。
「すぐに花を楽しみたい」という方や「植物を育てるのが初心者で不安」という方は、つぼみをつけた状態の芍薬の鉢植えを購入することがおすすめです。
芍薬のポット苗は、お花屋さんやホームセンターなどで購入することができます。
1年を通して販売しているわけではないため「芍薬を育ててみたい」という方は、時期を合わせてチェックしてみてください。
植え付けの時期
購入したポット苗を、鉢植えや庭に植えることを植え付けといいます。
秋に購入したポット苗の場合、植え付けの時期は10月下旬~11月頃が良いといわれています。
「間に合わなかった……」という方は、12月までにできればOKともいわれていますが、できれば10月下旬~11月頃までにできると良いですね。
ちなみに、上の写真は芍薬の新芽です。
日当たり・置き場
芍薬は、太陽の光が好きな植物です。
風通しがよく、しっかりと日が当たる場所に置いて育てるのが良いとされています。
しかし暑さには少し弱いため、真夏の西日が長期間当たってしまう場所は避ける方が良いでしょう。
鉢植えの場合は、季節によって置く場所を変えても良さそうです。
ちなみに芍薬は、ずっと日が当たっていなくても丈夫に育つといわれており、午後には日陰になってしまう場所でも育てることができます。
庭に芍薬を植えるという方は、植え付けをする際に芍薬が大きくなっても育つことができるスペースを確保することが大切です。
芍薬はしっかりと根を張り、どんどん大きくなる植物です。
購入した時のサイズ感だけを考えて植えると、成長した際に窮屈になってしまいます。
長く育てることを考えるなら、広いスペースのある場所に芍薬を植えるようにしましょう。
芍薬は株が大きくなるにしたがって、どんどん花付きが良くなります。
植物全体が成長することによって、よりたくさんの花を楽しませてくれるのです。
「なるべくたくさんの芍薬の花を育てたい」という方は、根を成長させやすい庭などに地植えする方がおすすめです。
大きく成長すると鉢植えだと植え替えをする必要が出てくるため、地植えの方が植え替えをしない分、比較的簡単に育てることができそうです。
マルチング
もしできる方は、春から夏にかけて芍薬の根が乾燥しないように、藁やウッドチップなどでマルチングを施すのがおすすめです。
マルチングとは、植物が植えてある土の上を、フィルムや藁などで覆うことです。
略して「マルチ」ともいわれています。
マルチングは乾燥すること以外に、土の中の温度が上昇しすぎないように防ぐことも。
また雑草の種などが風で飛んできてもマルチングがしてあれば、土が覆われているため雑草を育ちにくくする効果もあるそうです。
水やり
鉢植えで芍薬を育てている場合は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えるようにしましょう。
水が不足しないように、注意してください。
水の量は鉢植えの底に開いている穴から、水が漏れ出てくるくらいたっぷりあげることがおすすめ。
与える水が少ないと土の表面だけが濡れ、根まで水が届かないこともあります。
土の表面だけが濡れた状態が続くと、芍薬の根の呼吸を妨げることにつながることも。
水やりは、水をあげるときはたっぷりとあげる・あげない時はあげないという、メリハリが大切なのです。
土の様子を見ることによって、水が必要なのかが分かるようになってくるはず。
「芍薬を苗から鉢植えで育てる」という方は、土の色なども注目すると水やりのタイミングが分かりやすくなるかと思います。
庭など地植えで芍薬を育てている場合は、雨が水やりの代わりになるため、水やりはほとんど不要といわれています。
しかし雨がなかなか降らない時などは、根まで水が届くくらいたっぷりの水を芍薬に与えるようにしてください。
肥料
芍薬は、肥料が好きな植物です。
肥料が不足すると、花が咲きにくくなることもあります。
肥料切れには、注意するようにしてください。
芍薬には植え付けを行うときに元肥として、緩効性化成肥料を混ぜるようにしましょう。
元肥とは、植物を植えるときに事前に与える肥料のことです。
その後、2月末~3月頃にかけて芽が成長してくるタイミング、6月頃に花が終わった後のタイミング、9月~10月頃に新芽を伸ばすタイミングに肥料を与えると良いとされています。
芍薬には、年に3回肥料を与えると覚えておくと良さそうです。
肥料の種類は草花用化成肥料・有機質の固形肥料・緩効性化成肥料などを与えると良いといわれています。
肥料の種類が分からないときは、お花屋さんやホームセンターの園芸担当の店員さんに声をかけてみてください。
植え替え
芍薬が成長し株が大きくなったときには、新しい鉢植えに植え替えを行うことがおすすめです。
鉢植えが小さいと根が成長できず、花付きが悪くなることもあります。
鉢植えも大きくして根が十分に成長できるスペースを作ることができれば、今よりも多くの花を楽しめるはずです。
初めに植えた鉢植えの大きさにもよりますが、2年~3年ごとに植え替えを行うことが良いとされています。
鉢植えを行う時期は、9月~10月がベストとされています。
このとき芍薬の根が折れないように、なるべく丁寧に植え替え作業ができると良さそうです。
ちなみに庭などに地植えをした場合は「場所を移動したい」と思っても、少なくても5年はそのままにしておく方が良いのだそうです。
先にご紹介した通り、芍薬が大きくなることを考えて植える場所を決めることが大切のようです。
芍薬のかかりやすい病気・被害にあいやすい害虫
芍薬のかかりやすい病気や、被害にあいやすい害虫について知っておくことで、予防をすることができます。
そして被害にあったときも、すぐに対処をすることができます。
「すでに芍薬を育てている」という方はもちろん、これから芍薬を育てるという方もぜひチェックしてみてください。
アブラムシ
芍薬の花や茎に、アブラムシが付くことがあります。
アブラムシを見つけた際は、殺虫剤を使うことも一つの手です。
また、アブラムシは小さいですが意外と目で確認することができるため、数が少ないときは手で取り除くこともできます。
放っておくと数が増えてしまうので、見つけた時に取り除くことがポイントです。
ヨトウムシ類
ヨトウムシ類(ヨトウガ・ハンスモンヨトウ・シロイチモジヨトウなど)は、食欲旺盛で放っておくと、葉を食い荒らされてしまうことがあります。
昼間は地中に隠れており、夜に活動するため見つけにくく、朝起きたら葉が被害にあっているということもあるのだそう。
ヨトウムシ類は、殺虫剤などで対策することができます。
幼虫になると昼間は土の中に隠れてしまうため、卵の状態で見つけ取り除くことがポイントです。
葉の裏側などもチェックして、卵がないかこまめに確認するようにしましょう。
またすでに幼虫になってしまった時は、先にご紹介したようにヨトウムシは夜間に活動するため、芍薬を見る(世話する)タイミングを夜に変えてみるのも一つの手です。
ヨトウムシの予防方法は、草木灰を土に振りまいておくことが良いとされています。
草木灰とは、藁などを燃やして残った灰のこと。
焚き火などができない時は、ホームセンターなどでも購入することができます。
うどん粉病
うどん粉病は芍薬の葉や茎に、うどんの粉のように白い粉状のものが一面に広がってしまう病気(カビの一種)です。
全体に広がる前に発見した時は、お酢30ccを水500ccの割合で薄めたスプレーをしたり、白くなってしまった葉を取り除いたりすることなどで対策することができます。
「気づいた時には、たくさんの葉が白くなっていた」というときは、うどんこ病に対応する薬剤を撒くのが良いとされています。
うどん粉病を予防する方法は、水やりと育てる環境を整えることといわれています。
うどん粉病は風通しが悪く乾燥した環境を好むため、風通しの良い場所でしっかりと水やりをすることがポイントになります。
灰色かび病
糸状の病原菌が植物に寄生し繁殖する、病気である灰色かび病。
この灰色かび病は、気温が低く湿度の高い時期に発症することが多い病気です。
灰色かび病を発症すると、茎や葉が褐色になり、そのままにしておくと株全体の色が変わってしまいます。
予防方法は、灰色かび病は湿度が多い環境を好むため、植えている植物同士の間隔を開けて風通しが良い環境を作ること。
また植物の傷がついた部分や枯れた葉で繁殖していくため、枯れた葉や咲き終わった花はこまめに取り除くように心がけると良さそうです。
灰色かび病を見つけた時は、色が変わってしまった葉をすぐに取り除くようにします。
これ以上広がらないようにすることが大切です。
おまけ:アリ
芍薬を育てていると、つぼみにアリが付いているというシーンを見かけるかもしれません。
アリは害虫ではなく、芍薬がアリをわざと呼んでいるとも考えられています。
アリは芍薬のつぼみに付いた蜜を取り、開花を助けているとされているのだそう。
「アリが多くて心配」という方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的にアリは駆除しなくてOKです。
芍薬(シャクヤク)と牡丹(ボタン)の見分け方
芍薬と牡丹の花は、似ていますよね。
花だけを見ていると、どちらが芍薬の花なのかわからないこともありますよね。
「庭に植えてある花が芍薬なのか、牡丹なのかわからない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、芍薬と牡丹の見分け方・違いについてご紹介します。
葉の違い
▲芍薬の葉
▲牡丹の葉
分かりやすい違いは、葉の形です。
芍薬の葉は全体的に丸みがあり、ツヤツヤとしています。
反対に牡丹の葉は切れ込み(ギザギザ)があり、ツヤはありません。
写真をみるとわかりやすいかと思うので、葉に注目して上の写真を見比べてみてください。
香りの違い
品種によって異なるため、全体で違うというわけではありませんが、芍薬はフローラルな香りのある品種が多いとされています。
一方、牡丹には香りのない品種が多いです。
ただ、先にお伝えしたように香りがない芍薬もあります。
香りだけでは芍薬と牡丹を見分けるのは、難しいかもしれません。
つぼみの違い
▲芍薬のつぼみ
▲牡丹のつぼみ
芍薬のつぼみは丸い形に対して、牡丹のつぼみは楕円刑(上の部分がとがっている)に近い形をしています。
ただ、つぼみの違いは少しわかりにくいように思います。
そのため見た目で違いを判断するなら、花よりも葉を観察する方が分かりやすそうです。
花の散り方の違い
芍薬は花が終わるときに、花(花の頭)ごと下に落ちます。
一方、牡丹は花びらが1枚ずつ落ちていきます。
よく似ているといわれる花は芍薬と牡丹の他に、バラとラナンキュラス、桜と梅の花と桃の花など、いろいろな組み合わせがあります。
「花同士が似ている」と思ったときや「2種類の花の違いを見つけたい」と思ったときは、芍薬と牡丹のように葉に注目するなど、花以外のところを観察するとわかりやすいかもしれません。
また花全体ではなく、花びら一枚一枚を細かく見ていくのも違いを発見できそうです。
似ている花の見分け方・違いを知りたいという方は、こちらも併せてご覧ください。
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芍薬は漢方にも使われる?
芍薬は花束やフラワーアレンジメントなどで使われていますが、根は漢方に活用されています。
ここでは、漢方薬として活用される芍薬の根の効能を簡単にご紹介します。
効能
芍薬の根は婦人科系の働きを整えるとされ、漢方薬では女性特有の体調不良やストレスなどに用いられることがあるのだそう。
芍薬の根の効能は以下にまとめました。
- 血行を改善
- 鎮痛鎮静
- 抗炎症
- 生理痛や筋肉痛の緩和
このように、広い効果があるとされています。
芍薬はいつプレゼントするのがおすすめ?
芍薬は花束やアレンジメントで使われる切り花として、鉢植えとしても販売されています。
芍薬は自宅用としてもピッタリですが、豪華で季節感があり、よい香りが楽しめるためプレゼントとしても喜ばれる花です。
そこで、ここからはぜひ芍薬の花をプレゼントしてもらいたい記念日や、イベントをご紹介します。
4月~7月、特に5月~6月にこれから紹介する記念日やイベントがある方は、ぜひ芍薬をプレゼントしてみてください。
▼芍薬の花言葉や品種について知りたい方は、こちらも併せてご覧ください。
芍薬の花言葉・香り・つぼみの咲かせ方って?写真付きで芍薬の品種も紹介 今回は、芍薬について花言葉や香り、開花する時期、英語・フランス語でいうと何と呼ぶか、つぼみの咲かせ方など、気になることを幅広くまとめました。 さらに写真付きで、同じ芍薬でも見た目がそれぞれ異なる品種も掲載しています。 |
誕生日
たくさんの花びらをふわっと広げた豪華な印象の芍薬は、1年に1回の誕生日を祝うプレゼントとしておすすめです。
お花屋さんで芍薬を購入できる時期は、4月~7月とされていますが、最も流通しているのは5月~6月の間。
春が終わりに近づき夏の始まりが見え始めたこの時期にしか贈ることのできない芍薬は、特別な誕生日プレゼントになりそうです。
ちなみに、高級感のある芍薬は開花しているときは、一輪だけでもボリュームがあり特別なプレゼントになります。
プレゼントする相手を思い浮かべながら、花色を決めて一輪の芍薬を誕生日にプレゼントするのも喜ばれそうです。
結婚式
芍薬を購入することができる、特に5月~6月の間に結婚式を行う予定という方は、芍薬を結婚式に取り入れてみるのはいかがでしょうか。
「ジューンブライド」ということで、6月に結婚式を挙げるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ウェディングブーケに白い芍薬や淡いピンクの芍薬を使えば、豪華で上品なイメージにすることができます。
幾層にも重ねた花びらの芍薬は、ウェディングドレスにもぴったり。
また結婚式場の装飾や高砂、テーブルなどに飾る装飾花に芍薬を加えれば特別感のある雰囲気を演出できるでしょう。
他の花を合わせれば高級感がありつつ、かわいらしくも美しくもデザインを変えることができそうです。
結婚式は、人生の中で特別なもの。
おじいちゃん・おばあちゃんになったとしても、結婚式で使った芍薬を見れば温かい気持ちになれそうですね。
結婚記念日
結婚式で芍薬を花束や飾りに使ったという方は、結婚記念日のプレゼントに芍薬の花束やフラワーアレンジメント、鉢植えをプレゼントするのがおすすめです。
芍薬の花を見れば、結婚式の思い出が蘇ってくるのではないでしょうか。
結婚式の時の緊張感や、たくさんの人に祝われた嬉しさ、ちょっとした恥ずかしさを思い出すことができそう。
そのくすぐったい気持ちを思い出しながら、結婚記念日はお互い二人で素直な気持ちを伝えてみてください。
結婚記念日には何年経ったとしても、妻・夫(パートナー)に対して、変わらぬ愛情と日頃の感謝を伝えたいですね。
もちろん結婚式で芍薬を使っていないという方にも、結婚記念日に妻や夫へ芍薬を贈るのもおすすめ。
結婚記念日は、二人が夫婦・家族になった大切な日。
芍薬をプレゼントすれば、美しい見た目と良い香りが2人の大切な日をより素敵に演出してくれます。
結婚記念日には芍薬をつぼみの状態でプレゼントし、これからゆっくりと2人で開花までの時間を楽しむというのもよさそうです。
ちなみに、つぼみの状態でプレゼントする際は開花したときとは違い、少し寂しい雰囲気になりがち。
そのため、他の花も一緒に合わせてプレゼントするとよさそうです。
母の日
毎年5月の第2日曜日は、母の日。
「お母さん、いつもありがとう」・「これからも元気でいてね」・「大好きだよ」という気持ちを、豪華な芍薬の花で伝えませんか。
母の日にはカーネーションのプレゼントが定番になっていますが、5月はちょうど芍薬の花が多く流通している時期です。
「毎年カーネーションを贈っている」という方は、雰囲気を変えて芍薬をプレゼントしてみるのもよさそうです。
もちろん定番のカーネーションと芍薬を合わせて、母の日ギフトにしても喜ばれそう。
芍薬の花色は赤いカーネーションに合わせやすい、はっきりとした赤やピンクから、淡いピンクや白などカラーバリエーションが豊富。
お母さんの好みに合わせて、花色を選んでみてください。
退職祝い
5月~6月にある退職祝い・送別会で花束やフラワーアレンジメントをプレゼントするなら、芍薬の花を加えてみては。
これまでの感謝と、これからの新しい生活へのエールを込めて、退職祝いには少し豪華な花を用意したいと思っている方も多いかと思います。
芍薬は1年を通して手に入る花ではないため特別感があり、たくさんの花びらを広げパッと開花した様子は人々の注目を集めるほど華やか。
そんな芍薬を使った花ギフトをプレゼントすれば、これから退職される方への気持ちが届けられそう。
芍薬は上品な花のため、退職祝い以外でも目上の方に贈られることも多い花です。
フォーマルな場での贈り物としてもよく選ばれている花のため、人生の門出となる退職祝いに芍薬の花を加えるのはおすすめ。
ピンクや淡い色など比較的女性らしい色合いもありますが、濃い赤や品のある紫などのカラーも流通しているため、男性へのギフトとしても人気があります。
芍薬は季節を代表する特別な花
今回は芍薬の花の育て方や、かかりやすい病気・被害に遭いやすい害虫などについて詳しくご紹介しました。
これから、芍薬を育てようと思っている方の参考になれば幸いです。
また「間違えやすい」と、よくいわれる芍薬と牡丹の花の違い・見分け方についてもまとめました。
ぜひ植物園で芍薬や牡丹を見かけたときは「これはどちらの花なのか」を見分けてみてください。
芍薬は、主に5月~6月にお花屋さんで販売されている花の一つ。
流通している時期が短いため、芍薬はその時期・その季節を代表する花のようになっています。
花をプレゼントしようと考えているときに、芍薬が販売されていた際はぜひ芍薬を選んでみてください。
その時期限定の花は特別感があり、よりお祝いの気持ちを届けることができそうです。
もちろん「自宅に花を飾りたい」という方も、芍薬はおすすめ。
自宅で飾る時は、つぼみから徐々に咲いていく花の様子を楽しんでみてください。
芍薬のつぼみの咲かせ方については、こちらの記事で紹介しています。
気になった方は、併せてチェックしてください。
▼芍薬の花についてもっと知りたい方はこちら
芍薬の花言葉・香り・つぼみの咲かせ方って?写真付きで芍薬の品種も紹介 芍薬のつぼみの咲かせ方を紹介しています。咲きやすいつぼみの見分け方も併せてチェック。 |
芍薬の花言葉・香り・つぼみの咲かせ方って?写真付きで芍薬の品種も紹介
豪華に開花した様子と、香水やハンドクリームなどでも使われる良い香りで多くの人々を魅了する、芍薬(シャクヤク)。
今回は、そんな芍薬について花言葉や香り、開花する時期、英語・フランス語でいうと何と呼ぶか、つぼみの咲かせ方など、気になることを幅広くまとめました。
さらに写真付きで、同じ芍薬でも見た目がそれぞれ異なる品種も掲載しています。
「お花屋さんで芍薬を見て、どんな花なのか気になった」という方や「ゴージャスな花を飾りたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
芍薬の花はどんな花?特徴は?
まずは、芍薬の基本情報から見ていきましょう。
- 学名:Paeonia lactiflora
- 和名:シャクヤク(芍薬)
- 別名:ピオニー
- 科・属:ボタン科・ボタン属
- 開花時期:5月~6月
- お花屋さんで購入できる時期:4月~7月(特に5月~6月)
- 花色:赤・ピンク・黄色・白・紫など
- 形態:多年草(多年草とは2年以上同じ株から花を咲かせる植物のこと。鉢植えや地植えでお世話をすれば来年も花を観賞することができます)
- 原産地:中国・シベリア・朝鮮半島
まん丸としたつぼみにぎゅっと花びらを隠して、大輪の花を咲かせる芍薬。
小さく硬いボールのようなつぼみからは想像できないくらい、大きく豪華な花を咲かせます。
芍薬がつぼみから開花するまでの様子を見たことのある方は「このつぼみのどこに、そんな大きな花びらを隠していたの⁈」と、驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
品種によってサイズは異なりますが、大きなものだと子供の顔くらいの大きさがある芍薬もあるのだそう。
多くの人の注目を集めるほど豪華な芍薬の姿は、気品に溢れています。
芍薬の花を見ると、ついうっとりと見入ってしまうことも。
そんな芍薬は、ヨーロッパでは「5月のバラ」と称されることもあります。
花を他の花に例えるのは少し違和感がありますが、バラは「花の女王」と呼ばれており、芍薬も品がありゴージャスな姿をしているため、そう呼んでいるのかもしれません。
芍薬の開花した姿は、世界で多くの人々に愛されています。
世界中で注目を集める芍薬はとても存在感があり、大きなサイズの花束などで活用されることが多いです。
開花する時期が5月~6月のため、母の日のプレゼントに選ばれることも。
他には結婚式に使うウェディングブーケや、ブライダルフォト(前撮り)で使う花束などでも選ばれることもあります。
先にご紹介したように華やかな見た目をしているため、特別なお祝いに贈るプレゼントとしても人気があります。
さらにお花屋さんで購入できる時期が限られているため、自宅用としても手に取る方が多いのだそう。
1輪でパッと周りを明るくするような華やかさがあるため、ほかの花と合わせても素敵ですが、芍薬の花を1輪だけ飾ることもあるようです。
芍薬はお花屋さんでは開花している姿よりも、丸いつぼみの状態で販売されていることが多いかもしれません。
「芍薬を飾りたい」と思ったり「プレゼントしたい」と思ったりした方は、あの豪華な開花した様子を探すのはなく、つぼみを探してみてください。
ちなみに芍薬は、つぼみの状態でも蜜が分泌されています。
そのままにしておくと蜜が乾いて、開花に影響することも。
そのため、つぼみの状態で自宅に飾っている時は、こまめに蜜を拭き取るようにしましょう。
芍薬のつぼみを開花させる方法については「つぼみ(花)の咲かせ方」で詳しく解説しています。
気になった方は、併せてご覧ください。
芍薬の育て方や、牡丹の花との違いを知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
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芍薬(シャクヤク)の育て方・芍薬と牡丹の違いや見分け方を簡単に解説! 芍薬の花の育て方や、よく似ているといわれる牡丹の花との違い・見分け方、漢方として使われるときの効能などをご紹介します。 また、芍薬をプレゼントするおすすめのイベント・記念日も掲載しています。 |
芍薬の香り
芍薬の魅力は、その美しい花姿だけではありません。
香りも忘れてはいけない、芍薬の魅力の1つです。
芍薬の香りはフローラルな香りで、ハンドクリームや香水などにも使われています。
5月頃になると、芍薬の香りをイメージしたボディクリームやハンドクリームなどが、季節限定で販売されていることも多いですよね。
「ピオニーの香り」と、書かれているポップを見たことがある方もいらっしゃるのでは。
ピオニーとは、芍薬の別名です。
もしかすると、期間限定で販売される金木犀の香りのアイテムと同じように、芍薬(別名:ピオニー)の香りがするアイテムが販売されることで季節を感じるという方もいらっしゃるかもしれません。
実際に花を見る機会がなくても、香りやその花をモチーフにした商品で季節を感じることは意外と多いことかもしれません。
芍薬にはさまざまな種類(品種)があり、品種によって香りに違いがあるとされていますが、全体的に「爽やかさがありつつ甘さを感じるような香り」と表現されることが多いです。
先にご紹介した通り、ヨーロッパでは「5月のバラ」と呼ばれるようにバラに似た香りとも表現されることがあります。
植物園やお花屋さんで芍薬を見た時は、開花した芍薬にそっと鼻を近づけてみてください。
素敵な香りを楽しむことができると思います。
芍薬のつぼみ
芍薬のつぼみは、先にご紹介した通り丸い形をしています。
自宅で芍薬を飾る時はきれいに開花した時から飾るというより、つぼみの状態で自宅に飾り、つぼみから開花するまでを楽しむことが多いかもしれません。
丸いボールのようなつぼみから、大きくドレスのように膨らんだ花を開花させるため、花の動きに注目すると面白そう。
また芍薬はつぼみがで固まり、花びらがうまく開かないことを防ぐために蜜を取り除くなどのお手入れが必要なことも。
開花までに手がかかる芍薬は、愛着が湧きやすいかもしれません。
芍薬は他の花に比べて開花した姿を見るまでに手間がかかりますが、その分花が開いた時には小さな感動を味わうことができるでしょう。
開花する季節
5月~6月頃に芍薬は開花します。
花は春に咲くイメージがある方も多いかと思いますが、芍薬は春が終わり夏の始まりごろに花を咲かせるのです。
春の終わりが近づき、夏の始まりが近づくタイミングで咲く芍薬は、開花している期間が長くなりません。
そのため、芍薬をみると「あ、今年もこの時期が来たんだ」と思うことも。
例えば早春に梅の花、春には桜、梅雨の時期にはあじさい、夏になれば朝顔、秋には金木犀(キンモクセイ)、冬になるとクリスマスローズやヒイラギなどその季節や時期を思わせる花があるかと思います。
芍薬も、そんなシーズンを代表する花の一つなのです。
毎年その時期になると咲く花々を見て、季節を感じるのも風情があっていいですよね。
芍薬の花言葉
- 芍薬全体の花言葉:「恥じらい」「はにかみ」
- ピンクの芍薬の花言葉:「恥じらい」「はにかみ」
- 赤い芍薬の花言葉:「誠実」「はにかみ」「威厳」
- 白い芍薬の花言葉:「幸せな結婚」「恥じらい」
- 紫の芍薬の花言葉:「怒り」「憤怒」
芍薬全体の花言葉は「恥じらい」や「はにかみ」などがあります。
そして基本的に芍薬全体の花言葉とかぶっているものもありますが、色によってもそれぞれ花言葉が決められています。
「花言葉から芍薬の色を選んだ」という方は、プレゼントする時に直接花言葉を伝えたり、メッセージカードにその花色の花言葉を書き添えるのがおすすめです。
芍薬は先にご紹介した通り、全体の花言葉と花の色によって花言葉がそれぞれ決められていますが、受け取った相手がどの花言葉を知っているのか分かりません。
また色ごとに花言葉が異なるということを、知らない方もいらっしゃるかと思います。
そのため、伝えたい花言葉をしっかり明確にして贈る方が、誤解なくプレゼントを渡すことができるかと思います。
またピンクや赤、白などはポジティブな花言葉が多いですが、紫の芍薬には「怒り」や「憤怒」など比較的ネガティブな花言葉もあります。
芍薬をプレゼントする時に「ネガティブな花言葉が気になる」という方は、芍薬全体の花言葉を伝えたり、紫の芍薬を選んだ理由を伝えたりするのがおすすめです。
花言葉で花を選ぶ方もいらっしゃいますが、もちろん花言葉ではなく見た目や香りから花を選ぶこともあります。
「上品な美しさが魅力的で紫の芍薬を選んだ」という方や「プレゼントする相手が紫色が好きだから選んだ」という方は、その気持ちをプレゼントする時に伝えるのが良いでしょう。
花言葉の由来
芍薬全体の花言葉は「恥じらい」や「はにかみ」など。
豪華での注目を集める印象の芍薬と「恥じらい」という花言葉は、すぐにはイメージできない方もいらっしゃるのでは。
芍薬の花言葉の由来は、さまざまな説があります。
一説には芍薬の花が真っ赤だったことから、頬を赤く染める様子を連想し「芍薬が恥ずかしがっている」と考えられたからといわれています。
ちなみに、英語の慣用句には「blush like a peony」があります。
「blush like a peony」は「芍薬のように頬を赤く染める」=「顔を赤らめる」という意味です。
芍薬の花は、ピンクや白など淡い色の印象が強いですが、花言葉は赤い芍薬が由来のようですね。
他には、芍薬の花が夕方になると花を閉じてしまうという特徴があるため付けられたという説もあります。
花を閉じる様子が恥ずかしがっているように見えたことが、花言葉の由来になっていると考えられているようです。
また一方でイギリスでは、恥ずかしがり屋の妖精が芍薬に隠れたという民謡が花言葉のルーツになっているともいわれているのだそう。
豪華で堂々とした花姿が印象的な芍薬に「恥じらい」や「はにかみ」という花言葉はギャップがあるように感じますが、花言葉の由来を考えると納得できそうですね。
英語やフランス語でいうと?
芍薬は、海外ではどのように呼ばれているのでしょうか。
英語やフランス語など、さまざまな言語で芍薬の名前をまとめてみました。
- 英語で芍薬(英名):Peony(ピオニー)
- フランス語で芍薬:Pivoine(ピヴォワンヌ)
- ドイツ語で芍薬:Päonie(ペオーニエ)
- イタリア語で芍薬:Peonia(ペオーニア)
- オランダ語で芍薬:Pioen(ピオン)
- 中国語で芍薬:芍药(シァォィアォ)
- 韓国語で芍薬:작약(チャギャク)
英語では芍薬はPeony(ピオニー)と呼ばれていますが、日本でも別名としてピオニーは定着しているため、聞き馴染みがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、ドイツ語のPäonie(ペオーニエ)やイタリア語のPeonia(ペオーニア)、オランダ語のPioen(ピオン)なども少しピオニーと似ていますね。
つぼみ(花)の咲かせ方
ここからは、芍薬の花の咲かせ方についてご紹介します。
自宅で芍薬をつぼみから咲かせるときは、ぜひ参考にしてみてください。
お花屋さんで選ぶとき!咲きやすそうなつぼみを選ぶ
お花屋さんで芍薬を購入する時は、比較的咲きそうなものを選ぶと良いでしょう。
特に初めて芍薬を購入する方や、お手入れに不安があるという方は、開花しやすそうなつぼみをピックアップできるといいですね。
芍薬が花を咲かせそうか、咲かせにくそうか見分けるポイントは、つぼみの膨らみ具合です。
開花しやすいつぼみは、少し膨らんでいます。
そのため芍薬を自宅で飾るときは、つぼみが少し膨らんだものを選ぶと良いでしょう。
ぎゅっと硬く丸いつぼみではなく、花びらが3~4枚開いてきているような、少し緩んだ状態のつぼみを選ぶようにしてください。
咲き始めているつぼみは、花びらがたくさん詰まっている(集まっている)部分が見えるときもあります。
お花屋さんで選ぶとき!元気がある芍薬を選ぶ
つぼみを開花させるには、エネルギーがいります。
元気な芍薬かどうかは、葉を見るとわかりやすいです。
葉がしっかりとしていて、ツヤのあるものを選びましょう。
元気がない芍薬だと葉がしなっとしていたり、葉がしわしわしていたりすることもあります。
自宅で飾るとき!下の方に付いている葉は取り除く
花瓶に生ける前に、下の方についている葉は取り除きましょう。
花瓶の水に葉が浸かってしまうと、水がきれいな状態を保てなくなってしまいます。
花瓶の中の水を清潔に保つことによって、しっかりと水を花まで吸い上げることができるのです。
花瓶の中に入っている水は、芍薬が吸い上げる水です。
汚れなどが水の中に入っていると、水を吸い込む管が詰まって、茎から水を十分に吸い上げられなくなってしまいます。
また茎に付いている葉が多いと、花まで水が行き渡らないことがあります。
理由は葉が水蒸気として水を植物の中から外へ放出する、蒸散という働きをしているためです。
葉を取り除くときは、手でプチッと茎から取るようにしましょう。
また花の近くに大きめの葉があるときは、一緒に取り除くようにするのがおすすめです。
自宅で飾るとき!つぼみについた蜜を取り除く
芍薬のつぼみに蜜が付いていることも。
蜜がつぼみに付いていると、蜜が固まり花びら同士がくっ付いて、花びらが開かなくなってしまうこともあります。
蜜が付いてるかは、つぼみを触るか、質感を見ればわかります。
- つぼみを触って確かめる→触ってべたべたしていれば蜜が付いている
- つぼみの質感から確かめる→ツヤツヤ・ピカピカしていれば蜜が付いている
蜜が付いているときは、濡れた布巾でやさしく拭き取るようにします。
またはぬるま湯につぼみを浸けて蜜を落とした後に、ティッシュなどでふき取るようにするのもいいでしょう。
蜜をそのままにしておくと、つぼみのまま終わってしまうこともあります。
硬く丸いつぼみの時は、特に注意するようにしてください。
自宅で飾るとき!水切りをする
芍薬の茎の中に新鮮な水を入れるために、水の中で芍薬の茎の端をハサミでカットします。
バケツなどに水を溜めて、芍薬の茎とハサミの先を水の中に入れてカットするのがポイントです。
バケツがない場合は、使っていないマグカップなどでもOKです。
カットする茎の部分が、水の中になれば問題ありません。
切る時は茎が斜めになるようにハサミを入れることで、茎の断面を広くすることができます。
茎の断面が広くなるのは、水を吸い上げる面が広くなるため、飾っているときに花まで十分な水を吸い上げやすくすることができるのです。
茎を切る時は、スパッと切るのもポイント。
切れ味のいいハサミを使うことで、茎の中で水を吸い上げる管を潰すことなく切ることができます。
使用するのはハサミではなく、切れ味の良いカッターでもいいでしょう。
▼水切り(水揚げ)の方法をお花屋さんが解説。
やり方をもっと詳しく知りたい方は、こちらも併せてご覧ください
Q1.お花を買った、いただいた。まず最初にすべきことは? 花の吸水力をアップさせる水揚げ(水切り)の方法をお花屋さんが紹介します |
芍薬の品種
芍薬の花には、たくさんの品種(種類)があります。
同じ芍薬でも品種が異なると、見た目が全く異なることも。
植物園などで、品種ごとに芍薬を見比べるのも楽しそうです。
また芍薬をプレゼントするときや自宅に飾るときは、品種までこだわってみてください。
かぐや姫
大きな花が目を引く、かぐや姫。
かわいらしい名前も印象的ですが、かぐや姫は花の大きさが特徴になっています。
大きな花が印象的な芍薬ですが、かぐや姫はそんな芍薬の中でも特に大きな花を咲かせます。
迫力満点でゴージャスな大輪のかぐや姫は、特別なプレゼントなどにもおすすめです。
実は「姫」がついたシリーズは晩生品種で、濃いピンクの「織姫」と、白い「白雪姫」があります。
ちなみに3つの品種の中で、最も大きな花を咲かせるのが、かぐや姫。
小さなつぼみからは想像できないほどに広がる花を、ぜひ楽しんでください。
白雪姫
白雪姫という品種は、品種改良を重ねて誕生しました。
ふんわりと柔らかい雰囲気で、エレガントな白い芍薬。
芍薬で純白は珍しいとされており、純白で美しい白雪姫の花は、多くの人を魅了します。
実は白雪姫は流通する時期が短く、手に入れることはなかなか難しいとされています。
運よく購入できた方や、植物園などで見ることができたという方は、その特徴的な白さを他の芍薬と比べてみるのもよさそうです。
ちなみに白雪姫は、鉢植えや切り花としても楽しまれています。
見かける機会は少ないかもしれませんが、お花屋さんに行った際は白雪姫がないかチェックしてみるのもよさそうです。
かげろう
かげろうは、淡いピンク色がかわいらしい芍薬です。
咲いて間もない時期はピンクですが、咲き進めていくうちに徐々に花色が白に変わってくることも特徴の1つ。
鉢植えや地植えでかげろうを育てている方は、色の変化を楽しむことができそうです。
かげろうは、花束やフラワーアレンジメントなどで使われる切り花としても販売されていますが、鉢植え(ポット苗)としても販売されています。
花色が変わるのは、同じ花でも2度楽しめるようなお得感があるように感じますね。
かげろうはもちろんですが、花が咲いていく中で花色が変わる芍薬はコーラルチャームやジョーカーなど他にもあります。
芍薬をプレゼントしようと思ったときや自宅に飾ろうとおもったときは、花色が変わるか、どのくらいの大きさまで花が成長するのかをお花屋さんに聞いてみるのもおすすめです。
バートゼラ
黄色い色が、印象的。
芍薬はピンクや赤などの色のイメージがありますが、バートゼラは爽やかな黄色い花色をしています。
パステルカラーの黄色い花は、大きな花でありながら繊細で、作り物のように見えてしまうこともあるほど。
コサージュや髪飾りのように見える方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
バートゼラは、実はハイブリッドシャクヤクで、牡丹と掛け合わせて誕生した芍薬なのです。
葉や花の様子は他の芍薬と比較すると、牡丹に似ています。
芍薬を見るときは華やかな花に目が行きがちですが、葉も注目してみると新たな発見があるかもしれません。
どんな形をしているかなどを観察することで、その花の特徴を知ることもできそうです。
セレブリティ
セレブリティは、ヨーロッパからやってきた芍薬の1つです。
よくお花屋さんで見ることができる芍薬も華やかですが、セレブリティはまた違った印象で、ゴージャスな雰囲気があります。
花びらの色は赤紫色で、途中に白が混ざったように咲きます。
咲き進めていくと、よりボリューム感がアップしてさらに華やかな印象になります。
セレブリティは、その豪華な見た目に加えて香りもよいといわれています。
バラは香りが強いイメージがありますが、バラよりも良い香りを感じやすい(香りが強い)という方もいらっしゃいます。
植物園などでセレブリティを見かけた際は、ぜひその香りも感じてみてくださいね。
フレーム
フレームは丸い花びらが特徴で、ふんわりと花開いた姿がとても美しい芍薬です。
他の芍薬と違い、フレームは中心の黄色もポイントになっています。
ピンクと黄色のコントラスト・組み合わせがとても印象的です。
先のご紹介したバートゼラと同じくフレームも、牡丹と掛け合わせて誕生した芍薬で、ハイブリッドシャクヤクとも呼ばれています。
また鉢植えや地植えをしてフレームを育てていると、バラに似たフローラルな香りを楽しめるのだそう。
フレームは切り花よりも、鉢植え(ポット)などで流通していることが多いようです。
水やりの際や近くを通ったときに感じられる花の香りは、育てている人だけが感じられる特別なもの。
フレームに限らずですが「花を育ててみよう」と思う方は、ぜひお世話をしているときに花の香りも感じてみてくださいね。
季節限定の芍薬を楽しもう!
今回は、季節限定で美しい姿を楽しませてくれる芍薬についてご紹介しました。
5月~6月は特に豪華な見た目と良い香りで知られる芍薬を、プレゼントしたり自宅に飾ったりしてみてください。
その時にしかプレゼントすることのできない季節の花は、特別な贈り物になりそうです。
ちょうど芍薬をお花屋さんで見かけることのできる時期には、母の日もあります。
「母の日にはいつもカーネーションを贈っている」という方は芍薬をプレゼントするのもおすすめです。
豪華で華やかな芍薬で、お母さんに感謝の気持ちを伝えましょう。
▼母の日にカーネーション以外の花を贈るなら?
母の日におすすめなカーネーション以外の花の種類を紹介! 「母の日=カーネーション」というイメージが強いですが、カーネーション以外のお花を贈るのもおすすめ。芍薬をはじめ母の日におすすめな花の種類をご紹介しています。 |
今回は芍薬の基礎情報や品種による違いなどについてをご紹介しましたが、芍薬の育て方や牡丹との見分け方が気になったという方は、こちらも併せてご覧ください。
また記事の中では、芍薬をプレゼントしたいおすすめの記念日・イベントをご紹介しています。
母の日以外にも芍薬はプレゼントにおすすめ。
ぜひご参考にしてください。
「芍薬をもっと知りた」いという方や、「芍薬を差立ててみたい」という方、「庭で咲いている花を芍薬なのか牡丹なのかを知りたい」という方におすすめです。
芍薬(シャクヤク)の育て方・芍薬と牡丹の違いや見分け方を簡単に解説! 芍薬の花の育て方や、よく似ているといわれる牡丹の花との違い・見分け方、漢方として使われるときの効能などをご紹介します。 また、芍薬をプレゼントするおすすめのイベント・記念日も掲載しています。 |
菊(キク)の花言葉とお手入れ方法、お祝い・お供えで贈るときのマナー
お供えの花のイメージが強い方も多い、菊(キク)。
しかし実は菊はお供えだけではなく、お祝いでもよく贈られる花なのです。
今回は菊の魅力や花言葉、長持ち方法などをご紹介します。
菊の基本情報
まずは菊がどんな花なのかをご紹介します。
- 学名:Chrysanthemum
- 科・属:キク科・キク属
- 原産地:中国
- 開花時期:9月~11月・主に秋
- お花屋さんで買えるタイミング:1年中・特に10月は品種が多くなる
- 花の色:白・黄色・赤・ピンク・オレンジ・紫・グリーンなど
- 花持ち:良い
菊は中国が原産で、カラーバリエーションが多い花の1つです。
イメージの強い白以外にもピンクや赤、グリーンなど花色の種類が豊富。
またカラーだけではなく和菊や洋菊など、咲き方も種類が多く、さまざまな品種から選べるのも菊の嬉しいポイントです。
咲き方・花のサイズ・花の色などのバリエーションが豊富で、たくさんの品種の中から気に入った菊を贈ることができます。
品種によって見た目が異なるので「これも菊なの⁈」と思うことも。
お花屋さんに立ち寄るときは、どんな菊があるのか注目してみてください。
加えて秋に開花する菊ですが、お花屋さんでは1年を通して販売されており、目にすることも多いのでは。
菊は誕生日のプレゼントやお墓参りなど、幅広い種類で活用されています。
そのため、お花屋さんの中では他の花よりも多く入荷しているところもあるのだそう。
もしかするとほかの花よりも、目に触れる機会が多いかもしれませんね。
菊(キク)の別名は?
お花屋さんで「菊かと思ったけど、マムという名前で売られていた」という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、マムは菊の別名です。
菊は大きく2種類に分けられています。
- 和菊:日本で開発された菊
- 洋菊:欧米で改良されて日本へ伝わった菊
この、欧米で改良され日本に伝わった洋菊のことを、一般的に「マム」と呼んでいます。
これは、菊の学名である「Chrysanthemum(クリサンセマム)」が略されて「マム」になったとされたとされています。
比較的有名なピンポンマムやポンポンマム、スプレーマムなどは聞いたことがある方も多いのでは。
お花屋さんで「マム」という名前があったときは、ぜひ注目してみてください。
ちなみに、オーストラリアなどの国では母の日にマムを贈るのだそうです。
その理由はお母さんを意味する「Mum(マム)」と菊の「Mum(マム)」が同じスペル・同じ音だから。
また母の日のある5月は、オーストラリアでは秋なので、季節の花を贈るという意味もあるといわれています。
日本では母の日にはカーネーションが王道のプレゼントとされていますが、母の日のプレゼントにマムを入れてみてもいいかもしれませんね。
カラフルなマムを束ねて、お母さん(Mum)への大好きな気持ちを表現してください。
11月6日はマムの日です。
マムの日に決まった理由は、語呂合わせから。「11」→「いい」
「06」→「マム」菊・マムを飾ってみたいという方は、マムの日など植物の記念日をきっかけにするのもおすすめです。
いいマムの日。お供えだけではない菊の良いところとは?
いいマムの日についてご紹介します。気になった方はマムを贈ってみよう!
菊はいつから日本に渡った?不老長寿の花とされていた?
「菊」と聞いて、どんな花なのかがイメージできる方が多いのではないでしょうか。
花姿がイメージできるくらい、菊は日本で親しまれている花なのです。
そんな菊の歴史は古く、奈良時代には菊は日本に伝わっていたとされています。
ただ、当時の菊は現在のように、多くの人が手軽に手に取れる花ではありませんでした。
貴重な花の1つとされ、菊は観賞用としてだけではなく、薬用としても育てられていたのだそうです。
菊が文献に登場するのは、平安時代に作られた「古今和歌集」です。
紀友則は古今和歌集の中で、「露ながら折りてかざさむ菊の花老いせぬ秋の久しかるべく」と歌っています。
歌の意味は「露を置いたままの菊の花を折って頭に飾りとして挿そう。老いることのない秋がいつまでも長く続くように。」で「老いることなく若くいられるように、露が付いたとしても菊の花を髪に飾ろうと思う」という歌です。
この歌からもわかるように、菊は不老長寿の花とされていたのだそう。
不老長寿の花と考えられていたことと、菊の美しさが貴族の中で広まり、旧暦9月9日は菊の節句(重陽の節句)とよばれるようになりました。
旧暦9月9日は現在の10月頃ですが、今も9月9日は菊の節句(重陽の節句)とされ、3月3日の桃の節句(上巳の節句)や5月5日の菖蒲の節句(端午の節句)と同じように行事として残っています。
江戸時代に入ると、貴族だけではなく庶民にも人気が広がっていきました。
江戸時代は園芸ブームがあり、その前からされていましたが菊の品種改良がさらに加速していったのだそうです。
そのため江戸時代に菊の品種が特に多くなったとされています。
菊(キク)の色別花言葉
菊は、色ごとにそれぞれ花言葉があります。
いつもは素直に伝えられない気持ちや、プレゼントする相手のイメージを花言葉に託して、贈ってみませんか。
- 菊全体の花言葉:高貴・高尚・高潔
- 赤い菊の花言葉:あなたを愛する
- 白い菊の花言葉:誠実な心・慕う
- ピンクの菊の花言葉:甘い夢
- 黄色の菊の花言葉:長寿と幸福・わずかな愛
- 紫の菊の花言葉:夢が叶う・私を信頼してください
- オレンジの菊の花言葉:長寿・幸福
菊全体の花言葉は「高貴」などプレゼントにもぴったりな花言葉を持っています。
かわいらしすぎず、ロマンチック過ぎないので、目上の方への贈り物にもよさそうです。
また色別にみていると、赤い菊は「あなたを愛する」などの花言葉が付いています。
告白やプロポーズに赤いバラを贈るイメージがありますが、花言葉で見ると赤い菊もよさそうですね。
和風なデザインでまとめたいときは、ワンポイントとして赤い菊を使うのもいいでしょう。
また、黄色の菊は「長寿と幸福」という花言葉があります。
誕生日などのお祝いはもちろん、黄色の菊はお正月に飾るフラワーアレンジメントにもよく活用されています。
1年の始まりに「長寿と幸福」という花言葉を持った黄色の菊はぴったりですね。
しかし黄色の菊は良い花言葉がある一方、「わずかな愛」というネガティブな花言葉も持っています。
お祝いでプレゼントするときや、お供えの花束で加えるときに「わずかな愛」という花言葉が気になるという方もいらっしゃるのでは。
その際は、伝えたいポジティブな「長寿と幸福」という花言葉を伝えるようにしましょう。
伝えたい花言葉をメッセージカードに書いたり、渡すときに直接伝えたりするのもいいですね。
また花言葉で選んでいないときは、黄色の菊を選んだ理由を贈る相手に伝えるようにしましょう。
そうすれば、誤解されることなく花を贈ることができます。
菊の花言葉の由来
ここからは、菊の花言葉の由来についてご紹介します。
菊の「高貴」・「高尚」・「高潔」の花言葉は菊の花の気品あふれる見た目からつけられたといわれています。
また天皇家の紋に、菊がデザインされていることが由来とも考えられています。
後鳥羽上皇が特に菊の花を好んでいたことが、皇室の紋章になるきっかけだったとされています。
これは鎌倉時代のことです。
ちなみにパスポートに描かれている紋は「十六菊(じゅうろくぎく)」といいます。パスポートにも、菊の花がデザインに使われているのですね。
菊(キク)のお手入れ・長持ちさせる方法
菊(キク)をもらったときに、気になるのが長持ちさせる方法・お手入れ方法ではないでしょうか。
もともと菊は長持ちする花の1つですが、お手入れをすればもっと長く観賞することができます。
プレゼントでもらったときや、哀悼の意を込めて贈ってもらった花なら、なるべく長持ちさせたいですよね。
そこで、ここでは菊の長持ち方法をご紹介します。
低い位置に付いている葉は取り除く
花瓶に菊を飾る時は、茎の下の方に付いている葉を取り除くのがおすすめです。
花瓶に生ける前に、葉をチェックするようにしましょう。
葉が水に浸かっていると、そこから花瓶の水が汚れていってしまいます。
水に浸かりそうな茎の下の部分についている葉はあらかじめ取り除き、なるべく花瓶の水をきれいに保てるように工夫しましょう。
花瓶の水を1日1回取り換える
少し手間ですが、1日1回花瓶の水を取り換えることで、花持ちがぐんと良くなります。
菊の花が吸い上げる水を清潔に保つ方が、長くきれいな状態を保つことができるのです。
水を換えるタイミングで花瓶を洗う
花瓶の水を取り換えるタイミングで、花瓶の中を洗うようにしましょう。
水で洗い流すだけではなく、食器用洗剤で花瓶を洗うことがおすすめ。
水を毎日取り替えていても、花瓶の中がきれいでないと水が汚れてしまいます。
花を長く飾っていると、思っているよりも花瓶の内側がヌルヌルしていることもあります。
菊が吸い上げる水を清潔に保つために、花瓶の中も洗ってみてください。
2日に1日程度、切り戻しをする
水換えを行うタイミングで、切り戻しをするとより長くきれいな菊を楽しむことができます。
切り戻しとは、花が水を吸いやすくするために茎の根元から2~3cmのところでカットする花持ちをよくする方法です。
通常、切り戻しはハサミやカッターなどで茎をカットしますが、菊はハサミなどを使わずに手で折った方が水を吸い上げやすくなるといわれています。
ポキッと、茎を手で折ればOKです。
スパッときれいな切り口ではなく、茎から繊維が出ているような折り方にするのがポイント。
菊の切り戻しをハサミで行わない理由は、ハサミでカットするとほかの花に比べて菊の茎の断面が潰れやすいためです。
また、茎から繊維が出ている方が水を吸い上げやすいとされています。
ただ茎が細い時や柔らかい場合は、手で折ることは難しいかと思います。
手で折れない時は、ハサミやカッターなどで茎をカットして切り戻しを行ってください。
「手で折れないから」といって切り戻しを行わないよりは、ハサミなどを使い切り戻しを行った方が花持ちが良くなります。
ちなみに 2日に1回と書きましたが、茎に長さがあるときは1日1回、茎が短いときはできるときに、など菊の長さに合わせて頻繁に切り戻しを行ってください。
茎の切り口が新しくなることによって、水を吸い上げやすくすることができます。
十分に水を吸い上げられることによって、花までたっぷりの水が行き渡るため、花持ちが良くなります。
弱った葉や花・変色した花びら・葉は取り除く
葉の色が変色したり、しなしなと弱っている葉がある時は気がついた時に取り除くようにしましょう。
もらった時は全て元気な葉だったとしても、飾っているうちに葉が弱ることがあります。
水換えを行うタイミングで、葉や花の様子を確認するようにしましょう。
特に菊の花びらの裏側は、傷んでいても気付かないことがあります。
花を花瓶から取り出す際に、花びらの裏側もチェックできるといいですね。
菊はお祝いに贈ってもいい?
「菊」と聞くと「お供えで贈るイメージが強い」という方もいらっしゃるかと思います。
しかし、実は菊の花はさまざまなお祝いで贈られているのです。
ここでは、菊の花をぜひプレゼントしたいお祝いをご紹介したいと思います。
お正月
菊の花はお正月に飾る花束やフラワーアレンジメントで、よく選ばれています。
菊は昔から神聖な花とされており、邪気を払う力を持つと考えられていました。
そのため、新しい年を迎えるお正月には、縁起物として菊の花を飾ることが多いのです。
新年の挨拶をしに親戚の家に行くという方は手土産として、また年始の挨拶として菊の花を使った花ギフトを持っていくのもいいでしょう。
菊と一緒に松や千両を使った、お正月らしいデザインの花をプレゼントしてみてください。
もちろん自宅に、菊を使った花束やフラワーアレンジメントを飾るのもお正月にぴったり。
お正月は菊を含めた植物を飾り、華やかにスタートしたいですね。
敬老の日
秋に旬を迎える菊は、9月第3月曜日にある敬老の日のプレゼントにもぴったり。
オレンジや赤など、秋らしい色合いの菊を使えば秋を感じられるデザインにすることもできるでしょう。
そして菊の花は長寿を願う花と知られており、おじいちゃん・おばあちゃんへの贈り物にも人気があります。
「いつまでも元気でいてね」や「長生きしてね」という思いを込めて、花束やフラワーアレンジメントに菊の花を加えてプレゼントしましょう。
また、丸い花姿が可愛らしいピンポンマムを使うことで、満月を表現することができます。
お月見を行う十五夜は、年によって日付が変わりますが、敬老の日に近いこともあります。
年によっては敬老の日当日や、前日が十五夜になることも。
十五夜が近い時には、菊で満月を表現したデザインの花ギフトを敬老の日にプレゼントするのも喜ばれそうです。
七五三
子供の健やかな成長を祝い、祈願する七五三。
一般的に七五三のお参りは11月15日に行われることが多く、男の子は3歳と5歳(5歳だけの時もある)、女の子は3歳と7歳にお祝いをします。
菊の花は邪気を払う力を持つと考えられているため、子供のこれからの健やかな成長を願い、七五三のお祝いには菊を使った花束やフラワーアレンジメントをプレゼントすることがおすすめ。
「菊の花」と聞くと、大人っぽいイメージがあるという方も多いかもしれません。
しかし菊は種類が豊富で、小さな花がかわいらしいスプレーマムや、丸くてボールのような形のポンポン菊・ピンポンマムなどもあります。
花色も豊富でピンクや赤などだけでなく、花びらの中でグラデーションになっている菊もあるため、子供が喜びそうなデザインに菊を加えることもできます。
また七五三には、着物を着て撮影するという予定がある方もいらっしゃるのでは。
着物を着た撮影があるという方は、菊を使った和風なデザインの花束を用意するのがおすすめです。
千歳飴と花束を持った、かわいいお子さんを撮影することができます。
そして菊の花を髪飾りとして使うのもいいでしょう。
美しい菊の花が、晴れの日をより華やかに彩ります。
菊は成人式の髪飾りなどにも、よく使われています。
結婚祝い・ウェディングブーケ
品があり華やかな菊は、結婚祝いにもおすすめです。
和風なイメージが強い菊の花ですが、実は洋風な花とも相性が抜群。
品格があり縁起も良い菊は、大切な結婚祝いにもぴったりなのです。
菊とバラ、菊とカラーなどの組み合わせも素敵で、さまざまな花と合わせられるのも菊の強みです。
結婚式が和装の方は、ブーケに菊の花を使うことも多いです。
白い菊は上品で美しく、さまざまな品種を使いながら菊だけでブーケを作ることもあるのだそう。
ちなみに上の写真は、菊で作られたボールブーケです。
ボールブーケは、ウェディングブーケに使われるスタイルの1つ。
花束のようなスタイルではなく、名前の通りボールのように丸く立体的に花を生けていくスタイルです。
またウェディングフォトで、白無垢や色打掛を着るという方は、菊を使った花束と一緒に撮影することも多いようです。
菊は上品で、美しいポイントになりそうですね。
結婚記念日
あらためて夫婦で感謝や愛を伝える結婚記念日には、菊の花を使ったゴージャスな花束やフラワーアレンジメントを贈るのもおすすめです。
妻や夫などパートナーに贈る愛の花というと「バラ」のイメージが強いですが、先にご紹介した通り、赤い菊には「あなたを愛する」という花言葉があります。
普段恥ずかしくて妻や夫に愛を伝えられていないという方は、花言葉に気持ちを込めるのも喜ばれそうです。結婚記念日にバラを贈ることが定番になっているという方や、雰囲気を普段と変えたいという方は菊の花をプレゼントしてみてください。
菊をメインにするのではなく、他の花を主役に菊を脇役として加えるのも魅力的。
菊は品種によってかわいらしさを抑えることもできるので、夫へのプレゼントとして贈るのもおすすめです。
お祝いの花として、菊を贈るときに合わせたい花
ここからは菊(キク)と合わせたい、花の種類を花言葉と一緒にご紹介します。
菊をお祝いで贈りたいと思った方は、参考にしてみてください。
スターチス
▲シネンシス系のスターチス
かすみ草のように名わき役としてつかわれる、スターチス。
スターチスという名前は、正確にはイソマツ科リモニウム属の植物の総称です。
昔の属名がスターチスという名前でした。
小さめの穂状の花を付け、品種はとても多いです。
品種の系統は大きく2つに分かれていて、シヌアータ系とシネンシス系があります。
▲シヌアータ系のスターチス
シヌアータ系は、花が集まって咲きます。
茎の先に集まって咲いた花の様子は、歯ブラシのように見えることも。
シネンシス系はハイブリッドスターチスとも呼ばれており、かすみ草のように細かく枝分かれをしてたくさんの小さな花を楽しませてくれます。
どちらも花持ちがよく夏場でも長持ちするため、花束やフラワーアレンジメントに1年を通して、よく使われています。
スターチスの花言葉である「変わらぬ心」・「永久不変」の由来は、スターチスの花姿が長い間変わらないことが由来といわれています。
スターチスは全体的に乾燥していて、花がしおれたりすることなく、知らぬ間にドライフラワーになっていることも。
花が色あせたり、しおれたりすることが少ないことがスターチスの特徴です。
バラ
- バラの花言葉:愛・美
- 赤いバラの花言葉:あなたを愛しています・情熱
- ピンクのバラの花言葉:感謝・しとやか・上品
- オレンジのバラの花言葉:絆・幸多かれ・信頼
花の女王と呼ばれている、バラ。
圧倒的な人気がある花の1つで、もらって嬉しくない人はいないかもしれません。
花の中でも有名で、カラーバリエーションが多く、さまざまなお祝いにもよく活用されています。
香りのいい品種も多く、バラを使った花束やフラワーアレンジメントを贈ることで、フローラルな香りも届けられそうです。
そんなバラと菊を合わせることで、豪華なお祝いのプレゼントにすることができます。
菊は和風・伝統的というイメージがある方も多いかと思います。
しかし菊は品種を選ぶことで、洋風なデザインにすることもできます。
特にバラと合わせるなら、花の中心が見えなくなるほどたくさんの花びらが重なりあって咲くデコラ咲きのマム(菊)がおすすめです。
バラと菊の花の咲き方の違いが、デザインの幅を広げます。
カラー
- カラーの花言葉:華麗なる美・清浄・乙女のしとやかさ
- 白いカラーの花言葉:清純・清浄
- オレンジのカラーの花言葉:歓喜
- 紫のカラーの花言葉:夢見る美しさ
- 黄色のカラーの花言葉:壮大な美
カラーという花の由来は、ギリシア語で「美しい」という意味の「カロス」が語源とされています。
美しさがカラーの名前の由来になっているのですね。
ちなみに、花びらのように見える部分(仏炎苞)が、修道女の襟(カラー)のように見えたという説もあるようです。
ウェディングブーケに使われる洋風でスラッとした姿は、スタイリッシュな印象。
白いデコラ咲きのスプレーマムと、スッと書いた線のような白のカラーを合わせることで、シンプルでモダンなデザインにすることができます。
上品な雰囲気で、目上の方への贈り物としてもおすすめです。
またグリーンのスプレーマムと、白のカラーを合わせれば爽やかで夏の時期にもぴったり。
見ているだけで癒されるような、ナチュラルなデザインになりそう。
カラーも菊(マム)も女性だけでなく、男性からも人気があります。
男性へ花をプレゼントするときは、菊(マム)とカラーの組み合わせは候補にしてみてください。
トルコキキョウ
- トルコキキョウの花言葉:優美・よい語らい・希望
- ピンクのトルコキキョウの花言葉:優美
- 紫のトルコキキョウの花言葉:希望
- 白のトルコキキョウの花言葉:思いやり
トルコキキョウは、フリルのような花びらを重ねた八重咲きと、シンプルでカップのように見える一重咲きがあります。
特に八重咲きは柔らかな印象で、ふんわりとした雰囲気でお祝いの贈り物に選ばれることも多いです。
そんな華やかなトルコキキョウは開花した様子も魅力的ですが、つぼみも特徴的です。
つぼみは、きゅっとひねったような形をしています。
花束やフラワーアレンジメントにトルコキキョウのつぼみを加えることで、デザインのワンポイントになるでしょう。
筒状の花びらが隙間なく咲いているスパイダー咲きの菊(マム)と、八重咲きのトルコキキョウを合わせることで、おしゃれでダイナミックなデザインを作ることができます。
淡いピンクのトルコキキョウと、くすみ系の黄色・オレンジ色のマムを合わせると、落ち着きのある雰囲気に仕上げることも。
おしゃれで温かみもあるので、秋に贈るプレゼントにもおすすめです。
ちなみに秋らしさを演出した時に、菊と合わせたい花はこちらで紹介しています。
菊の旬は、秋。
秋に大切な方の結婚記念日や誕生日がある方は、ぜひプレゼントしてみてください。
いいマムの日。お供えだけではない菊の良いところとは? マムと一緒に合わせて贈りたい、秋・特に11月に旬を迎えるお花をご紹介。 |
お供えで菊を贈ることが多い?
菊はお祝いだけでなく、お供えでも贈られることもあります。
ここからはどんな時に菊(キク)が選ばれているのかをご紹介します。
葬儀・お葬式
お葬式で見るスタンド花・祭壇に、よく菊が使われています。
お供えで使われる菊の色は、白やグリーンが多いです。
見たことがあるという方や、イメージがあるという方も多いのではないでしょうか。
葬儀・お葬式で菊が使われる理由は、菊が格式高い花であることや、花の香りがお香に似ているからとされています。
お供えする理由は諸説あり、ほかにも菊は長寿の花ともいわれているため、ご遺族の健康を願う意味があるなどもいわれています。
お墓・仏壇
お墓や仏壇でも、菊はよく供えられています。
故人が亡くなってから四十九日までは、菊などを含めた白い花でまとめてお供えをします。
一周忌など四十九日以降は、優しい色の花をお供えすることが一般的です。
お供えでは菊の中では和風な中菊などが、よくお供えされています。
お供えする理由はお葬式などでご紹介したように、菊が格式高い花であり、香りがお香に似ているからなどの理由があります。
また、菊は花持ちが良いことなどもお供えされることが多くなった理由といわれています。
お供えの花として菊を贈るときに合わせたい花
菊だけをまとめることもありますが、お供えの花束や枕花などには菊と他の花を合わせることも多いです。
ここからは四十九日法要やお墓参りなどで、菊と一緒にお供えされることの多い花の種類をご紹介します。
ユリ
ユリは、よくお供えに選ばれています。
お祝いでも多く使われる花ですが、その凛とした花姿はお供えにも適しています。
特に白いユリは、お供えの花束やフラワーアレンジメントのメインとして使うことが多いです。
開花したユリの花は大きく堂々としていますが、つぼみも他の花に比べて大きく見栄えが良いです。
そのため咲いた姿だけではなく、つぼみも花束やフラワーアレンジメントのポイントとして生けられることも多いです。
またユリは他の花よりも花持ちがよく、長く花を楽しませてくれることが多いです。
つぼみだったユリが、飾っているうちに開花することもあります。
長く観賞できるユリの美しい姿が、優しくご遺族を癒してくれるでしょう。
リンドウ(りんどう)
- リンドウ全体の花言葉:勝利・正義・誠実・悲しんでいるあなたを愛す・あなたの悲しみに寄り添う
- 白いリンドウの花言葉:貞操
- 青紫・青いリンドウの花言葉:満ちた自信・寂しい愛情
- ピンクのリンドウの花言葉:愛らしい
秋の花として知られているリンドウは、お供えでも活用されています。
特に7月または8月に行われるお盆や、9月のお彼岸でリンドウはお供えの花として選ばれることが多いです。
爽やかさを感じさせるリンドウの青い花が、夏にあるお盆で特に選ばれています。
お盆の期間に仏壇などへ供える花としてはもちろん、実家に帰省できないという方が「お供えの花だけでも」と、贈る際にリンドウが選ばれることが多いのです。
故人が亡くなってから4四十九日以降は、グリーンや紫、ピンクなどの花を使い、白に優しい色合いを加えたデザインをお供えすることが一般的。
そのため白い菊と青・紫のリンドウを合わせることも多いのです。
他には、先に紹介したユリをメインにグリーンの菊とリンドウを加え、落ち着いた色合いにするお供えなどが好まれています。
また秋の花の代表でもあるリンドウは、9月のお彼岸ではワレモコウと菊、ススキ、リンドウを合わせて秋らしいデザインのお供えに活用されることもあります。
ちなみにリンドウがお供えで選ばれる理由は「悲しんでいるあなたを愛す」や「あなたの悲しみに寄り添う」という優しい花言葉があることも関係しています。
大切な方を亡くし寂しい思いをしている遺族に、花言葉に気持ちを託し贈ることで「リンドウが少しでも心を癒せれば」という願いを込めるのです。
カーネーション
- カーネーションの花言葉:無垢で深い愛
- 白いカーネーションの花言葉:あなたへの愛情は生きている・純潔の愛・尊敬
- ピンクのカーネーションの花言葉:感謝・温かい心
- 赤いカーネーションの花言葉:母への愛・愛を信じる
母の日の贈り物として定番になっている、カーネーション。
カーネーションは母の日をはじめ、誕生日などのお祝いの贈り物としても活用されますが、お供えとしても選ばれることが多い花の一つです。
四十九日以降はお供えの花は白だけではなく、優しい色味を加えた花を供えるのが一般的。
カーネーションはカラーバリエーションが豊富であり、仏壇に供えることの多い色の組み合わせをカバーすることができるのです。
仏壇やお墓に花を供える時は、白・黄色・紫・ピンク・赤の組み合わせや、白・黄色・紫の組み合わせにすることがあります。
カーネーションは紹介した白・黄色・紫・ピンク・赤のすべての色が流通しています。
お供えの花のバランスを見て、もう1色足したいという時はカラーバリエーションが豊富なカーネーションを加えると良いでしょう。
菊も花色が多く、同じピンクでも濃いピンクやくすんだピンク、花びらの中でオレンジ色にグラデーションしていくピンクなど、花の色が豊富です。
さまざまな色が流通しているカーネーションなら、お供えしたいと思った菊の色に合わせることもできそうです。
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お祝いでもお供えでも人気な菊(キク)のまとめ
今回は、菊(キク)についてご紹介しました。
お供えのイメージが強かった方も、この記事を読んでお祝いでも使われていることも知っていただければ幸いです。
- 菊は花持ちが良く長く飾れる
- お供えに限らず、お祝いでもよく使われている
- 菊の花言葉は「高貴・高尚・高潔」
- 洋菊を「マム」と呼ぶこともある
- 菊は縁起が良く長寿を願う花として知られている
ぜひ、プレゼントに菊を贈ってみてくださいね。
ビオラの育て方・色ごとの花言葉・パンジーとの違いとは?
花壇や鉢植え、寄せ植え、街灯などにつるされ浮いているようにも見えるハンギングバスケットなどにも使われている、ビオラ。
お花屋さん以外に公園や学校の花壇などでも見かける花のため、名前を知らなくても「花は見たことがある」という方も多いのでは。
ビオラは植わっている場所が多いため、子供のころから見かけることが多く、親しみのある花の1つでもあるかと思います。
今回はそんなビオラの花言葉や育て方、パンジーとの違いをご紹介します。
ビオラはどんな花?基礎知識・特徴
まずは、ビオラの基礎情報から見ていきましょう。
基礎情報
- 学名:Viola
- 科・属:スミレ科 ・ スミレ属(Viola・ Violaceae)
- 原産地:ヨーロッパ
- 開花時期:10月~5月
- 育ち方・分類:一年草
- 花色:紫・ピンク・赤・オレンジ・イエロー・黒・青・白・ブラウン・グリーン・複色
- 育てやすさ:育てやすい。ガーデニング初心者でも安心。
ビオラの花はスミレの花と見た目が似ているのは、ビオラがスミレ科 ・ スミレ属の花だからなのですね。
ちなみにビオラと花が似ているパンジーも、スミレ科 ・ スミレ属です。
特徴
ビオラは、カラフルでカラーバリエーションが豊富な花です。
花のサイズは4センチ以下のものが多いといわれています。
小さな花は、かわいらしい印象があります。
他の大きなサイズの花を植えている間に、ビオラを植えるとすき間を鮮やかに彩ってくれます。
そのためビオラは、チューリップなどと組み合わせて寄せ植えにしたり、花壇に植えたりすることも多いです。
一方で、花壇をビオラで埋めてカラフルなデザインを表現することもできます。
小さく可憐で色彩豊かなビオラは、カバー力(特定の色を敷き詰めるなど)が強いのです。
公園にある花時計など、何かのモチーフを花で描きたい時はビオラが強い味方になってくれます。
そしてビオラは、寒さに強い花でもあります。
そのため、冬のガーデニングにもよく活用されており、花が少なく庭に彩りが少なくなる時も、ビオラは周りを明るくしてくれるのです。
さらにビオラは開花時期が長く、1つの花が枯れてしまっても次々と新しい花を咲かせます。
適切なお手入れをすることで、長く花を楽しめるためガーデニングをする際に多くの方から好まれています。
また、ビオラは一年草の花です。
そのため、花が咲いた後に特別なお手入れをする必要がありません。
一年草とは
一年草とは、花が咲いて枯れるまでの期間が1年間の植物のことをいいます。
育つスピードが速いものが多く、成長を感じやすいのも特徴です。
一年草の花はビオラの他に、朝顔やひまわりなどがあります。
初めて花を育ててみたいという方にもビオラは、とてもおすすめです。
ちなみに、花が平面的で凹凸が少ないため、ビオラは押し花にも向いています。
押し花の経験がない方でも、比較的きれいに作ることができるでしょう。
「育てた花を使ってクラフトや、ハンドメイドの材料にしたい」という方にもビオラはおすすめ。
ビオラには他の花には少ない青い色の品種もあるため、ブルー系の色味をガーデニングや寄せ植えで使いたいという時も、活躍してくれます。
ビオラの名前の由来
ビオラの名前の由来には諸説ありますが、ここでは2つの説をご紹介します。
- ギリシャ神話が由来の説
ビオラの名前は、属名である「Viola(ビオラ)」から付けられたといわれています。Violaの由来はギリシャ語の「ion(イオン)」がルーツであるとされ、イオンはギリシャ神話に登場する少女です。
ギリシャ神話の中で「全ての神々の王であるゼウスが、イオンにスミレの花を咲かせた」という話から名前がつけられたといわれています。 - ビオラの花色が紫なことが由来している説
ビオラの花が紫色だったため、「Violet(バイオレット)」から名前が付けられたともいわれています。今ではたくさんの花色がありますが、ビオラの原種の花色は紫(バイオレット)でした。
ビオラの花言葉
ここからは、ビオラの花言葉を紹介します。
ビオラ全体の花言葉
ビオラはたくさんの花言葉を持っています。
「少女の恋」という花言葉は、ビオラの名前の由来になったギリシャ神話が由来であるといわれています。
他にもビオラの花が咲く様子がうつむきがちで、片思いをしている人の姿に見えたからといわれたりしています。
花言葉の由来も諸説あるようです。
各色ごとの花言葉
色ごとの花言葉は以下であるといわれていますが、さまざな説があり、正確には色ごとに花言葉は決まっていないともいわれています。
参考程度にチェックしてみてください。
- 紫のビオラの花言葉:揺るがない魂・誠実
- ピンクのビオラの花言葉:私を想って・少女の恋
- 赤いビオラの花言葉:思い出
- オレンジのビオラの花言葉:天真爛漫
- イエローのビオラの花言葉:小さな幸福・つつましい幸せ
- 青のビオラの花言葉:誠実な愛
- 白のビオラの花言葉:あどけない恋・純真
ビオラの品種
ビオラは品種改良がよく行われており、たくさんの品種があります。
花の色だけではなく、花びらがフリルのようになっているものや、花びらの形が個性的なものまでバリエーションが豊富です。
「ビオラを育ててみたい」と考えている方は、品種にも注目してみてください。
ここでは、色ごとにピックアップしてビオラの品種名をご紹介します。
- 紫系のビオラの品種:プラムアンティーク・スパークブルー
- ピンク系のビオラの品種:ピンクアンティーク・カメレオン マーブルピンク
- 赤系のビオラの品種:ビビ スカーレット・くれないロンド
- オレンジ系のビオラの品種:F1ビビ ディープオレンジ・ピエナ オレンジ
- イエロー系のビオラの品種:イエローチャーム・F1フローラルパワー イエローウィズブロッチ
- 青系のビオラの品種:オーシャンブルー・F1ビビ ヘブンリーブルー
- 白系のビオラの品種:クリアホワイト・ペニー ホワイトブロッチ
紹介しているのは一部で、ビオラにはまだまだたくさんの品種があるため、気になった方は調べてみてください。
品種とは
品種とは、性質や見た目によって他の植物と区別して名前を付けたものです。
簡単にとらえるなら、植物には「品種という分類がある」と思ってみてください。
いまいち分からないという方は、例があると分かりやすいかもしれません。例えば、フルーツで考えてみましょう。
「好きなフルーツの種類は?」と聞かれた時は「いちご」や「モモ」などを答える方が多いかと思います。
一般的に「種類」といわれた時は「品目」を答える方が多いはずです。
一方「好きないちごの品種は?」と聞かれた時は「あまおう」や「紅ほっぺ」などが答えになります。
同じいちごという品目の中にも、あまおうなどの品種があるのです。ジャガイモも同じで、ジャガイモの品種にはメークインや男爵などがあり、品種によって見た目(形)が違ったり適した料理が違ったりします。
ビオラの育て方
ここからは、ビオラの育て方をご紹介します。
これからビオラを育てようと思っている方は、チェックしてみてください。
水やり
土の表面が乾いたら、水をたっぷり与えるようにしましょう。
水を与える時は、鉢植えの下に開いている穴から水が流れ出るくらいの量を目安にしてみてください。
土が湿っている時は、水を与えなくて問題ありません。
ビオラは、比較的乾燥気味で育てるのがおすすめです。
水のやりすぎは根腐れの原因になるため、毎日あげるというよりは土の様子を見て決めるようにしてください。
特に冬はあまり土が乾燥しないため、水やりが必要か見極めてみてください。
土が乾いているかよく見えない時は、鉢植えの重さでチェックするといいかと思います。
土に水が十分に含まれていると、鉢植えが重たくなります。
反対に土に含まれる水が乾燥すると、鉢植えの重さが軽くなります。
鉢植えを持ち上げて軽くなっていたら、水をあげると覚えてもよさそうです。
水やりのタイミングは、気温が高くなる前がベスト。
夏など気温が高い日は、なるべく涼しい朝や夕方に水やりをするようにしてください。
気温が高く暑い時に水やりをすると、与えた水が日光に温められお湯になり、根が茹ってしまいます。
根が茹ってしまうと、枯れてしまうので水やりのタイミングには注意してください。
置き場・環境
日当たりが良く、よく風が通る場所で育ててください。
ビオラは湿気が苦手のため、土は水はけの良いものを選びましょう。
お世話・お手入れ
水やり以外には、萎れた(枯れた)花を取り除くようにしてください。
萎れた花を取り除くことを「花がら摘み」といいます。
花がら摘みをすることで、今咲いている花やこれから開花する花にエネルギーを使うことができます。
ビオラはどんどん新しい花が咲く植物のため、株(植物全体)が疲れないように、萎れた花を見つけたら取り除くようにするのがおすすめです。
枯れた花を取り除く際は、花びらだけをカットするのではなく、花が咲いていた所から茎をたどって葉が生えているところ(付け根)から取り除くようにしましょう。
「取り除く分の茎が意外と長いけど、大丈夫?」と思うこともありますが、安心してください。
花がなくなった茎を残しておくと、そこにエネルギーを使ってしまうので、全て取り除く方がいいのです。
ビオラの根元から茎を取り除くときは、ハサミや爪で切り取るのは△です。
茎の付け根の方を指でつまんで左右に揺らすようにすると、ポロっと取れるので、ぜひやってみてください。
また萎れた花を取り除くことで、見た目も美しくなります。
より長くビオラを楽しむためだけでなく、美しい見た目のためにも気が付いたときに花がら摘みは行ってみてください。
ちなみにせっかく花がら摘みをしても花だけを取り除いている時は、なにも花の付いていない(これからもそこからは花が咲かない)茎だけが生えているように見えてしまいます。
そのため、見た目も良くありません。
せっかくお手入れするなら、取り除く位置にも注意してみてください。
育て方のポイント・まとめ
- 水をあげる時はたっぷり。メリハリをつけて水やりをする。
- 水のあげすぎに注意。頻繁に水を与えるのは危険。乾燥気味の方が◎
- 日の光が当たり、風通しの良いところで育てる。
- 萎れた花はすぐに取り除く。
ビオラは、初心者にも育てやすい花です。
「水を1日1回あげる」など水やりのタイミングを決めずに、土の様子をみて水やりができれば、きれいな花を楽しませてくれます。
ビオラは3月15日の誕生花
誕生花には、各1月~12月までの月ごとの誕生花と、1月1日~12月31日までの1日ごとの誕生花があります。
ビオラは、3月15日の誕生花です。
自分や友達の誕生花を調べてみたい方は、こちらをチェックしてください。
▼3月中の誕生花を調べる▼
3月の誕生花カレンダー 3月1日~3月31日の誕生花をカレンダー形式で紹介しています。 |
▼365日の誕生花が知りたい▼
365日の誕生花 1月1日~12月31日の誕生花をカレンダー形式で紹介しています。 |
ちなみに1日ごとに決められている誕生花は、花束やフラワーアレンジメント、鉢植えで流通していない種類もあります。
そのため「誕生花をプレゼントしたい」と思った時は、各月の誕生花を贈るのがおすすめです。
1月・2月・3月…12月と1ヶ月ごとに決まっている誕生花は、お花屋さんで切り花で流通しており、その時期に誕生花を使った花束やフラワーアレンジメントを贈ることができます。
3月の誕生花は、ピンクガーベラです。
3月の誕生花「ピンクガーベラ」を使った花ギフトを贈りたい方は、こちらをご覧ください。
他の月の誕生花を知りたい方は、こちらを併せてご覧ください。
▼1月~12月までの各月の誕生花をみる▼
誕生日フラワーギフト特集 各月の誕生花を花言葉や特徴などと一緒に紹介しています。 |
3月の誕生花である、ピンクガーベラについて知りたい方はこちら。
▼ピンクガーベラについて知りたい▼
3月の誕生花はピンクガーベラ。花言葉・品種・おしゃれな飾り方・長持ち方法など 3月の誕生花について、知りたいことや気になることをまとめました。 |
食べられるビオラ!エディブルフラワー
食べられる花、エディブルフラワーの中でビオラはポピュラーな花の1つです。
デザートやドリンク、サラダなどの上に飾られているビオラを見たことがある方も多いのでは。
カラフルで見た目がかわいいビオラの味は、ほとんど無味で料理そのものの味の邪魔をしません。
他の料理の味を損なわずに見た目を華やかにできるため、レストランはもちろん、結婚式場やテーマパークなどでも使われています。
※観賞用のビオラは、口にしないように注意してください。
ビオラを食べてみたい・料理に添えたいという場合は、食用として販売されているエディブルフラワーのビオラを購入するようにしてください。
ビオラとパンジーの違いは?
ビオラとパンジーは、とても似ていますよね。
ビオラとパンジーの違いは、花のサイズといわれています。
簡単にいうと大きい花がパンジーで、小さい花がビオラになります。
基本的には5センチ以上の大きさの花をパンジーとしていますが、それぞれ品種が多く植物学的には同属のため線引きがあいまいになってきています。
園芸で楽しむために、もともと花の大きさで区別していました。
しかし、パンジーとビオラはお互いを交配して新しい花を咲かせることもできるため、どちらともいえる大きさの花もあるのです。
加えて、育て方にも違いはありません。
ビオラもパンジーも品種が多く、判断が難しいことも多いですが、ビオラとパンジーを花の見た目で見分ける時のイメージは、小ぶりで華奢な方がビオラで、大きく華やかな色が多いのがパンジーと思ってもいいかもしれません。
ちなみにお花屋さんや園芸店、ホームセンターなどでビオラとパンジーの区別があいまいな花は「パノラ」という名前で販売されていることもあるようです。
ただ、パノマはあまり認知が広がっていないため「花が小さめのパンジー」や「花が大きめのビオラ」と表現されることもあるのだそう。
ビオラは自宅用にもプレゼントにもおすすめ
今回は、ビオラについてご紹介しました。
専門的な難しい世話がなく、たくさんの色から選ぶことができるビオラをぜひ育ててみてください。
花のプレゼントをイメージすると最も初めに連想するのは、花束やフラワーアレンジメントのように切り花を使ったフラワーギフトかと思います。
しかし、寄せ植えやハンギングバスケットのような鉢植えの花も自分で育てる楽しみや、比較的長く花を楽しむことができるなどの利点があります。
そのため自宅用だけでなく、花をプレゼントしようと考えている方にもビオラはおすすめです。
フラワーギフトを選ぶときは、ビオラをはじめとした鉢植えも候補に入れてみてくださいね。
母の日に喜ばれる鉢植えの種類◆毎年咲く人気の花は?カーネーション以外も掲載
今年、2024年の母の日は5月12日(日)です。
母の日に鉢植えの花をプレゼントしたいと考えている方も、多いのではないでしょうか。
鉢植えは、花束やフラワーアレンジメントとは違い、花を育てるという楽しさがあります。
今回は母の日の王道のプレゼントであるカーネーションや、それ以外の鉢植えの花の花言葉や育てる時のポイントを一緒に紹介しています。
母の日ギフトの参考にしてください。
カーネーション
母の日の代表的なプレゼントでもある、カーネーション。
カーネーションは多年草のため、毎年花を楽しむことができる品種が多いです。
しっかりお手入れをすれば、来年も花を咲かせることができます。
母の日といえばカーネーションというほど、カーネーションはプレゼントとして浸透しています。
そのため母の日が近くなるとお花屋さんで、花束やフラワーアレンジメントだけでなく、鉢植えのカーネーションを販売しているところが多くなります。
花言葉
カーネーション全体の花言葉:純粋な愛情・無垢で深い愛
赤いカーネーションの花言葉:母への愛
ピンクのカーネーションの花言葉:感謝・温かい心
オレンジのカーネーションの花言葉:純粋な愛・あなたを愛します
白のカーネーションの花言葉:尊敬・純粋な愛
紫のカーネーションの花言葉:気品
青いカーネーションの花言葉:永遠の幸福
カーネーションは、母の日にぴったりな花言葉がたくさんあります。
特に「母への愛」という花言葉を持った赤いカーネーションは、お母さんへ感謝を伝えるのにおすすめです。
「尊敬」という花言葉がある、白のカーネーション。
実は白のカーネーションは、亡くなったお母さんへ捧げる花としても知られています。
近年ではそこまで気にする方はいらっしゃらないようですが、白いカーネーションを贈るか悩んだ時は、控えた方が良さそうです。
また、ブルー系の花は少ないので「青いカーネーション」と聞いて、驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
青いカーネーションは、ムーンダストという品種のカーネーションです。
品種改良されてできた珍しい青色のカーネーションで、その美しい色だけでなく花持ちが良いこともポイントです。
もっとカーネーションの花言葉について知りたい方は、ぜひこちらも合わせてご覧ください。
実は奥が深い!?カーネーションの色別の花言葉 濃い赤や黄色のカーネーションの花言葉も掲載しています。 |
来年も咲かせるためのコツ
来年もカーネーションの花を咲かせたいと思うなら、切り戻しと植え替えが大切になります。
切り戻しとは、余分な葉や茎などをカットする剪定と同じようなものです。
カーネーションの花が咲き終わったら、茎の半分くらいの長さでカットします。
カーネーションは湿度が高いことを嫌うので、切り戻しを行うことで、風通しをよくし株が蒸れないようにします。
植え替えを行う際は、プレゼントでもらった鉢植えよりも一回り大きな鉢にすることがおすすめ。
植え替えを行った後は、風通しの良い涼しい場所にカーネーションの鉢植えを置きましょう。
どちらも梅雨入りする前に、行えるといいですね。
あじさい
母の日の鉢植えとして、人気が高いあじさい。
今まで鉢植えを育てたことがないという方でも、簡単に育てることができるのが、あじさいの良いポイント。
育てていると、どんどん大きくなるほど丈夫で生命力の強い植物です。
あじさいは多年草の落葉低木樹であるため、毎年花を咲かせる品種が多いです。
母の日の時期にちょうど見頃を迎えるあじさいは、お母さんの自宅をきれいに彩ってくれます。
花言葉
あじさい全体の花言葉:家族団らん・移り気
赤・ピンクのあじさいの花言葉:元気な女性
白のあじさいの花言葉:寛容・一途な愛情
紫・青のあじさいの花言葉:辛抱強い愛・浮気
あじさいは、小さな花が集まっている様子からつけられた「家族団らん」という花言葉がある一方で、時期によって花の色が変わることから「移り気」という花言葉も持っています。
このようにあじさいは素敵な花言葉があるのと同時に、プレゼントには不向きな花言葉も持っています。
母の日にプレゼントする際に、ネガティブな花言葉が気になるという方は、自分が選んだ理由や届けたい花言葉をお母さんに伝えることがおすすめです。
来年も咲かせるためのコツ
あじさいは、どんどん成長して伸びていくため、ちょうどいい大きさにカットしたいという方も多いかと思います。
しかし来年も花を楽しみたい時は、剪定時期に注意しましょう。
あじさいの剪定は、7月までに行うことが良いとされています。
なぜなら、あじさいの花が咲く元となる花芽は、夏の終わりの時期に作られるためです。
8月以降に剪定をすると、花芽も切り落としてしまう可能性があります。
当然ですが花芽がなくなれば、来年は花を楽しむことはできません。
そのため、今年の花が咲き終わったら、すぐに剪定をすることがおすすめです。
ちなみに、今年咲いた枝が次に花を付けるのは2年後です。
つまり来年花をつけるのは、今年は花がつかなかった枝になります。
そのため今年花がつかなかった枝は、カットしないようにすることがおすすめ。
今年花をつけなかった枝に、来年は花が咲くことが多いのです。
あじさいは剪定をしなくても、来年も花を楽しめることが多いです。
ただし剪定をしないと枝が伸び、花が上の方に咲く形になってしまいがち。
そのため、剪定をして形を整える方がおすすめです。
あじさいに限らず、育てている植物をカットするのは、緊張してしまうかもしれませんがより美しく花を咲かせるために、切り落としてみてください。
また、あじさいは土の酸度を変えることで色が変わる品種の多い植物です。
あじさいの色を鮮やかにしたいと考えている方は、こちらを合わせてご覧ください。
色が変わるのはなぜ?不思議な花「あじさい」の秘密を徹底解剖 色を鮮やかにするポイントは土にある?あじさいの色を左右する土の性質を紹介 |
▼母の日 産直花鉢植えのギフト・プレゼント特集2024はこちら
バラ
花束やフラワーアレンジメントなどの切り花としても人気がある、バラ。
母の日には特に切り花だけでなく、鉢植えでも人気があります。
お花屋さんでも母の日が近付くと、カーネーションやあじさいと並んでバラの鉢植えを販売しているところが多いです。
バラは多年草であり、毎年花を咲かせる品種が多いです。
品種によって四季咲き・繰り返し咲き・返り咲き・一季咲きなど花の咲く回数が異なります。
四季咲きは春・夏・秋に花を咲かせるバラのこと。
冬は、基本的に花が咲きません。
しかし、四季咲きのバラは気温と日光の量を保つことができれば、冬にも花を楽しむことができるのだそう。
そして一季咲きは、年に1回だけ咲くタイプのバラになります。
花言葉
バラ全体の花言葉:愛・美
赤バラの花言葉:愛情
ピンクのバラの花言葉:感謝・上品
オレンジのバラの花言葉:絆・健やか
白のバラの花言葉:純潔・尊敬
紫のバラの花言葉:気品
素敵な花言葉を持ち、上品な見た目のバラは母の日のプレゼントにもぴったり。
特にピンクのバラには「感謝」という花言葉があり、母の日に人気があります。
来年も咲かせるためのコツ
花を咲かせることにエネルギーを使っているので、来年も花を楽しみたい場合は肥料を与えるようにしましょう。
肥料は5月下旬~6月頃にかけて、固形の緩効性化成肥料を月に1回あげるようにしましょう。
そして、できる方は7月頃まで液体肥料を週に1回、固形の肥料とは別であげると良いかと思います。
また1月末頃までに、株全体の半分ぐらいの高さまで切り戻しをすると良いでしょう。
バラは、全ての枝にハサミを入れると良いとされています。
バラを育てる時に、他に気を付けたいことはこちらにまとめました。
気になる方は、合わせてご覧ください。
母の日にプレゼントされたバラの育て方 水やりや花がら摘みについても掲載中 |
胡蝶蘭
高級感があり、特に義母へのプレゼントとして人気の高い胡蝶蘭。
胡蝶蘭は多年草で、毎年花を咲かせる品種の多い植物です。
他の花に比べて生命力が高いことも胡蝶蘭の特徴であり、自宅で胡蝶蘭を育てる場合は15~20年くらいが寿命といわれています。
しかし、温度や湿度を調節してお世話ができれば、もっと長く花を楽しむことができるのだそう。
花言葉
胡蝶蘭全体の花言葉:幸福が飛んでくる・幸運が舞い込んでくる
ピンクの胡蝶蘭の花言葉:あなたを愛しています
白の胡蝶蘭の花言葉:純潔
黄色の胡蝶蘭の花言葉:進出・商売繁盛
胡蝶蘭全体の花言葉である「幸福が飛んでくる・幸運が舞い込んでくる」の由来は、胡蝶蘭の花姿から付けられています。
この縁起の良い花言葉は、胡蝶蘭の花の形が蝶々が舞っているように見えることから付けられたのだそう。
また、黄色の胡蝶蘭には「商売繁盛」という花言葉があります。
飲食店などをされているお母さんに「商売繁盛」という花言葉を込めてプレゼントするのは、喜ばれそうですね。
胡蝶蘭の英語の花言葉を知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。
母の日に花を贈るなら、胡蝶蘭もおすすめ 英語の花言葉や、胡蝶蘭を贈るメリットについてご紹介しています。 |
来年も咲かせるためのコツ
来年花を咲かせるために必要なエネルギーを、溜められるように準備をしましょう。
胡蝶蘭の花が終わったら、花茎を短くカットします。
一般的には下から数えて3~4節目でカットすると、切った下の節から新しい花が咲く元になる花芽ができやすくなります。
株に力が残っていれば3ヵ月~5ヶ月くらいで、二番花を観賞できることも。
長く今後も胡蝶蘭を楽しみたいなら、なるべく短く根の近くで切り落とすことがおすすめです。
花茎を短くすることで、株により力が蓄えられます。
順調に成長すれば来年の春ごろに、花を楽しむことができます。
花茎をカットしたあとは風通しの良い場所に置き、22度前後に保てることが理想です。
15度~25度くらいに調節できると良いといわれています。
また胡蝶蘭は熱帯の植物なので、湿度は60%~80%が快適とされているため、乾燥が気になるときは葉に霧吹きで水をあげるようにしましょう。
クレマチス
クレマチスは、つる性の多年草で毎年花を咲かせる品種が多いです。
ガーデニングをする際に人気があり、イギリスではクレマチスのことを「つる植物の女王」とも呼ばれています。
先にご紹介したバラとクレマチスは相性が良く、ガーデニングで一緒に組み合わせることが多いです。
日本でも、つる性のバラとクレマチスをフェンスなどに絡ませているお庭や、植物園も多くみられます。
ちなみに、クレマチスとテッセンは同じ植物か気になるという方もいらっしゃると思います。
園芸が趣味の方は、テッセンに馴染みがあることも多いのでは。
テッセンは、クレマチスの原種の1つです。
そのため、クレマチスの品種の1つにテッセンがあるということになります。
花言葉
クレマチスの花言葉:旅人の喜び・精神の美
テッセンの花言葉:甘い束縛
クレマチスの「旅人の喜び」という花言葉は、昔のイギリスではホテル(宿屋)の玄関にクレマチスを飾っていたことに由来するといわれています。
旅人が快適で楽しい旅ができるように、という願いを込めてクレマチスが飾られていたのだとか。
クレマチスの品種の1つであるテッセンには、少しネガティブに捉えられやすい「甘い束縛」という花言葉があります。
お母さんにプレゼントする時に、花言葉が気になる方はクレマチスの花言葉を伝えたり、花言葉以外にある選んだ理由を伝えられるといいですね。
来年も咲かせるためのコツ
クレマチスの花を再び咲かせるためには、剪定が大切です。
クレマチスには旧枝咲き・新枝咲き・新旧枝咲きというタイプがあります。
タイプごとに剪定の仕方が少し異なるので、注意してください。
- 旧枝咲き:前年に伸びた枝(つる)が、春にまた枝を伸ばして花を咲かせます。
冬になり枯れたように見えても、冬に剪定すると来年の花が咲く元である花芽をカットすることになってしまいます。
剪定する時は注意しましょう。 - 新枝咲き:来年の春に新しく伸びた枝(つる)に花を咲かせます。
二番花を楽しみたい方は、5月頃の花が咲き終わったタイミングで半分くらいの大きさにカットすると良いといわれています。
その後、8月頃の花が咲き終わったあと、地面から2~3節を残して剪定します。 - 新旧枝咲き:前年に伸びた枝(つる)から、茎と葉の付け根の部分から出て来る新しい芽(脇芽)に花を咲かせます。
花が咲き終わったら上から1節か2節を残してカットし、つるや葉が枯れてきたら新芽が出ていない枝は、カットしてしまいましょう。
来年も咲く花か見分ける方法
ここからは「来年も花を咲かせる植物なのか」を見分ける方法をご紹介します。
今回ご紹介した、カーネーションやあじさい、バラ、胡蝶蘭、クレマチス以外にも毎年花を咲かせる植物は、たくさんあります。
お花屋さんで、鉢植えを選ぶ際に参考にしていただけたら嬉しいです。
来年も同じ株から花を楽しみたいという方は、多年草の植物を選ぶのが良いでしょう。
植物は花の咲き方によって、大きく分けて多年草・一年草・二年草に分類されます。
多年草
多年草は、同じ株から何年間も枯れずに花を咲かせる植物です。
多年草をさらに分けると1年中緑の葉を残し続ける常緑多年草、冬場に葉などが枯れても根だけ残る宿根草、チューリップなどの球根で育つ球根植物などがあります。
例:カーネーション・バラ・チューリップ・ユリ など
一年草
一年草は、種をまいた年に花を咲かせ、花が枯れた後に種を付ける植物です。
1度花が咲いた株から花が咲くことはありませんが、できた種を育てればまた花を楽しむことができます。
一年草は、一年性植物とも呼ばれています。
例:ひまわり・パンジー・アサガオ など
二年草
二年草は種をまいた1年目は根や茎、葉を成長させることに集中させ、2年目に花を咲かせる植物です。
二年草は、二年性植物や越年草とも呼ばれています。
こちらも一年草と同じく、1度花が咲いた株から花が咲くことはありませんが、種を育てればまた花を咲かせることができます。
例:かすみ草・カンパニュラ・ルピナス など
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母の日には鉢植えを贈ろう
今回は母の日に贈りたい、鉢植えの花の種類についてご紹介しました。
母の日はカーネーションのイメージが強いですが、カーネーション以外の花をプレゼントしても喜ばれると思います。
植物の世話をするのが好きなお母さんや、ガーデニングを楽しんでいるというお母さんには鉢植えの植物がおすすめです。
ちなみに花キューピットでも、母の日にぴったりな鉢植えの花を販売しています。
気になったという方はぜひ、サイトをチェックしてみてください。
ちなみに、父の日に人気な鉢植えについてはこちらで紹介しています。
父の日は6月の第3日曜日ですが、早いところではすでに予約を受け付けていることもあります。
母の日のプレゼントをお探しの際に、父の日のプレゼントも一緒に探してみるのもおすすめです。
母の日と父の日におすすめな花鉢植えの種類。花を育てるメリットは? 父の日にぴったりな鉢植えの花・植物の種類を紹介しています。 |
母の日に鉢植えを贈る時に知りたいこと
母の日に鉢植えの花をプレゼントしようと考えている方が、気になることをまとめました。
毎年咲く花を見分ける方法は何ですか?
種を植え直すのではなく、同じ株から毎年花が咲く種類を知りたい時は、多年草かどうかを確認しましょう。詳しくはこちら
紹介されていた鉢植えを母の日に贈りたいです
母の日にぴったりな鉢植えを用意しています。産地直送でお届けいたします。※クレマチスのお取り扱いはございません。予めご了承ください。母の日ギフトをみたい方はこちら
母の日に鉢植えはおすすめですか?
母の日に鉢植えはおすすめです。なぜなら鉢植えは花を育てる楽しさがあるからです。少しずつ成長していく植物を見ることはお母さんの気持ちを癒してくれるかもしれません。お世話した分だけ成長した姿を見せてくれるので、やりがいや愛着が生まれるはずです。また、切り花を使った花束やフラワーアレンジメントよりも鉢植えの花の方が長くきれいな姿を観賞することができます。鉢植えのメリット・デメリットについてはこちらでまとめています。鉢植えのメリット・デメリットはこちら
母の日に花を贈りたいです。
母の日にぴったりな花使った花束やフラワーアレンジメント、鉢植えを紹介しています。母の日の花ギフトをみたいこちら
切り花の長持ち方法|簡単な工夫と水あげの仕方・日々のお手入れ
今回は花束をもらった時に知りたい、切り花の長持ち方法をご紹介します。
簡単な工夫で長くきれいな状態を保つことができる方法や、元気がなくなってきた花にしたい水あげ(水揚げ)についても掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
花を長持ちさせる簡単な工夫
まずは、簡単に毎日やらなくていい方法からご紹介します。
自宅で花を飾っている方は、今からでも試してみてください。
フロストシュガーを入れる
花瓶の水にフロストシュガーを入れてみてください。
「花に砂糖をあげるとよい」ということを、聞いたことはありませんか。
実は、砂糖は花にとっても栄養になります。
そのため、ひとつまみほど花瓶に加えるとよいでしょう。
ただし、普通の砂糖は吸収できませんので、フロストシュガーを使うことがポイントです。
フロストシュガーとは、グラニュー糖や白ザラ糖などのザラメ糖を加工して作られている砂糖のこと。
水に溶けやすいように加工されているので、冷たい飲み物に入れることもできます。
酢またはアルコールを混ぜる・十円玉を入れる
酢やアルコールには殺菌効果があります。
そのため、酢やアルコールを入れることで水の腐りを遅くしてくれます。
また、10円玉を入れておくと、水中の有機物質が10円玉に付着するため、酢やアルコールと同じ効果を得ることができます。
ちなみに10円玉はキラキラのもの(きれいなもの)でないと効果が得られないので、10円玉を入れる際は注意してください。
液体せっけんを数滴入れる
液体せっけんには、界面活性剤という水の粘り気を弱くし、植物が水を吸い上げる力を強める働きがあります。
十分に水を吸い上げることができれば、花は長持ちします。
日々のお手入れ方法
次に花を飾っているときに気を付けたい、日々のお手入れについて紹介します。
先に紹介した、ちょっとした工夫と合わせて実施してみてください。
花瓶の水は毎日取り換える
花は生き物なので、新鮮な水が何より1番大切です。
花瓶の水が清潔に保てるように、毎日の水の交換はおすすめです。
また、茎から出される有機物によって、花が枯れていくスピードが早まります。
白く濁ったり、とろとろとした状態になる前にこまめに水を取り替えてあげましょう。
水に葉が浸かっていると葉が傷み水を汚してしまうので、水に浸かる位置に葉がついていた時は取り除くようにしてください。
そして水を換える時に、茎がぬるぬるしてきたら流水で洗ってあげましょう。
水を新しくしても茎が汚れていると、水が汚くなってしまいます。
少し手間ですが、水を換える際に花瓶も洗うこともおすすめです。
切り戻しをする
花に元気がなくなりかけてきたら、茎を少し切り直します。
水を吸い込む部分(茎の断面)を新しくすることで、水を吸い上げやすくすることができるのです。
この茎をカットすることを「切り戻し」と呼びます。
切り戻しをするときは、茎の中に空気が入らないように水の中でできるとより良いと言われています。
難しいときは空中でカット(普通にカット)して、すぐに水に茎を浸けるようにしてもいいと思います。
涼しい場所に置く
花はできるだけ涼しい場所に飾る方が、長持ちします。
ただし、涼しいからといってエアコンの風が当たる場所はいけません。
花を傷めてしまったり、乾燥して葉や花の水分が不足してしまいます。
そのため、玄関などに花を飾るのがおすすめです。
ちなみに直射日光の当たるところやテレビやガス・レンジなど、周辺の温度が変化しやすいところも避けた方がよいでしょう。
水あげ(水揚げ)の方法
ここからは切り花の元気がなくなってきたらやりたい、水あげについてご紹介します。
水あげ(水揚げ)とは
「花の水揚げ」という言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、具体的にどんなことを意味するのかは意外と知らないもの。
花の水揚げとは、水が不足して元気がなくなってきている花に水を吸わせる方法です。
花壇など地面に生えている花は、根から水分を吸い上げていますが、花束などで使われる切り花は茎の切り口(断面)から水を吸い上げなければいけません。
茎の中に汚れが詰まるなどで、上手く水を吸い上げられなくなったら水あげをする必要があります。
茎を切り直したりショックを与えたりして、花全体に十分な水分を行き渡らせ元気にさせましょう。
だいたいの花に有効!基本的な水切り
有効な花の種類:花全般
大体の切り花は、これだけでOKです。
水の中で2~5cmくらい茎を斜めに切ります。
このとき水から上げずに30分~1時間くらい水中に置き、休ませてあげます。
花から手を放しても茎が自ら出てこないように、大きめのバケツや深い容器を使ってできるとやりやすいです。
ポイントは、前もって水に浸かる部分の葉を取っておくこと。
葉は水を汚したり、花を腐らせる成分を分泌させるものがありますので、葉を水に浸さないようにします。
茎が固い枝物に有効!割り目を入れる
有効な花の種類:コデマリ、テッセン、アカシア、シュウメイギク
根元から5cmくらいを木槌などで、砕いて水に浸けます。
ただし、砕きすぎて切り口をつぶさないように気をつけてください。
吸水面積を広くすることが目的なので、茎の内側の水に触れる範囲を広げるイメージです。
また茎が固い枝ものは、ナイフやハサミで切り口に縦横十文字の切り込みをいれてから、水に浸けるという方法もあります。
叩いても茎(枝)が砕けない時は、切込みを入れてみてください。
枝の下から5cmくらいの皮をナイフで削っておくと、さらに水が揚がりやすくなります。
バラにも有効!焼いて強いショックを与える
有効な花の種類:アザミ、シャクヤク、アスチルベ、バラ
今までご紹介してきたカットする方法とは少し違い、強力なショック療法の1つです。
やり方は切り口から2~5cmくらいをガスの火などで炭化するまで焼き、すぐに水に浸けます。
この時、花や葉に熱気があたらないよう、ぬらした新聞紙などで根元(茎の先端)以外はガードします。
ポイントは焼き終わったらすぐに水に浸けた方が良いので、水を入れたバケツなどを用意しておくこと。
水に浸ける時、新聞ごと水に浸けてしまってOKです。
茎が固い花・細い枝ものに有効!手折り方法
有効な花の種類:菊やリンドウ・コデマリやユキヤナギ
菊やリンドウなどの茎が固いもの・コデマリやユキヤナギなどの細い枝ものは、茎の根元から5cmくらいのところを手で折って水に浸けます。
できるなら、水の中で折るともっと効果的です。
ちなみに折ることに一生懸命になって、花が水に浸からないように注意です。
花びらは、水に濡らさない方が良いと言われています。
葉が乾燥した時に有効!熱湯あげ方法
有効な花の種類:ひまわり、マーガレット、かすみ草、ストック
切り口から5cmくらいを20~60秒ほど熱湯に浸け、すぐに水に移します。
熱湯につける時間は、茎の太さや強さによって調整します。
花がたくさん付いているカスミソウやストック、葉が乾燥しやすいひまわり、マーガレットなどはこの方法で元気になることが多いです。
萎れかけている時に有効!
花を逆さまに持って茎の切り口の方から水をかけます。
そのあと新聞紙にくるみ、水切り(水の中で茎を切る)をします。
ちょっと工夫して長く花を楽しもう
今回は、切り花の長持ち方法・水あげの方法をご紹介しました。
誕生日や結婚記念日など特別なお祝いで花束をもらった時はもちろん、お花屋さんで運命的な出会いを果たしてかわいらしい花を飾っている時など……どんな時でも花は長持ちしてほしいものですよね。
日々のちょっとしたお手入れで、花持ちはかなり変わります。
「長持ちして欲しい!」と思う方は、今回ご紹介した方法をぜひ試してみてください。
コスモスの花束を長持ちさせる方法|色ごと・英語の花言葉も一緒に紹介
秋の花の代表といえば、コスモス。
今回はコスモスの花の基本情報と、長持ちさせる方法についてご紹介したいと思います。
コスモスの花束やブーケをもらった時や自宅用に購入した際は、なるべくきれいな状態を長く保ちたいですよね。
長持ちさせるコツを簡単に紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
コスモスはどんな花?
まずはコスモスの基本情報から見ていきましょう。
- 科・属:キク科・コスモス属
- 和名:秋桜(あきざくら)・大春車菊
- 学名:Cosmos
- 原産地:メキシコ
- 開花期:6月~11月頃
- 出回り時期(お花屋さんで見かける時期):6月~10月・特に9月~10月
- 花色:赤・ピンク・オレンジ・黄色・白・茶色
ピンク色のイメージが強いコスモスですが、実はオレンジ色や黄色の花を咲かせる品種もあります。
黄色のコスモスで有名なのは、キバナコスモスという品種です。
名前の通りオレンジに近い黄色の花を咲かせます。
コスモスはお花屋さんでも見ることができますが、コスモス畑や花壇などでも植えられていることが多いです。
自宅の庭や学校にコスモスが植えられていたという方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
そのため、コスモスは身近に見ることができ、親しみを持ちやすい花の1つでもあります。
風にそよそよと揺れるコスモスはかわいらしく、見ていると秋らしさを感じられるように思います。
9月のカレンダーのイラストやデパートなどの秋のポスターに描かれているところを、見たことがある方も多いかもしれません。
それだけコスモスは秋を感じさせてくれたり、連想させたりする花として多くの方から認識されているのですね。
コスモスの名前の由来
コスモスという花の由来は、ギリシャ語の「Kosmos」だと言われています。
「Kosmos」は「秩序・調和・飾り・美しい」 という意味があります。
英語で宇宙のことを「universe」の他に「cosmos」ともいい、宇宙が星々により秩序が保たれているように、コスモスの花びらが規則正しく外側に向かって咲いていることから「宇宙」と同じ「コスモス」と名付けられたそうです。
上の写真からも、花びらが均一に並び秩序があるように見えますよね。
一見すると宇宙とは関係なさそうに見えるコスモスの花ですが、均一にパッと咲いた花びらの様子は宇宙の星々を思わせたのかもしれません。
コスモスの語源が宇宙であると聞くと、コスモス畑に行った際は広がる宇宙を感じることができるかもしれませんね。
コスモスの花言葉
コスモス全体の花言葉は「調和・謙虚・乙女の純真」などを持っています。
この花言葉はコスモスの名前の由来にもなった、ギリシャ語の「kosmos」 が「秩序・調和」などの意味があることから付けられたと言われています。
加えてかわいらしい花と細くて柔らかな印象の葉が風に揺らぎ、ゆらゆらと揺れる様子は女性的なイメージがあるのかもしれません。
ちなみにコスモスは先にご紹介したように、赤やピンク、オレンジ、黄色など様々なカラーバリエーションがあります。
そんなコスモスは、色ごとに花言葉が付けられています。
花びらの色ごとの花言葉は、こちらにまとめています。
- 赤のコスモス:愛情・調和・乙女の愛情
- ピンクのコスモス:乙女の純潔
- オレンジ・黄色のコスモス:野生の美しさ ・自然美
- 白のコスモス:優美・美麗・純潔
- 茶色のコスモス:恋の終わり・恋の思い出
かわいらしいピンクのコスモスは「乙女の純潔」という花言葉が似合っていますよね。
また花言葉は同じ花でも国によってそれぞれ違った、花言葉がつけられています。
西洋(英語)のコスモスの花言葉は「harmony(調和)・beautiful(美しい)・modesty(謙虚)」などがあります。
コスモスは英名でも「Cosmos(コスモス)」です。
花言葉は、やはり宇宙を意味する「cosmos」から付けられたのかもしれませんね。
コスモスの長持ち方法
ここからは、コスモスの花束やブーケをもらった時に知りたい長持ち方法についてご紹介します。
コスモスは他の花に比べて、少し元気がなくなってしまうまでの日数が短い花でもあります。
お手入れをしてあげることによって、なるべく長くきれいな様子を見られるようにしましょう。
余計な葉を取る
まず花束やブーケを花瓶に飾る際は、下の方についている葉を取ってしまいましょう。
葉が水に浸かっていると、そこが痛んで水を汚す原因になってしまいます。
水が汚れていると、きれいな水を花まで吸い上げることができなくなるため、日持ちしなくなってしまうのです。
コスモスは思っているよりも、茎の下の方まで葉がついていることがあるので注意して見てあげてください。
特にコスモスは葉が傷みやすいので、なるべく余分な部分をカットしてから生けると良いかと思います。
ちなみにコスモスと一緒に飾る花がある場合は、同じように葉が水に浸からないよう、下に付いている葉がある場合はカットするのがおすすめです。
湯あげをして元気に
花まで十分に水が吸い上がらないことでコスモスの元気がなくなってきたら、湯あげをすることがおすすめです。
湯あげとは、水あげの方法の1つです。
花がうまく水を吸えなくなってきた時にする方法で、水あげの種類は様々ありますがコスモスには湯あげが効果的と言われています。
具体的な方法は、以下の通りです。
- コスモスの花と葉に湯気が当たらないように、新聞紙を巻きます。
- 茎の先端から2~3センチの所を斜めに切ります。
- カットしたらすぐに、茎の先端付近を60°以上のお湯に浸けます。
浸ける時間は、15~20秒が目安とされています。
お湯につけた時、少し分かりにくいかもしれませんが茎の中から空気が押し出されて、小さな泡が上がってくることもあります。
茎の中に空気が入っていると水を吸い上げる邪魔になってしまうのです。
このお湯に浸けている時には、先にお伝えしたようにコスモスを新聞紙などで包んで葉や花に湯気が当たらないように注意しましょう。- お湯に浸けた後は、すぐに常温(冷たい)の水に茎を浸けます。
- 常温の水にコスモスを入れている時は、なるべくコスモスを垂直に立たせておくことがおすすめです。
花(茎)が斜めになった状態で水に浸かっていると、まっすぐ立てている時よりも水の吸い上げが悪くなります。
そのため、たっぷり水が吸い上げられるように、立てるようにしておくことが良いでしょう。
茎を割って塩もみも効果的
塩を使って、コスモスを元気にすることもできます。
コスモスがぐったりとしてしまった時は、塩を使って水あげをすることもコスモスにとって有効です。
先に紹介した湯あげは「難しそう……」という方は、こちらの方法を試してみてください。
具体的な方法は以下の通りです。
- コスモスの茎の先端1~2センチを叩いて砕くように割きます。
茎の先端を割いていく時は、花をカットするハサミの持ち手の方を使って叩くと、やりやすいかもしれません。
茎を割いて、水を吸い込ませやすくする狙いがあります。- その部分に塩をたっぷりと揉み込みます。
塩を揉み込んだ後は5~10分程度おきます。
塩を茎に揉み込む理由は、茎の中の塩分濃度を高くするためです。
水は濃度が低いところから高いところへ移動しようとする性質があるため、一時的に茎の中の濃度を高くすることで、水を吸い上げやすくすることができるのです。- コスモスを新聞紙で包みます
新聞紙で包む理由は、花がくたっとお辞儀をしたような形にならないようにサポートするためです。
少しきつめに新聞紙を巻き、茎がまっすぐになるように意識しましょう。
きつく巻きすぎると花がつぶれてしまうので、そこは注意が必要です。- その後にたっぷりと溜めた水に浸けます
水の深さは、葉がつからないぎりぎりのところまで用意することがおすすめです。
水圧を活用して、花まで水を吸い上げられるようにします。
ちなみに、新聞紙は濡れてしまっても問題ありません。
元気になったコスモスを花瓶に飾る際は叩いた茎の部分をカットしてくださいね。
定期的に水を取り替える
誰もが一度は聞いたことがあるかもしれませんが、定期的に水を取り替えると花持ちが良くなります。
これはコスモスに限らず、切り花を花瓶に生ける際は取り組んで欲しい長持ち方法のひとつです。
花瓶の水を清潔に保つということが、花を長持ちさせることでのポイントとなります。
またコスモスは、茎の先端部分(切り口の部分)が、茶色く変色していることがあります。
水を交換する際に気がついた時は、この部分をカットしてから生け直すと良いでしょう。
花瓶をきれいにする
コスモスに限りませんが花束やブーケなど生花を飾る際は、花瓶を清潔に保つことが重要です。
花瓶が汚いと入れている水が汚くなり、汚い水を花が吸い上げることになります。
花瓶は、食器用洗剤で洗ってから使うようにすることがおすすめ。
さらに生ける前だけではなく、水を替えるタイミングで花瓶を洗うとより良いとされています。
水を替える時に毎回、花瓶を洗うのは少し面倒ですが花持ちが良くなるので、ぜひ実践してみてください。
暖房が直接当たらないところに飾る
涼しくなってくる秋。
暖房を使っているというご家庭も、多いのではないでしょうか。
コスモスを飾る際は、暖房が直接当たらないところに置くようにしましょう。
エアコンの風などが花や葉に当たっていると、そこから水分が抜け花持ちが悪くなってしまいます。
コスモスの花束やブーケ、フラワーアレンジメントなどを自宅に飾る際は、なるべく涼しく暖房の風が当たらないところに飾るようにすることがおすすめです。
直射日光を避ける
花束やフラワーアレンジメントを飾る際は、直射日光の当たるところを避けるとよりよいとされています。
植物は日光が好きなイメージがありますが、切花の場合は直接日が当たらないところに置く方が良いです。
日光が当たる事によって、暖房が当たっているのと同じく水分が抜け、元気がなくなってしまうことがあります。
秋の花であるコスモスを楽しもう
飾るだけで秋らしさを演出することができる、コスモス。
繊細でかわいらしいその姿は、大人から子供まで幅広い年代の方から、愛されています。
コスモスを自宅で飾る際は、今回ご紹介したお手入れ方法を実践してみてくださいね。
コスモスをお花屋さんで見ることができるのは、主に6月~10月。
特に9月~10月はコスモスが多く販売されているように思います。
花はプレゼントというイメージがある方もいらっしゃるかもしれませんが、自宅用にコスモスを購入して季節を感じてみるのも良いかと思います。
この機会に、ぜひお試しください。
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秋の花束・ブーケに使う花といえば?秋に咲くおすすめの花を写真付きで紹介 コスモス以外にも秋の花を紹介中です |