松
正月飾りはいつからいつまで?玄関に飾る時のルールとは|片付けるタイミングも掲載
お花屋さんやスーパー、ホームセンターなどで正月飾りを目にすることが多くなってきました。
素敵な新年を迎えるために、購入した方も多いかと思います。
正月飾りを購入した際に「あれ、正月飾りっていつから飾ればいいのかな?」と、疑問に思った方もいらっしゃるのでは。
今回は「正月飾りをいつから飾り、いつ片付けるのか」、そして「そもそも正月飾りとはどんな意味があるのか」について紹介しています。
正月飾りはいつから飾る?
正月飾りを飾るルールとしては、12月13日以降ならいつからでも正月飾りを飾って良いとされています。
12月13日は「正月事始め」や「松迎え」と言われています。
昔、この日にお正月に必要な門松にする松や、おせちを調理するための薪などの木を山へ取りに行く習慣があったのだそう。
そこから12月13日を「松迎え」と呼ぶようになったと言われています。
「正月事始め」・「松迎え」と言われるこの日から、ススを掃うなどの掃除をして、年神様を迎える準備を始めるとされています。
ただ正月飾りは、大掃除が終わり自宅がきれいになってから12月28日までに飾る方が多いようです。
他にもクリスマスの飾りを片付けた後、お正月の飾りをつけるという方もいらっしゃいます。
その場合は12月25日~12月27日に飾り付けるようです。
近年では、12月13日から正月飾りを飾ったりお正月の準備を始めたりする方は、少ないかもしれません。
玄関のドアに正月飾りを飾るのはいつから?
近年、よく見かけるようになった玄関のドアに飾るタイプの正月飾り。
ドアに正月飾りを飾る場合も、一般的には12月13日以降とされています。
しかし先にご紹介した通り、クリスマスリースなどが玄関のドアに飾られているという場合は、クリスマスの飾りを片付ける際に正月の飾りに換えるのが良さそうです。
玄関のドアに正月飾りを付ける位置・付け方
玄関のドアに正月飾りを飾るという方は、目立つ位置に正月飾りを飾るようにしましょう。
飾る位置は玄関のドアの真ん中であり、目線よりも少し高い位置が良いと言われています。
もともと正月飾りは、年神様への目印として飾るもの。
年神様を招き入れられるように、玄関の目立つところにつけるよう意識してみてください。
正月飾りは飾らない方が良い日がある!
「12月13日以降ならいつでもいいのね!」と、思った方は少し待ってください!
正月飾りには飾ってはいけない、タブーの日があります。
- 12月29日
- 12月31日
上記の日程は、正月飾りを飾ってはいけないと言われています。
12月29日は「二重苦(にじゅうく)」という語呂合わせになるため、縁起が悪いとされています。
そして12月31日は「一夜飾り」になり、正月までに1日しか飾らないため、年神様をお迎えするのに失礼になると考えられています。
時の流れは速く、うっかりすると正月飾りを飾り忘れてしまうということもあるかと思いますが、遅くとも12月28日には飾れるように意識してみてください。
ちなみに12月28日は「八」が「末広がり」の意味をもつとして、28日に正月飾りを飾るという方もいらっしゃるのだそうです。
そもそも正月飾りとは?意味は何?
ここからは、そもそもお正月飾りとはどんなものがあり、意味は何なのかということをご紹介したいと思います。
これから正月飾りを購入しようと思っている方は、ぜひチェックしてみてください。
しめ飾り
意味:しめ飾りを飾ることで結界の役割を果たし、しめ飾りの内側からは清らかな場所にしてくれる
もともと、しめ飾りはしめ縄が由来になっています。
そもそもしめ縄は、神様が降りた神聖な場所を示すものとされています。
しめ縄があるところには、結界ができ魔除けの効果があると考えられています。
そのため、しめ縄があると不浄なものや悪霊が入ることができないとされているのです。
しめ飾り(玉飾り)は、一般的に紙垂(かみしで)やウラジロ、橙(だいだい)など縁起物をしめ縄に飾り付けたもの。
由来となったしめ縄と同じように結界の役割を果たし、その内側を清らかな場所にできると考えられています。
しめ飾りがあることによって、年神様が安心してくることができる場所だということを示していると、いわれています。
他にもしめ飾りには台所などに飾る、玉飾りを簡略した「輪飾り」という種類もあります。
門松
意味:年神様がいらっしゃる目印になることに加え、家族やそこに住む人々の健康・長寿を願う象徴とされている
門松になぜ松が使われているのかというと、生命力の象徴でもある年神様が、冬でも青々とした松に依りつくと考えられているためです。
松は常緑針葉樹のため、1年を通して緑が絶えることがありません。
年神様をお迎えする時に門松(松)は目印となり、門松のある家々を訪れるといわれています。
ちなみに門松に使われている竹の切り口に、種類があることはご存知でしょうか。
竹の切り口が斜めになっているもの(そぎ)は、徳川家康が用いたものという説があります。
一方で、竹の切り口を水平にカットしたもの(寸胴)は「口が開いていない」=「金が逃げない」と、言われ縁起がいいと考えられています。
主に銀行などでは竹の切り口を水平にカットした門松が飾られていることが多いので、ぜひチェックしてみてください。
門松について、こちらでも紹介しています。
ぜひ合わせてご覧ください。
「門松」で幸福に!? 神様を「家」にお招きする日本文化とは【華道家インタビュー】 知恩院の僧侶でありながら、華道家としてもご活躍されている大津憲優さんに、「今こそ門松を飾るべき理由」についてお聞きしました。 |
鏡餅
意味:年神様の依り代であり、お正月の間は年神様の魂が宿る場所になる。豊作を祈願し新しい門出を祝うという意味もある
お迎えした年神様の居場所(依代)となる、鏡餅。
地域によって日程は異なりますが一般的に1月11日に鏡開きをして、正月飾りの鏡餅を食べる行事があります。
年神様が宿っていた鏡餅には、年神様の魂(気力)が宿っていると考えられています。
鏡開きでその鏡餅を食べることによって、年神様の力を授かり家族の無病息災を願うのです。
正月に最適な花を飾るのもおすすめ
ここからは、正月にぴったりな華やかな花の種類についてご紹介したいと思います。
正月飾りと一緒に花を飾るという方や、正月に実家に帰れないため花だけ贈りたいという方は、チェックしてみてください。
松
常緑針葉樹のため、松は雪が降る寒い冬でも緑を絶やすことがありません。
門松の項目でご紹介したように、一年中青々とした松は縁起が良く、正月にぴったりな植物です。
お花屋さんも12月に入る頃には、松を販売していることが多いので、ぜひお店を覗いてみてください。
松にも様々な種類がありますが、お花屋さんで最もよく目にするのはクロマツという種類です。
クロマツは、門松にも使われることがあります。
ユリ
豪華で堂々とした印象のユリは、正月にぴったり。
花束やフラワーアレンジメントでユリが一輪入るだけで、ぐっと高級な雰囲気になります。
新しい年の初めには、ユリはぴったりですね。
普段、花ギフトでメインになることが多いユリですが、お正月のフラワーアレンジメントの時は、松を引き立てる形で使われることも多いです。
メインになってもわき役になっても、ユリはお正月を華やかにしてくれます。
品種によって異なりますが、ユリは香りの良いものが多く、新年を良い花の香りでスタートしたいという方はおすすめです。
千両
花の少ない冬の時期に美しい赤い実をつける千両は、部屋に飾れば彩りをあたえてくれます。
千両はその名の通り、正月の縁起物として知られています。
千両を含めたくさんの実を付ける植物は、繁栄の象徴といわれることも。
他の花と合わせることも多いですが、千両だけを花瓶に生けるだけで正月らしさを演出できます。
赤い実とグリーンの葉が、良いコントラストになりそうです。
また、千両は花束やフラワーアレンジメントのボリュームを増すこともできます。
ちなみに「美しい赤い実をつける」と先にご紹介しましたが、黄色い実の千両も流通しています。
赤い実と黄色い実を、合わせて一緒に飾るのも良さそうですね。
ピンポンマム
花言葉が「高貴・生命力」の菊(マム)。
菊は高貴の象徴とされ、幸福と繁栄を呼ぶ花と考えられています。
「菊を飾ると福が来る」といわれるほど、縁起の良い花なのでお正月に飾るのは最適です。
ちなみに伝統的で和風というイメージがあるマム(菊)ですが、丸い花姿がかわいらしいピンポンマムは、洋風でも和風でも飾ることができます。
他に合わせる花のイメージや、花束やフラワーアレンジメントの雰囲気によって菊の種類や色を変えると、お気に入りのデザインを作ることができそうです。
菊は花持ちが良いので、長く楽しめるのも魅力のひとつです。
オンシジューム(オンシジウム)
高級感があり華やかな花をたくさん楽しむことができる、オンシジューム。
オンシジュームを花束やフラワーアレンジメントに使うことで、全体のボリューム感が出るとともに、明るい雰囲気になるためお正月のデザインによく使われています。
メインで使われることは少ないですが、先にご紹介したユリや松などと一緒に使えば、周りを華やかにしてくれること間違いなし。
もっとお正月に最適な花を知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。
正月の花の種類~正月飾りにも使う縁起の良い花~ 正月に飾りたい縁起の良い花・正月のおめでたい雰囲気に最適な花の種類についてご紹介します。 |
正月飾りはいつ片付ける?ポイントは松の内
ここからは正月飾りを「いつ片付けるか」片付ける時期についてご紹介します。
鏡餅はいつ片付ける?(食べる?)
鏡餅は地域によって差はありますが、一般的に毎年1月11日に鏡開きをします。
鏡開きは1月11日に鏡餅を下ろして、食べる行事のことです。
今まで飾っていた鏡餅を割って、お雑煮などにしていただきます。
鏡開きをする際、鏡餅を包丁などで切ってはいけません。
縁起の良い食べ物の1つとされている鏡餅を、刃物を使って切ることは「良い縁を切る」ということや「切腹」を連想させてしまうため、タブーと言われています。
そのため、木づちでたたき割ったり手で割ったりして、食べやすいサイズにしていきます。
しめ飾りや門松はいつ片付ける?
地域によって、正月飾りを片づけるタイミングが異なりますが、大きく分けると以下の通りです。
- 関東:1月7日
- 関西:1月15日
鏡餅以外の正月飾りを片付ける際に基準となるのが、松の内です。
松の内の期間は、年神様が滞在している期間です。
そのため松の内とは、お正月の始めから終わりまで。
松の内が明けるとお正月が終わり、新年の(通常の)生活に戻るということを意味しています。
松の内の具体的な日程は、毎年1月1日から1月7日まで、または1月15日までです。
そのため、正月飾りは1月7日または1月15日に片付ける地域が多いようです。
または松の内終了後の次の日にあたる1月8日または1月16日、または全く別の日程の地域もあります。
地域によって日程が異なるため自分の住んでいる地域が、正月飾りをいつ片付けることになっているのか、一度確認することをおすすめします。
正月飾りの処分方法が知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。
正月飾りいつ片づける?~正月飾りの処分方法も掲載~ 正月飾りを片づける時に確認したいことをまとめました |
最後に
- 正月飾りは12月13日から飾ることができる
- 玄関のドアに正月飾りを飾る時はドアの中央、目線より少し上がおすすめ
- 12月29日・12月31日は正月飾りを飾らない
- 正月飾りにはそれぞれ意味がある
- 鏡開きは1月11日に行う
- 正月飾りは関東では1月7日、関西では1月15日に片付けることが多い
正月飾りを飾って、素敵な新年をお過ごしください。
お正月の花~縁起の良い花と新年を迎えよう~
最近、お店に行くとクリスマスグッズと一緒に、お正月のグッズも見かけるようになりましたね。
しめ縄や、正月飾りを準備したという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、今回はお正月にぴったりな、縁起の良いお花をご紹介します。
自宅に飾ることはもちろん、新年のあいさつとして、お世話になっている方へお正月らしいお花を贈るのも、良いと思いますよ。
お花の贈り物は、どんな年代の方にも喜んでもらえると思います。
では、ここからお正月にぴったりなお花をご紹介します。
◆松
お正月のシーズンになると、門松などでも活躍する「松」。
松が縁起物と言われる理由は「不老長寿」の象徴として考えられているためです。
「不老長寿」の象徴と考えられるようになった理由は、松が常緑樹という種類であり、他の木々が葉を落としてしまう季節になっても、常に青々としているからと言われています。
また、「1年中緑色を絶やさない」ことから「生命力が強い」とされ、子孫繁栄を願う対象ともされているようです。
◆マム(菊)
マムは「菊を飾ると福が来る」と言われるほど、縁起の良いお花として有名です。
高貴なお花の1つでもあります。
マムは邪気を払う力があると信じられていて、長寿を願うお花の1つなのです。
そして「高貴・生命力」などのお正月にぴったりな花言葉も持っています。
大輪のマムから小菊、ピンポンマムなど…たくさんの種類があるので、マムだけでアレンジメントを作っても華やかですよ。
ちなみに、マムは他のお花よりも、比較的に長持ちしてくれます。
縁起の良いお花で、長くきれいな姿を楽しみたいという方には、特におすすめです。
◆梅
アレンジメントや花束で使うことはもちろん、お正月のイラストや髪飾りのモチーフにもなっている、梅の花。
お正月に梅を飾る理由は、梅の開花時期に関係があるとされています。
梅の花が開花するのは、地域で差はありますが2月~3月とされ、早春の時期にお花を咲かせます。
そのため、どのお花よりも早く花を咲かせることから、「出世」や「開運」の象徴とされているのです。
梅は、他のお花がまだ咲かない時期に、美しいお花を楽しませてくれるのですね。
ちなみに花言葉は「上品・忠実・高潔」などがあります。
開運の象徴とされる梅のお花を飾って、素敵な1年の始まりにしたいですね。
◆南天
「南天」は「難転」と同音であることから、古くより縁起の良い植物とされてきました。
南天の「なん」にかけて、「難関や災難を転じる」という意味もあるそうです。
そこから江戸時代では、火災避けの効果があると信じられていたと言われています。
そのため、南天が玄関先に飾られていたり、お庭に植えられていたりすることが、多かったようです。
つやつやした赤い実が、お正月に華やかさをプラスしてくれそうですね。
花言葉も縁起が良く、「福をなす」などがあります。
◆胡蝶蘭
お祝いの場で、飾られることの多い胡蝶蘭。
胡蝶蘭は、お花の形が蝶々のように見えることから、「幸福が飛んで来る」という花言葉を持っています。
おめでたい時に贈ったり、飾ったりすることも多い胡蝶蘭は、縁起の良い花言葉を持っているのですね。
ちなみに、胡蝶蘭は縁起がいいだけではなく、さらに忙しいことの多いお正月には最適なお花なのです。
なぜなら水やりの回数が、他のお花に比べて少なく済むからです。
胡蝶蘭の冬の水やりは、鉢植えの場合、2週間に1回くらいで十分。
あげる水の量も、コップ1杯分で足りてしまいます。
また、胡蝶蘭は花もちが良く、長くきれいなお花を楽しむことができます。
お正月は新年のあいさつなどで忙しいことが多く、「お花のお世話まで手が回らない…!」なんてこともありますよね。
お世話に手がかからず、長くお花を楽しめる華やかな胡蝶蘭は、お正月にぴったりですよね。
◆葉ボタン
葉ボタンはお正月の時期になると、よく花壇などで植えられることの多い植物ですよね。
公園の花壇や、お花屋さんで販売されている寄せ植えなどで、見たことがある方も多いと思います。
葉ボタンはお花ではなく、葉が紫やクリームをしています。
そして重なるたくさんの葉が、ボタン(牡丹)の花のように見えることから「葉ボタン」という名前が付きました。
そんな葉ボタンが、なぜお正月に飾られるのでしょうか。
それは、縁起が良いとされるボタンと似ているためと言われています。
名前の由来にもなったように、葉ボタンはボタンのお花と似ているのです。
ちなみに、こちらの写真がボタンのお花です。
確かに似ていますよね。
昔はお正月にボタンを飾っていたそうですが、ボタンに似ている葉ボタンの方がお手頃に入手ができ、丈夫で育てやすいということで、人気が高まっていったそうです。
もともと「ボタンに似ているから」という理由で飾られるようになった葉ボタンですが、花言葉は「利益・利得・祝福・愛を包む」などがあり、葉ボタンそのものも縁起が良い植物なのです。
◆ウメモドキ
「ウメモドキ」というお花は、なかなか聞きなれない方もいらっしゃるかもしれません。
「梅なの?梅じゃないの?」と、思ってしまうような名前ですが、ウメモドキは梅の仲間ではありません。
では、なぜそんな名前をしているかと言うと、「枝をたくさん出す梅の様子に似ている」ということで、ウメモドキという名前が付けられました。
そんなウメモドキは赤い実が特徴的で、風情を感じさせてくれると言われています。
アレンジメントや花束で使われる以外には、お庭に植えるという方や盆栽で楽しむという方もいらっしゃいます。
ウメモドキをお庭に植える方の中には、葉が落ちてからも赤い実が残るため、小鳥が実を食べに来るのを楽しむという方も多いようです。
赤い実は「おめでたいもの」と、されているため、お正月の時期にはぴったりですね。
また、花言葉も「知恵・明朗」などがあります。
◆最後に
今回はお正月に飾りたい、縁起の良い植物をご紹介しました。
新しい年の始まりには、華やかな植物を飾って、素敵なスタートにしたいですね。
また、なかなか会いに行けない親戚や、いつもお世話になっている方へ、新年のプレゼントとして縁起の良いお花を贈ることもおすすめです。
花キューピットでは、今回ご紹介したお花をあしらった、お正月のアレンジメントや花束をご用意しております。
「少し興味を持った」という方がいらっしゃいましたら、お花屋さんか、インターネット花キューピットのサイトを見てみてくださいね。
新年を彩るお花と出会えるかもしれませんよ。
お正月飾りに使われている植物の意味とは?
気が付くと過ぎていく時間。
あっという間に新しい年は、やってきてしまいます。
12月25日を過ぎたあたりからホテルやデパート、それぞれのお家の玄関などに飾られ始める正月飾り。
正月飾りを代表する門松やしめ縄・しめ飾りなどに使われている植物は、お正月だからこそ飾りたい縁起の良い植物がたくさんあります。
今回は、そんな正月飾りに使われている縁起の良い植物をご紹介します。
お正月飾りを見かけた時には、飾られている植物にも注目してみてくださいね。
◆門松
誰もが1度は見たことのある門松ですが、そもそもなぜ門松を飾るのでしょうか。
まずは、門松がなぜ飾られているかを見ていきましょう。
<なぜ門松を飾るの?>
日本では毎年お正月になると、それぞれの家に歳神様(としがみさま)と呼ばれる幸福と実りをもたらしてくれる神様が、いらっしゃるとされています。
門松は、この歳神様がいらっしゃる際の目印になり、仮の住まいになるものと言われています。
<飾られている植物>
歳神様の目印かつ、依り代(よりしろ)となる門松にはどのような植物が使われ、どんな意味を持っているのでしょうか。
・松
「門松」という名前にも入っている松。
松は以下のことから「永遠の命」や「不老長寿」の象徴と考えられています。
・常緑樹で冬の植物が少なる時も含め、1年を通して緑を絶やさないこと
・千年と言われるほど、寿命が長いこと
・竹
竹は成長が早く、曲がらずに真っすぐ成長する姿から「生命力」や「未来への希望」の象徴とされています。
そして、松と同じく寒い冬の時期でも緑を絶やさないことと、強風などで揺さぶられても幹をしならせ、折れることがない姿から「誠実な心」や「強い志」の象徴ともされています。
・梅
梅は、早春にどの花よりも早く咲くことから「出世」や「開運」そして「希望」の象徴とされています。
また、お花の色が紅白で魔除けの意味があり、お正月にはぴったりなお花なのです。
ちなみに、梅の花言葉は「清らかさ」や「高潔」などがあります。
◆しめ縄・しめ飾り
しめ縄が神社や神棚に飾られているところを、見たことがある方もおおいのでは。
まずは、しめ縄が飾られているようになった理由からご紹介します。
<なぜしめ縄を飾るの?>
しめ縄には、神様をまつるのにふさわしい神聖な場所であることを示しています。
しめ縄は、私たちが普段生活している場所と、神様のいる神聖な場所を隔てる結界の意味が込められています。
またその他にもしめ縄は、悪いものから守ってくれるという役割があるとされています。
<しめ飾りとは>
同じように藁をよって作られるしめ縄としめ飾りの違いとは、何なのでしょうか。
一般的には、
・飾り付けされていないシンプルなもの:「しめ縄」
しめ縄は、神様がいらっしゃる場所を示すものとされていて神社などで飾られています。
・しめ縄に縁起のいい装飾をしているもの:「しめ飾り」
一般家庭の玄関などに飾られます。
お正月には先ほどご紹介した歳神様がいらっしゃるので、しめ飾りを玄関などに飾り、家を神聖な場所にするという意味があるのです。
<飾られている植物>
・橙(だいだい)
木に実った橙は、すぐに木から落ちてしまうことが少ない植物だと言われています。
そのため、何年もの間その木から落ちることがなく、1つの木にいくつもの橙が実ることがあります。
このように、何代もの橙が同じ木に一緒に実っていることから、橙は「子孫繁栄」の象徴とされています。
ちなみに、鏡もちの上にのっているのも橙であることが多いです。
・ユズリハ
新しい葉が成長すると古い葉が落葉する様子が、次の世代へ「譲る」ことを連想させるため、「世代交代」の願いが込められています。
ちなみに別名では親子草とも呼ばれていて、親から子へ財産を譲るという意味もあり、お正月や祝いごとの時に飾られることが多いです。
ユズリハという名前も「譲る葉」が由来になったとされています。
・ウラジロ
シダ植物の種類の1つで、その名前の通り葉の裏が白いことからこの名前が付きました。
日本では「裏」は心を表すとされていて、葉の裏(心)が白いことから「清らかな心」を表していたり、共に白髪になるまで一緒にいようという願いが込められていたりするそうです。
また、一対の大きな葉が左右に広がるように成長していくウラジロは、2枚の葉で1セットになっている所が「夫婦円満」を象徴しているのだそうです。
◆最後に
馴染みのあるお正月飾りでも、知らないことがあった方も多かったのではないでしょうか。
クリスマスが終われば、お正月の準備、飾りつけが始まりますね。
新年には新しいスタートにぴったりな縁起の良い植物を飾ってください。
また正月飾りに使われている植物を観察して、その植物の意味を考えてみるのも面白そうですね。
また花キューピットでは、お正月に飾りたい縁起が良くおめでたい雰囲気のお花もご用意していますので、お花でお困りの時はぜひ、サイトへ立ち寄ってくださいね。
自宅へのお届けも、贈答用としても活用して頂けます。
ちなみに花キューピットの花だよりでは、
お正月に飾りたいお花の種類・大切にしたい日本の文化と称して千両市についての記事を掲載中です。
もっと気になる方は、ぜひ合わせてご覧ください。
花と共に過ごすお正月|正月に飾りたい植物の種類と元旦と元日の違いも紹介
クリスマスが終わるといよいよ新しい年の足跡が聞こえてきます。
来年、2025年は巳年ですね。
今回の花だよりでは新年最初の日である元日と、お正月に飾ると縁起が良いとされている草花についてご紹介します。
■元日と元旦
お正月が迫ってくるとよく目にする単語があります。
それは「元日」と「元旦」です。
元日とは一年の最初の日である1月1日のこととされています。
一方で元旦は、諸説あるそうですが、一般的に元日の朝、つまり1月1日の朝のことを指すとされています。
元旦の「旦」という字は太陽が地平線から出てくる日の出、つまり朝を表しているとされています。
このことから元旦は、元日の朝を指すとされています。
年賀状を書く時によく元旦や元日という単語を用いますよね?
これらの単語を用いる際は年賀状の投函を年賀状の引き受けが始まる12月15日から、元旦配達のための最終投函日であるとされている12月25日までに投函するようにしましょう。
この期間より後に出してしまうと1月1日に届かないことがあります。
もし出し遅れてしまった場合には、謹賀新年などの別の単語を用いる方が無難かもしれませんね。
■お正月の期間はいつからいつまで?
正月とは1月の別の呼び方とされています。
つまり正月は1月1日から1月31日までということになります。
ですが、1月中ずっとお正月飾りを飾るわけではありませんよね?
お正月飾りは松の内が終わってから片づけるとされています。
一般的には、関東だと1月1日から7日(大正月)までが松の内とされていて、
関西では1月1日から15日(小正月)が松の内とされています。
■お正月に飾る草花
お祝い事の際に飾られるものの象徴として飾られる植物があります。
それは松、竹、梅です。
松竹梅の由来は、歳寒三友(さいかんさんゆう)という中国で始まった画題の一つとされています。
歳寒三友には寒い冬の季節に友にすると良いとされている3つのものという意味があるそうです。
正月飾りにおいても、これらは門松やしめ縄に用いられている植物として有名ですよね。
各々の植物にはどのような意味が込められているのでしょうか?
1.松
松は一年を通して枯れることがない常緑樹です。
雪の重みにも負けず、冬の寒い季節にも青々とした葉をつけている松は、「長寿や不老不死の象徴」とされています。
古くから松には神様が宿るとされ、神聖なものとして扱われていました。
2.竹
竹は非常に成長が早く、最も成長する時期には1日で1m近く成長するといわれています。
まっすぐに成長し、嵐や大雨にも負けない様子から、「生命力、健康、成長の象徴」ともされています。
3.梅
古くは春の花、桜ではなく梅のことをさしていました。
寒い冬を耐えて、春先に次々と咲く梅は春の訪れを伝えてくれます。
また、他の花に先駆けて、白と赤のおめでたい色の花を咲かせる梅は、新春を象徴する清らかな花であると考えられています。
■最後に
今回はお正月に飾ると縁起が良いとされている草花を主にご紹介しました。
花キューピットでも今回取り上げた松竹梅を用いたおめでたいアレンジメントや花束をご用意しています。
また、お正月については過去にも何度かこのブログにて取り上げていますので、そちらも是非ご覧になってみて下さいね。
お正月に飾りたい縁起のいい草花
もうすぐクリスマスですが、その後にはすぐにお正月がやってきます。
大掃除が終わった部屋に、ぜひ花を飾ってみてください。
凛と咲く花を見ていると、私たちの気持ちも引き締まりますよ。
今回の花だよりでは、お正月の飾りつけにおすすめな草花をご紹介いたします。
■飾りつけは28日までに済ませましょう
お正月飾りをいつ出そうか、迷ったことはありませんか。
クリスマス気分が抜けないまま、気付いたら31日…なんてことは避けたいですね。
【お正月飾りの時期】
飾るのは…
12月26日~28日の間片付けるのは…
関東:1月7日以降
関西:1月15日以降
かつては12月13日頃から準備していましたが、今はクリスマスの後からが一般的です。
29・30・31日に飾るのはよくないので、28日までに出すようにしてください。
大晦日に飾り始めると、お正月まで一晩しかありません。
急いで準備するお葬式を思わせるので、縁起がよくないと言われています。
旧暦で大晦日にあたる30日も同様です。
29日は「二重苦(にじゅうく)」に通じてしまいます。
また、お正月飾りは「松の内」が終わってから片付けます。
松の内とは門松が飾られている期間のことで、地域ごとに終わる日が違います。
■お正月におすすめな縁起のいい草花
【松】
冬でも青々と茂り、一年中葉が落ちない常緑樹です。
健康・長寿の象徴とされ、古くから飾られています。
【キク】
中国から「不老長寿の薬」として渡ってきた縁起物です。
ただし、お葬式で使われる輪菊・小菊は避けましょう。
【バラ】
咲いている時期が長いので「長寿の花」と言われています。
華やかな見た目もお正月にぴったりです。
【胡蝶蘭】
お祝い事の定番で、上品さと高級感があります。
「幸せが飛んでくる」という縁起のいい花言葉を持っています。
【南天】
真っ赤な実がブドウの房のようにたっぷりとつきます。
ナンテンという名前から「難(ナン)を転(テン)じて福となす」とされます。
【千両】
お金の名前がつけられている、商売繁盛の縁起物です。
南天とは実のつき方が異なり、葉の上に固まってつきます。