花と文化, 花を贈る時
4月23日は、サンジョルディの日~バラと本を贈る日~
「桜の花がいつ開花するのか」と、わくわくしながら待っていたのは、つい1ヵ月ほど前のことでしょうか。
最近では、葉桜が目立ってきたように思います。
今年は満足するまでお花見ができなかった分、来年は思いっきり桜を楽しみたいですね。
さて今回ご紹介するのは、日本ではまだ知られていないかもしれませんが、4月23日のサンジョルディの日です。
また、この記念日と関わりが強いバラについても掲載していますよ。
◆サンジョルディの日ってどんな記念日?
サンジョルディの日とは、毎年4月23日にある、スペインのカタルーニャ州発祥の記念日です。
この記念日は「男性から愛する女性に花(主にバラ)を、女性から男性に本を贈る日」とされています。
◆サンジョルディって誰?~サンジョルディの伝説~
サンジョルディの日の「サンジョルディ」とは一体何なのでしょうか。
ここでは、サンジョルディ記念日に関するヨーロッパの伝説を1つお伝えしたいと思います。
昔、カタルーニャと呼ばれる国がありました。
その国では恐ろしいドラゴンがいて、国民はそのドラゴンを恐れておりました。
そのため、そこに住む人々は、毎日1人ずつ生贄をドラゴンに捧げて、怒りを鎮めようとしていました。
そんなある日、この生贄の順番が、王様の娘に回ってきてしまったのです。
娘がドラゴンに差し出される時、騎士サン=ジョルディが現れ、ドラゴンを剣で退治しました。
恐れていたドラゴンがいなくなり、やっと安心を手に入れた国民は大喜び。
その時、ドラゴンに突き刺したサン=ジョルディの剣を伝ってドラゴンの血が地面に流れ落ち、そこには見たことがないほど美しい赤バラが咲いたのです。
それを見たサン=ジョルディは、王様の娘にその赤バラをプレゼントしたのでした。
サンジョルディ記念日の「サンジョルディ」は、王様の娘を救った騎士の名前だったのですね。
ちなみに、サン=ジョルディは各国に言い伝えられ、発音を変えながらヨーロッパの各地で守護神とされているようです。
◆なぜ花(赤バラ)・本を贈るの?
<花を贈る理由>
記念日の名前になっているサン=ジョルディは、勇敢な騎士の名前だということが分かりました。
ではサンジョルディの日に、なぜ赤バラを贈ることになったのでしょうか。
察しがついている方も多いと思いますが、それは先ほどお伝えした伝説が影響しています。
伝説の中で「ドラゴンを倒し美しい赤バラを王様の娘に渡した」ということから「愛する人にバラを贈ってお祝いする」ようになったのだそうです。
<本を贈る理由>
本を贈る理由については様々な説がありますが、4月23日が文学に深く関係しているからなのだそうです。
例えば、「ハムレット」や「マクベス」を生み出したウィリアム=シェイクスピアの誕生日であり、「ドン・キホーテ」などを生み出したゲル=セルバンテスの命日でもあるのです。
当時使っていた暦の関係で、厳密には同日ではありませんが、4月23日は文学に関係している日だと感じますよね。
ちなみに、サンジョルディの日と同じ理由から、本の良さを再認識し親近感を育むことを目的として、1995年のユネスコ総会で4月23日は「世界 本の日」と定められてもいるのですよ。
◆バラってどんな花?
サンジョルディの日、また記念日の贈り物としてなど、赤バラを贈ろうと思った方もいらっしゃるのでは。
ここからは、赤バラについてご紹介したいと思います。
バラは、知らない人はいないと言っていいほど、有名なお花の1つです。
世界には4万種以上の品種があり、色や花びらの形、枚数も様々な種類があります。
<バラの名前の由来>
多くの人が知る「バラ」という名前の花。
皆さまは、なぜあの花が「バラ」という名前になったのかを知っていますか?
ここでは、バラという名前の由来もお伝えしようと思います。
バラの由来は「棘」を意味する「いばら」からで、もともと棘のあるお花全てを「バラ」と呼んでいたそう。
それが後々、分類され現在私たちが「バラ」と呼んでいるお花の名前になりました。
バラという名前は、あの美しい花から付けられたものではなく、棘から付けられたものだったのですね。
<赤バラの花言葉>
・あなたを愛しています
・情熱
・美しい など
ロマンチックな言葉が多いですね。
プロポーズの贈り物や、お誕生日に年齢の数だけ赤バラを贈るというシチュエーションは、ドラマや映画で見たことがある方も多いと思います。
赤バラはあの美しさだけではなく、花言葉も愛する人へのプレゼントにぴったりなんですね。
<バラを贈る本数で変わる意味>
バラは、贈る本数によって意味が違うことを知っていますか?
もし、バラだけの花束を贈ろうと思っている方がいれば参考にしてみてくださいね。
・1本 :「一目ぼれ・あなたしかいない・あなただけ」
・2本 :「この世界はあなたと私の二人だけ」
・3本 :「愛しています・告白」
・4本 :「死ぬまで気持ちは変わりません」
・5本 :「あなたに出会えて心から嬉しい」
・6本 :「お互いに敬い、愛し、分かち合いましょう・あなたに夢中」
・7本 :「ひそかな愛」
・8本 :「あなたの思いやりや、励ましに感謝しています」
・9本 :「いつも、あなたのことを想っています・いつも一緒にいさせてください」
・10本:「あなたは完璧です」
バレンタインや結婚記念日、プロポーズなどに贈りたい特別な気持ちをバラの本数で託すことができそうですね。
◆バラと合わせて渡したいお花の種類
サンジョルディの日やお誕生日、結婚記念日にバラを贈ろうと思った時に、バラと合わせて贈りたいお花の種類を紹介します。
バラを入れたフラワーギフトを贈ろうと考えている時は、参考にしてみてください。
<カスミソウ>
白く小さな花が、たくさんついている可憐なカスミソウ。
花言葉は「無邪気・清らかな心・感謝」などがあります。
バラと合わせることで、カスミソウがバラの花を引き立ててくれます。
また、ふんわりしたボリューム感も出してくれますよ。
<ユリ>
美しく存在感のあるユリ。
香りが強く、あの香りが好きな方も多いのではないでしょうか。
ユリと聞くと白いユリをイメージされる方が多いと思いますが、ピンク色もよく流通しているんです。
合わせるバラの色によって、ユリの色を選んでみてくださいね。
バラとユリを合わせれば、高級感のあるフラワーギフトにすることができますよ。
<カーネーション>
フリルのような花びらがぎゅっと詰まっているカーネーション。
色の種類はとても豊富でお花の大きさも様々あるので、贈りたいバラに合わせて、ぴったりなカーネーションの種類を選ぶことができますよ。
また母の日の贈り物として、バラとカーネーションを合わせる方も多いようです。
◆最後に
今回は、4月23日のサンジョルディの日について紹介しました。
なかなか会えない今だからこそ、愛する人にお花を贈ってみませんか?
赤バラはもちろん、他のお花も喜んでもらえるはず。
お花が部屋にあるだけで、気持ちが少し明るくなるかもしれませんよね。
ちなみに、花キューピットでも母の日のフラワーギフトに、バラとカーネーションを使った花束・アレンジメントを用意しています。
興味のある方はサイトやお花屋さんを1度見てみてくださいね。
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