花
ほおずき(鬼灯)はどんな植物?~季節・遊び方・漢字・花言葉~
もう6月も終わりですね。
今年も、半分終わりです。
今年の目標は達成できそうですか。
「まだ終わっていない!」という方は、残りの半分で取り組んでみてくださいね。
さて、今回は夏らしくなってきたということで、夏の風物詩「ほおずき」についてご紹介したいと思います。
ほおずきの赤・オレンジ色の部分が何なのか、皆さんはご存知ですか。
親しみのあるほおずきですが、今回は改めてご紹介しています。
目次
ほおずきはどんな植物?
ほおずきの基本情報
ほおずきとは、どんな植物なのでしょうか。
まずは、ほおずきがどんな植物なのか、から見ていきたいと思います。
- 学名:Physalis alkekengi
- 英名:Winter Cherry,Bladder Cherry
- 科名:ナス科
- 属名:ホオズキ属
- 原産地:南アメリカなど
ほおずきは、ナス科の植物。
あの提灯のような姿からでは、なすに似ているようには思えませんが、科名で見るとなすの仲間だったのですね。
最近は家庭菜園で、なすを育てている方も多くなってきているそうです。
もし、自宅でなすを育てているという方は、ほおずきと似ているところがないか観察してみるのも面白いかもしれません。
また和風なイメージのほおずきですが、原産地は日本ではなく、南アメリカといわれているのだそうです。
原産地もちょっと意外ですよね。
ほおずきの季節
赤い提灯にも、風船にも見えるほおずき。
そんなほおずきも、花を咲かせることをご存知ですか。
ほおずきの花が咲く時期は、5月~7月ごろ。
そして、あの赤い部分がきれいに色づくのは、8月~9月ごろです。
お盆でほおずきを飾る地域が多いため、夏の印象が強いのかもしれませんね。
ほおずきの赤い色の部分は何?
「ほおずき=赤い膨らんだ部分」 というイメージが強いですが、あの赤い部分はいったい何なのでしょうか。
実は、ほおずきの赤い部分は、ガクが大きく膨らんだものなのです。
ガクとは、花びらを支える部分のこと。
ほおずきは花が咲き終わると、ガクが発達して大きくなり、果実を包み込むように袋状になっていくのです。
そして包み込んだ果実が熟すのと同じように、ガクも赤・オレンジ色になっていくのだそうです。
他の植物にはない、不思議な特徴ですよね。
ほおずきの花
ほおずきのガク(赤・オレンジ色の袋の部分)に注目してきましたが、ここではほおずきの花についても紹介したいと思います。
ほおずきの花は、先にご紹介した通り、5月~7月頃に花を咲かせます。
花の色は白・クリーム色。
派手で目立つ花というよりも、小さくしとやかに咲いているような花です。
ほおずきを育てるという方は、ぜひ花にも注目してみてくださいね。
ほおずき(鬼灯)の花言葉
ほおずき(鬼灯)の花言葉は「自然美・心の平安・偽り」などがあります。
「自然美」や「心の平安」という花言葉は、ほおずきの美しい姿から想像できますが、「偽り」という花言葉は他の2つの花言葉とイメージが違いますよね。
この「偽り」というほおずきの花言葉は、ほおずきの実が大きく見えるのに対し、中身は空洞で種も思っている以上に小さいことが由来になっていると言われています。
確かに、ぷっくりとしたほおずきを見たら、中身が詰まっているように思ってしまうかもしれませんね。
ほおずき・ほうずき・ほおづき?
ややこしいですが、「ほおずき」です。
ほおずきの名前の由来や、漢字を見るとややこしさが軽減されるかもしれません。
チェックしてみてください。
ほおずきの語源・由来
ほおずきの名前の由来は、さまざまな説があるようです。
ここでは4つのほおずきの語源・由来をご紹介します。
・ほおずきが赤く染まることから、頬を連想させるという説
・膨らんだ様子が頬を連想させることと、ほおずきを鳴らして遊ぶ際に頬を突きだしているからという説
・ホホ(ホオ)という虫が付きやすい植物のため「ホホ付き(ホオ付き)」となり、ほおずきになったという説
・実を包んでいる部分が赤く、火が付いて見えることから「火火着(ほほつき)」となった説
などなど……。
ほおずきの名前の由来・語源は諸説あるようですね。
ほおずきを漢字で書くと?
ほおずきの漢字表記には、主に3種類の書き方があります。
1つ目が鬼灯。
この鬼灯は実(身を包んでいるガク)が赤く見えることが、怪しげな雰囲気だということから付けられたのだそうです。
鬼が持っている、提灯ということなのでしょうか……。
2つ目が酸漿です。
「ほおずき」とも読みますが、同じ漢字で「さんしょう」とも読まれているのだそうです。
主にこちらの「酸漿」という漢字表記は、生薬名で使われることが多いのだそうです。
3つ目は法月。
法月は、お花屋さんやホームセンターで使われていることも多い表記です。
由来は詳しくわかっていないようですが、お客さんが簡単に読めるように、この「法月」という漢字を使ったのかもしれませんね。
ほおずきの楽しみ方
ここでは改めて、ほおずきの楽しみ方をご紹介します。
鑑賞する以外にもほおずきには、楽しみ方がたくさんあるようです。
鑑賞
皆さまがご存知のように、もちろん鑑賞することは、ほおずきの楽しみ方の1つです。
ほおずきを育てている方は、緑色からだんだん赤くなっていく様子も注目してみてください。
季節の移ろいを、感じることができると思います。
葉脈だけにする
和風な小物を扱う雑貨屋さんなどで、ほおずきを葉脈だけにして作られているアイテムを見たことがある方もいらっしゃるのでは。
葉脈だけになったほおずきの中に、ランプや小さな人形が入っているものもありますよね。
実は、ほおずきの葉脈だけを残す方法は、意外に簡単です。
ほおずきを葉脈だけにする方法は、ほおずきを水に浸しておくだけ。
バケツなどに水を溜めたら、そこに1週間程度ほおずきを付けておきます。
すると、表面の赤色の部分がはがれていくのです。
ある程度、表面がはがれてきたら、歯ブラシなどで優しく擦ると、よりきれいに葉脈だけを残すことができますよ。
ほおずきの葉脈は、茶色・オレンジ色に近い色をしています。
そのままでもかわいらしいですが、葉脈を他の色で染めたい時や白っぽい色にしたい時は、漂白剤を入れてさらに1週間ほど置いておくことがおすすめです。
完成したら、日陰に置いておくようにすると、水を乾燥させることができます。
無理にタオルなどで水分を拭き取ろうとすると、葉脈が裂けてしまうので注意してくださいね。
舌の上で鳴らす
子どもの頃に、ほおずきを口の中に入れて、遊んだことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
上手にブーっという音が鳴ったときは、嬉しいですよね。
ほおずきを鳴らす遊びは、平安時代から楽しまれていたのだそうです。
ぜひ、自宅にほおずきがあるという方は、チャレンジしてみてください。
きれいな音ではないかもしれませんが、お子さんと一緒に楽しめると思いますよ。
食べる
ほおずきは観賞用だけでなく、食用としても楽しまれています。
食用のほおずきの実は、甘みと酸味を感じることができるのだそう。
そのため、ジャムになったり、イチゴのようにケーキに使われていたりします。
8月~10月頃に収穫されるようなので、機会があった時には食べてみたいですね。
ほおずきはどんな時にプレゼントする?
ほおずきは、お盆の時期に飾られるイメージがある方もいらっしゃるかもしれませんが、お祝いのプレゼントにもぴったりです。
8月生まれの方の誕生日
ホオズキは、8月12日の誕生花です。
そのため8月12日生まれの方への贈り物としてはもちろん、8月生まれの方への誕生日プレゼントとしてもおすすめです。
夏らしさのあるほおずきは、季節の贈り物として喜んでもらえるでしょう。
1日ごとにある、8月の誕生花を知りたい方はこちらをご覧ください。
>>>8月の誕生花カレンダー
結婚記念日
ほおずきの花言葉には「心の平安」があります。
穏やかな日常を過ごせているのは、パートナーである妻・夫のおかげ。
ほおずきの流通が多くなる7月~8月に結婚記念日がある方は、花言葉に日頃の感謝を込めて、ぜひプレゼントしてください。
7月の開店祝い
オレンジ色とグリーンのコントラストが目を引くほおずきは、開店祝いにもおすすめです。
鉢植えに、ほおずきのような鉢植えを贈ることは、「根付く」という意味からも縁起が良いとされています。
毎年7月には、浅草で夏の風物詩であるほおずき市が行われます。
開店祝いにほおずきを贈れば、この時期だからこそ贈ることのできる、粋なプレゼントになるでしょう。
ホオズキの品種
ホオズキには、いくつかの品種があります。
プレゼントする時は品種にもこだわって、ホオズキを選んでみては?
丹波大実ホオズキ
花束やフラワーアレンジメントとして使われる切り花や、鉢植えとして流通している品種です。
比較的寒さに強く、実が大きいことがポイント。
多年草のため、来年もホオズキの実を楽しむことができます。
種から育ている場合は、種を撒いたその年よりも、次の年の方が実の数が多いのだそう。
サンズンホオズキ
草丈が15~20cmほどの小さなホオズキです。
他の品種に比べ小型のため、ベランダなどスペースが限らている場所で、鉢植えを育てるのにもおすすめです。
実も比較的小さくかわいらしいですが、実を付ける量は多いため見ごたえがあります。
オオブドウホオズキ(トマティージョ)
オオブドウホオズキは、食用のホオズキです。
直径3cmほどの黄緑や紫色の実を付けます。
熟した実以外は毒があるため、自宅で育てて食べる時は注意が必要です。
オオブドウホオズキは、酸味が特徴的な味をしています。
キャンディーランタン
キャンディーランタンも、食用のホオズキの品種の1つ。
かわいらしい名前が印象的です。
実の直径は2cm程度で、小さなサイズをしています。
このキャンディーランタンは、「キャンディー」と入っているように、甘みを感じることができのだそう。
完熟した実はジューシーでマンゴーに近い香りと味をしていて、甘みと酸味が楽しめます。
そのまま食べるだけではなく、ジャムなどで食べられているようです。
最後に
今回は夏の風物詩でもある、ほおずきについてご紹介しました。
赤・オレンジ色の部分が、ガクだったのは驚きでしたね。
これからお盆になると、ほおずきを見かける機会も増えてくると思います。
ほおずきを手に取る機会があった時は、改めてほおずきを観察してみても面白いかもしれませんよ。
ほおずきのQ&A
ほおずきについてや、お盆についてQ&Aをまとめました。
お盆の期間はいつですか
全国的にお盆は8月13日~8月16日の地域が多いです。東京・神奈川・静岡の一部などで7月13日~7月16日、沖縄などは旧暦の7月13日~7月15日となります。
ほおずきは漢字でどう書きますか
ほおずきの漢字は3つあります。漢字で書くと「鬼灯・酸漿・法月」です。どこで使われやすいのかはこちら
お盆休みはいつですか
お盆休みは、8月にあるのが一般的なようです。今年のお盆休みの日程はこちら
ほおずきは何科ですか
ほおずきはナス科です。ほおずきの基本情報はこちら
ほおずきの花言葉は何ですか
ほおずき(鬼灯)の花言葉は「自然美・心の平安・偽り」などがあります。花言葉の由来はこちら