お手入れの基本, 花
ひまわりの日はいつ?~ひまわりの育て方を解説~
夏らしい気温の日が、多くなってきましたね。
今年の夏至は、6月21日でした。
夏至とは、暦上夏の始まりを表すものです。
気温もそうですが、暦的にも「夏」になったのですね。
夏と聞くと皆さまは、何を思い出すでしょうか…。
スイカや海水浴、花火など……夏と聞いて連想するものはたくさんあると思います。
そんな「夏」と聞いてイメージされるものの中に、鮮やかな黄色が一面に広がる「ひまわり畑」を連想する方もいらっしゃるのでは。
ひまわりは、誰もが知る夏の花の1つですよね。
さて今回は、ひまわりの日についてご紹介します。
ひまわりの日に関連して、鉢植えのひまわりの育て方も掲載しています。
種からひまわりを育てようと思っている方や、夏休みの宿題でひまわりを育てる方にも、参考にしていただきたいです。
◆ひまわりの日はいつ
ひまわりの日は7月14日です。
例年なら、ひまわり畑でのイベントのお知らせを見ることが、多くなる時期かもしれないですね。
◆ひまわりの日の由来
ご紹介したように、ひまわりの日は毎年7月14日です。
先ほど、「次第に夏らしくなってきて、ひまわり畑でのイベントのお知らせが来る頃では……?」とお伝えしましたが、実はひまわりの日の由来には、花のひまわりは関係ありません。
「え?じゃあなんでひまわり?」と、思う方も多いと思います。
このひまわりの日は、ひまわり(GMS)という愛称の静止気象衛星の記念日なんです。
静止気象衛星とは、気象観測を目的に東経140度の静止軌道上に配置された衛星です。
気象衛星があることで、気象観測を行うことが困難な海洋や砂漠を観察することができます。
そして、宇宙から地球全体の気象や気候を見ることできるため、天気予報や気候変動の研究、海洋上の台風の監視などに活用されています。
ひまわりの日である、7月14日は日本で初めての静止気象衛星が、アメリカから打ち上げられた日なのです。
静止気象衛星の愛称は「ひまわり」です。
ひまわりが打ち上げられたのは、1977年。
今から44年も前のことです。
この時代は白黒テレビの放送から、カラーテレビが普及されカラーでの放送が始まった時でした。
今まで白黒だったテレビがカラーになったことで、注目されているテレビ放送から、静止気象衛星ひまわりの発射シーンが流れたのそうです。
たくさんの方がテレビを見ていたことや、日本で初めての静止気象衛星ということもあり、当時はひまわりブームが起こったと言われています。
現在はひまわり8号が運用されていて、ひまわり8号が障害などで長期間観測できない場合は、ひまわり9号がバックアップとして待機しているのだそうです。
<なぜ、ひまわり?>
なぜ、静止気象衛星「GMS」シリーズが、ひまわりという愛称で呼ばれるようになったのでしょうか。
1977年に日本で初めて静止気象衛星が打ち上げられた時、以下のことからひまわりという愛称になったと言われています。
・ひまわりが常に見つめている太陽の関係のように、宇宙からいつも地球を見つめている。
・天気に関係する衛星ということで、太陽(sun)をイメージさせる名前にしたいと考えた。
ひまわり(GMS)が発射される前、1975年に宇宙開発事業団(現在の宇宙航空研究開発機構)が、衛星の軌道投入などの運用技術を習得するために、初の人工衛星を打ち上げました。
その際に、「宇宙に花開け」という願いをこめて「きく」と名前が付けられたのだそうです。
ひまわりは英語で、sunflower(サンフラワー)であり、「きく」と同じように宇宙に花を咲かせるという願いを込めていたのかもしれませんね。
ただし、先にご紹介したように「ひまわり」という名前は、あくまで正式名称ではなく愛称です。
ひまわり~ひまわり5号までの正式名称は、「静止気象衛星」の「Geostationary Meteorological Satellite」を、略して「GMS」~「GMS-5」なのだそうです。
ちなみに、ひまわり8号からは、正式名称が「静止気象衛星ひまわり8号」と正式名称も「ひまわり」になりました。
いままで愛称だった「ひまわり」という名前が正式名称になったのは、静止気象衛星ひまわりが多くの人に浸透し、親しみが強くなったからかもしれないですね。
◆ひまわりの育て方
ここからは、ひまわりの日に関連して、植物のひまわりの育て方についてご紹介します。
ひまわりの鉢植えを育てる予定の方は、参考にしてみてください。
<種まきの時期>
ひまわりの種まきは、4月中旬~6月初旬に行います。
ひまわりの種から芽が出る時の適温は、20度~25度とされているので、地域の気温に合わせて種まきをしてみてくださいね。
<ひまわりの置き場>
ひまわりは、日の光が好きな植物です。
日当たりが良く、風通しの良いところに置くようにすることがおすすめです。
ちなみに、ひまわりを庭などに地植えする時は、その後植え替えないようにしましょう。
ひまわりは植え替えを行う時に、根を傷めてしまうことがあります。
ひまわりの根は直根性といい、太い根が枝分かれすることなく、伸びていく根をしています。
この太い根を植え替えで傷つけてしまうと、植え替えた後に、元気がなくなってしまったり、枯れてしまったりします。
そのため庭などに植える場合は、ずっとそこで育てることをイメージして場所を決めるといいかもしれません。
<水やりの頻度>
ひまわりの水やりは、鉢植えの土が乾いたらたっぷりと水を与えるようにしましょう。
鉢底の穴から水が出てくるまで、水をあげることが良いとされています。
土の乾き度合いが重要で、土の中に少し指を入れて、湿っている場合は、水をあげる必要がありません。
乾いた時に水をたっぷり上げる、というメリハリが大切です。
ひまわりは、いつも土の中が湿っていることを好まないため、水切れ(水が足りないこと)も注意が必要ですが、水のあげすぎも気を付けるようにしてくださいね。
ちなみに、種まきをした後は特にたっぷり水をあげるようにしてください。
乾燥してしまうと、種から芽が出てこないこともあります。
<ひまわりの間引き>
鉢植えなど限られたスペースでひまわりを育てる時は、芽がでて本葉が2~3枚出てきた所で、間引きをすることがおすすめです。
元気なものだけを残して、弱そうなものを取り除きます。
少しかわいそうな気がしてしまいますが、間引きは残されたひまわりがしっかり育つためには、大切な作業なのです。
同じ鉢植えの中で成長するひまわりは、少ない方が栄養を十分に得ることができます。
間引きをすることは、残されたひまわりが育ちやすい環境を作るイメージです。
鉢植えの大きさにもよりますが、「これだ!」と思ったものを残して、他は引き抜いてしまいましょう。
<支柱>
ひまわりの丈は、ぐんぐん成長し伸びていきます。
そのため、丈が大きくなることがあります。
子どもの背よりも、高い位置に花を咲かせているひまわりを、見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
品種によってひまわりの丈には差がありますが、イメージしていたよりも背が高くなることも多々あります。
背丈が高くなってきた時は、支柱を立ててあげるようにすることがおすすめです。
背が高いため風などで煽られると、茎が折れてしまったり、根元から倒れてしまったりするのです。
支柱を立てることで、ひまわりが倒れてしまうことを防いであげられるといいですね。
<虫の対策方法>
ひまわりに付きやすい虫は、ハダニとアブラムシなどが有名です。
ハダニの被害が進むと、葉の色が悪くなったり、葉が落ちてしまったりします。
光合成をする大切な葉が落ちてしまうと、ひまわりが枯れてしまったり、元気がなくなってしまったりします。
ハダニは小さくて見えづらいですが、ひまわりに付いてるのを確認したら、水で流すようにしましょう。
葉の裏に付いていることもあるので、ホースなどを使って葉の裏までしっかり水で洗い流してください。
一方アブラムシは、ウィルス病を媒介させることもあります。
ひまわりが病気にならないうちに、アブラムシを見つけたら早めに取り除きましょう。
市販されている薬を使うか、直接取ってしまうことがおすすめです。
アブラムシは小さいですが、目で確認することができるほどのサイズのため、ガムテープで吸着させるのも1つの手です。
◆最後に
今回は「ひまわりの日」に関連して、ひまわりの育て方についてご紹介しました。
ひまわりの日の由来は「植物のひまわり」ではないですが、夏らしいひまわりの鉢植えや花束、アレンジメントを飾ってみるのもおすすめです。
今の季節を感じることができそうです。