お手入れの基本, 花
3月27日はさくらの日!?~桜のお手入れ・押し花の方法~
満開だった梅の花が、散り始めましたね。
梅からバトンを渡されたように3月14日には、東京で昨年よりも1週間ほど早く、桜の開花が宣言されました。
ちなみに桜の開花宣言は、気象庁が観測対象と定めている「標本木」と呼ばれる桜に、5~6輪以上の花が咲いた状態を、確認できることが目安になっているんですよ。
そのため、今咲いている桜は5~6輪程度で、満開というわけではありません。
桜が見ごろを迎えるのは、3月下旬ごろと予想されています。
今回は咲き始めた桜に関して、ご紹介しようと思います。
◆さくらの日はいつ?どんな日?
春を代表するお花である桜。
さて、皆さまは「さくらの日」を知っていますか。
人気者である桜には「さくらの日」という記念日があります。
「さくらの日」とは日本さくらの会が以下のことを目的に、毎年3月27日に定めた記念日です。
目的は、日本に深くかかわっている植物である桜から自然や文化の関心を高めること。
このさくらの日は、今から約28年前の1992年に制定されました。
ちなみに、なぜ3月27日に決まったかというと、2つの理由からでした。
・「3×9=27」であること(語呂合わせ)
・七十二候の1つである「桜開花」と時期が重なること
七十二候の桜開花は、25日頃とされています。
25日頃に咲き始めると聞くと、今年の桜は咲くのが早いのですね。
入学式には桜と一緒に写真を撮るイメージがありますが、今年は桜が先に咲き終わってしまうかもしれません。
◆桜ってどんな花?
多くの方に親しみのある桜ですが、ここで改めて桜がどんな花なのかをご紹介したいと思います。
桜は種類が多く、園芸用に品種改良されたものは300種類以上あります。
そのため花色は、白に近い薄いピンクから濃いピンクまで幅広いです。
また、花姿も一重咲や八重咲などこちらも様々あります。
桜を見かけた際は、どんな花が咲いているのか改めて観察してみてくださいね。
ちなみに花言葉は「精神の美・優雅な女性」などがあります。
また、なぜ「桜」という名前になったのかは、数々の説があります。
例えば、このような説があります。
・たくさんの花が「咲く」様子から、複数系を意味する「ら」を付けて「さくら」となった説・春に里へやって来る稲(さ)の神が、桜の樹を御座(みくら)として宿ることから合わせて「さくら」になった説・古事記などに記載されている木花開耶姫(このはなさくやひめ)が由来になっている説
などなど他にもたくさんの説があります。
なぜ、多くの人から愛される桜が「桜」という名前になったのかを、想像したり調べたりするのも楽しいかもしれませんね。
◆桜のお手入れ~切り花~
学校や河の近くに植わっているイメージのある桜ですが、実はお花屋さんで切り花としても流通しています。
ここでは、桜の花束をもらった時のお手入れ方法をお伝えします。
桜はしっかりお手入れをしてあげれば、つぼみだった花が咲くくらい長持ちしてくれますよ。
<初めにやりたいお手入れ>
まず長持ちさせるためには、桜がたっぷり水を吸えるようにすることです。
花瓶に活ける時は桜が水を吸う枝の切り口の部分に、園芸ばさみで縦の切れ目を入れるようにします。
枝を裂くようなイメージです。
枝が太い場合は、十字に切り込みを入れるようにします。
切り花でやることは少ないですが、こうすることで枝物は水を吸いやすくなるんですよ。
桜に限らず、桃や梅などの枝物は切れ込みを入れることが多いです。
<飾る場所>
桜を飾る場所は直射日光を避け、エアコンの風が直接当たる場所は控えましょう。
他の切り花と同じで、桜も乾燥させないようにしましょう。
ちなみにつぼみが多く、早く花を咲かせたい時はリビングなど、比較的に暖かいお部屋に飾ることがおすすめです。
このとき、ひと手間かけられる方は、全体的に霧吹きをかけて乾燥を防いであげてください。
きっときれいに、花を咲かせてくれますよ。
◆桜を使ったクラフト~押し花の作り方~
雑貨屋さんに行くと、本物のお花を使った商品を目にする機会が多いように感じます。
本物のお花や葉を使ったデザインは、ナチュラルで可愛らしい雰囲気になりますよね。
そこで、桜を使った簡単クラフトをご紹介しようと思います。
自宅に飾っていた桜や、桜の樹からひらひら落ちてきた桜の花びらなどを使って、オリジナルグッズを作ってみてはいかがでしょうか。
◆押し花の作り方
まずはオリジナルグッズに使いやすいよう、桜を押し花にしていきます。
実は、桜は押し花に向いているお花なんです。
ここでは2つの押し花の作り方をご紹介します。
<電子レンジを使った方法>
使う道具・用意するもの・桜の花
・段ボール
・キッチンペーパー
・輪ゴム
1.段ボールを電子レンジに入る大きさに2枚分カットする
花を挟むために使うので同じ大きさになるよう、段ボールを2枚切り取ってください。
2.カットした段ボール1つにキッチンペーパーを敷く
3.敷いたキッチンペーパーの上に桜を置く(並べる)
複数の桜を並べる時は、花どうしが重なり合わないように注意してください。
また、花びらが折れてしまっている時は、きれいに伸ばしてあげましょう。
花1つひとつに間をあけるようにして、密集させすぎないようにすると良いと思います。
4.並べた桜がずれないように、そっとキッチンペーパーを重ね、その上にもう1つの段ボールを重ねる
5.段ボールの上から輪ゴムで固定する
段ボールやキッチンペーパーがずれてしまうと、桜にしわができてしまいます。
きれいな押し花を作るコツは「並べた状態をしっかり固定できるかが関係している」と言っても過言ではありません。
6.電子レンジ(600W)で30~40秒程度加熱する
桜の様子を確認しながら、加熱する秒数は調節してください。
花びらがキッチンペーパーに張り付いている時があるので、優しくめくってくださいね。
そして加熱しすぎると、花びらが変色してしまうので注意です。
7.重ねていた段ボールとキッチンペーパーをはがし、押し花を乾燥させる
加熱時間の調整と同じように、キッチンペーパーをはがす時はゆっくりと優しくしてくださいね。
きちんと乾燥したら、桜の押し花の完成です。
<アイロンを使った方法>
使う道具・用意するもの・桜の花
・アイロン
・新聞紙
・ティッシュペーパー
1.新聞の上に、ティッシュペーパーを2枚重ねる
新聞紙は、アイロンの熱を通さない量を用意してください。
新聞紙がない時は雑誌などを重ねてもOKですよ。
またはアイロン台の上に2枚程度新聞紙を敷き、その上にティッシュペーパーを重ねるのも良いと思います。
火事や火傷に十分注意してくださいね。
2.ティッシュペーパーの上に桜を並べ、その上に新たに2枚ティッシュペーパーを重ねる
ティッシュペーパーの折り目の上に桜を並べると、花びらにしわが付きやすいので、折り目がある部分は並べない方がおすすめです。
花と花の間はある程度開けて、花びらが重なり合わないようにしましょう。
3.低温のアイロンを桜に10秒あてて、粗熱を取ったら再び10秒あてる
アイロンの温度が高すぎると花びらの色が変色してしまうので、熱くなりすぎないようにしてください。
1度に長くアイロンをあてすぎるのも、変色の原因になるので注意です。
桜を確認する時は、ゆっくりとティッシュペーパーをめくってくださいね。
4.桜が乾燥しきるまで3を繰り返す
少し時間がかかりますが、丁寧に行うことできれいな押し花になりますよ。
しっかり乾燥したら完成です。
きれいに押し花が作れたらオリジナルグッズを作っていきましょう。
押し花を使ったクラフトはたくさんありますが、ここでは簡単なものを3つ紹介します。
・押し花をラミネートに挟む
ラミネートフィルムに切り絵と押し花を挟んで、ラミネートフラワーにするのはいかがでしょうか。
額に入れて飾ったり、しおりにしたりと活用方法はたくさんです。
メッセージカードにするのも、良いと思いますよ。
切り絵が苦手な方は、マジックでフィルムの内側に絵を描くだけでも、可愛らしく仕上げることができますよ。
・お手紙にお花をいっぱいにする
無地の手紙に、押し花を付ければ他にはない手紙の柄になりますね。
桜は季節の花なので、今しかできないデザインを送ることができます。
・レジンで固める
アクセサリーなどで使われているレジン。
最近は、自宅でレジンを使った作品を作る方も増えていますよね。
桜の花をレジンに閉じ込めて、オリジナルグッズを作るのも楽しそうです。
◆最後に
今回は3月27日のさくらの日にちなんで、桜についてご紹介しました。
まだ東京都の公園などで見られる桜は、咲きはじめですがお花屋さんではきれいに咲いた桜を楽しむことができます。
入学・卒業のお祝いのお花としてや、お誕生日・結婚記念日の贈り物として桜はぴったり。
昔から親しまれ、多くの方に愛されている桜をぜひ自宅で飾ってみてくださいね。