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お盆の意味は?歴史的にいつから始まって、ご先祖様は何をしてる?

ほおずきと数珠。お盆のイメージ


8月が近づくと、「そろそろお盆だなあ」と、思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、「お盆とは一体何なのか」と聞かれると、いまいちわからない方もいらっしゃるのでは。
そこで今回は改めてお盆の意味や、お盆の歴史についてご紹介したいと思います。

お盆とは?お盆の意味

お盆とは、故人やご先祖様の霊を家に迎えて、供養する1年に1度の行事のことです。
お盆の期間は、ご先祖様の霊が「あの世」と言われている「浄土」という世界から、生きている私たちがいる「この世」といわれる「現世」に帰ってくると言われています。

お盆では何をする?

お墓参りのイメージ
ご先祖様や故人の霊を、生きていた時に過ごした場所(自宅など)へお迎えして、あの世での冥福を祈ります

具体的には何をする?

住む地域や宗教や宗派によって、お盆の風習は異なると言われています。
一般的にはお盆入りする日、またはその前日に迎え火をしてご先祖様をお迎えし、お盆明けの日またその翌日に送り火をして、あの世へ再びご先祖様や故人の霊をお送りします。

仏壇に花をお供えしたり、線香をあげたりしてご先祖様と一緒にお盆の期間を過ごします
お盆でお供えしたい、おすすめの花の種類についてはこちらでまとめています。
気になった方は、「お盆でお供えするおすすめの花の種類」をご確認ください。

またお盆の期間は仏壇にお盆飾りをしたり、親戚で集まって食事をしたりすることが多いようです。
家族・親戚が集まって、法事をするというご家庭もあるかと思います。
お坊さんを自宅に呼んで、お経を読んでもらうという方もいらっしゃるはず。
加えて、お盆の期間にお墓参りをするという方も多いようです。

ちなみに夏祭りでよく踊られる盆踊りは、お盆に踊りを奉納するという意味があるのだそう。
方法は様々ありますが、お盆の期間はご先祖様や故人の冥福をお祈りすることには変わりないようです。

▼お盆の花はこちらをチェック
お盆 花(新盆・初盆)2023

お盆の期間にご先祖様は何してる?

ご紹介した通り、お盆はご先祖様が前世に帰ってきて自宅で過ごす期間です。
お盆の期間、ご先祖様は家族や親戚、子孫と共に、現世でひと時を過ごします

お盆の期間はいつ?

盆踊りの様子
お盆の時期には、地域によって違いがあります。
先ほどご紹介した、迎え火・送り火の日程はお盆の期間によって変わってきます。

東京都と横浜、金沢、静岡など 7月13日~7月16日
沖縄県など 旧暦の7月13日~7月15日
その他の地域 8月13日~8月16日

表を見てお分かりいただけるように、お盆は8月13日~8月16日が最も多いです。
そのため会社のお盆休みも、8月に設定しているところが多いようです。


2023年(令和5年)今年のお盆はいつ?期間について|お供えの花のルールも掲載

2024年(令和6年)今年のお盆はいつ?期間について|お供えの花のルールも掲載

2024年、今年のお盆休みはいつ?

お盆の期間は仕事があるという方や、旅行に行くという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お盆は実家に帰れない…という方は、実家にお供えのお花を贈るのもよさそうです。


お盆・最新事情。精霊馬はブロッコリー、お花は自由?知恩院僧侶にインタビュー

お盆・最新事情。精霊馬はブロッコリー、お花は自由?知恩院僧侶にインタビュー


お盆に実家へ帰れないときはどうしたらいい?知恩院の所属寺院に従事する僧侶 大津さんにお聞きしました。

お盆の由来とは

拝む親子。お盆の由来とは
お盆の由来は諸説あります。
一説には、お盆は盂蘭盆会 うらぼんえという、旧暦の7月15日に行われていた仏教行事が由来だと言われています。
お盆はインドから伝わったとされており、サンスクリット語の「ullambana(読みはウラムバナまたはウランバナ)」を音写すると「盂蘭盆」になったのだそう。

盂蘭盆会・ウラムバナ(ウランバナ)とは

お盆の由来となったウラムバナ(ウランバナ)とは、どんなものなのかをご紹介します。

盂蘭盆会とは、苦しみの世界へ堕ちたご先祖様を救い、魂を祭ることとされています。
これは、お釈迦様が教えを説いていたインドが発祥とされ、お盆の由来とされている仏教行事です。

なぜ盂蘭盆会が行われるようになった?

お盆の由来。なぜお盆は行われる?
お釈迦様が教えを説いた仏教行事である盂蘭盆会は、もともとなぜ始まったのでしょうか。
ここでは、お盆の由来・ルーツになった盂蘭盆会が初めて行われた時のお話を、簡単にお伝えしようと思います。

お釈迦様の弟子の中に、目連尊者という神通力に優れた人物がいました。
ある日、目連尊者は亡き母が餓鬼道に堕ちて苦しんでいることを神通力で見ました。
そこで母を救いたいとお釈迦様に相談したところ、「夏の修行が終わる7月15日に、多くの僧たちを集め供物を捧げ供養をしなさい」と諭されました。
そして、目連尊者がお釈迦様から言われたように供養を行ったところ、母親は無事に救われ成仏できたと言われています。
この話からご先祖様の精霊を救い供養する行事として盂蘭盆会が行われるようになったのです。

盂蘭盆会とは、「苦しみの世界へ堕ちたご先祖様を救い魂を祭ること」とされていると、先にお伝えしましたが、もともとはお釈迦様の弟子の亡くなったお母さんのために供養したものだったのですね。

日本ではいつからお盆のルーツが始まった?

お盆のルーツになった、盂蘭盆会の始まりについては先ほどご紹介しました。
では、いつ日本ではお盆のルーツが始まったのでしょうか。

お盆の由来とされる盂蘭盆会は、日本では推古天皇の14年に初めて行われたと言われています。
西暦606年ごろです。

お盆には、長い歴史があるのですね。

▼お盆の花はこちらをチェック
お盆 花(新盆・初盆)2023

お盆でお供えするおすすめの花の種類

お盆にお墓参りをする少女
お盆では、いわゆる「お供えらしい花の種類」ではなく、季節の花もおすすめです。
実はお供えの花には、絶対的なルールはありません。
「え!白色の花以外もいいの?」と、お考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
知恩院の僧侶である大津様のインタビューでも、お供えの花について「絶対的なルールはない」と、紹介されています。
僧侶 大津様のインタビュー内容がもっと気になる方は、こちらの記事も合わせて読んでみてください。
>>>お盆の基礎知識・作法を僧侶に教わろう。時期・お供え(精霊馬・提灯・五供)・お墓参りマナーなど

いわゆる「お供えらしい花」の種類が知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>>仏壇に供える適した花とダメな花|花を長持ちさせるコツをご紹介

ひまわり

お墓にお供えされているひまわり
夏の花として有名なひまわり。
お供えのイメージは少ないかもしれませんが、季節の花としてお供えの花束やフラワーアレンジメントにひまわりを入れることもあります。
まず、ひまわりの基本情報はこちらです。

  • 学名:Helianthus annuus
  • 原産地:北アメリカ中西部
  • 花言葉:あなただけを見つめる・憧れなど

黄色い花がパッと明るく周りを彩るひまわりは、お盆のお供えにも選ばれることがあります。
お供えでよく使われる、菊やカーネーションと一緒にひまわりを合わせると、季節感のある夏らしいお供えにすることができます。

デンファレ

紫のデンファレ
夏でも花持ちが良く、南国感もあるデンファレ。
お祝いのフラワーギフトにも使われますが、デンファレはお供えの差し色で使われることもあります。
先に紹介したひまわりよりも、一般的にお供えに活用されることが多いかと思います。
デンファレの基本情報は、こちらです。

  • 学名:Dendrobium bigibbum
  • 原産地:北部オーストラリア
  • 花言葉:有能・お似合いの2人

デンファレは紫や緑、白などの色があります。
白や緑のデンファレは、葬儀や四十九日法要以前にお供えされる白を基調にしたお供えでも活用されています。
紫のデンファレは、お盆や四十九日法要以降のお供えの差し色としても使われています。

デンファレは胡蝶蘭のような高級感のある見た目でありながら、他の花との相性もいい花です。

グラジオラス

グラジオラスもお供えに使われる
カラーバリエーションが豊富で、スラっとした姿が美しいグラジオラス。
誕生日などのお祝いの花束やフラワーアレンジメントに選ばれることが多いですが、お供えの花として活用されることもあります。
まず、グラジオラスの基本情報はこちらです。

  • 学名:Ixia
  • 原産地:南アフリカ
  • 花言葉:団結・誇り高い

グラジオラスは、茎は細くスラっと細長い姿でライン状に花を咲かせます。
花色は赤や黄色、ピンク、水色など様々な色があり、お供えの花束やフラワーアレンジメントであっても、他に使われている花の色に合わせて選ぶことができます

花は下から順番に咲いていくので、花持ちがよく花の変化を楽しむことも。
花束やフラワーアレンジメントの後ろ側に使われることで、お供え全体の高さを出すこともできます。

 

注意事項・初盆は白を基本に

3種類の華やかな、花をご紹介しました。
お盆には季節感のある花もお供えすることがあるため、ご紹介した花もお供えしてOKです。

しかし、注意することが1つあります。

故人の四十九日が済んだ後、初めて迎えるお盆のことを初盆といいます。
初盆は、白を基調にした花をお供えすることが一般的です。
そのため初盆の時は、先にご紹介したカラフルな花は避けた方が良いとされています。

色とりどりな季節の花をお供えする時は、時期を確認してからにしてくださいね。

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お花をお供えするようになったのはいつから?

お墓や仏壇にお花をお供えすることは、現在では当たり前になっています。
「お花をお供えするんだ!」と驚く方は少ないかと思います。

「お供えにお花」という考えは、いつからあったのでしょうか。
亡くなった方にお花をお供えするのは、50,000年~60,000年前のネアンデルタール人は花をお供えしていたのではないかといわれています。
花を供えすることは昔から行われており、現代まで続いていると考えられています。


仏花はコミュニケーションツール。故人に愛を届ける実感を。【知恩院僧侶インタビュー】

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お墓参りや帰省が難しい、このご時世。大好きだった・お世話になった“あの人”への想いを伝えきれず、胸に抱えている方もいらっしゃるかと思います。
そんなとき、あなたの気持ちを“お花(仏花)”に込めて、偲ぶ想いを形にしてみるのはいかがでしょうか。

 

お盆にご先祖様と一緒に過ごそう

家族でお墓参りをしている様子
お盆の由来や意味に加え、お供えにも活用される季節の花の種類をご紹介しました。
お盆は年1回の行事。
ご先祖様のご冥福を祈りつつ、家族で過ごす時間を大切に過ごしてくださいね。

ちなみに、花キューピットでもお盆に最適な花束やフラワーアレンジメントをご用意しております。
実家に帰って法事をする方はもちろん、今年は田舎に帰れないという方も贈っていただけるお供えの花です。
気になった方はぜひ、サイトをのぞいてみてください。

 

 

 

2022-07-27 | Posted in , 花を贈る時No Comments » 

 

仏壇に供えるダメな花と適した花、その理由|長持ちさせるコツ

仏壇に花を供える女性
お盆お彼岸などで仏壇に花を供える時、「仏壇に供えてはいけないタブーな花はあるの……?」「夏の暑さに強く、なるべく長持ちするお供えの花はあるのかな?」と、疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
親戚の家で花を供える時や、弔問に行く時などのタイミングでしか、仏壇に花を供えないという方はどんな花を選んだらいいのか不安がありますよね。

今回は仏壇に供えてはいけない花と、夏の暑さにも丈夫なお供えの花、お供えの花を長持ちさせる方法についてご紹介します。

仏壇には供えない花(ダメ・タブーな花)

まずは、仏壇に供えてはいけない花の種類からご紹介します。
お供えの花には、絶対的なルールはありませんが控えた方がいい花の種類はあると言われています。
故人がものすごく好んでいた花や、遺族からリクエストがあった場合を除いて、これからお伝えする花の種類は避ける方が良いかと思います。

バラ

バラの花はトゲがあるからお供えには適さない

  • 科名:バラ科
  • 学名: Rosa
  • 花言葉:愛・美

仏壇にお供えする際は、バラは避けた方がいいと言われています。
誕生日結婚記念日などお祝いの場面で、バラはよく選ばれる花です。
数多くの花の種類がある中で、最も有名な花と言っても過言ではありませんが、バラはお供えするには向きません。

理由はトゲがあるためです。

トゲは死や怪我を連想させたり、殺生を連想させたりするため避けた方が良いと言われています。
そのためバラ以外にも、トゲがある花はお供えにはタブーです。
バラと同じく、トゲがあるアザミなども避けた方が良いでしょう。

彼岸花

彼岸花は毒があるからお供えには適さない

  • 科名:ヒガンバナ科
  • 学名:Red spider lily
  • 花言葉:悲しき思い出・独立・情熱

彼岸花は毒があるため、仏壇にお供えするのは避けた方が良いと言われています。
彼岸花と聞くと、なんとなく不吉なイメージがあるという方もいらっしゃるのでは。
この不吉のイメージは、彼岸花が墓地に植えられていることが多いことも関係しているかと思います。

彼岸花が墓地に植えられている理由は、もともと遺体を動物に荒らされないようにするためでした。
昔の日本は、現在と違い土葬が一般的でした。
そのため埋葬した遺体を動物が荒らしてしまう、ということが多かったのだそう。
そこで毒がある彼岸花を植え、動物を寄せ付けなくしていたのです。

遺体を動物から守るために植えられていた彼岸花が、時を経て墓地に植えられていることが多いイメージだけが先行し、少し不吉なイメージを持たれるようになったのかもしれません。

ちなみに夾竹桃 キョウチクトウも毒があるため、供えない方が良いでしょう。

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お墓に供えてはいけない花がある?お墓参りの手順・マナー・タブー

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仏壇と似ていますが、お墓にも供えない方が良い花があります。

仏壇にお供えする適した花

供えてはいけない花の種類を押さえたところで、次は仏壇に供えることの多い、1年を通して購入できる花の種類をご紹介します。
仏壇に供える花を選ぶときは、参考にしてみてください。

カーネーション

白のカーネーション。カーネーションはオッ供えにおすすめ

  • 科名:ナデシコ科
  • 学名:Dianthus caryophyllus
  • 花言葉:無垢で深い愛
  • お供えでよく使われる色:白・緑・赤・ピンク

誕生日や結婚記念日などのお祝いの花束や、フラワーアレンジメントとしても選ばれるカーネーションですが、実はお供えの花としてもよく活用されています。

1年を通して購入することができる、カーネーション。
季節を問わず、お供えすることができます。
フリルのような花がかわいらしく、花色はお供えでよく使われる白や赤、緑などだけではなく、くすんだピンクや鮮やかな紫、花では珍しい青色などもあります。

花びらの縁にだけ色がついているものもあり、思ったデザインにしやすいこともカーネーションの良いポイントです。
カーネーションはこのようにカラーバリエーションが豊富なことに加えて、花のサイズも種類が多いです。
そのため、仏壇にお供えする際は、カーネーションをメインにすることも、わき役としてプラスすることもできます。

そんなカーネーションは、花持ちが良いことでも知られている花の1つでもあります。
お供えした花は、長くきれいな姿を保って欲しいですよね。
お供えの花の種類に迷った時はカーネーションを選んでみてください。

カーネーションの花言葉は、「無垢で深い愛」です。
花言葉からも故人への深い愛情を伝えることができそうですね。

菊(マム)

菊はお供えに適している。近年はかわいい菊も多い。

  • 科名:キク科
  • 学名: Chrysanthemum
  • 花言葉:高貴・高潔・高尚
  • お供えでよく使われる色:白・緑・赤・ピンク・黄色

お供えの花と言って一番初めに思いつくのは、菊ではないでしょうか。
菊がお供えの花として選ばれる理由は、様々あります。

まず始めに菊は、花もちが良いということです。
丈夫で長くきれいな姿を楽しませてくれます。
加えて1年を通して購入することができるのも、選ばれるポイントの1つです。
旬はありますが、通年手に入れることができるのは、助かりますよね。

さらにお供えで選ばれる理由はまだまだあります。

  • 菊の香りが御香に似ているため
  • 国花としても選ばれているほど格式が高く品のある花であるため
  • 長寿を願うほど縁起がいい花であるため

ちなみに菊は「菊を飾ると福が来る」や「菊を生ければいい子に育つ」などと言われてきました。
縁起のいい花として知られているため、お供えだけでなく結婚式などでも活躍しています。
冠婚葬祭に菊が活躍するのは、花言葉にもあるように「高貴」な花であり日本で大切にされている花だからです。

スターチス

スターチスはお供えにおすすめ。ほとんど乾燥しているから長持ち

  • 科名:イソマツ科
  • 学名:Limonium sinuatum
  • 花言葉:変わらぬ心・永遠に変わらない
  • お供えでよく使われる色:紫

仏壇にお供えする花束や、フラワーアレンジメント差し色として使われることの多い、スターチス。
主に差し色としては、濃い紫色が使用されています。
紫色は、徳高い色と言われており、お供えの花でもよく選ばれる色です。

しかしスターチスがお供えに選ばれるのは、紫色だからというだけではありません。
スターチスは、とても花持ちの良い花の1つです。
植物全体に含まれる水分量が少なく、生花の状態から乾燥気味。
水がうまく吸い上げられなくなっても、すぐに萎れてしまうことがないのです。

ちなみに花言葉は「変わらぬ心・永遠に変わらない」などがあります。
これは先にご紹介した通り、スターチスが花もちが良いことから付けられたと言われています。
スターチスが色褪せることなく、長い期間飾ることができることに由来する花言葉は「故人のことを忘れない」という気持ちを託すことができそうです。


 

 

 


特に夏でも長持ちする花

ここからはお盆など、夏にお供えする際におすすめしたい花の種類をご紹介します。
夏の暑さにも強く、比較的花持ちが良い種類を選びました。

リンドウ

リンドウの花。夏のお供えにおすすめ

  • 科名:リンドウ科
  • 学名:Gentiana scabra
  • 花言葉:あなたの悲しみに寄り添う・勝利・悲しんでいるあなたを愛する
  • お供えでよく使われる色:紫・ピンク

リンドウは、季節の花としてお盆・お彼岸の時期に咲いていたため、昔からよくお供えとして活用されています。
凛とした紫色は、爽やかさと落ち着きがあり、夏のお供えにぴったりです。

加えてリンドウは、夏でも花もちが良いことが特徴です。
これは他の花よりも比較的に茎が硬くしっかりとしているため、茎が痛むことなく水が十分に吸い上げられるのです。

また花言葉も「あなたの悲しみに寄り添う・悲しんでいるあなたを愛する」などがあります。
この花言葉は故人のことを想う気持ちや、遺族の悲しみにそっと寄り添うことができるような気がしますよね。

トルコキキョウ

トルコキキョウの花。これは八重

  • 科名:リンドウ科
  • 学名:Eustoma
  • 花言葉: 優美・すがすがしい美しさ
  • お供えでよく使われる色:紫・白・緑

上の写真のように花びらが幾層にも重なった八重咲きのトルコキキョウは、誕生日などのお祝いにも使われていますが、一重咲きのトルコキキョウと同じくお供えにも活用されています。

フリルのような八重咲きのトルコキキョウは、お供えの花束やフラワーアレンジメントに使用するとボリューム感があり豪華な雰囲気を演出することができます。
一方で下の写真のように一重咲きのカップのような形をしているトルコキキョウは、シンプルで凛とした美しいデザインのお供えを作ることができます。
トルコキキョウ。こちらは一重。一重はお供えに使われることが多い
咲き方に関わらずトルコキキョウは花持ちが良く、夏の暑さにも丈夫な花と言われています。
1年を通して購入することができますが、お盆やお彼岸などで仏壇にお供えの花を飾る時は、特にトルコキキョウを選ぶようにしても良いと思いますよ。

ちなみにトルコキキョウは、お花屋さんによってユーストマリシアンサスと呼ばれています。
名前が違ったとしても、同じ花(トルコキキョウ)のことを指しています。
どの花がトルコキキョウか分からない時は、店員さんに声をかけてみてくださいね。

胡蝶蘭

胡蝶蘭は花持ちが良い。特別なお供えにおすすめ

  • 科名:ラン科
  • 学名: Phalaenopsis aphrodite
  • 花言葉: 幸運が舞い込んで来る
  • お供えでよく使われる色:白

今までご紹介していた花の種類は、主に花束やフラワーアレンジメントなどで活用される切り花の形として流通していました。
こちらでご紹介する胡蝶蘭は切り花としても流通していますが、鉢植えでお供えされることが多い花の種類です。

高級感があり、落ち着いた上品さを持つ胡蝶蘭。
法事などの特別なお供えを必要とする場合や、初盆や初七日などでお供えされることが多いです。
胡蝶蘭の鉢植えの場合、仏壇に供えるというよりは、仏壇の前や仏間にお供えされることが多いかと思います。

胡蝶蘭は、花持ちが良く長くきれいな花を保ってくれます。
加えて鉢植えの胡蝶蘭はお手入れも簡単
夏場なら 1週間から10日に、コップ1杯分の水をあげる程度で十分です。
※気温が高い日が続くなら2~3日に1回程度水やりをすることもあります。
すぐに枯れることのない胡蝶蘭は、忙しい遺族の方に手間を取らせることがない花なのです。

▼お盆の花をお探しの方はこちら

お盆 花(新盆・初盆)2023

お盆にふさわしい花を使った花束やアレンジメントをそろえています。

仏壇の花は何日持つ?

夏場なら一般的に、4~5日程度といわれています。
気温が高い夏場はお手入れや、花持ちしやすい環境を作ることが大切になります。

ちなみに、気温が比較的涼しい春や秋は1週間から10日ほど。
寒くなってくる冬の間は、10日から2週間ほど持つと言われています。

全ての花がそうというわけではなく、平均的にこれぐらいというイメージです。
もちろんお供えする環境や、お手入れの方法によって花持ちは長くなったり短くなったりもします。
なるべく花を長く持たせたいと思う方はぜひ、「長持ちさせるために何をする?」の項目をチェックしてみてください。

毎日水を換えるべき?

花瓶の水の取り替えは、毎日行うことがおすすめです。
暑いときは、朝晩2回取り換えても良いくらいです。
夏は水が腐りやすい季節になるので、なるべく清潔な水を保つように交換してあげてください。

花瓶の水を交換するのは正直手間ですが、花を長くお供えしたいなら絶対に行った方が良いことです。

長持ちさせるために何をする?

ここからは、花をなるべく長持ちさせるためにできることをご紹介します。
花瓶の水を替える以外にも、できることはいくつかあります。
切り花が弱りやすい夏だからこそ、できる対策もまとめましたので、ぜひチェックしてみてください。

10円玉を水に入れて雑菌繁殖を抑える

か人を清潔に保つ裏技は10円玉を入れること?
10円玉は銅でできているため、水の中に入れておくと銅イオンが溶け出し雑菌の繁殖を抑えることができます。
仏壇に供える花瓶の中には、10円玉を入れておけばより長持ちしそうですね。

ちなみにピカピカに磨いた10円の方が、花持ちをよくする効果があると言われています。
花瓶に10円玉を入れる時は、磨いてから入れてみてくださいね。

氷を入れて雑菌繁殖を防ぐ

温度が高いと、雑菌が発生しやすくなります。
そこでおすすめなのが、直接的に花瓶の水の温度を下げること。
花瓶の水に氷を入れて温度を下げることによって、雑菌が発生しづらくなります。

夏は仏壇が置いてある部屋も、クーラーがかかっているかと思います。
特にお盆など親戚やお坊さんが来るときは、部屋が涼しくなっていることも多いのでは。
氷を入れるという方法は、外出時などクーラーを一時的に切ってしまう時に使ってみるといいかもしれません。

風通しを良くして蒸れを防ぐ

湿度が高い時は、花瓶に生けられている花が蒸れやすくなります。
お供えの花を始め、花束やフラワーアレンジメントなどの切り花も生きているため呼吸をしています。

湿度が高くなると呼吸が上手くできなくなり花の元気がなくなったり、蒸れによって細菌が繁殖しやすくなったりしてしまいます。

そのため花瓶に花を生けた場合や、フラワーアレンジメントをお供えしている時は、風通しを良くするように心がけましょう。
小さな花瓶にたくさんの花を、ぎゅうぎゅうに生けないようすることが大切です。

エアコンの風を避けて乾燥を防ぐ

エアコンの風や直射日光は避けると花が長持ちする
「切り花は涼しくさせておいた方が良いから」と思い、エアコンの風を直接当ててしまうのは良くありません。
エアコンの風が直接当たっていると、葉や花びらから水分が抜け、花持ちが悪くなってしまいます

花を乾燥させないようにすることがポイントです。

そのため、直射日光に当てるのもあまり良くありません。
直射日光に当たっているとエアコンの風に当たっていた時のように、乾燥してしまうからです。
植物は太陽の光に当てた方が良いように思うかもしれませんが、切り花になってからは直射日光には当てないように気をつけましょう。

切り戻しをして水を吸いやすくする

水の吸い口を新しくすると水が吸いやすくなって花持ちが良くなる。
植物が水を吸っている茎の先端部分を、ハサミやカッターなどでカットすることを、切り戻しと言います。
茎は水に浸かっていると、徐々に傷んできます。
水を吸い始める茎の先端が傷んだり腐ったりすると、水がそこから吸えなくなってしまいます。

花が水を吸い上げやすくするためにも、水を吸う切り口をカットすることで新しくすることがポイントです。
水の吸い口が新しくなれば、雑菌が繁殖しづらくなる効果もあります。

花瓶を洗って水を清潔に保つ

水を交換する際に花瓶も一緒に洗うことで、より清潔に保つことができます。
花瓶を洗う時は水でサッと流すだけではなく、食器用の洗剤を使ってしっかり洗うことがおすすめです。
水が入っていた部分を触った時に、滑りを感じた時は雑菌が発生している証拠です。

花瓶が汚いときれいな水を入れたとしても、またすぐに汚くなってしまいます。
少し面倒ですが水を交換するついでに、花瓶も洗うようにしてくださいね。

こちらも合わせてご覧ください

▼お花屋さんが教える、花持ちをよくする10のテクニック

お墓に供えてはいけない花がある?お墓参りの手順・マナー・タブー

お供えに限らず、花束やアレンジメントなどの花を長く楽しみたい方は、合わせてご覧ください。花のプロであるお花屋さんが、長持ち方法をご紹介します。

最後に

仏壇に花を供えるポイント
今回は仏壇に供えてはいけない(タブーな)花の種類とその特徴、仏壇に供えることに適した季節の花と1年を通して購入できる花の種類についてご紹介しました。
さらに仏壇に供えた花の長持ち方法も、掲載しましたのでぜひ役立ててください。

特に夏場は、切り花の寿命が短くなる季節です。
気温が暑くなってきたら、花持ちを良くするための対策をとってあげてください。

 

 

 

2022-07-20 | Posted in , 花を贈る時No Comments » 

 

ワイルドフラワーの画像付き一覧|ドライフラワーに人気な種類も紹介

ワイルドフラワーの花束
皆さまは、ワイルドフラワーやネイティブフラワーと呼ばれる花があることを、ご存知でしょうか。
今回は、夏に人気のワイルドフラワーの種類を、花言葉やドライフラワーに向いているかなどを含めてご紹介したいと思います。
個性的で、他の花にはない魅力を持った花を探している方、夏でも花持ちが良く比較的丈夫な花を探しているという方の参考になる内容となっています。

ワイルドフラワーとは

ワイルドフラワーって何?
ワイルドフラワーとは、オーストラリアや南アフリカ、ニュージーランドなどの自然環境の中で力強く生き抜いている花の総称です。
ワイルドフラワーは、原産国は南半球となります。
総称であるため、「ワイルドフラワー」という名前の花があるわけではありません。

ワイルドフラワーは、ネイティブフラワーとも呼ばれています。
一部のお花屋さんでは、オーストラリア原産の花をワイルドフラワーと呼び、南アフリカ原産の花をネイティブフラワーと呼び分けていることもあるようです。

個性的な形をしていたり、珍しい花色をしていたり、インパクトのある見た目をしていることがワイルドフラワーの魅力の1つ。
その豪華さと華やかさから、結婚式で使われるウェディングブーケのメインになることもあります。
また、かわいらしくなりすぎない種類もあるため、ワイルドフラワーは男性への贈りものとしても選ばれているようです。

加えてワイルドフラワーはドライフラワーに向いている種類が多いのも特徴。
そのためお花屋さんに限らず、雑貨屋さんなどでワイルドフラワーがインテリアとして販売されていることもあります。
ぜひ今後はお花屋さん以外でもワイルドフラワーに注目してみてください。

ちなみにワイルドフラワーと呼ばれる花の種類は、12,000種以上が存在していると言われています。
夏は特にワイルドフラワーの注目がさらに高まるため、お花屋さんで購入できる種類も豊富になります。

エキゾチックで、野性的
ワイルドフラワーは、パワーを感じられるような気がしませんか。
1輪飾っているだけで、様になるのはもちろんのこと、飾っているだけで自然の力を感じられるはずです。
今年の夏は、そんな魅力たっぷりなワイルドフラワーをプレゼントしてみませんか。

人気なワイルドフラワーの種類一覧

ここからは、ワイルドフラワーの種類についてご紹介したいと思います。
「基本的な情報とポイント」の項目には、花言葉や開花時期、ドライフラワーに向いているかなどを掲載しています。
また「ブログ担当が花の印象を一言で表すなら」という項目も、記載しています。
頻繁に見ることがある花ではありませんが、ワイルドフラワーの魅力に触れていただけると嬉しいです。

プロテア

プロテアの花

基本情報・ポイント

  • 科・属:ヤマモガシ科プロテア属
  • 花言葉:自由自在・華やかな期待・王者の風格
  • 学名:Protea cynaroides
  • 原産国:南アフリカ
  • 開花時期:5月〜10月
  • ドライフラワーに向いている:○
  • 一言でいうと:まさに王様!大きくて見ごたえもある

ワイルドフラワーと聞いて、パッと思い付くのがプロテアではないでしょうか。
「名前は分からなくても、見たことはある」という方が多いかと思います。

どんな花?

花言葉からも分かるように、王者の風格がある花です。
大きくて華やか。
豪華な雰囲気があります。

そんなプロテアは、1本の枝に1輪の花が咲いているように見えますが、実は頭状花序です。
頭状花序とは、たくさんの花が集まって1つの花のように見えることです。
花びらのような部分は、「ガク」です。
プロテアは小さな花が集まってできている
ガクの外側は、細かな毛が生えていて触り心地はふわふわしています。
プロテアを自宅に飾ったり、プレゼントしたりするという方は、ぜひ優しく触ってみてください。
ベロアのような感覚に近いと思います。

キングプロテア

白いキングプロテア
プロテアの中でもっとも有名な品種(種類)と言っても、過言ではないのが、キングプロテアです。
花色は、赤が有名ですが、写真のように白もあります
赤のキングプロテアよりも、白の方がお値段が張るようです。
お花屋さんによって差はあるようですが、白のキングプロテアは赤色の2倍以上のお値段がつくこともあるのだそう。

長く楽しむ方法

花持ちが良いことが有名なほど、丈夫なプロテア。
ものすごく注意しなければいけないことはありません。
しかし、湿度が高いところが苦手と言われています。
湿気で濡れてしまうと、傷んでしまうことがあるため、飾る時は風通しが良い場所がおすすめです。

ピンクッション

ピンクッションの花

基本情報・ポイント

  • 科・属:ヤマモガシ科レウコスペルマム属
  • 花言葉:どこでも成功を
  • 学名:Leucospermum
  • 原産国:南アフリカ
  • 開花時期:3月~5月
  • ドライフラワーに向いている:○
  • 一言でいうと:まるで針刺し(ピンクッション)!

ピンクッションという名前の通り、針山(ピンクッション)のように見える花
まるでたくさんの針を、クッションに刺したような姿をしています。
ピンクッションは、他の花では表現できないような華やかさと豪華さを持っていますよね。

どんな花

花色は赤、オレンジ、黄色などの暖色系です。
夏から秋にかけてお花屋さんでよく見かけることができます。
立派で鮮やかな色をしているため、ホテルのロビーやデパートなどで飾られていることもあります。

ピンクッションは、暑い夏の時期でも花がしおれてしまったり、元気がなくなってしまったりすることが、ほとんどありません。
「夏の時期でも長持ちする花を飾りたい」という方におすすめです。

とても日持ちする花であるピンクッションは、全体的に硬い触り心地をしています。
自宅に飾る際は、優しく触ってみてください。
硬さからも、しおれなさそうな雰囲気を感じることができると思います。

ピンクッションは花が咲き終わると、鮮やかだった色が徐々に悪くなっていきます。
色は変わりますが様子に変化が見られにくいため、一見では咲ききったことが分からないかもしれません。
花が咲ききった後は、元気の時に比べて色が落ち着き、ドライフラワーのような見た目になります。

長く楽しむ方法

ピンクッションもプロテアと同じく非常に日持ちする花のため、特に気にしなければいけないことはありません
ただ、なるべく長持ちさせたいという方は、茎の切り口(水を吸う部分)を割っておくのがいいでしょう。

茎の切り口の縦方向にはさみを入れて、2~4センチほど割いてみてください。
茎の内側部分で、水に触れるところが多くなることで、水を吸い込みやすくなります。
水を十分に吸い上げることができれば、より長持ちするようになりますよ。

バンクシア

バンクシアの花

基本情報・ポイント

  • 科・属:ヤマモガシ科バンクシア属
  • 花言葉:心地よい孤独・勇気ある恋
  • 学名:Banksia
  • 原産国:オーストラリア
  • 開花時期:夏から冬にかけて(品種により差がある)
  • ドライフラワーに向いている:○
  • 一言でいうと:花だけではなく葉もインパクトがある

お花屋さんなどで生花で見ることももちろんありますが、ドライフラワーとして販売されていることが多いバンクシア。
存在感のあるボリューム満点な花と、ギザギザとした葉が特徴的です。
花に注目してしまいがちですが、バンクシアをプレゼントする時や自宅に飾る時は、葉にも注目してみてください。
バンクシアの葉。細長くトゲトゲしている

どんな花?

バンクシアの花は、いくつもの小さな花が集まって1つの大きな花に見える、頭状花序。
大きな花のように見えますが、筒状の小さな花が集まってできています。
花の触り心地は、フワフワしています。
短くて細かい毛が生えていて、フワフワ・フサフサしているので、ぜひ機会があれば触ってみてください。

ドライフラワーでよく見られるとお伝えしたように、バンクシアはドライフラワーに適した花です。
生花のバンクシアとドライフラワーになったバンクシアを比較しても、あまり違いがありません。
ドライフラワーになったバンクシア
生花のバンクシアを花瓶に飾っていたはずが、いつのまにかドライフラワーになっていたということも多々あるようです。
乾燥すると葉がパラパラと落ちやすくなることで、気が付くということもあるかもしれません。

長く楽しむ方法

花持ちが良いので、バンクシアもお手入れを確実にしなければいけないものは、ありません

お手入れをするなら、ピンクッションでお伝えしたのと同じように、茎の切り口にハサミを縦に入れ茎の内側の水が触れる面積を増やすことがおすすめ。
必要な分の水分を吸い上げることができます。

バンクシアはある程度花瓶で飾った後は、ドライフラワーにするのが良いかと思います。
ドライフラワーにしても見た目に変化がなく、比較的簡単に作ることができます。
あのフワフワな触り心地も、ほとんど変化はありません。

ちなみにバンクシアは水に浸かっている部分から、カビが生えてくることもあります。
花瓶に飾っているときは、花がダメになるというよりは、茎が先に傷む方が多いように思います。

リューカデンドロン

リューカデンドロン 緑のタイプ

基本情報・ポイント

  • 科・属:ヤマモガシ科リューカデンドロン属
  • 花言葉:閉じた心を開く
  • 学名:Leucadendron
  • 原産国:南アフリカ
  • 開花時期:5〜8月
  • ドライフラワーに向いている:○
  • 一言でいうと:花は目立たないが、葉のフォルムがかっこいい

夏の花束やワイルドフラワーのブーケを作った際に、脇役としても使われることがあるリューカデンドロン。
リューカデンドロンは様々な品種があり、葉の色も赤系からグリーン系まで様々な種類があります。

どんな花?花はどこ?

リューカデンドロン の花はこの赤い葉の中
「リューカデンドロンを見た時に、どこに花があるのかわからない」という方もいらっしゃるかもしれません。

実はリューカデンドロンは、花(つぼみ)が苞葉という中に隠れている植物なのです。
植物は花が目立っていることが一般的で、葉で花が見えなくなっているのは珍しいですよね。

苞葉とは、写真の花のように見えている部分のこと。
「苞葉」という名前の通り、花を包むように葉が変形しているのです。

この苞葉という部分は、ドライフラワーになるギリギリのタイミングで開くこともあります。
そこでやっと花を見ることができるのです。
しかしリューカデンドロンは、もともと開花した様子を観賞するというよりも、苞葉が花を包んでいる時に飾られることが多いです。
花を愛でるというよりも、美しい葉を楽しむというイメージ。

そんな花を包み込んでいる苞葉は葉の一部ですが、他の葉とは違う色をしていることが多いです。
そのため多くは、花の代わりに苞葉を観賞して楽しんでいるのです。

長く楽しむ方法

リューカデンドロンも花持ちがとても良いため、すぐに萎れてしまうという心配はほとんどありません
特に何もしなくても、長く観賞することができます。

そのままでもいいですが、もっと長持ちさせたいなら先に紹介したピンクッションなどと同様に、茎の切り口をはさみで縦に切るということが多いようです。

花よりもメインになる葉(苞葉も含む)ですが、葉を触るとしっとりというよりは硬い触感があります。
そのため飾っているうちに元気がなくなり、しおれてしまうということはほとんどないようです。

長く飾ることができるため、いつ捨てればいいのか分からなくなってしまうことも。
リューカデンドロンは葉先が黒っぽく変色してくると、終わりの合図になります。
お辞儀をするようにしおれたり、傷んできたりするというよりも、葉の色の変化を見て捨てるタイミングを計る方が良いかもしれません。

ユーカリの実

ユーカリの実

基本情報・ポイント

  • 科・属:フトモモ科ユーカリ属
  • 花言葉:思い出・再生
  • 学名:Eucalyptus
  • 原産国:オーストラリア
  • ドライフラワーに向いている:○
  • 一言でいうと:個性的な実がアクセントになる

花束やフラワーアレンジメントなどで使われる、切り花としても流通しているユーカリ。
ナチュラルでかわいらしい葉が人気です。

ユーカリはアロマオイルにもなっているため、葉よりも香りの方がイメージしやすいという方もいらっしゃるかもしれません。

実は、ユーカリは品種によって実を楽しむこともあります。
実を楽しむワイルドフラワーとしては、ユーカリ・テトラゴナなどの品種が有名です。

ユーカリの実は花束やフラワーアレンジメントのメインとなることは少ないですが、他の花とは違う質感でフラワーギフト全体のアクセントになります。
ユニークな存在感が、他にはない個性的な演出になるでしょう。

どんな実?

ユーカリは実の形が四角いものもある。
先にご紹介したテトラゴナという品種は、写真のように四角い実の形をしています。
触ると白い粉のようなものが付くので、注意してみてください。

長く楽しむ方法

ユーカリは比較的、何もしなくても長く楽しむことができます。
しかし、もっと長持ちさせたいならユーカリが水を吸い込む切り口の部分に切れ込みを入れることがおすすめです。
ユーカリの枝は硬いので、園芸用のはさみでカットするよりも、枝物専用のはさみがある方はそちらを使うことが良いでしょう。

ワックスフラワー

かわいいワックスフラワー

基本情報・ポイント

  • 科・属:フトモモ科カメラウキウム属
  • 花言葉:繊細・かわいらしさ
  • 学名:Chamelaucium
  • 原産国:オーストラリア
  • 開花時期:4月~6月
  • ドライフラワーに向いている:○
  • 一言でいうと:花びらのツルっとした様子は作り物のよう

ワックスフラワーの名前の由来は、花にまるでワックスが塗られているような見た目をしていることからと、言われています。
ツルっとして光沢感があり、光が当たるとツヤツヤしているように見えます。

プロテアなどの他のワイルドフラワーと合わせることもありますが、バラやトルコキキョウなどの花とも合わせて、花束やフラワーアレンジメントに使われることもあります。

どんな花?

ワックスフラワーの花は増加のよう
小さな花が、かわいらしいワックスフラワー。
花の色は、白やピンクなどがあります。
近年では染料を吸わせて、好きな色のワックスフラワーを楽しむこともできるようです。

先にお伝えしたように、ロウが塗られているようなツルッとした見た目が特徴です。
一見、造花と見間違えてしまうような雰囲気があります。
バラなど、一般的な花びらを触ると、しっとりとした触り心地をしています。
しかしワックスフラワーは、しっかりしていてツルッとしているので、ぜひプレゼントしようと思っている方はそっと花びらを触ってみてください。

長く楽しむ方法

長持ちする花ですが、水の量が十分に足りなくなると葉が、落ちてしまうことがあります。
水がうまく吸い上げられないと、飾っているときにパラパラと葉が落ちてしまうことも。

水を十分に吸い上げられるようにするには、枝の切り口に縦方向にはさみを入れて、水に触れる面積を広くするようにします。
ワックスフラワーは枝物ですが、細いものは縦に割らずに斜めにカットするだけでも大丈夫です。

ライスフラワー

ライスフラワーの花

基本情報・ポイント

  • 科・属:キク科オゾタムヌス属
  • 花言葉:豊かな実り
  • 学名:Ozothamnus rosmarinifolius
  • 原産国:オーストラリア・南アフリカ
  • 開花時期:3月~5月・5月~6月
  • ドライフラワーに向いている:〇
  • 一言でいうと:名前の通りつぼみが米のよう

ライスフラワーという名前の由来は、つぼみの見た目が米のように見えるためと、言われています。
1つひとつの花は小さいですが、集まることによってボリューム感があり、花束やフラワーアレンジメントの脇役としてよく活用されています。

つぶつぶ、モコモコとした見た目は派手になりすぎないにも関わらず、花ギフト全体の華やかさをアップさせてくれます。
結婚式で使われる、ウェディングブーケにも使われることもあります。
そして、キュートな雰囲気が強すぎないため女性だけではなく、男性へのプレゼントに贈られることもあるのだそう。

ちなみにライスフラワーの細長い葉を指でつまんでみると、ふんわりとハーブのような香りを楽しむことができます。
名前の由来にもなっている花に注目されがちですが、ライスフラワーを自宅で飾る時やプレゼントするときは葉に少し触れてみるのもおすすめです。

どんな花?

コメのような花、ライスフラワー
ライスフラワーは開花した姿よりも、つぼみの状態を楽しむ花として知られています。
先にご紹介した通り花の名前の由来にもなった、つぶつぶとしたつぼみの様子が人気。
花言葉の「豊かな実り」の由来は、たっぷりと米が収穫できたことを思わせるためと言われています。

またライスフラワーは、ドライフラワーにすることも多い花です。
乾燥するとつぼみがポロポロと落ちてしまいそうな気がしますが、ドライフラワーにしても花が落ちることは少なく、生花と同じような姿を楽しむことができます。

長く楽しむ方法

花持ちはよく、長くきれいな状態を楽しむことができます。
しかし、水が十分に吸い込めなくなると、お辞儀をしているように茎が曲がってしまうこともあります。

花瓶に飾る前やライスフラワーがお辞儀をしてしまった時など、もっと水をしっかり吸い上げてほしいと思う時は、切り口の部分にはさみを縦に入れて枝を割いてあげるようにしましょう。
枝の部分(茎)は緑色ですが枝ものなので、カットするには意外と力が必要です。
カットする時は園芸ばさみでやるよりも、枝物専用のはさみを使うほうがおすすめです。

カンガルーポー

カンガルーポーの花

基本情報・ポイント

  • 科・属:ハエモドルム科アニゴザントス属
  • 花言葉:不思議・驚き
  • 学名:Anigozanthos
  • 原産国:オーストラリア
  • 開花時期:3月~6月
  • ドライフラワーに向いている:○
  • 一言でいうと:ハロウィンにも使えそうな不思議なかたち

不思議な形が、印象的なカンガルーポー。
色合いは赤やオレンジ、黄色など暖色系が多いです。
あまり多くは流通していませんが緑色も、販売されているのだそうです。
カンガルーポーの独特な花姿から、ハロウィンなどの花束やフラワーアレンジメントで使われることも多いようです。

見た目もなかなか個性的ですが、名前も「カンガルーポー」と少し変わった名前をしていますよね。
カンガルーポーという名前の由来は、もちろんこの特徴的な花姿から。
「Kangaroo Paw(カンガルーポー)」の「paw(ポー)」は、「動物の爪の付いた前足」という意味。
花の様子がカンガルーの前足の爪に似ているということが、由来になっているようです。

そして学名の「Anigozanthos(アニゴザントス)」の由来は、ギリシャ語で「開いた花」という意味です。
カンガルーの足のように見えたり、開いている花のように見えたりと、見た目から名前が付けられているようですね。

どんな花?

カンガルーポー黄色のある。
カンガルーポーには、細い毛が生えています。
ふさふさというよりは、カサカサという触り心地があっているように思います。
気になった方は、実際にカンガルーポーの花を触ってみてくださいね。

ドライフラワーにも向いていて、花瓶に生けているフレッシュな状態とドライフラワーにした状態では、あまり差がありません。
花瓶に飾っていたカンガルーポーが、いつのまにかドライフラワーになっているということもあるかもしれませんね。

長く楽しむ方法

お手入れをしなくても、比較的長くきれいな様子を楽しむことができます
それでも、よりいっそう長く花を楽しみたいという方は、茎を斜めにカットすることがおすすめです。

茎が太い場合は、茎の切り口の縦方向にはさみを入れ水に触れる面積を広げてあげてください。
十分に水を吸い上げやすくなります。

ドライフラワーにする時のポイント

ドライフラワーにするときのポイント。ワイルドフラワーをドライフラワーにしよう
ワイルドフラワーをドライフラワーにしたい時は、すぐにドライフラワーにするのがおすすめ
花が終わってからドライにするのではなく、買ってきてすぐの状態で乾かしてドライにする方が、きれいに仕上がります。

花が元気な時にドライフラワーにすることで、鮮やかさがグッと変わっていきます。
また、花が乾燥している最中に落ちたり散ったりすることが少なくなります。

ワイルドフラワーは夏にぴったり

ワイルドフラワーは魅力的
今回は、夏にぴったりなワイルドフラワーの種類についてご紹介しました。
夏に飾りたくなるような花の種類については、こちらの記事でも紹介しています。

こちらも合わせてご覧ください


夏の花一覧|花束におすすめな夏に咲く季節の花の種類とは?
 

夏の花一覧|花束におすすめな夏に咲く季節の花の種類とは?

夏らしい花束やフラワーアレンジメントを贈りたい方の参考になるように、夏に咲く季節を感じられる切り花をご紹介します。

気になった方は、あわせて読んでみてください。

やる気が出なくなるほど暑い日が続いていますが、季節の花を飾って少しでも涼しい気分になっていただけたら嬉しいです。
季節感のある花は、誕生日結婚記念日など特別なお祝いにも最適。
お花屋さんにぜひ立ち寄ってみてくださいね。

2022-07-08 | Posted in , 花を贈る時No Comments » 

 

日常生活の花ギフトに関する意識調査|プレゼントに花は嬉しい?

日常生活の花ギフトに関する意識調査|プレゼントに花は嬉しい?笑顔で花を受け取る女性
「ギフトに花を選ぶ人はどれくらいいるんだろう?」
「花はどうやって選んだらいい?」
「特別な日じゃなくても花を贈ると喜んでくれるかな……」

花をギフトとして贈ることについて、みなさんはどのように考えているのでしょうか?今回は、花を買うタイミングや買う場所、どのように花を選んでいるかなど、日常生活における花のギフトについて20代以上の男女にアンケート調査を実施しました。

花を贈るとき、自分で買うときの参考にしてみてくださいね。

【アンケート対象】
20代以上男女
【サンプル数】
110名

花を購入する頻度は?花を贈るタイミングや選び方もチェック!

花を購入する頻度は?花を贈るタイミングや選び方もチェック。色とりどりな花
気分を華やかにしてくれる花。自分で買って部屋に飾るのはもちろん、気持ちを伝えるギフトとしても最適です。では、実際にどれくらいの人が普段から花を購入しているのでしょうか。

花を買う頻度は「年に数回」が全体の約3割を占める

Q1.あなたは普段から花を購入しますか?(自宅用・プレゼント用含む)
Q1.あなたは普段から花を購入しますか?(自宅用・プレゼント用含む)
花を買う頻度については「年に数回くらい」を選択した方が全体の約3割を占め、最も多いという結果でした。ただ、「買わない」「数年に1回くらい」が2割を超え、「人生に一度くらいの特別なときだけ」が1割強と、花を頻繁に購入するのではなく、誕生日やプロポーズなど特別な日に最適な贈り物だと感じている人が多いようです。一方、花を定期購入している人も一定数いることがわかりました。

花を買う目的は「プレゼント用」が最多!

Q2.【購入経験のある人にお聞きします】花を購入する目的は何が多いですか?
Q2.【購入経験のある人にお聞きします】花を購入する目的は何が多いですか?
花を購入する目的としては「プレゼント用」が7割弱で最多となりました。「お供え用」「お見舞い用」などを合わせると8割以上を占めています。花を買う場合は、人のために買う人が多いようです。

花を買いたくなるきっかけは「大切な人へのプレゼント」や「特別な日」

Q3.花を買いたくなるときはどういうときですか?
人のために花を買う人が多いということがわかりましたが、どういうときに花を買いたくなるのか具体的に見てみましょう。

・特別なときにプレゼントしたくて。(37歳 自営業・自由業)
・花屋さんの前を通ったときや綺麗な花をみたとき。(30歳 専業主婦)
・パートナーに喜んでもらいたいときです。また、お店に足を運んだ際に一通り眺め、気に入ったら購入します。(48歳 技術系会社員)
・疲れて癒しがほしいとき。(24歳 事務系会社員)

アンケート結果では「母の日や誕生日などを祝うプレゼントとして」「家族やパートナーへのプレゼントとして」など「プレゼントを何にしようか考えたときに花を選ぶ」という回答が多く見られました。記念日など特別なときをはじめ、パートナーに喜んでもらいたかったり、感謝の気持ちを伝えたかったりするときに買いたくなる人も少なくないようです。

また、「リフレッシュしたいとき」「疲れたとき」「珍しい花を見かけたとき」「季節の花が店頭に並んでいるとき」といった回答もありました。

花を購入する場所は「お花屋さん」が大多数

Q4.花はどこで購入することが多いですか?
Q4.花はどこで購入することが多いですか?
花を購入する場所としては、「お花屋さん」との回答が7割以上と大多数を占めています。お花屋さんで買うときには、お店の人に相談しながら決められるのがメリットといえるでしょう。

「通販(ネットショップ)」で買う人は1割強と意外と少ない結果でした。近くに花屋さんがなかったり、買いに行く時間がなかったりする際に便利なお花のネットショップ。花の色や予算などで検索できるので、贈りたいイメージに合うものを見つけやすいという点も良いところでしょう。

日常的に飾る花は「花の色」と「花の種類」を重視

Q5.日常的に飾る花を選ぶ際に、一番重視するのは何ですか?
Q5.日常的に飾る花を選ぶ際に、一番重視するのは何ですか?
日常的に飾る花を買うときに重視するのは「色」「花の種類」との回答が約3割強でした。続いて「予算」との回答が約2割。日常的に飾る自分や家族のための花は、自分・家族の好みの色や好きな花を最も重視しつつ、予算に合わせて決めている様子が伺えます。

ただし、男女で多少の差があり、男性は「花の種類」、女性は「花の色」を最も重視していることがわかりました。

贈り物用の花は「相手のイメージや好み」を重視

Q6.贈り物用の花を選ぶ際に、一番重視するのは何ですか?
Q6.贈り物用の花を選ぶ際に、一番重視するのは何ですか?
贈り物用の花を買うときに重視するのは「相手のイメージ」が最も多く、3割を超えました。続いて「相手の好み」が2割強。贈り物用の花を選ぶときには、やはり贈る相手のことを考えて選ぶようです。3番目に多い回答は、自分用の花を選ぶときと同じく「予算」でした。割合としては少ないですが、「花の旬」や「花言葉」を考えて選ぶ方もそれぞれ1割弱ほどいます。相手の好みがよくわからない場合などは、「花の旬」や「花言葉」で花を選ぶのも良いアイデアではないでしょうか。

花のイメージや花のギフト、みんなの本音は?

花のイメージや花のギフト、みんなの本音は?花を受け取る女性。嬉しそうな顔
続いて回答者全員に、花に対するイメージや花のギフトについて聞きました。特別なとき以外に花をもらうことについて、どのように思う人が多いのでしょうか。また、花をもらって嬉しかったこと、花を贈って喜ばれたことについてもリサーチしました。

「花が好き」との回答が7割以上!

Q7.あなたは花が好きですか?
Q7.あなたは花が好きですか?
「花が好き」との回答が7割を超え、「あまり好きではない」を大きく上回りました。「花があまり好きではない」という場合、生花をもらうと花瓶を用意したり、水を換えたり、枯れた花の対応をしたりする手間が理由の可能性も。そうした心配がある場合、そのまま飾れるフラワーアレンジメントや箱に花が生けられているフラワーボックスなどを選ぶと良いかもしれません。

また、男女で回答に差があることがわかりました。「花が好き」との回答は、男性のみで見ると6割弱の一方、女性のみで見ると8割を大きく超えています。男性に贈る場合は、事前に花を贈って喜ばれそうかどうか確認した方が良いでしょう。女性に贈る場合は、喜んでもらえる可能性が高そうです。

花のイメージとして最も多いのは「プレゼント」

Q8.あなたにとって花とはどのようなイメージがありますか?
Q8.あなたにとって花とはどのようなイメージがありますか?
花に対して「プレゼント」というイメージを持っている人が7割近くと多数を占めました。続いて「お見舞い・お供え」が15.5%で、「プレゼント」との回答と合わせると、8割以上が「花は誰かのために買うもの」というイメージを持たれています。

花に「自分へのご褒美」というイメージを持っている人の割合は少ないですが、回答した人はすべて女性でした。男性が自分へのご褒美として花を買うことはかなりレアケースといえそうです。

花をもらうと、ポジティブな印象を抱く人が大多数

Q9.特別な日ではないときに花をプレゼントされるのはどう思いますか?
Q9.特別な日ではないときに花をプレゼントされるのはどう思いますか?
特別な日ではないときに花をプレゼントされても「素直に嬉しい」と感じる人が最も多く、4割を超える結果となりました。「幸せな気分になる」「何でもない日が特別な日になるようでワクワクする」「自分で買う以上の喜びがある」といったポジティブな回答を合わせると、約7割に達します。誕生日や記念日など特別な日ではなくても、花を贈ると喜んでもらえるでしょう。

2番目に多い回答は「花のプレゼントはあまり嬉しくない」で2割弱の方が選択し、「できれば特別な日にもらうのがいい」と感じる人も1割程度います。相手に合わせて花を贈るかどうかを考えるのが望ましいでしょう。

なお、「花が好きかどうか」の質問と同じく、ここでも男女差があることがわかりました。全体的に女性の方が嬉しい気持ちを抱く傾向があり、8割近くの女性はポジティブな回答をしています。一方の男性では、その割合は約6割でした。具体的に見てみると、「素直に嬉しい」との回答が男性では3割超に対し、女性では半数を超えています。逆に「花のプレゼントは嬉しくない」との回答は、男性3割弱に対して女性1割強と大きな差が見られました。男性に花のギフトを贈る際には、喜ばれるかどうか事前に確認したほうが良さそうです。

誕生日や母の日、プロポーズに。花のギフトにまつわるエピソード

Q10.花をもらって嬉しかったことや、花を贈って喜んでもらったことがあれば、そのときのエピソードを教えてください。

続いて、花をもらって嬉しかった、花を贈って喜ばれたエピソードをご紹介します。

結婚記念日に真っ赤な大きな花束をもらった。気持ちが伝わってきて、嬉し涙が出た。(21歳 事務系会社員)
・主人が誕生日にプレゼントしてくれたとき。「お店で選んでくれたんだなー」と思ったらとても嬉しい気持ちになった。(42歳 専業主婦)
・夫が恥ずかしそうに花を渡してきたとき嬉しかった。(32歳 事務系会社員)
・だいぶ前の母の日に、バラ好きの義理の母に、妻と一緒に選んだ小さなバラの鉢植えを贈ったら、すごく喜んで、今でも庭で大事に世話してくれていること。(45歳 技術系会社員)

「妻の誕生日は毎年お花をプレゼントすると決めている」「プロポーズに100本のバラもらったこと」など、プロポーズや結婚記念日、誕生日、母の日など、特別な日に贈られる花のギフトのエピソードが多く見られました。
エピソードを聞くだけで、幸せな気持ちになりますね。

その他、「会社を退職するときに花をもらってとても嬉しかった」「好きな人に何にもないときにサプライズで贈ったら、凄く喜んでくれた」といったエピソードもありました。

まとめ

花のギフトについての意識調査はいかがでしたでしょうか。花を買う頻度は人それぞれですが、花を購入する場合、お花屋さんでプレゼント用として買う人が多いようです。また、プレゼントとして買うときには、相手のイメージや好みが重視されていることがわかりました。女性では特に花が好きな人が多く、特別な日でもそうでない日でも花を贈ると喜んでもらえるでしょう。

色や香りで気持ちを明るくしてくれる花。この記事を参考に、普段の生活に花のギフトを取り入れてみてください。

2022-06-29 | Posted in , 花を贈る時No Comments » 

 

夏の花一覧|花束におすすめな夏に咲く季節の花の種類とは?

夏の花一覧
夏らしい花束やフラワーアレンジメントを贈りたい方の参考になるように、夏に咲く季節を感じられる切り花をご紹介します。
夏生まれの方の誕生日結婚記念日のお祝い、退職祝いの贈り物におすすめです。

ひまわり

夏といえば、ひまわりの花。

  • 科・属:キク科・ヒマワリ
  • 和名:向日葵
  • 花言葉:憧れ・あなただけを見つめる
  • 英名:Sunflower
  • 学名:Helianthus annuus
  • 開花期:7月~9月

夏の花といえば、やっぱり、ひまわりではないでしょうか。
ひまわりは子供から大人まで幅広い年代の方から愛されている花の1つです。

お花屋さんで、花束やフラワーアレンジメントとして使われる切り花として販売されている他に、学校の花壇で育てられていることや、ひまわり畑などを見かけることもあるかと思います。
他の花に比べて見る機会が多いため、多くの人がひまわりに親しみを感じやすいかと思います。

誕生日のプレゼントや結婚記念日のお祝いとして、「多くの人から親しまれ、夏を代表するひまわりの花束を贈りたい」という方も多いのでは。
プレゼントしたひまわりは、できるだけ長くきれいな姿を楽しんでもらいたいですよね。

そこで、ここからはひまわりを長持ちさせるためのポイントをご紹介します。
ひまわりをプレゼントした時に、長持ち方法を簡単に伝えてみるのもいいかもしれませんよ。

ひまわりを花瓶で飾る時は水を少なくすることがおすすめ

茎に細かい毛が生えている

ひまわりの茎には、細い毛が生えています。
そのためひまわりの茎は、水に浸かっていると他の花に比べて傷みやすいのです。

ひまわりを花瓶で生ける時は「浅水」がおすすめ。
茎が水に触れる部分を少なくするように、少ない水で生けるようにしましょう。

水を変えるタイミングで花瓶も洗う

先にご紹介した通り、ひまわりは茎が傷みやすい花です。
水に浸かっている茎を触ると、ヌルッとすることも。
このヌルヌルとした感覚は、茎が腐っていたり、傷んでいたりするためおきます。
茎が腐って水が濁ると、ひまわりは十分に水を吸い上げることができなくなります。

茎のヌメリは、水だけではなく花瓶の内側についていることもあります。
花瓶の水を清潔に保つためにも、水を交換するタイミングで花瓶の内側も洗うようにすることがおすすめです。

▼ひまわりを使った花ギフトはこちらから
ひまわり特集

クルクマ

夏はクルクマ。トロピカル

  • 科・属:ショウガ科・ウコン属(クルクマ属)
  • 和名:鬱金(うこん)・クルクマ
  • 花言葉:乙女の香り・あなたの姿に酔いしれる
  • 英名:Siam tulip
  • 学名:Curcuma petiolata
  • 開花期:8月~10月

見るからに「南国の花」という印象のクルクマ。
クルクマは、ピンクや白、グリーンなどの色があります。
ピンク色が有名なように思いますが、実は他の色も楽しめるんです。

ちなみにクルクマの花のように見えている部分は、苞(ほう)という部分になります。
本当の花は、苞の奥の方にあるのです。
クルクマをプレゼントする時や、自宅で飾るという時はクルクマの本当の花の部分も見てみてくださいね。

クルクマの原産地はマレー半島と言われており、夏の暑さにも耐えてくれます
暑い夏に、長持ちしてくれるのは嬉しいですね。

クルクマの花はそんなにいい香りではない。個人的には。
クルクマの「乙女の香り」という花言葉から「良い香りがするのでは?」と思った方も多いのではないでしょうか。
個人的な感想ですが、クルクマはそこまで良い香りではなかったように思います。
気になった方は、嗅いでみてください。

また「あなたの姿に酔いしれる」という花言葉は、幻想的な美しさの花を咲かせることが由来していると言われています。

暑さにも強いクルクマを、さらに長持ちさせたいという方のために、ここでお手入れ方法をご紹介します。

霧吹きで保湿するとより長持ちに

クルクマは1日に1回程度、花の部分に霧吹きで水をかけることによってより長持ちします。
保湿することが大事なようです。

アンスリウム

夏はアンスリウム。赤が有名

  • 科・属:サトイモ科・アンスリウム属
  • 和名:大紅団扇(おおべにうちわ)
  • 花言葉:情熱
  • 英名:Tailflower・Flamingo flower
  • 学名:Anthurium
  • 開花期:5~10月

花束やフラワーアレンジメントに使う切り花だけではなく、鉢植えとしても流通しているアンスリウム。
赤色が有名で、他にグリーンや白、ピンク、黒なども流通しています。
夏になるとお花屋さんで切り花として販売されることが多く、南国感を得られる花の1つです。

アンスリウムの特徴的な「うちわのような部分」は、実は花ではありません。
クルクマの時にお伝えしたのと同じように、アンスリウムの赤色やグリーンの部分は苞と言われる部分にあたります。
アンスリウムの花は、中心部分にある棒状のところです。
ゴージャスな雰囲気のアンスリウムですが、花だけ見るとまた違った印象がありますよね。

アンスリウムは、暑い夏にも耐えられる丈夫な花です。
茎も腐りにくく、花瓶の水も汚れにくいのも嬉しいですよね。
よりアンスリウムを長持ちさせたい方に、ポイントをご紹介します。

茎は斜めにカットする

花瓶に生けられたアンスリウム

茎を斜めにカットすることによって、茎の内側の水に触れる面積が増えます
水に触れる部分が多くなることによって、必要な量の水を吸い上げることができるようになるのです。

ルリタマアザミ

  • 科・属:キク科・ヒゴタイ属
  • 和名:ヒゴタイ・瑠璃玉薊(ルリタマアザミ)
  • 花言葉:豊かな感情・鋭敏
  • 英名:Globe Thistle
  • 学名:Echinops ritro
  • 開花期:6月~8月

トゲトゲとした花が印象的な、ルリタマアザミ。
和風にも洋風にも使えそうな花姿で、涼しげな色合いが夏に人気です。

丸くて触ると痛そうな花に注目しがちですが、ルリタマアザミを自宅に飾ったりプレゼントしたりする際は、茎や葉の裏にも注目してみてください。
ルリタマアザミの茎や葉の裏は、緑ではないのです。
美しい銀色をしています。
ルリタマアザミの茎や葉の裏は緑ではなく、シルバーなのです!

ちなみにルリタマアザミは、ドライフラワーとしてもよく活用されています。
ドライフラワーをインテリアとして楽しみたいという方には、ルリタマアザミを贈るのがおすすめです。

ルリタマアザミは名前に「アザミ」と、ついているだけあって、茎が固いことも特徴の1つです。
茎が他の花よりも丈夫なため、水の中で茎が腐ることが少なく、花持ちが良いのです。

ここでルリタマアザミの豆知識を一つご紹介します。

Echinopsという学名はハリネズミに由来

ルリタマアザミの学名は、先にご紹介した通りEchinopsです。
Echinops「ハリネズミに似ている」というギリシャ語に由来します。
個人的には栗のイガのようにも見えますが、丸くトゲトゲした様子がハリネズミに見えたのかもしれませんね。

デンファレ

デンファレの花は南国気分。夏にぴったりです

  • 科・属:ラン科・デンドロビウム属
  • 和名:デンファレ
  • 花言葉:お似合いのふたり・有能
  • 英名:cooktown orchid
  • 学名:Dendrobium phalaenopsis
  • 開花期:6月~9月

ぱっと見ただけで、トロピカルな印象を与えてくれるデンファレ。
お花屋さんで見るだけでなく、パンケーキやトロピカルジュースの上に飾られていることもありますよね。
ランの中でも、比較的親しみやすい花の1つではないでしょうか。

デンファレの色は、紫やピンク、白、グリーンなどがあります。
どの花色も花持ちが良く、比較的長くきれいな様子を楽しむことができます

1つの茎から複数の花が咲く、デンファレ。
花が咲くのには順番があり、デンファレの花は下から順番に咲いていきます
自宅に飾っていても、だんだん新しい花が咲いていくのは嬉しいですよね。

ここからは、デンファレをもっと長く楽しむためのポイントをご紹介します。

枯れた花は取り除く

デンファレをもっと長持ちさせたい時は、枯れた花を取り除くようにしましょう。
先にご紹介した通り、デンファレは下から順番に花が咲いて行きます。
そのため枯れるのも下から順番に

下の方の花がしおれたり、元気がなくなってきたりしたら、取り除くようにするのがおすすめです。
一番上に付いている花(買ってきたばかりの時はつぼみのことが多いです)が開花できるように、しおれた花は取り除いてエネルギーを残すようにしましょう。


▼夏にぴったりな花ギフトはこちらから
夏の花贈り

スターチス

スターチスは、花持ちが良い。夏にもおすすめ

  • 科・属:イソマツ科・イソマツ属
  • 和名:花浜匙
  • 花言葉:変わらぬ心・永遠に変わらない
  • 英名:Statice・Limonium
  • 学名:Limonium sinuatum
  • 開花期:4~6月

花持ちが最強なスターチス。
スターチスは触ると、カサカサとしています。
バラなどの花びらを触るとしっとりしていますが、スターチスは生花というよりはドライフラワーに近い感覚があります。

ちなみにそのカサカサとした触り心地の花に見える部分は、花ではなくガクという部分
花は、ガクの中にある小さな点に見える部分です。
スターチスを自宅で飾る際やプレゼントする際は、花がどこにあるのか探してみてください。

スターチスは、植物全体の水分量が少ない花です。
そのため、ドライフラワーやハーバリウムなどでも使われることがあります。

スターチスの開花時期は4月~6月です。
「全然、夏っぽくないじゃん」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
なぜ夏におすすめかと言うと、花持ちがよいためです。

一般的に気温が高くなる夏を、花は苦手なことが多いです。
しかしスターチスは、水分量が少ないため夏でも長持ちしてくれます。
花の水が下がって元気がなくなってしまう切り花が多い中、スターチスは比較的長くきれいな状態を保つことができます

ここからは簡単に、ちょっとおしゃれなハイブリッドスターチスについてご紹介します。

ハイブリッドスターチスとは

ハイブリッドスターチスはおしゃれ。夏にもおすすめ

今までご紹介したスターチスは、歯ブラシのような形をしていましたが、ハイブリッドスターチスは少しオシャレな雰囲気があります。
ハイブリッドとは「交雑」という意味。
ハイブリッドスターチスとは、様々な種類のスターチスを交雑したことによって生まれた品種のことです。

そんなハイブリッドスターチスは、花がギュッとまとまったスターチスよりも、見た目はかすみ草に近く繊細でボリューム感のあるイメージになります。

ハイブリッドスターチスも、全体的な水分量は少なめ
そのためドライフラワーや、ハーバリウムの素材としてよく活用されています。

トルコキキョウ

トルコキキョウは夏の暑さに強い

  • 科・属:リンドウ科・ユーストマ属
  • 和名:トルコ桔梗
  • 花言葉:優美・清々しい美しさ
  • 英名:Lisianthus
  • 学名:Eustoma
  • 開花期:5月~7月

アンティーク調の微妙な色合いから、はっきりした色まで楽しむことができるトルコキキョウ。
白やクリーム色、淡いピンクなど優しそうな雰囲気の色合いだけでなく、濃い紫や鮮やかなピンクなども流通しています。

加えてトルコキキョウは、花びらがたくさん付いた八重咲きやシンプルな一重咲き、豪華なフリル咲きなど咲き方も種類が豊富
同じトルコキキョウでも、品種が違うことで雰囲気が全く異なる花なのです。
プレゼントする相手をイメージして、デザインすることができます。

トルコキキョウは、夏の暑さに強く比較的花持ちの良い花です。
一般的に、気温が上がると茎が傷みやすくなり、花がしおれてしまうまでの時間が短くなります。
しかしトルコキキョウは丈夫で、他の花に比べて夏でも茎が傷みにくいことが特徴です。

ちなみにトルコキキョウは、他の名前で呼ばれていることもあります。
ここからは、トルコキキョウの呼び方についてご紹介しようと思います。

リシアンサス・ユーストマもトルコキキョウ

アンティーク調のトルコキキョウの写真。リシアンサス・ユーストマとも言う

実はトルコキキョウは「リシアンサス」や「ユーストマ」とも呼ばれています。
国によって呼び方が異なるというだけでなく、日本のお花屋さんや市場によって呼び方が異なるのです。
リシアンサスというのは、英名の「Lisianthus」に由来しています。
そしてユーストマは学名の「Eustoma」から呼ばれているのだそうです。

「なぜこのように、様々な名前で呼ばれるようになったか」と言うと、そもそもトルコキキョウという名前が原因だったのだそうです。
トルコキキョウという名前には「トルコ」と「桔梗」が入っています。
しかし、トルコキキョウはトルコが原産ではなく、キキョウ科の花でもありません。

そのため、「和名のトルコキキョウではなく、英名や学名を使って呼んだ方が良いのではないか……」という考えと、そのままトルコキキョウと呼んでいるところがあるため、名前が3種類になっているようです。

グラジオラス

グラジオラスの花畑

  • 科・属:アヤメ科・グラジオラス属
  • 和名:グラジオラス
  • 花言葉:密会・愛の祈り
  • 英名:Gladiolus・Sword lily
  • 学名:Gladiolus
  • 開花期:6月~9月

お花屋さんだけでなく、花壇でも見かけることのあるグラジオラス。
グラジオラスは茎の長さを長くしたまま、大きな花束やフラワーアレンジメント、開店祝いなどで贈られるスタンド花にも活用されています。

花色は、ピンクや赤、黄色、オレンジ、緑など。
加えて花びらの中でオレンジから黄色に変わっていくような、グラデーションを楽しめる品種もあります。
豊富なカラーバリエーションで、誕生日や結婚記念日の花ギフトを作ることができるのです。
カラーバリエーション豊富なグラジオラス

ちなみにグラジオラスという名前の由来は、英名の「gladiolus」です。
この英名「gladiolus」は、ラテン語の「小型の剣」という意味の 「gladius」からつけられたと言われています。
花が咲く前のグラジオラスや、葉が剣に似ていたことに由来するのだそうです。

夏に旬を迎えるグラジオラスは、暑さに強い花です。
そのため比較的、夏でも花もちが良いことが有名です。
長くきれいな花を楽しめるグラジオラスですが、より長く花を楽しみたいという方にお手入れのコツをご紹介します。

咲ききった花は早めに取り除く

グラジオラスは、デンファレと同じく1つの茎から複数の花を咲かせます。
花が咲く順番は、下から上に向かて咲き進んで行きます
長く花を楽しみたいなら、咲ききった花は早めに取り除くことがおすすめです。

夏らしい花束やフラワーアレンジメントを贈ろう

ひまわりを持って笑顔の女性
夏にある誕生日や結婚記念日のプレゼントには、夏らしい花束やフラワーアレンジメントがおすすめです。
夏に咲く季節感のある花を贈ることで、特別なプレゼントにすることができます。

日本は、四季がある国。
特別な記念日には、その季節にあった贈り物をすることがおすすめです。

ちなみに花キューピットでも、夏の誕生日や結婚記念日、退職祝いにぴったりな花ギフトをご用意しております。
今回ご紹介したひまわりやデンファレなど、夏らしさを感じられる花を使った花束やフラワーアレンジメントを、ぜひチェックしてみてください。 

 

 

 

2022-06-23 | Posted in , 花を贈る時No Comments » 

 

お墓に供えてはいけない花がある?お墓参りの手順・マナー・タブー

お墓にお供えする花とは。お墓参りをする夫婦
7月~8月は、お盆ですね。また3月・9月にはお彼岸あります。
お盆・お彼岸の時期が近づくと、気になるのがお墓参りについてではないでしょうか。
お墓にお供えする花やマナー・タブーは、お墓参りに行く前に知っておきたいものです。
そこで、今回はお墓参りに行く際に疑問を持つことが多い、お供えする花の種類についてご紹介します。
またお墓参りの手順や、控えた方が良い(タブーとなる)ものなども、簡単にご紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。

お墓に供えてはいけない花がある?

実は、お供えで絶対に供えてはいけないという花の種類はありません
お墓には故人が好きだった花や、季節の花をお供えすることが多いかと思います。

ただ一般的に避けた方が良い花はあるので、まずはお墓にお供えしない方が良いとされている花の種類についてご紹介したいと思います。
▼知恩院の僧侶である大津様にお供えの花についてインタビューしました。
合わせてご覧ください。


仏花のルール・マナーQ&A

仏花のルール・マナーQ&A

僧侶 兼 華道家の大津様からお花をお供えする際の基本的な知識をお伺いしました。

お墓に供えない方が良い花の種類

ここから、お墓にお供えするのを避けた方が良い花の種類についてご紹介します。

バラなどトゲのある花

白バラ。トゲがある花は避けた方が良い
トゲがあると怪我や死を連想するため、お墓をはじめお供えには控えた方が良いとされています。
トゲがある花と聞いて、初めに思い付くのは、バラかと思います。
他にトゲのある花は、アザミやイラクサなどがあります。
イラクサはお花屋さんで販売されているというよりは、ちょっとした茂みなどに生息している植物です。
お墓の花が寂しいからと言って、近くに生えていた植物をお供えする場合は、トゲがあるかどうかを確認すると良いかもしれませんね。

朝顔などつる性の花

朝顔など、つるで成長する植物は良くない
つるで成長していく植物は、朝顔の他にクレマチスなどが有名です。
つる性の植物は、隣のお墓にツルが巻きついてしまうことがあるため、控えた方が良いとされています。

朝顔をイメージしていただくと分かりやすいですが、つる性の植物は何かに巻きつきながら成長していきます。
そのため、思っていなかった方向に成長してしまうことも……。
周りの方に迷惑にならないよう、つる性の花は避けた方がよさそうです。

椿など死を連想する花

椿の花は、死を連想させるため避けた方が良い
お墓だけではなく、お供えする際は「死」を連想させる花は避けた方が良いとされています。
椿はきれいな花ですが、花が終わる時に花ごと落ちる姿が、首が落ちることを連想させるため縁起が悪いと言われることも。
きれいな花でも、縁起が悪いとされている花は避けた方がよさそうです。

彼岸花など毒がある花

毒がある花はお供えしない。彼岸花も避ける
毒がある花は、お墓に限らず仏壇など他のお供えも含めて、避けた方がいいと言われています。
先にご紹介した椿と同じく、毒があると「死」を連想させることから、お供えするのは控えた方がいいのだそうです。
彼岸花や水仙(スイセン)、すずらんにも実は毒があります。

キンモクセイ(金木犀)など香りが強い花

金木犀の花は良い香り。しかし香りが強すぎるため控えた方が良い
お墓には、様々な方がお参りに行ってくるもの。
花の香りが強すぎるキンモクセイなどは、お墓に供えるのは他の人のことも考えて避けた方が良いかもしれません。
香りが強すぎると、虫が多くよってきてしまうこともあります
仏壇など、自宅でお供えする場合は特に問題にはならないようです。

ユリなど花粉で汚してしまう花

ユリなど、花粉が付いてしまう花のは控えた方が良い
ユリなどお手入れをしないと、花粉が周りに落ちてしまう花はお墓にお供えするのは避けた方がいいと言われています。
これは、花粉が墓石について汚れてしまうことを避けるためです。

稲穂・麦・粟(アワ)など食べられる花

食べられる花や植物はお供えしない方が良い
もともとお墓にお供えしようと思うことは少ないかもしれませんが、人が食べることのある花や植物はお供えしない方が良いと言われています。
稲穂・麦・粟以外にも、オクラの花も食べる場合があるので、控えた方が良いようです。

はじめにお伝えした通り、お墓にお供えする花については絶対的なルールはありません
例えば、お供えするのを控えたほうがいい花としてご紹介したユリですが、故人が好きだった場合は花粉を取り除いて、ユリの花をお供えしても問題ないかと思います。

お墓参りに適した花の種類

ここからはお墓にお供えしたい、適した花の種類についてご紹介します。

菊(マム)

白い菊。やっぱり菊がお供えには最適
お供えの花として、最も有名な菊
菊はお墓に限らず、仏壇などにもお供えされることがあります。
花持ちが良く定期的にお手入れをしなかったとしても、長くきれいな様子を楽しむことができるため、お墓にお供えするのに最適です。

菊の花言葉は「高貴」などがあります。
故人やご先祖様に尊敬の気持ちを表現できそうですね。

和風な菊もありますが、近年ではスプレーマムなどマムという名前で呼ばれる、洋菊もよく販売されています。
色もカラフルでかわいらしい見た目の種類もあるため、マムと呼ばれている菊にも注目してみてください。

カーネーション

カーネーションはお供えでもよく活用されている
母の日のイメージが強い、カーネーション。
母の日以外の誕生日などのお祝いでも活用されることがありますが、カーネーションはお墓などにお供えされる供花としてもよく選ばれています。
フリルのような見た目はかわいらしくもあり、品も合わせ持っているため、お供えの花束やフラワーアレンジメントに活用されているのです。

カーネーションは、1本あたりの値段が他の花に比べて手頃なこともあり、お供えの花に挿し色を加える時などにも選ばれています。
花持ちも良いため、カーネーションはお墓のお供えにもよく選ばれているようです。

リンドウ

青いリンドウはお盆にもよく使われている
紫や水色、青い花色が目を引くリンドウ。
お供え以外にも活用されることもありますが、特にリンドウはお盆や秋のお彼岸でよく活用されている花の1つです。
これはリンドウの開花時期が、7月~9月のためです。

リンドウはガーベラのように、1つの茎に1つの花を咲かせるのではなく、釣鐘形の花をいくつも楽しむことができます。
写真のように、リンドウの見た目は縦に長いイメージです。
そのためお墓にお供えする際、1本のリンドウを切り分けて丈を短くしても、カットした分だけ花を楽しむことができます

またリンドウは茎が硬いため水の中で茎が傷みにくく、花持ちが良いこともお墓にお供えされることが多い理由になっています。
ただお盆やお彼岸の時期にリンドウがお供えされることが多いのは、季節の花であることと、青色の花が凛とした雰囲気を演出してくれるということだけではありません。

実はリンドウの花言葉は、「勝利・誠実」というものの他に、「悲しんでいるあなたを愛する・あなたの悲しみに寄り添う」という花言葉を持っています。
リンドウの花言葉は、ご先祖様や故人のことを考える機会が多くなるお盆や、お彼岸の時期にぴったりですよね。

蓮の花はお供えに最適
蓮はお盆に欠かせない花と言っても、過言ではありません。
1つ目の理由は蓮の開花時期が、7月~8月のお盆とかぶっているということ。
季節の花をお供えしたいと思っている方は、蓮も選んでみても良いかもしれません。

また、蓮は仏教に深い関係があります
蓮は、仏壇の台座としてよく使われています。
仏典に「蓮華(れんげ)」の名で蓮が登場しているためです。
お寺の中にある池で、蓮が育てられていることも多いですよね。

ミソハギ(禊萩)

ミソハギはお墓にもお供えされる
お盆になると、盆棚にお供えされることが多いミソハギ。
実は、お盆の時期はお墓にミソハギをお供えすることもあるのだそうです。

ミソハギの開花時期が7月~8月で、お盆の時期と重なるため、季節の花としてお供えされることがあるのだそう。
さらにミソハギは、祭りの時などに身を清める役割として活用されていることもあります。
お墓にお供えするのにふさわしい、ミソハギは神聖な植物の1つなのです。
もっとミソハギについて知りたい方はこちらを合わせてご覧ください。


ミソハギの花言葉を紹介|お盆に飾るミソハギはどんな花?特徴・意味を解説

ミソハギの花言葉を紹介|お盆に飾るミソハギはどんな花?特徴・意味を解説


今回はそんなミソハギの特徴と花言葉、なぜお盆で供えられるようになったのかなどをご紹介したいと思います。

コウヤマキ(高野槇)

高野槇は昔からお供えされることが多かった
コウヤマキとは、庭木としても人気がある植物です。
花を楽しむのではなく、緑を楽しむものです。
針葉樹の仲間であり、先に庭木として人気ともお伝えしましたが、枝の部分は花束やフラワーアレンジメントとして使われる切り花としても出回っています。
生け花でもよく活用されているようです。

和歌山県の高野山に多くみられるので、コウヤマキ(高野槇)という名前になったのだそうです。
なぜお墓にお供えするのに適しているのかというと、花の代わりにお供えされたことがきっかけだったようです。
昔、和歌山県の高野山では「禁忌十則」という規制の中に「禁植有利竹木」という決まりがありました。
この「禁植有利竹木」は、果樹、花樹、竹、漆などを植えることを禁止していました。そこで1年を通して緑が美しく、自然の良い香りがするコウヤマキが花の代用とされたのだそうです。

ちなみにコウヤマキは日持ちが良く、傷みにくいため水も腐りにくいという理由もあり、現在でもたくさんの方々がお仏壇やお墓にお供えしております。
ご紹介したようにお供えしても花持ちが非常に良いため、お盆など夏場のお供えには特に重宝されているようです。

▼お盆について知恩院の僧侶である大津様に伺いました。
気になった方は合わせてご覧ください。


お盆・最新事情。精霊馬はブロッコリー、お花は自由?知恩院僧侶にインタビュー

お盆・最新事情。精霊馬はブロッコリー、お花は自由?知恩院僧侶にインタビュー

お盆の過ごし方などについて、知恩院の僧侶であり、華道家としてもご活躍されている大津憲優さんに教えていただきました。

お墓参りの手順を簡単に説明

お墓参りの手順を簡単に説明
ここで、お墓参りにあまり行ったことがないという方のために、簡単な手順をご紹介します。
宗派などによって、違いがあるのでご注意ください。

1、お墓の掃除

まずは、お墓の掃除から始めます。
落ち葉を掃いたり、目立つゴミを拾っておきます。
墓石は水をかけたり、布やスポンジで拭いたりこすったりして、汚れを落とします。
細かい部分や、汚れが落ちにくいところは歯ブラシで擦るといいかもしれませんね。
※お掃除の前に、花前で合掌することもあるようです。

2、花立に花をお供えする

花立が2つある時は、花が左右対称になるようにお供えします。
花立は、お墓に付いている花瓶のような部分です。

3、水鉢(水受け)をきれいな水を注ぐ

水鉢をきれいな水に注ぎます。
水鉢(水受け)は、故人・ご先祖様が飲む水を入れておく場所といわれています。
水鉢は、墓石のくぼみ部分のことです。

この時、食品などお供え物を持って来ている場合は、一緒にお供えしましょう。

4、線香をあげて、合掌

線香をあげて合掌します。
順番は、お墓に眠る故人と近い間柄の人からお参りをします。

ちなみに線香の火は息で吹き消さずに、手で扇いで消すようにします。

お墓参りでタブーになること

お墓参りでタブーになることは?
お墓参りで気を付けた方が良いことをまとめました。

服装

奇抜な格好は避けるようにしましょう。
故人に会いに行くため、きっちりスーツでないといけないわけではありません。
ただ、露出の多い服や奇抜な服装は避けるようにしましょう。

本堂の中に入る可能性がある場合は、裸足は失礼になるため控えるようにします。
サンダルで行くときは、靴下を持参するのがおすすめです。

ごみは片付ける

ゴミを片付けないで帰ることは、タブーと言われています。
掃除で集めたゴミなどはしっかり指定された場所に捨てるか、持ち帰るようにしましょう。

ジュースを墓石にかける

お酒やジュースなどを墓石にかけるのは、控えた方が良いでしょう。
お酒やジュースなどに入っている成分によっては、墓石にシミができてしまったり、変色してしまったりすることもあります。
また糖分が多いと虫が寄ってくる原因にもなりますので、控えた方が良いでしょう。

お供えは持ち帰る

お供え物で食品を持ってきた場合は、持ち帰るようにしましょう。
食品はカラスが荒らすことなどもあるため、お供えを残して帰ることによって墓が荒れてしまうこともあります。
またジュースの時と同じく、虫が多くなってしまったり、墓石が傷んでしまったりすることもあります。
そのため、お供えを残しておきたい気持ちもわかりますが、持ち帰るようにしましょう。
※花はそのままで問題ありません

お墓に最適な花を供えよう


今回は、お墓参りをする際に、役立つ情報を掲載しました。
絶対的なルールはありませんが、お墓にはお供えしない方が良い花の種類もありますのでご注意ください。

ちなみに花キューピットでは、お供えに適した花・お盆に最適な花をご用意しています。
気になった方は、サイトをチェックしてみてください。
お盆 花(新盆・初盆)

 

 

 

 

2024年(令和6年)今年のお盆はいつ?お盆休みの期間・お供えの花のルールも掲載

お盆の花
今回はお盆について、ご紹介したいと思います。
今年のお盆の期間や、いつから準備すればいいのか、またお供えに使うおすすめの花の種類についても掲載しています。
2024年(令和6年)今年のお盆について知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

2024年(令和6年)今年のお盆はいつ?

今年のお盆はいつ
では早速今年2024年のお盆の期間についてご紹介します。
お盆は、地域によって期間が異なります。
大まかにですが地域とお盆の期間によって3つに分類しました。

◆東京、横浜、金沢、函館、静岡など

この地域では7月にお盆が行われます。

お盆の期間:2024年7月13日~7月16日
迎え火:7月13日
送り火:7月16日(または7月15日)

◆沖縄など

新暦にすると毎年差は出ますが、8月15日前後からがお盆になります。

お盆の期間:旧暦7月13日~16日

◆先にご紹介した地域以外

多くの地域では8月にお盆が行われます。
日本全体で見ると、8月にお盆を行う地域が多いです。

お盆の期間:2024年8月13日~8月16日
迎え火:8月13日
送り火:8月16日(または8月15日)

◆実はお盆の日程は毎年変わらない

お盆の日程は毎年変わらないのに、変わるように錯覚してしまうのはなぜ?
毎年夏が近づくと「今年のお盆はいつになるんだろう」と思う方や、「お盆休みの期間はいつ?」と、考える方もいらっしゃると思います。
お盆は先にご紹介した通り、地域によって日付が異なりますが、実は日程は毎年変わるものではありません
7月にお盆を行う地域では、毎年7月13日~16日の4日間、そして8月にお盆を行う地域では8月13日~16日の4日間となります。

毎年日付が変わっているように思ってしまう理由としては、曜日が変わることによって、お盆休みの長さが変わることがあるからかもしれません。
8月11日が山の日という祝日になったため、8月にお盆休みがあるという方は有給をうまく使うと、年によっては10連休以上を取得することができるようです。
山の日は2016年に制定された比較的新しい祝日であり、2021年にはオリンピックがあったことで、祝日が変動しました。
祝日が変動したことによって、お盆の期間が変わったと思ってしまうこともあるかもしれませんね。

▼お盆の花が欲しい方はこちらをチェック

お盆の花

2024年、今年のお盆休み

さて「実はお盆の日程は毎年変わらない」という項目でもご紹介しましたが、年によって10連休以上になるかもしれないお盆休み。

では、今年のお盆休みはどのくらいの期間になるのでしょうか。
「8月にお盆休みがある」という方向けのお盆休みの日程をご紹介します。
今年のお盆休みは、有給を使わなくても9連休になりそうです
お盆休みの具体的な日程は以下の通りです。

2024年のお盆休み

8月10日(土)→休日
8月11日(日)→山の日(祝日)
8月12日(月)→振替休日
8月13日(火)~8月16日(金)→お盆休み
8月17日(土)~8月18日(日)→休日

合計9連休!

今年は去年に比べて比較的、外出しやすいお盆の期間になるのではないでしょうか。
お盆休みに久しぶりに実家に帰るという方も、いらっしゃるかもしれませんね。

2024年お盆休みの天気は?

↓こちらは、東京都の天気予報です。

+33
°
C
H: +33°
L: +27°
東京都
金曜日, 28 7月
7日間の天気予報を見る
+35° +33° +33° +33° +33° +33°
+28° +27° +27° +27° +28° +28°


外出される際は、参考にしてください。

例年のお盆は晴れの地域が多いようです。
熱中症が心配されるほど、全国的に気温が高いそう。
帰省される方やお出かけされる方は、こまめな水分補給が必要になりそうですね。

お盆の期間、病院や銀行はどうなる?

お盆休みは病院が休みになることもある

銀行は通常通り営業しています。
銀行は、「銀行法」という法律で、土日祝と年末年始が休日と定められています。
お盆で会う孫に「お盆玉」ともいわれる、お小遣いを渡したい時も安心ですね。

一方、病院はお盆の期間が休診になることもあります。
病院は法律などで、休日が決まっているわけではありません。
そためお盆の期間は、病院によって休みになっていることもあるので、事前に確認しておくことがおすすめです。

▼お盆の花をお探しの方はこちら

お盆

お盆の準備はいつからやる?

お盆の準備はいつからやろうか
お盆の期間が分かったところで、ここからはお盆の準備をいつから始めればいいのかについてご紹介します。

◆仏壇の掃除は盆棚(精霊棚)を設置する前にする

まずは、仏壇を掃除し清めるようにしましょう。
掃除は日常的にやっているという方も、いらっしゃると思いますが、お盆に入る前にいつもより丁寧に掃除するように心がけるのが良いとされているようです。

◆盆棚(精霊棚)はお盆入り前日・当日が一般的

お盆の準備といえば一番初めに思いつくのが、盆棚(精霊棚)ではないでしょうか。
この盆棚はお盆の時期に、ご先祖様を供養するために使われる祭壇に似たような働きを持っています。
そのため、お盆入りの前日または当日に配置し、お盆の期間が終わるまで片付けてはいけません。

◆迎え火

7月にお盆が行われる地域では7月13日、そして8月にお盆が行われる地域では8月13日に迎え火を行います。
お盆入りの日に迎え火をすると覚えておくと良いかと思います。

◆送り火

送り火は7月にお盆がある地域では、7月16日または15日に行います。
そして8月にお盆がある地域では、8月16日または15日に行います。
宗派や地域によって違いはありますが、16日の夕方に送り火を行うところの方が多いようです。

お盆の花のルール

お盆の花のルールとタブー
ここからは、お盆に供えたい花のルールを簡単にご紹介します。
お墓や仏壇、盆棚に花を供えるという方は多いと思います。
お供えの花には、絶対に守らなければならないというルールはないと言われています。
故人が好きだった花や、お盆の時期にあった季節の花をお供えすると良いのだそう。
ただし、一般的にお供えには避けた方が良い花もあります。

◆トゲのある花は避ける

棘のある花は避ける
トゲのある花は、避けた方が良いとされています。
トゲがあると怪我などを連想させるため、お供えでは控えたほうがいいと言われています。
ただ故人がトゲのあるバラなどの花が好きだった場合など、故人のことを想って供える場合には問題ではないのだそうです。

◆死を連想する花は避ける

彼岸花など死を連想させる花は避ける
また「死」などを連想する花は、お供えには適していないと言われています。
彼岸花は、別名「死人花」とも呼ばれているため、死を連想することからお供えするにはあまり適さないとされています。
またお墓に植えられていることが多いというのも、彼岸花を避ける理由の1つでもあるそうです。
お供えの花を選ぶときは、名前から「死」などを連想して縁起が悪くならないものであり、お墓に植えられていることが多くない花を選ぶと良いでしょう。

お供えに適さない花について、もっと知りたい方はこちらも合わせてご覧ください。
▼専門家にきいた、お盆の花のルール


お盆・最新事情。精霊馬はブロッコリー、お花は自由?知恩院僧侶にインタビュー

お盆・最新事情。精霊馬はブロッコリー、お花は自由?知恩院僧侶にインタビュー

知恩院の僧侶であり、華道家としてもご活躍されている大津憲優さんに教えていただきました。

▼専門家にきいた、花をお供えするときのルール


仏花のルール・マナーQ&A

仏花のルール・マナーQ&A

お花をお供えする時のマナーやルールをお聞きしました。

お盆におすすめな花の種類

お盆にお供えしたい、おすすめな花の種類についてご紹介します。
ここでご紹介する花はお盆に限らず、お供えによく使われている花の種類でもあります。
お盆で仏壇やお墓に花を供えるという方は、ぜひ参考にしてみてください。

◆菊(マム)

お盆に菊を供える
お供えで使われることが多い、菊。
特に菊を見ると、お供えのイメージが強いという方もいらっしゃると思います。
菊をお供えする理由としては、菊には邪気払いや無病息災といった意味があると言われ、縁起がいい花であるとされているためです。
そして、天皇家の菊は御紋のデザインにもされています。
菊の花言葉が「高貴」であるように、格式高い花とも考えられているそうです。
花の中で格式高く、高貴な花の1つである菊をご先祖様や仏様、故人に尊敬を表すためにお供えするとも言われています。

ちなみに菊は花持ちが良い花の1つであり、お供えしてから他の花に比べて長い期間きれいな姿を楽しませてくれます。
ご先祖様にきれいな花を楽しんでもらいたいという気持ちから、飾られることが多くなったのかもしれません。

◆リンドウ

リンドウをお盆に供える
濃い紫やピンク、青色などの種類があるリンドウ。
古くから日本人に愛されてきた花の1つであり、和花の代表でもあります。
リンドウの開花時期は8月~9月とされていて、ちょうどお盆の時期にあたります。
季節の花をお盆でお供えしたいという方は、リンドウがおすすめです。
ちなみに古くからリンドウは、お盆のお供えに選ばれていたのだそうです。
お盆にお供えすることが多い理由は、先にご紹介したリンドウの開花時期が8月~9月であること。
リンドウがちょうど山に咲いていたことで、お盆の時期にお供えされることが多くなったとも言われています。

またリンドウの花言葉には「勝利・正義感」の他に「あなたの悲しみに寄り添う・寂しい愛情」などの花言葉もあります。
「あなたの悲しみに寄り添う」という花言葉は、お盆に故人を思う少し寂しい気持ちに寄り添ってくれるような気がしますね。
この「あなたの悲しみに寄り添う」という花言葉は、リンドウが自生している姿が群生することなく花を咲かせている様子に由来していると言われています。

▼お盆の花が欲しい方はこちらをチェック

お盆の花

 

◆トルコキキョウ

トルコキキョウをお盆に供える
夏の暑さにも丈夫なトルコキキョウは、お盆のお供えとしてよく選ばれています。
特にお墓にお供えする花に、トルコキキョウが加えられていることが多いです。
トルコキキョウは誕生日祝いなどのお祝いの場面で使われることも多い、花びらが幾層にも重なった八重咲きと、お椀のような形をしている一般的にお供えで使われる一重咲きがあります。
お盆には少し豪華な雰囲気を出したいときは八重咲きのトルコキキョウを、凛とした美しいデザインにしたいときは一重咲きのトルコキキョウが選ばれるのだそう。

また、トルコキキョウの花言葉は「優美」などがあります。
優しかった故人へ、花言葉で気持ちが伝えられるような気がしますね。
花言葉でお供えを選ぶ場合は、比較的故人が女性の場合が多いのだそうです。

ちなみにトルコキキョウは、お花屋さんによってリシアンサスユーストマという名前で販売されていることがあります。
呼ばれている名前は異なりますが、トルコキキョウ・リシアンサス・ユーストマは全て同じ花を指しています。

胡蝶蘭

胡蝶蘭もお盆ではよく選ばれる
仏壇の近くにお供えされる花として、胡蝶蘭もあります。
胡蝶蘭は花持ちが良く、環境などにもよりますが1ヶ月ほどきれいな花の様子を保つことができると言われています。
そのため4日間のお盆の期間は、胡蝶蘭の美しい姿をお供えすることができるのです。
また特に胡蝶蘭は高級感があり見栄えするため、故人が亡くなって初めてのお盆に当たる新盆などに、丁寧な供養の気持ちを込めて贈られることが多いのだそう。
お盆の法要や法事など行うという場合も、胡蝶蘭が選ばれています。

胡蝶蘭と聞くと、大きく場所を取ってしまうイメージがある方も多いかと思います。
しかし部屋に飾りやすい小さめのサイズのミディ胡蝶蘭という胡蝶蘭も流通しているため、飾る場所に合わせて大きさを変えることができます。

 

 

 

お盆についてもっと知りたい

今回はお盆の日程やお盆休み、お供えしたい花の種類についてご紹介しましたが、もっとお盆について知りたいという方はこちらも合わせてご覧ください。

▼お盆について知恩院の僧侶 大津様にききました

>>>最新のお盆事情 精霊馬はブロッコリー、お花は自由に?

▼お盆のマナーが気になる方はこちらもチェック

>>>お盆の基礎知識・作法を僧侶に教わろう。時期・お供え(精霊馬・提灯・五供)・お墓参りマナーなど

▼お盆でよく見かけるミソハギについてまとめました

>>>ミソハギの花言葉を紹介|お盆に飾るミソハギはどんな花?特徴・意味を解説

お盆には花をお供えしよう

お供えの花はもう決まった?
今回は、お盆についてご紹介しました。
ご先祖様や故人を供養する気持ちを、花に託してお供えしてみてくださいね。

ちなみに花キューピットでは、お盆に最適な花束やフラワーアレンジメント、胡蝶蘭もご用意しております。
自宅用にお供えの花を探しているという方や、実家に帰るタイミングでお供えの花も一緒に用意したいという方は、ぜひ一度花キューピットのサイトをチェックしてみてください。

 

 

 

どんな花を選べばいいのか分からないという方は、お届け先の地域の風習に合わせてお花屋さんが作るオリジナルフラワーもご用意しておりますので参考にしてみてください。

>>>地域の慣習に対応 お花屋さんのオリジナルデザインの供花

お盆に、結婚して初めて義父母の家へ行くときなどは、地域に合わせたお供えの花が安心です。

お盆のよくあるご質問

お盆に贈りそうなお供えの花

お盆の期間はいつですか

地域によって差がありますが、お盆は8月13日~8月16日の地域が全国的に多いです。お盆が8月ではない地域は横浜や東京、静岡などで7月13日~7月16日、沖縄などは旧暦の7月13日~7月15日となります。詳しくはこちら

お盆休みはいつですか

お盆休みは、多くの企業が8月に導入しているようです。詳しくはこちら

送り火や迎え火はいつですか

迎え火は8月も7月も13日に行うことが多いようです。そして迎え火は、16日または15日に行います。詳しくはこちら

お盆にお供えの花を贈るならいつが良いですか

お盆入り前12日に届けることが多いようです。お盆の花を見たい方はこちら

 

ミソハギの花言葉を紹介|お盆に飾るミソハギはどんな花?特徴・意味を解説

ミソハギの花
お盆で仏壇やお墓に供えられることの多いミソハギ。
今回はそんなミソハギの特徴と花言葉、なぜお盆で供えられるようになったのかなどをご紹介したいと思います。

ミソハギとはどんな花?

ミソハギは湿地に生息

  • 科・属:ミソハギ科・ミソハギ属
  • 和名:禊萩(ミソハギ)
  • 別名:盆花・精霊花など
  • 学名:Lythrum anceps
  • 開花時期:7月~9月

ミソハギは、7月~9月に開花する宿根性の多年草です。
原産地は、日本や朝鮮半島と言われています。
日本全土の湿地や田んぼの畦(あぜ)など、日当たりがよく湿った場所を好んで生息しています。
田舎に帰った時に、見たことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。
まとまって咲く小さなピンク色の花が、素朴なかわいらしさを感じさせてくれますよね。

花の色はピンクや紫、赤紫などで萩の花に似ています。
しかしミソハギは萩と名前についていますが萩の花とは異なる植物です。
萩はマメ科ハギ属の植物ですが、ミソハギはミソハギ科ミソハギ属。
植物学的に見ても、全く違う植物だということがわかります。
萩の花とミソハギの花を見比べる機会があった時は、ぜひ違いを探してみてくださいね。

ちなみにミソハギの別名は「盆花・精霊花・盆草・霊の屋草・水掛草」などです。
ミソハギの別名はお盆に関連した名前が多く付けられています。
ミソハギの「水掛草」という別名は、精霊棚に水をかけるために使われる花ということが由来になっているのだそうです。
やはり皆さまがイメージする通り、ミソハギとお盆は深い関係があるのですね。

ミソハギの花言葉・由来

お盆のミソハギ
ミソハギの花言葉は、「愛の悲しみ・純真な愛情・悲哀・慈悲」など。
どちらかというと、ミソハギには寂しい印象の花言葉が付いていますね。
この花言葉も実は、ミソハギがお盆の時期にお供えされることが多いことが由来なのだそうです。
お盆のお供えとして定番のミソハギ。
「ミソハギ=お盆」というイメージになっていきました。
お盆はご先祖様や故人を供養する行事のことで、ミソハギを見るとお盆が連想され、故人のことを想ったり思い出したりするため、「愛の悲しみ」などの花言葉が付いたと言われています。

ミソハギの育て方

ミソハギの育て方。水やりは他の植物との差がある
ここからはミソハギの育て方のポイントを、簡単にご紹介しようと思います。

種まき

ミソハギはの種まきをするのは、4月~5月中旬です。
温かい地域では、10月に種まきをしても育てることができます。
種が小さく、細かいので種が重ならないように注意してください。
小さな種のため、土を種の上にたくさんかけてしまうと、発芽しないこともあります。
ミソハギの種の上には、2mmくらいの厚さをイメージして、土をかぶせるようにしましょう。

お花屋さんや、ホームセンターでミソハギの種を購入した際は、袋に入っているかと思います。
袋の裏には、種まきの時期や覆土(種の上にかぶせる土の量)を記載されていることが一般的です。
種まきの際は、袋に記載されていることも注目してみてください。

置き場・育てる環境

太陽の光がたっぷり当たる所で育ててください。
日陰でも成長しますが、花月が悪くなったり成長が遅くなったりします。
そのため、日の光が十分に当たる場所で育てるのがポイントです。

水やり

水の中でミゾハギは育ていることもあるらしい
ミソハギは、乾燥が苦手な植物です。
田園や湿地で生息しているミソハギを、見たことがあるという方もいらっしゃるはず。

ミソハギを鉢植えで育てる時は、腰水栽培がおすすめです。
腰水栽培とは、水を張った受け皿などに、直接鉢植えを浸して鉢底から水を吸わせながら育てる方法。
バケツや、鉢植えよりも一回り大きい容器に、水を入れて鉢植えを入れます。

もし、庭の池や水槽などでミソハギを育ている時は、土の表面から約3~7㎝の深さまで見時の中に沈めて育てるそうです。

肥料

肥料は与えなくても、そこまで問題がないように思います。
鉢植えで育ているミソハギに肥料を与えたい時は、春と秋に少しの緩効性化成肥料をあげましょう。

お盆にミソハギを飾る理由

ミソハギをお盆に飾る理由
花言葉や別名の由来になるほど、お盆に深くかかわっているミソハギ。
では、そもそもどうしてミソハギをお盆にお供えするようになったのでしょうか。
ミソハギが、お盆に飾られるようになった理由には諸説あるようです。
ここでは、いくつかの説をご紹介します。

喉の渇きを抑える作用があるため

ご飯の横にお供えされているミソハギ
ミソハギには、お盆に供養する餓鬼の喉の渇きを抑える作用があると言われています。
精霊棚のごはんの横に、ミソハギはお供えされることが多いです。
これは、餓鬼は喉が細くてご飯を食べることができないため一緒にお供えされていると言われています。

餓鬼とは、餓鬼道に落ちた亡者のことを言います。
生前に強欲でわがまま・贅沢を繰り返しているなど悪いことをしたため、死後の世界で飢えと渇きに苦しむことになったとされています。
餓鬼は先ほど、喉が細くご飯が食べられないとお伝えしましたが、その喉は針のように細いと言われていて、お腹がすいて食べ物を口にしようとすると燃えてなくなってしまうのだそうです。
お盆には、ご先祖様や故人だけではなく餓鬼も一緒に供養する宗派が多いと言われています。
これは慈悲の心や、この世(生きている人の世界)に帰ってきた霊すべてにおもてなしをする気持ちなのかもしれませんね。

開花時期が旧暦のお盆だから

7月にも開花しているミソハギ
現在でも7月にお盆を行う地域はありますが、日本ではもともと7月13日から16日をお盆の期間としていたようです。
時代が移ろう中で暦が変わったことにより、多くの地域が8月13日から8月16日がお盆の期間となりました。
ミソハギの開花時期は7月~9月
特にミソハギの開花が盛んになる時期は、ちょうど旧暦のお盆の時期と重なっています。
そのため、ミソハギはお盆で重宝される花になったとも言われています。

ミソハギ(禊萩)という名前から

ミソハギは、禊萩
今までこの記事ではミソハギをカタカナで表記していましたが、漢字で表記すると「禊萩」となります。
この「禊」というのは、自分の身の罪や穢れを、川や海などの水で身体を洗い清めることなどを言います。
ミソハギは昔から祭りなどでも活用されていたため、お盆でもお供えされるようになったとも言われています。
ミソハギは、厄や穢れを払う禊に使われていたこともあるのだそうです。

先に何度かお伝えしているように、お盆の時期は精霊棚にミソハギはお供えされており、宗派によってお参りの時にミソハギに水を含ませ振ってお清めをするという役割もあるのだそうです。

ミソハギの露が仏様の好物だから

ミソハギの花
ご先祖様・仏様がミソハギの露が好物だからという地域や、ミソハギの露しか飲むことができないからお供えするという地域もあるのだそう。

地域や宗派などによっても、ミソハギのお供えの仕方や理由は異なることもあるようです。
お盆で親戚が集まった際には、どんな意味が込められているのか改めて聞いてみるのもいいかもしれませんね。

今年、2024年のお盆はいつ?

お盆の日程
ここからはおまけで今年、2024年のお盆の日程についてご紹介します。
お盆の期間は、地域によって差があります。
先に記載した通り、7月にお盆を行うところもあれば、8月にお盆を行うところもあります。
また、旧暦の7月13日からとしているところもあります。
大きく分けると以下のようにお盆の日程を地域で分けることができます。

●7月13日~7月16日……東京・横浜や神奈川県の一部・静岡など
●旧暦7月13日~7月15日……沖縄地方など
●8月13日~8月16日……先の紹介しなかった地域

※地域や宗派で違いがあることがあります。あくまで参考程度にご確認ください。

もともと旧暦を使っていた際、お盆は7月に行われていましたが、旧暦から新暦に変わったことで、農業と忙しい時期と被ってしまったのだそう。
そこで、新暦になってからは多くの地域で1ヶ月遅らせて、8月13日~8月15日に行う地域が多くなったそうです。
東京や横浜など現在でも7月にお盆を行っている地域は、あまり農業の影響を受けなかったため、7月にお盆を行っているのではないかといわれています。
このように、お盆の時期は地域によって異なります。
お供えの花をお盆のお供え用で贈る際などは、相手の住んでいる地域がいつお盆なのかを確かめることがおすすめです。

ちなみに花キューピットでは、ミソハギは取り扱っておりませんが、お盆にお供えするにふさわしい花をそろえています。
お盆にお供えの花を贈ることを検討されている方は、ぜひチェックしてみてください。

>>>お盆の花を見る

遠方へのお届けも、送料無料で対応いたします。

お盆の花であるミソハギ

ミソハギについて紹介しました。
お盆の花として馴染みのあるミソハギですが、花言葉やなぜお供えされているのかは知らなかったという方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
今年のお盆にミソハギをお供えするという方は、改めてどんな花だったのかを観察してみるのもいいかもしれませんね。
またお供えする際に、どのような意味があるかを考えてみるのもいいかもしれません。

 

 

 

2022-06-03 | Posted in , 花と文化No Comments » 

 

七夕っていつ?七夕におすすめの花の種類と花言葉|物語・由来、笹を使う理由も紹介

笹の葉に短冊を飾るる女性
今回は七夕についてご紹介します。
七夕に最適な花言葉を持った花や星・天の川に見える花の種類をご紹介します。
さらに七夕にすること一覧、短冊の色・七夕飾りの意味、七夕の織姫と彦星の話、笹に短冊を飾る理由など七夕を子供とより楽しめる情報もまとめました。
お子様と一緒に楽しめる七夕にしたい時は、ぜひ参考にしてください。
七夕にちなんだ孫や子供のプレゼントにおすすめな、おしゃれでかわいい花を飾って季節を感じよう。

七夕はいつ?

七夕を楽しむ女性
七夕は毎年7月7日です。
2022年7月7日は木曜日になります。
6月の後半になると駅やショッピングモールに、笹の葉が飾られているところを見ることも多くなりますよね。
幼稚園や小学校では、7月7日に短冊を書くというところも多いのではないでしょうか。
一般的に地域によって差がありますが、七夕は7月7日とされています。

ちなみに七夕祭りや七夕の行事などを7月7日に行わない地域では、旧暦の7月7日に行うというところが多いようです。
旧暦7月7日は8月上旬から中旬です。
子供からお年寄りまで親しまれている七夕は、奈良時代に日本へ伝わったと言われています。
奈良時代に使われていた暦は太陰太陽暦と言われる旧暦で、現在使われている太陽太陰暦と言われる新暦に直すことによって、新暦を旧暦にする際は毎年日付が変わってしまうのです。

ちなみに有名な仙台七夕まつりは、7月ではなく8月に行われている理由も旧暦の伝統行事だったためとされています。

七夕の天気は?

ご紹介したように七夕は、7月7日。
7月7日は例年は梅雨時期に重なります。
そのため、雨が降っている確率の方が多いのだそうです。

七夕の日に雨が降ってしまうと、天の川が見えなくなって少し残念な気持ちになりますよね。
実は、先にお伝えしたように暦が変わる前、旧暦の7月7日は8月上旬から中旬。
そのため、現在の七夕よりも晴れている日が多かったのだそうです。

七夕って何?

七夕を楽しむ子供
ここからは、七夕についてもっと詳しくお伝えしようと思います。
幼稚園生の小さな子供から、ご高齢のおじいちゃん・おばあちゃんまで親しみのある七夕ですが、「七夕とは何か」と聞かれるとどんな日なのか少し考えてしまうこともありますよね。
ここでは簡単に七夕とは、どんな日なのかをご紹介したいと思います。

七夕はどんな日?

七夕とは、織姫さまと彦星さまが天の川を渡り、1年に1度だけ出会える日のこと。
七夕には笹の葉に願い事を書いた短冊を飾ることが有名です。
短冊を書いたことがある方や、無事に織姫さまと彦星さまが七夕に会えるように、てるてる坊主を作ったことがある方もいらっしゃるかと思います。

そんな少しロマンチックな七夕は、五節句の1つです。
7月7日の七夕の節句(しちせきのせっく)以外の五節句は以下の通りです。
七草粥を食べる1月7日の人日の節句、桃の節句やひな祭りとも呼ばれる3月3日の上巳の節句、こどもの日とも呼ばれる5月5日の端午の節句、菊の花を飾ったり菊酒を飲んだりする9月9日の重陽の節句があります。

織姫と彦星の伝説の誕生

琴座の中で最も輝いているベガとも呼ばれる織女星は、裁縫の仕事をつかさどると言われていました。
一方、鷲座の一部のアルタイルとも呼ばれる牽牛星は、農業の仕事をつかさどる星と考えられていました。
この織女星と牽牛星が旧暦7月7日に天の川の対岸で最も光り輝いて見えることから、中国でこの日を1年に1度のめぐりあいの日と考え、七夕の物語が誕生したと考えられています。

七夕の物語

織姫と彦星の話
ここからは七夕の物語を簡単にご紹介します。
七夕は、お子さんと過ごすという方は、話題にしてもいいかもしれませんね。

美しい織物を織る「織姫」という娘がいました。
織姫はお化粧も遊ぶこともしないで、一生懸命に 機(はた)を織るまじめな性格でした。
そのため織姫が織る機は品質が良く、多くの神様から好評でした。

そんな仕事熱心な織姫を少し心配している人も。
それは、織姫のお父さんです。
自分のことよりも仕事ばかりしている娘を心配した父、天の神様は織姫に素敵なお婿さんを迎えようと考えました。
天の神様は、織姫に仕事以外でも幸せになってもらいたかったのです。

天の神様は織姫にぴったりなお婿さんの候補を探し、牛の世話を真面目に行っている「彦星」を引き合わせたのです。
2人はすぐに恋に落ち、やがて結婚することになりました。
2人はとても仲の良い夫婦でした。

織姫は幸せになり何の問題もないかと思いましたが、織姫と彦星は結婚すると仕事をしないで、2人で遊んでばかりになりました。
まじめだった織姫と彦星は、結婚すると自分の仕事をしなくなってしまったのです。

織姫が機織りをしなくなってしまったため、神様たちの衣類はすたれ、ほころび始めました。
そして彦星が牛の世話をしなくなったことで、牛は痩せ細り病気になってしまいました。

その様子を見て怒った天の神様は、それぞれの仕事をしっかりするように、織姫と彦星を天の川を挟んで東と西に引き離しました。
自分たちの仕事をするように離れ離れにされた織姫と彦星でしたが、会うことができなくなった2人は悲しみにくれて、泣いてばかりで仕事をすることはありませんでした。

そこで天の神様はまじめに働くなら、1年に1度だけ2人が会うことを許したのです。

それ以来、織姫と彦星は一生懸命に自分たちの仕事をするようになりました。
そして7月7日、七夕の日に毎年2人は再会を果たすのです。

「織姫と彦星が夫婦であることを知らなかった」という方も、いらっしゃったのでは。

ちなみに七夕の物語の中で、七夕の日に雨が降るとサギという鳥が2人を助けてくれるとも言われています。

七夕の歴史・由来

七夕の由来とは
先にお伝えしたように、七夕の日に願い事を書いた短冊を飾るという風習などは、中国から伝わってきたと言われています。

中国の「七夕伝説」や「乞巧奠(きっこうでん)」などが日本に伝わり、もともと日本にあった風習などが合わさって現在の七夕になったと考えられています。
この「乞巧奠」は中国の行事で、織姫が機を織ることが上手だったため、7月7日に女の子が機織りや裁縫が上達するように願うお祭り・行事のことです。
時代が変わるうちに機織りだけでなく、芸事や書道などの上達も願うようになったのだそうです。
「乞巧奠」の「乞巧」は「技巧を授かるよう願う、上達を願う」という意味で、「」は「神様に物を供えて祀る」という意味があります。

七夕では何をする?

七夕では何をする?
「七夕の日に何をするか」を一覧にしました。
お子さんと七夕を楽しみたいという方は、参考にしてくださいね。

短冊に願い事を書く(短冊の色の意味も紹介)

七夕には短冊を書く
七夕といえば、やはり「短冊に願い事を書く」というイメージが強いのではないでしょうか。
童謡の中に「5色の短冊」もあるように、短冊は基本的に赤・白・黄色・青(緑)・黒(紫)の5色と言われています。

短冊が5色になった理由は、中国の陰陽五行説に由来していると言われています。
陰陽五行説とは、自然界のすべてのものは火・金・土・木・水の5つにあてはめて考えることができるというものです。
願い事によって短冊の色を決めることで、叶いやすくなるとも言われているのだそう。
色の意味を一覧にしました。

・赤色(火):ご先祖様や親に感謝・目上の人に尽くす
・白(金):義務や決まり、ルールを守る
・黄色(土):人を信じる、正直な気持ち
・青(木):他人を思いやる、徳を積むこと
・黒(水):学業の向上、正しい判断をすること

短冊に願い事を書くときは、自分の願い事と色の持つ力が似ている方が叶いやすくなると、考えられているそうです。
願い事を書く時は、短冊の色にもこだわるのも、おもしろいかもしれませんね。

笹に短冊などの七夕飾りを飾り付ける

折り紙などで飾りを作って、笹に飾り付ければ華やかになりそうですね。
笹に飾るものは短冊の他にも、提灯や巾着、紙衣などの飾りが有名です。
飾りには様々なモチーフがあり、カラフルできれいですよね。
そんな笹の飾りにも、意味があると言われています。

例えば提灯は、周りを明るく照らすため魔除けの意味があると言われています。
そして、巾着は金運を高めたい時などに飾るものとされており、お金に関する願いを込めて飾られると言われています。
また紙衣には裁縫の上達や、服に困ることがないようにという願いが込められています。

七夕に関連した花を飾る

七夕花を飾る
1年で1回の行事のため、せっかくなら七夕にぴったりの花を飾るのはいかがでしょうか。
花を飾ることで季節感を感じられるだけでなく、花の種類によっては花が星形になっているものや天の川を連想できるものもあります。

自宅で笹を飾る際は大きすぎるため、プラスチックなどでできた造花を使うことが多いかもしれません。
しかし花は飾りやすいサイズ感に調整することができるため、笹よりも飾りやすいかと思います。


>>>七夕にぴったりな花の種類を見る

七夕をモチーフにした料理やデザートを作って食べる

七夕にぴったりな食事をする
お子さんと一緒に七夕を楽しむなら、天の川に見立てたそうめん料理や、にんじんを星型にくり抜いたカレーライスなどを一緒に作るのはいかがでしょうか。
型抜きをして星形にするだけで、七夕のかわいらしい雰囲気を楽しむことができますよ。
また、オクラはカットすると星形をしています。
見た目がかわいいだけではなく、オクラの旬は7月から8月と言われているので七夕にぴったりなのです。

七夕祭りに行く

七夕祭りに行く
七夕の時期は地域によって、七夕祭りを行っているところが多いです。
地域全体が七夕の飾りでカラフル・華やかになっているところも多いかと思います。
この時期にしか体験することのできない風景を、ぜひ楽しんでくださいね。

先にご紹介した通り、七夕祭りを旧暦の7月7日に行っている地域もあります。
お祭りがいつ開催されているかは、各自治体の情報でチェックしてください。

七夕におすすめなおしゃれでかわいい花の種類

ここからは、七夕に飾りたい花の種類についてご紹介します。
花言葉や特徴など花の紹介と一緒に、どうして七夕におすすめなのかも掲載していますので、ぜひチェックしてみてください。

普段はあまり花束やフラワーアレンジメント、鉢植えを飾らないという方は七夕など季節の行事などをきっかけに花を飾ってみるのもいいと思いますよ。
花が一輪飾ってあるだけで、部屋の雰囲気は随分変わるもの。
生きているからこそ表現することができる、花の魅力の1つである自然の美しさを感じてみてくださいね。

ブルースター

七夕にはブルースター

七夕におすすめポイント:花が星形に見える・花言葉が夫婦や恋人に最適

ブルースターの花言葉:「幸福な愛・信じあう心」など

写真のように、青色の星の形をした小花を咲かせる、ブルースター。
ブルースターという名前にぴったりな姿をしています。

青色の花は少なく、ブルースターの青色は花束やフラワーアレンジメントで使われていると目を引きそう。
水色や青が好きという方や、七夕の夜空をイメージしたデザインをしたい方は、特におすすめです。

ブルースターの花色は、ブルーが有名ですが実は他の色もあります。
他にピンクや白があり、それぞれピンクスターとホワイトスターと呼ばれていることも。
見た目だけではなく、名前もかわいらしいですよね。

ブルースターは爽やかな見た目とそのかわいらしさで、様々な花と合わせやすいです。
そのため花ギフトや自宅用の花では他の花をメインに、ブルースターをわき役として加えるのもよくあるのだそう。
一方で、大輪のブルースターの品種は存在感があり、花束やフラワーアレンジメントのメインになることも。

そんなブルースターは、自宅で飾る際に注意することもあります。
茎を切ると、切り口から白い粘液が出てきます。
そのため、花束の丈を変える時や水切りをする際は、粘液を洗い流してから生けるようにしてください。
荒れてしまうこともあるので、手に付かないよう注意してくださいね。

ちなみにブルースターの英名は「Tweedia(トゥイーディア)」で、「Blue star」と呼ばれることはあまりないようです。

カスミソウ

七夕にはカスミソウ

七夕におすすめポイント:天の川のように見える・花言葉が夫婦や恋人に最適

カスミソウの花言葉:「幸福・感謝・無垢の愛」など

カスミソウという名前の通り、霞(かすみ)がかっているように、ふんわり優しい雰囲気が人気な花。
細かく枝分かれた茎に、小さな花をたくさんに付ける姿が愛らしいカスミソウ。
そんなカスミソウの花色は白色が有名ですが、ピンクや水色のものもあります。

また近年ではラメが付けられており、キラキラと光るカスミソウも流通しています。
また、インクを吸わせてカスミソウを好きな色に染めた状態で販売されていることも。
「カスミソウの花姿はかわいいけれど、白以外が良い」という時は、お花屋さんに花色を染めているものやラメ付きがあるか聞いてみるのも良いと思います。

どんな花とも相性が良く、花束やフラワーアレンジメントの定番であるカスミソウ。
カスミソウは全体のボリュームをアップさせることや、メインの花と花の間を埋めるために使われることが多いです。
さらには、花束やフラワーアレンジメント全体を柔らかく、ふんわりとした雰囲気にするためにも使われることがあります。
花ギフトのわき役として、カスミソウはよく選ばれているのです。

一方で、カスミソウだけを束ねた花束も人気があります。
特にカスミソウをメインにする時は、星々が光る天の川のようにも見えるため、七夕の日に飾るのがおすすめです。
先に紹介したブルースターとカスミソウを合わせたり、カスミソウだけを束ねて飾るのも七夕の素敵な演出になると思いますよ。

カスミソウを飾る時の注意点は、独特な香りです。
ただ近年では、香りのないタイプも流通しています。
カスミソウの匂いが苦手という方は、購入する前にお花屋さんでカスミソウの香りがあるかどうかを確認すると良いかもしれません。

ちなみにカスミソウは植物全体の水分量が少なく、乾燥に時間がかからないためドライフラワーに向いています
七夕の日に飾った後、カスミソウをドライフラワーにしてインテリアにするのもいいかもしれません。
ドライフラワーを作る時は、直射日光をさけて風通しの良い場所にカスミソウを花が下になるように吊るしておきます。
だいたい1週間から2週間程度で、カスミソウをドライフラワーにすることができます。
カスミソウの枝分かれしている部分から、適切な長さにカットしてドライフラワーにすれば、アクセサリーを作ったりクラフトのアイテムとして使いやすくなることも。
カスミソウはドライフラワーだけでなく、押し花にも向いているのでぜひ試してみてくださいね。

キキョウ

七夕にはキキョウ

七夕におすすめポイント:花が星形に見える・七夕の時期がちょうど旬・花言葉が夫婦や恋人に最適

キキョウの花言葉:「永遠の愛・誠実・深い愛情」など

室町時代から、観賞用の花として愛されてきたキキョウ。
古くから歴史があり、飾らない美しさが魅力で、キキョウは生け花としてもよく使われています。
加えてキキョウは日本も原産地の1つであり、秋の七草としても親しまれています。
ちなみに春の七草は七草粥の材料で、食べることによって無病息災を祈るものとされていますが、秋の七草は美しさを観賞するものなので、食べるものではありません。

キキョウは、花を長く楽しむことができる植物です。
花が咲いてからよりも、キキョウはつぼみが咲くまでを楽しむ方が長いこともあるようです。
つぼみから花が咲くまでの様子を、楽しむことができるのです。
そのため、お花屋さんで販売されているときは、開花した状態よりもつぼみの状態の方が見つけやすいかもしれません。

キキョウはつぼみの形が個性的で、つぼみは膨らんだ風船のように見えます。
英名では、このつぼみの様子から「Balloon flower(バルーンフラワー)」と呼ばれています。
徐々につぼみの風船が膨らんで、パカッと花開く様子をぜひ観賞してみてくださいね。
風船のようなつぼみが開花し、星形に開いた花の様子は、七夕の夜を彩る星のように見え、七夕にぴったりな雰囲気。
和の雰囲気があるので、七夕に浴衣を着る方や和室に飾ろうと思っている方にキキョウは、特におすすめです。

キキョウを飾る時の注意点としては、茎の切り口から白い樹液が出てくることです。
樹液は、しっかり洗い流してから生けるようにし、手に付かないように注意してください。

オンシジウム

七夕にはオンシジュウム

七夕におすすめポイント:天の川のように見える

オンシジウムの花言葉:「一緒に踊って・信じあう心・可憐」など

よく出回るオンシジウムの花色は黄色で、七夕の日には夜空で光る星々を連想させてくれるかもしれません。

胡蝶蘭などのランの仲間で、華やかなオンシジウム。
花束やフラワーアレンジメントで使う切り花の中では、最も有名なランの種類かもしれません。
七夕だけでなく、誕生日退職祝いなどのお祝いの花ギフトとしてよく活用されています。

そんなオンシジウムの特徴は何と言っても、個性的な花の形です。
その花の様子はひらひらと舞う蝶や、ドレスを着て踊る女性に例えられることもあります。
とても華やかで豪華な雰囲気のオンシジウムが、花束やフラワーアレンジメントに加わるだけで、全体がゴージャスになるほどの存在感があります。
他にオンシジウムを使えば、1つの茎からたくさん花を楽しむことができるため、動きのあるデザインやパッと明るいデザインを楽しむことも。

加えて、オンシジウムは花持ちが良い花でもあります。
暑さは少し苦手ですが、比較的長く花を飾ることができますよ。

ルリタマアザミ

七夕にはルリタマアザミ

七夕におすすめポイント:花が星形に見える・爽やかな雰囲気がある・七夕の時期がちょうど旬

ルリタマアザミの花言葉:「豊かな感情」など

夏のお花屋さんで、よく見かけることのできるルリタマアザミ。
最も多く出回るのは、6月から七夕のある7月です。
見た目は爽やかな印象で、夏の花束やフラワーアレンジメントによく選ばれています。

ルリタマアザミは、小さな花が集まって1つの大きな花に見えるのも特徴です。
光を放つ1つ星のようにも、小さな星が集まっている様子にも見えますね。

ルリタマアザミは花が咲く前は、触るとトゲトゲ・チクチクしています。
この様子から、ルリタマアザミの学名が付けられたのだそう。
ルリタマアザミの学名は「Echinops(エキノプス)」で、ギリシア語で「ハリネズミ」を意味する「エキノス」と、「似ている」ことを意味する「オプス」が合わさってできたと言われています。
ルリタマアザミを七夕に飾るという方は、そっと触ってみてもいいかもしれません。

ちなみに、ルリタマアザミも水分量が少なく花持ちが良いため、長く観賞することができます。
加えて植物全体の水分量が少ないため、ドライフラワーにも向いています。
ただドライフラワーにすると、トゲトゲがより鋭くなるため、より気を付けるようにしてくださいね。

ブプレリウム

七夕にはブプレリウム

七夕におすすめポイント:苞が星形に見える・花言葉が夫婦や恋人に最適・爽やかな雰囲気がある

ブプレリウムの花言葉:「初めてのキス」など

ブプレリウムの明るい緑色は爽やかで、ふんわりと広がる様子や柔らかい枝ぶりはナチュラルな雰囲気があります。
そのため飾らない美しさを楽しめる自然なデザインの花束や、フラワーアレンジメントに使われることが多いです。

ブプレリウムはキッチンなどに飾るミニブーケとして使われることや、丈を長いまま花束やフラワーアレンジメントに使い、大きなサイズ感のデザインに使われることもあります。
花ギフトのサイズに関係なく、様々な場面で活用されることが多いのです。

ブプレリウムがたくさんの場面で選ばれている理由は、存在をものすごく主張しているわけではないということも理由の1つです。
ブプレリウムは、わき役として効果的に主役の花の美しさを引き立てることができます。
名わき役であるカスミソウと、同じように使われることが多いのだそう。

また花が小さく緑色や黄色をしているので、葉もの(グリーン)として活躍することも多いといわれています。
星にも見えるブプレリウム
七夕におすすめのポイントで、苞が星形に見えるとお伝えしました。
苞とはつぼみを保護する働きなどをしている部分のこと。

上の写真のように、ブプレリウムの小さな花を、囲うような苞が星のように見えませんか。
ブプレリウムは花よりも、苞の方が目立っているかもしれませんね。

七夕に爽やかな花束やフラワーアレンジメントを飾りたいという方に、ブプレリウムはおすすめです。
風でふんわりと揺れるブプレリウムが、フレッシュでナチュラルな雰囲気を楽しませてくれますよ。

あじさい

七夕にはあじさい

七夕におすすめポイント:天の川のように見える・七夕の時期がちょうど旬

あじさいの花言葉:「家族団らん」など

お花屋さんで見るだけでなく、花壇などでも見ることができる、あじさい。
子供の頃からあじさいに、親しみがあるという方もいらっしゃるかもしれません。

小さな花がたくさん集まって咲いているように見えるあじさいは、まるで天の川のようにも見えますよね。
あじさいの鉢植えは、お手入れや育て方が簡単で専門的な知識がなくても、比較的長く花を楽しむことができます

あじさいは丈夫な植物で寿命が長いため、育て方や環境にもよりますが何年間も花を楽しめることが多いようです。
そのため、今年の七夕に購入したあじさいを来年、再来年も楽しむこともできるのです。
花が散った後も水やりなどのお世話をすることで、長年花を楽しむこともできます。

さらにあじさいの旬は、6月~7月ごろ。
七夕にぴったりですね。

ちなみにあじさいは鉢植え以外にも、花束やフラワーアレンジメントで使われる切り花としても流通しています。
切り花のあじさいは1つの茎からたくさんの花を付けているため、1つ加えるだけでボリューム満点。
あじさいをメインにした花束や、フラワーアレンジメントも人気があります。
七夕で飾られることも多いですが、ボリュームがあり華やかなため結婚式のブーケ(ウェディングブーケ)で使われることもあります。

そんなあじさいは、ドライフラワーや押し花に向いている花で、ドライフラワーにした後はアンティーク調の色合いを楽しむこともできます。
インテリアとしてあじさいのドライフラワーが販売されているところを、見たことがある方もいらっしゃるのでは。

近年は、お花屋さん以外でもドライフラワーを販売しているお店が多くなりました。
市販品があると自作するのは難しそうに感じるかもしれませんが、意外と簡単にドライフラワーを作ることができます。
そのため七夕にあじさいを飾ったという方は、ドライフラワーや押し花にしてもいいと思います。
特に押し花にしたあじさいは星のようにも見えるため、押し花のあじさいをはがきに貼り付けて、七夕の日の思い出を絵葉書のように楽しむこともできそうです。
ドライフラワーや押し花を作って、七夕の思い出を形に残してみてくださいね。

ベゴニア

七夕にはベゴニア

七夕におすすめポイント:天の川のように見える・花言葉が夫婦や恋人に最適

ベゴニアの花言葉:「幸福な日々・愛の告白」など

ベゴニアは、鉢植えで流通している花です。
花がいくつも楽しめる様子は、まるで天の川のようにも見えます。

赤や紫、オレンジ、黄色などビビッドな色合いが多いので、夏を鮮やかに彩ってくれそうです。
太陽が好きそうなエネルギッシュな見た目をしていますが、半日陰でも育つことができるので、玄関などでも元気に育てることができます。

ベゴニアは他の植物に比べて、葉は肉厚でツルっとしています。
その光沢のある葉にしっかりと水分を保つことができるため、水やりは頻繁にする必要はありません
ベゴニアは、土が乾燥し切ったら水やりをするくらいで十分です。
寒さにはすこし弱いですが、夏の暑さには強いので、七夕の季節もきれいな花を楽しむことができますよ。

実はベゴニアには、「ヒコボシ」と「オリヒメ」という名前の品種もあります。
ベゴニアを七夕に購入しようとしている方は、品種もチェックしてみてくださいね。

朝顔

七夕には朝顔

七夕におすすめポイント:七夕に関係がある・花言葉が夫婦や恋人に最適・花が星形に見える

朝顔の花言葉:「愛情・明日も爽やかに・結束」など

夏の花としても親しまれている朝顔。
子供の頃に、夏休みに育てていたという方もいらっしゃるかもしれません。

朝顔は別名があり「牽牛花(けんぎゅうか)」とも呼ばれています。
これは昔、中国で朝顔の種と牛が交換されたことから付けられたといわれています。
朝顔の種はその昔、珍しく高価な薬とされていたのです。

当時は朝顔の種のお礼に、牛が贈られたこともあったのだそう。
朝顔は日本でも奈良時代くらいまでは下痢の薬として、高価に取引されていたようです。

江戸時代になると、薬としてではなく観賞用として朝顔が人気になりました。
現代のように、徐々に朝顔の美しさが注目されていったのです。

そして朝顔がちょうど七夕の頃に咲くことと、「牽牛花」と呼ばれていたことから、花が咲いた朝顔は織姫と彦星が出会えたことを表していると考えられるようになりました。
このことから七夕に朝顔が咲くことは、縁起が良いと言われていたのだそうです。
このあと「七夕の物語」の項目でもお伝えしますが、彦星は牛の世話をしていると伝えられていました。

>>>七夕の物語に進む

朝顔の別名「牽牛花」はもともと彦星とは関係がありませんでしたが、その名前がきっかけになり七夕の花として楽しまれるようになったのですね。
夏休みの宿題などで、花の名前や別名の由来を調べてみるのもおもしろいかもしれませんね。

また朝顔は品種によって、花の形が星型に見えたり模様が星形のように見えたりする品種もあります。
夏らしく親しみのある朝顔を、七夕に飾るのも良さそうですね。

ナデシコ

七夕にはナデシコ

七夕におすすめポイント:七夕に関係がある・花が星形に見える・七夕の時期がちょうど旬

ナデシコの花言葉:「無邪気・純愛」など

鉢植えで流通していることが多い、ナデシコ。
パッと開いた花の様子は、星形のようにも見えます
赤やピンク、白などキュートな色合いが多いため、お子さんと七夕に花を楽しみたいという方にもおすすめです。
そんなナデシコは多年草なため、育てている環境や品種によりますが毎年花を楽しむことができます

さて、ナデシコは「七夕と関係がある」とおすすめポイントでお伝えしました。
どう関係があるかというと昔、七夕の花は仙翁花と桔梗とされていたのだそうです。
「仙翁花」とは、中国が原産のナデシコ科の花です。

仙翁花は、旧暦の7月7日頃が最も花が咲く時期だったのだそう。
平安時代には、七夕にナデシコの花の優劣を競ったり、七夕伝説に関する歌合(うたあわせ)をしたりする「瞿麦合(なでしこあわせ)」が行われていたと言われています。

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英語で七夕は何という?

天の川の写真
英語圏では、七夕という文化・風習が国によってない場合もあります。
そのため、七夕という共通の単語は存在しないようです。
「七夕=星祭り」として星の祭典を意味する 「THE STAR FESTIVAL」 という言い方もありますが、七夕そのものを知らない海外の方に伝えるのはなかなか難しいようです。

そのため英語圏の方に七夕を紹介するときなどは、七夕(Tanabata)織姫(Orihime)のように日本語名で紹介しても良いかもしれません。
ちなみに中国を始め、アメリカやブラジルなどでは地域によって七夕祭りが行われているのだそう。
アメリカやブラジルで七夕が行われている地域は、日本からの移民が多い地域のようで「Tanabata Festival」や「Star Festival」と呼ばれることが多いのだそうです。
ただ、多くの方が知っているイベント・行事というわけでもないようです。

なぜ笹の葉に飾り付けをする?

七夕と言うと、短冊を書いたり笹に飾り付けをしたりすることが印象的ですよね。
では、どうして七夕では笹の葉が使われるのでしょうか。
七夕で笹を使う理由は、さまざまあるようなので大きく分けて3つをご紹介します。

笹の抗菌効果が影響している説

笹の葉で抗菌したことが七夕に笹を飾り付ける理由?
1つ目は、笹の抗菌効果が影響していると考えられる説。
七夕は先述した通り、元々は旧暦の7月7日に行われていました。
現在の暦に直すと、8月の初旬から中旬頃になります。

8月の中旬と言うと何があるかというと、お盆があります。
皆さまも8月にお盆休みがあり実家に帰ったり、お墓参りをしたりする方がいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、七夕はお盆の期間の行事として行われていたと考えられているのだそうです。
そのため、現在の七夕で行われていることは、当時のお盆の風習などが組み合わさって徐々に変化し誕生したと考えられています。

お盆の時期は、ご先祖様が私たち、生きている人が生活している世界(この世)に帰ってくる時期と言われています。
加えて昔、夏の時期は暑さにより疲れが溜まりやすく弱っている身体に、傷んだ食べ物や食中毒のせいで、子供やお年寄りが亡くなりやすい時期でもありました。
現在でも8月頃は暑い日が続き、食べ物が傷みやすいですよね。
そんな時に、重宝されていたのが笹の葉。

笹の葉には抗菌効果があるため、ご先祖様へのお供え物の下に引き、食べ物が腐らないように工夫されていたと言います。
暑い夏の時期に食べ物・お供えをなるべく長持ちさせるために使っていた笹が、七夕に短冊を飾るように変わっていったのかもしれませんね。

昔の風習がきっかけになっている説

笹の葉と一緒に分け枯れを流していた?
2つ目は、昔の風習の名残という説です。
昔は七夕の日に笹の葉にお供え物をのせ、願い事や自分の汚れと一緒に川に流すという風習もあったのだそう。

笹はもともと、神聖な植物と考えられていたのだそうです。
はじめから笹に短冊を飾っていたわけではないようですが、笹と七夕の関係は昔から深いつながりがあるようです。

竹を祭壇に供えたことから変化した説

笹の葉を祭壇に供えていた?
3つ目は竹が丈夫で生命力の象徴や、紙様の依り代と考えられていることから、使われているという説です。
冬の寒さに負けず力強くまっすぐに成長する姿から、竹は生命の象徴・神聖な力が宿るとされ、七夕以外にも様々な神事に使われていたのだそう。

竹は内側の節を取ると空洞になっているため、空洞の部分に神が宿るとも言われています。
昔は七夕に祭壇に供物を置き、機織りや裁縫、技芸の上達を祈っていました。
織姫と彦星へのお供え物の目印として、祭壇のそばに竹を立てていたのだそうです。
竹を立てていたことから徐々に、祭壇へ供えていた物が飾りに変化していき、笹に飾られるようになっていったと考えられているそうです。

今回ご紹介した笹を使う理由が、組み合わさって現在の七夕になったとも言われています。
今まで疑問に思わなかったことも、七夕などの行事や他の記念日などに改めて調べてみるのも、おもしろいかもしれませんね。
夏休みの宿題にもおすすめです。

七夕の日にはおしゃれでかわいい花を飾ろう

七夕には花を飾ってかわいく過ごそう
今回は七夕についてご紹介しました。
子供の頃から親しみのある七夕ですが、「意外と知らなかった」ということもあったのではないでしょうか。

また七夕にはおしゃれでかわいい花を飾って、季節感を味わってみるのもおすすめです。
星形に見える花や、織姫と彦星のように仲の良い夫婦にぴったりな花言葉を持った花の種類も掲載しました。
ぜひ七夕に花を飾ろうと思っている方は、参考にしてみてください。

花キューピットでも、七夕に最適な花ギフトをご用意しています。
自宅用としてはもちろんお孫さんや、お子様のプレゼントとしても七夕の花ギフトは人気があります。
七夕にぴったりな花束やフラワーアレンジメントを探している方は、花キューピットのサイトをチェックしてみてくださいね。

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2022-06-01 | Posted in , 花と文化No Comments » 

 

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